上 下
42 / 321
サトシの譚

稽古の終わり

しおりを挟む
 結局一睡もできないまま翌朝を迎える。しかしサトシは晴れ晴れとした気持だった。疲労回復は観念動力で万全だし、念願の魔法も使えるようになった。非常に順調である。しかし、一抹の不安もある。昨日エリザベートから魔術について手ほどきを受け、その夜には属性適合を発現させて、初級魔術ができるまでになっている。これはエリザベートやカールから不審に思われるのではないだろうか。サトシは思う。
『魔術の事は秘密にしておこう』
 エリザベートには昨晩の時点で魔力の動かし方についての手ほどきを受けたが、適合が無いと思われているはずだ。これほど能力を向上させることができる機会は早々訪れないだろうから、彼らから疑われるのは得策ではないとサトシは考えた。
 朝の炊事で早速「炎の魔法」を使ってはいるが、アイにもその様子を見せず黙っておくことにした。

 キャラバンの野営地では、すでにカールが稽古の準備をしていた。

 昨日サトシが手合わせをしたルーキー冒険者数人と何やら話し込んでいるようだった。
「カールさん、今日も稽古よろしくお願ぇしやす!」
「いやだよ。あっちでやってろ。」
「今日こそは一本取ってみせやすゼ」
「だいたいお前誰だよ?」

 サトシが近づくと、かみ合わない会話が聞こえてくる。
「おはようございます。今日もよろしくお願いします!」
「おお、サトシか。おはよう。今日も始めるか!」
 カールは先ほどとは打って変わって満面の笑みである。サトシは素朴な疑問をカールにぶつける。 
「カールさんは、あの冒険者の方々と親しいんですか?」
「いや、親しくはないな。とりあえず習いに来たから教えてるだけで」
「そうですか」
 サトシからすれば、カールとルーキーたちは冒険者仲間という間柄に見える。しかし、会話を聞いているとずいぶんカールの彼らに対する扱いは軽いように感じる。ステータスを見れば当然と言えば当然なのだが、キャラバンの護衛という関係性からみれば仲間というにはずいぶんぞんざいな対応だと感じた。
 それに加えて、何とも言い表せない不気味な印象も受けるが、サトシにはそれが何なのか説明することができなかった。あくまで不気味なというか、もやもやした印象を受けていた。しかし、カールの圧倒的なステータスのせいで受ける圧力の様な物だと勝手に納得しようとしていた。
 
「ようし。俺はこの棒っ切れを使うから、こっからは本気で手合わせするか。」
「よろしくお願いします!」
 昨日は10名以上居たルーキー冒険者も、今日は3人ほどに減っている。何人かはここから離れたところでルーキー同士手合わせしている物も居る。サトシは不思議に思ったが、稽古の時間が増えるなら良いか。と、気にしないことにした。

 カールは棒切れに魔力を注ぎ、サトシと真剣勝負を行う。と言ってもカールは随分手を抜いている様子だった。
 サトシは両手で握った「グラディウス」に魔力を流す。昨日エリザベートに手ほどきを受けていなければ、これほどの魔力を流すことはできなかっただろう。サトシは剣をカールに向かって鋭く振り抜く。しかし、カールはゆったりとした動きでそれらをことごとく捌いてゆく。
 サトシの攻撃を難なくいなしつつ、スキがあればケガをしない程度に棒ではたく。けがをせずに練習できることでサトシの腕前はみるみる上達していった。
 手が止まるタイミングでカールはサトシの攻撃についてアドバイスをする。
「今の受け流しだが、ビュッときたのをペンっとうけたろ?そこはパンっと返す方がいいな」
「?はい…」
 サトシはカールが何を言っているのかが良くわからなかった。昨日の理路整然とした説明とは打って変わって、擬音語ばかりの漠然としたアドバイスが飛ぶ。「あれ?」とサトシは思う。
「お、いまのザッときたのは良いが、その前のボワッってのはまずいな。もっとビュッといこう」
「あ、はい…」
 何度かアドバイスを受けるうち、サトシには状況が理解できるようになってきた。
 カールの剣術のアドバイスはかなり斑(むら)があった。昨日の魔術に関する説明のように理路整然とした指導をしたかと思えば、今日の手合わせに関しては漠然とした説明になる。サトシはこう考えた。
 昨日の魔力や剣術の心構え的な内容については、カールが理解し理論的解釈に基づいて実践している。だから説明も理路整然としていた。
 しかし、今日の手合わせに関する内容は、カールが普段反射的に対応している内容であるため、『「こう」来たら「こう」返す』という理解がカールの中に存在していない。あくまで反射的に戦っている。だから、それを説明することができないのではないかと。
 そして、その推測はおおむね正解だった。実際カールは脊椎反射的に戦っていたし、それで十分だった。カールがうまく説明できる部分は、以前父親やギルドマスターのラファエルから学んだ部分だ。特に父親から習った内容は理路整然と説明されており。むしろその通りに今回も説明したと言える。ギルマスからの教えはもう少し大雑把ではあったが、説明内容は理論に基づいたものだった。それ以外の実践から学んだものや、祖父・伯父から習ったものは、直感によるものであるため本人にも説明ができない。
 つまり、教わったようにしか教えられないのである。
 
 ……

 サトシはまずカールの説明の理解を放棄し、カールの動作の意味について考えるようになった。サトシの動きをカールが捌く、その一連の動作の意味を読み解く。カールが何を思ってその動作を行ったのか、それをサトシは推測する。推測した内容と、カールのアドバイスを照らし合わせる。すると、カールの意図がつかめるようになってきた。
 その手法を取ってから、稽古が一気に捗るようになる。サトシは、カールのアドバイスに「あっはい。」と機械的に返答し自分の仮説と照らし合わせる。見る間にサトシは上達していった。

 日が傾き始めると、カールの稽古が終わり小屋に戻る。
 小屋ではアイとエリザベートが談笑している。その後わずかな時間ではあるが、魔術の種類や効果についてエリザベートからレクチャーを受けて一日を終わる。

 そんな生活を始めて7日目。このころにはカールのアドバイスも擬音語主体ではなく、「良いときだけ褒める」というスタイルに変化していた。その甲斐もあってか練習の成果は目を見張るものであった。が、それと同時にサトシはこの剣術稽古に限界を感じ始める。
 カールの望む動作がサトシにはできないのである。圧倒的な筋力・敏捷性不足。これは如何ともし難かった。熟練度も向上しているが、敵を倒していない以上ステータスの向上はほとんどない。土台無理な話である。むしろここまでの向上が異常と言える。が、サトシは満足していなかった。それはいわば「RPG脳」とでもいうべきものだろう。
 そこで、別のアプローチからサトシは実力向上を目指す。
 筋力・俊敏性が無いのなら動作でそれを克服する。それを目指した。

 カールの太刀筋は、良く言えば豪快、悪く言えば大雑把と言える。変則的で急加速・減速の連続する太刀筋は相手を翻弄し一刀で両断する。その分圧倒的な筋力を必要とした。これはサトシには不可能だった。そこで、まったく逆のアプローチから太刀筋を組み立てる。動いている剣を止めることなく、わずかな力で方向を変え、剣の速度と重みを利用し相手に斬撃を加える。言うのは容易いが、行うは難い。思うようにカールに打ち込めず、簡単にあしらわれ続ける。
 それでも諦めずに稽古に励む。すでにルーキー冒険者たちは二人の稽古に入ることは無く、離れた所で自主練を行っている。それも幸いし集中して稽古ができた。
 10日目を迎える頃には、出来ないながらも理想の太刀筋の兆しをつかみ始めていた。

 サトシとしてはもう少し稽古をつけてもらいたいところだが、キャラバン出発の日が来た。

 稽古が終わるとカールはサトシに尋ねた。
 
「サトシ!俺たちと一緒に来ないか?まあ、キャラバンの護衛やら武器の修理は手伝ってもらうことにはなるが、ここにいるよりいいと思うぜ?」
 サトシはしばらく考え込む。
『稽古はしたい。そういう面ではついて行きたいけど。』
 そう、行きたいのはやまやまだ。しかし、向かう先が問題だ。
 魔王討伐
 それもラスボスが……
 これは激闘になること必至と言わざるを得ない。そんな所にノコノコついて行ったんでは命がいくらあっても足りない。サトシはそう思った。
「あ、ありがとうございます。でも、アイがここに残りたいって言うので。ありがたいお話ですが、ここに残ろうと思います。」
 実際、アイはなぜかカールを避けている。エリザベートには懐いているが、カールには近づこうともしない。そんなアイを連れて行くことはできないだろう。
「そうか。悪い話じゃないと思うんだがなぁ。アイちゃんも一緒に来た方がここに居るより怖くないんじゃないか?」
「いえ、できればゴブリンに連れ去られた家族を助けたいんです。まだ実力が足りませんが、早く強くなって助けたいと思います。」
 サトシは今回の稽古で剣術にはかなり自信が付いた。今ならゴブリンにも一矢報いることができる気がしている。そのことで、以前の情けなかった自分を打ち消すことができるのではないかと思い始めていた。
「……」
「……」
 しばらくの沈黙が流れる。その後カールが、
「そうか。そうだな。助け出せるといいな。がんばれ!応援してるぞ。」
 カールは何か言いたそうだが、それを飲み込んだようだった。
「俺も仕事が終わったら、また帰りに寄るからよ。その時に家族を助けられてたら、一緒に王都で鍛冶屋やらねぇか?」
「ありがとうございます。それまでに家族を助け出せるように頑張ります!」
 カールと一緒に居ればもっと成長できるだろうし、王都にも興味がある。サトシにとってその申し出は何よりありがたかったし、他人である自分に、ここまで良くしてもらったことに本当に感謝していた。

 カールの後ろからオットーが現れる。
「で、どうなった?」
「まあ、お前の予想通りだろう?」
「そうか、そろそろ出発するか?いい骨休めになったろ」
「そうだな。」
 二人は、軽く会話を交わすと、出発準備を整えた車列の先頭に向かう。

「じゃあな、サトシ。次来た時にいい知らせが聞けることを期待してるよ。がんばれよ!アイちゃんも元気でな!」
「本当にありがとうございました!このご恩は一生忘れません」
 サトシの本心だった。
 車列が出発し、彼らの姿が見えなくなるまでサトシとアイはずっと手を振り続けていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー  爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」 見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は……… 「あの、……どなたのことでしょうか?」 まさかの意味不明発言!! 今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!! 結末やいかに!! ******************* 執筆終了済みです。

異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

明衣令央
ファンタジー
 糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。  一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。  だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。  そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。  この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。 2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!

石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。 応援本当に有難うございました。 イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。 書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」 から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。 書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。 WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。 この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。 本当にありがとうございました。 【以下あらすじ】 パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった... ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから... 第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。 何と!『現在3巻まで書籍化されています』 そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。 応援、本当にありがとうございました!

遺棄令嬢いけしゃあしゃあと幸せになる☆婚約破棄されたけど私は悪くないので侯爵さまに嫁ぎます!

天田れおぽん
ファンタジー
婚約破棄されましたが私は悪くないので反省しません。いけしゃあしゃあと侯爵家に嫁いで幸せになっちゃいます。  魔法省に勤めるトレーシー・ダウジャン伯爵令嬢は、婿養子の父と義母、義妹と暮らしていたが婚約者を義妹に取られた上に家から追い出されてしまう。  でも優秀な彼女は王城に住み、個性的な人たちに囲まれて楽しく仕事に取り組む。  一方、ダウジャン伯爵家にはトレーシーの親戚が乗り込み、父たち家族は追い出されてしまう。  トレーシーは先輩であるアルバス・メイデン侯爵令息と王族から依頼された仕事をしながら仲を深める。  互いの気持ちに気付いた二人は、幸せを手に入れていく。 。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.  他サイトにも連載中 2023/09/06 少し修正したバージョンと入れ替えながら更新を再開します。  よろしくお願いいたします。m(_ _)m

【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】  スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。  帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。  しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。  自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。   ※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。 ※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。 〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜 ・クリス(男・エルフ・570歳)   チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが…… ・アキラ(男・人間・29歳)  杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が…… ・ジャック(男・人間・34歳)  怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが…… ・ランラン(女・人間・25歳)  優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は…… ・シエナ(女・人間・28歳)  絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

処理中です...