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生方蒼甫の譚

チャレンジ

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各々熟練度はかなり向上している。アイも地味にティンクルバリアをかけまくっていたのでサトシはほぼ無敵状態だった。
 さて、サイクロプス達に挑んでみるとするか……

 というわけで、今来た道をずいっと戻る。落とし穴は相変わらずぽっかり空いているので、反重力で神殿の廊下へ帰ってきた。
 焼け焦げた大広間、廊下と過ぎて鉱山に戻ってきた。さてさて、どうなる事やら。

探索シーク
 サトシが索敵する。相変わらずあの二匹はぐるぐると巡回しているようだ。まず近づいてきたのはミノタウロスだ。
 だが、あの淳カイロで戦うのは分が悪い。なぜなら、しばらくするとサイクロプスもやって来る。2匹相手はさすがに持たない。なので、ミノタウロスを分岐点から神殿側に誘い込んで戦うことにする。

 しばらく分岐点で待ち構えていると、向こうからミノタウロスがのっしのっしとやって来る。こちらと目があった途端、奴は急に走り出す。
「お!やべえ。なんか勢いあるな。誘導するぞ!!」
「ハイ!」
 俺たち三人は坑道を神殿方面に向かって逃げる。ミノタウロスは俺たちを追いかけて神殿に向かう通路に入ってきた。ここで戦ってるとサイクロプスに見つかる可能性があるので、ここから分岐路に入る。ミノタウロスを巻かないように、適度な距離間で俺たちは分岐路に入った。

「さて、背水の陣だな。この先は行き止まりだし。出口側にはミノタウロスだ。さ、しまって行こうか!」

 目の前には屈強な体躯と牛の頭を持つミノタウロスが巨大な斧を持ってこちらを睨みつけている。
「ティンクルバリア」
 アイが早々にサトシにバリアを張る。小気味良い音共に、サトシの周りにキラキラと輝く透明な膜の様な物ができている。

「ステータス」
 俺はミノタウロスのステータスを確認し、サトシにも共有する。
 
「ミノタウロス Lv87 HP:228362/228362 ATK:18911 DEF:12548 吸収:光 闇 耐性:火 水 土 風 」
 
「こう見るとエグいステータスだな。」
「とりあえず、物理で押してみますか?それとも魔法も確認します?」
「確かに無属性は耐性ないな。デバフ行けるかな。」
「やってみますか。」

行動減速スロウ
「防御力低下」

 サトシの無属性スキルで発動したデバフはステータスに如実に表れた。

「DEF:12548(-3764)」

 おお、効いてるな。だいたい3割減ってところか。
「重ね掛け行けそうか?」
「やってみます『防御力低下』」
 
「DEF:12548(-6274)」
 この後は何回かけても同じだった。半減が限界らしい。が、これはかなり楽になった。

「じゃあ、行ってみますか!」
「よっしゃぁ!」

 まずはサトシが攻撃態勢に入る。剣を低く構え足元を狙うようだ。
「なぎ払い!!」

 その様子を見てミノタウロスは斧を振りかぶり上から叩き落そうとする。じゃあ、俺はそっちを止めるか。
「カウンター!」

 なぎ払いの追加効果でミノタウロスは「行動不能スタン」になった。カウンターも決まり結構ダメージ与えたんではなかろうか?

「HP:228112/228362」

 おう(汗) 250ほどか……、二人の全力で……

「仕方ないですね。後は手数を増やすしかないですね。」
「だな」
行動加速ヘイスト
 サトシが全員にバフをかける。これで一気に……

「HP:228312/228362」

 自然治癒するのかよ……

 先は長そうだ……
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