22 / 159
第一部 世界熔解
22 波乱の幕開け
しおりを挟む
俺は夜鳥にメッセージを飛ばす。
さっき別れたばかりで再度の呼び出しである。しかもこれから夜に掛けての仕事になるので、断られるかもしれないと思った。
だが、予想に反して夜鳥の反応は好意的だった。
夜鳥> ダンジョン? 別にいいけど……
枢> ?
夜鳥> パーティーバランス的にどうなんだ。俺は暗殺者だから前衛は心もとないぞ
俺はスマホを手に考え込んだ。
黒崎との対戦もそうだが、ダンジョンに潜るのだから、ダンジョン向けのパーティー構成が必要だ。
改めて考えてみると……
心菜は、真っ先に切り込みそうだ。アタッカーだな。
真は、後ろで応援したり特殊スキルで逆転したり。サポーターか。
俺は魔法使いと回復役兼務で、武器の修理もできる。典型的な後衛だな。
夜鳥は、ヒットアンドアウェイで敵を撹乱する役回りだろう。
城山は魔法剣士、シシアは剣士でたぶん前衛。
「俺たちのパーティーに欠けているもの……それはタンクだ」
防御の専門家である、盾役が不在である。
「そういう訳で、城山。クラスチェンジしない?」
「どういう訳なんだよ?!」
俺たちは、駅前で待ち合わせをした。
やって来た城山の肩に手を載せて言うと、城山は「酷くないですか?!」と俺に反論した。
突然の召集に気前よく応じてくれたり、こいつ結構ノリが良いな。
「だって剣士ばっかりでバランス悪いだろ」
「そういう枢さんが盾を持ったらいいじゃないですか! Lv.999なんでしょ!」
城山にそう言われて、俺は仕方なく自分のステータスの基本能力値だけ、皆に見えるように表示した。
「あれ? Lv.999にしてはパッとしないにゃ」
心菜が不思議そうにする。
それもそのはず。
俺の基本能力値は、精神力とMP以外は、心菜を少し上回るくらいだった。MPは馬鹿みたいな数値だが、基本能力値は人間の範囲内のようだ。
「枢、典型的な魔法使い型のステータスなんだな」
「俺もそう思う」
真のコメントに、俺は肩をすくめた。
異世界ではセーブクリスタルだったから、肉体を鍛える機会がなかったせいもあるだろう。魔法特化のステータスだ。
「ということで俺は盾役ムリ」
「そんな?! いや、俺以外のメンバーは……」
城山は他のメンバーを見回すが、夜鳥と真はHPが少ないし、異世界人のシシアには頼みにくい。
「城山さん、私と勝負しますか? 負けた方が盾を持つということで」
心菜がにっこり微笑んで日本刀を召喚する。
笑顔に混じる戦意が怖い。
「心菜さん、俺を殺す気ですか?! 絶対、切るつもりですよね?!」
「そんなことないにゃー。偶然ばっさりしちゃうかもしれないけど」
恐ろしい宣言に、城山の顔がひきつった。
「分かりました。タンクでも盾でも、別に良いですよ! この世界でクラスチェンジが可能ならの話ですがね!」
「……そういえば、クラスの変更は教会に行かなきゃだったな」
真が思い出したように言った。
クラスの変更は、通常、希望する職業の訓練を積んでから教会に行くことで選択可能となる。
俺は「ふっ」と笑った。
「残念だったな、城山。俺はクラス変更のスキルを持ってる」
「なんで?!」
だってセーブポイントだから。
大聖堂に設置されたセーブクリスタルの俺の前には、毎月、多くの人がクラス変更に訪れる。無言で職業選択に貢献してましたが、何か。
「スキルレベルと補正値のリセットも可能だぜ。今のうちに調整したければどうぞ」
俺たちはダンジョンに入る前に、装備やスキルを整えることにした。
武器防具は、簡単なものなら俺の方で作り出せる。
「……私は弓を使おうと思います。枢さん、弓と矢を頂けますか」
「あれ? シシアは剣士じゃなかったっけ」
ステータスに表示されたシシアのクラスは剣士だったはずだ。
別にクラスと関係なくても弓矢は使えるだろうが、関係するクラスを持ってた方が武器の威力も上がる。
「時の神クロノアさまの魔法で、ステータスを偽装しているんです。本当は剣士ではありません」
「へーえ……」
俺はピースサインをする爺を思い出して、頭を振った。
時の神クロノアの偽装なら、俺には看破できない。
「枢っちは武器を持たないの? 魔法使いなら、魔法の威力を上げるために杖を持ってるよね?」
真は両腕を頭の後ろで組みながら、気楽に言った。
「杖か……」
異世界ではセーブクリスタルだったから、人間の道具や武器を使ったことがない。
「殴るのにも使えますよね?!」
「それは鈍器用の杖。魔法の効果を上昇させる儀礼用の装飾過多な杖で殴ったら、杖の方が壊れるって」
「にゃー!」
心菜の物騒な発言を即却下する。
ゲームでは杖で殴ったりしてるけどさ、道具は消耗品なんだよ。少なくとも異世界アニマではその辺、非常に現実的だった。
本当は「杖」と聞いて思い浮かんだ自分の武器はあったのだが、あれは雑魚との戦闘で使うのは勿体ないからな……。
「俺はこのままで良いよ」
結局、今着ている私服で、武器は持たずにそのまま行くことにした。
「それで城山はどうする?」
「……クラスは変更しようと思います。鎧も欲しいですね」
城山はクラスを「聖騎士」に変更し、自らアーマーを着込んで防御を固めた。やると決めたら徹底的にする主義なのだそうだ。
「よう、近藤。さっきぶり」
最後に夜鳥が来て、メンバーが揃った。
ちなみに夜鳥は忍者ビルドを極めたいらしい。
異世界には手裏剣が無かったから、俺に作って欲しいとオーダーしていた。手裏剣、どうやって作るのだろうか。
ともあれ急に呼ばれたにも関わらず夜鳥は機嫌良さそうだった。
手に持ったスマホを振って「よろしくな」と皆に挨拶している。
「さっきSNSをチェックしたら、代々木公園で火事になってるって聞いたけど大丈夫か?」
「何?!」
夜鳥の言葉に、俺は代々木公園の方角を透かし見た。
時刻は夕方。日が暮れた空に、火事の赤い光と煙が立ち上っている。
空中を飛び交うモンスターの黒い影が、煙の間にかいま見えた。
「ダンジョンからモンスターを出さないようにしている結界が解けたのか?!」
結界を張ったアマテラスに何かあったのだ。
俺たちは顔を見合わせた後、代々木公園へ向かって駆け出した。
さっき別れたばかりで再度の呼び出しである。しかもこれから夜に掛けての仕事になるので、断られるかもしれないと思った。
だが、予想に反して夜鳥の反応は好意的だった。
夜鳥> ダンジョン? 別にいいけど……
枢> ?
夜鳥> パーティーバランス的にどうなんだ。俺は暗殺者だから前衛は心もとないぞ
俺はスマホを手に考え込んだ。
黒崎との対戦もそうだが、ダンジョンに潜るのだから、ダンジョン向けのパーティー構成が必要だ。
改めて考えてみると……
心菜は、真っ先に切り込みそうだ。アタッカーだな。
真は、後ろで応援したり特殊スキルで逆転したり。サポーターか。
俺は魔法使いと回復役兼務で、武器の修理もできる。典型的な後衛だな。
夜鳥は、ヒットアンドアウェイで敵を撹乱する役回りだろう。
城山は魔法剣士、シシアは剣士でたぶん前衛。
「俺たちのパーティーに欠けているもの……それはタンクだ」
防御の専門家である、盾役が不在である。
「そういう訳で、城山。クラスチェンジしない?」
「どういう訳なんだよ?!」
俺たちは、駅前で待ち合わせをした。
やって来た城山の肩に手を載せて言うと、城山は「酷くないですか?!」と俺に反論した。
突然の召集に気前よく応じてくれたり、こいつ結構ノリが良いな。
「だって剣士ばっかりでバランス悪いだろ」
「そういう枢さんが盾を持ったらいいじゃないですか! Lv.999なんでしょ!」
城山にそう言われて、俺は仕方なく自分のステータスの基本能力値だけ、皆に見えるように表示した。
「あれ? Lv.999にしてはパッとしないにゃ」
心菜が不思議そうにする。
それもそのはず。
俺の基本能力値は、精神力とMP以外は、心菜を少し上回るくらいだった。MPは馬鹿みたいな数値だが、基本能力値は人間の範囲内のようだ。
「枢、典型的な魔法使い型のステータスなんだな」
「俺もそう思う」
真のコメントに、俺は肩をすくめた。
異世界ではセーブクリスタルだったから、肉体を鍛える機会がなかったせいもあるだろう。魔法特化のステータスだ。
「ということで俺は盾役ムリ」
「そんな?! いや、俺以外のメンバーは……」
城山は他のメンバーを見回すが、夜鳥と真はHPが少ないし、異世界人のシシアには頼みにくい。
「城山さん、私と勝負しますか? 負けた方が盾を持つということで」
心菜がにっこり微笑んで日本刀を召喚する。
笑顔に混じる戦意が怖い。
「心菜さん、俺を殺す気ですか?! 絶対、切るつもりですよね?!」
「そんなことないにゃー。偶然ばっさりしちゃうかもしれないけど」
恐ろしい宣言に、城山の顔がひきつった。
「分かりました。タンクでも盾でも、別に良いですよ! この世界でクラスチェンジが可能ならの話ですがね!」
「……そういえば、クラスの変更は教会に行かなきゃだったな」
真が思い出したように言った。
クラスの変更は、通常、希望する職業の訓練を積んでから教会に行くことで選択可能となる。
俺は「ふっ」と笑った。
「残念だったな、城山。俺はクラス変更のスキルを持ってる」
「なんで?!」
だってセーブポイントだから。
大聖堂に設置されたセーブクリスタルの俺の前には、毎月、多くの人がクラス変更に訪れる。無言で職業選択に貢献してましたが、何か。
「スキルレベルと補正値のリセットも可能だぜ。今のうちに調整したければどうぞ」
俺たちはダンジョンに入る前に、装備やスキルを整えることにした。
武器防具は、簡単なものなら俺の方で作り出せる。
「……私は弓を使おうと思います。枢さん、弓と矢を頂けますか」
「あれ? シシアは剣士じゃなかったっけ」
ステータスに表示されたシシアのクラスは剣士だったはずだ。
別にクラスと関係なくても弓矢は使えるだろうが、関係するクラスを持ってた方が武器の威力も上がる。
「時の神クロノアさまの魔法で、ステータスを偽装しているんです。本当は剣士ではありません」
「へーえ……」
俺はピースサインをする爺を思い出して、頭を振った。
時の神クロノアの偽装なら、俺には看破できない。
「枢っちは武器を持たないの? 魔法使いなら、魔法の威力を上げるために杖を持ってるよね?」
真は両腕を頭の後ろで組みながら、気楽に言った。
「杖か……」
異世界ではセーブクリスタルだったから、人間の道具や武器を使ったことがない。
「殴るのにも使えますよね?!」
「それは鈍器用の杖。魔法の効果を上昇させる儀礼用の装飾過多な杖で殴ったら、杖の方が壊れるって」
「にゃー!」
心菜の物騒な発言を即却下する。
ゲームでは杖で殴ったりしてるけどさ、道具は消耗品なんだよ。少なくとも異世界アニマではその辺、非常に現実的だった。
本当は「杖」と聞いて思い浮かんだ自分の武器はあったのだが、あれは雑魚との戦闘で使うのは勿体ないからな……。
「俺はこのままで良いよ」
結局、今着ている私服で、武器は持たずにそのまま行くことにした。
「それで城山はどうする?」
「……クラスは変更しようと思います。鎧も欲しいですね」
城山はクラスを「聖騎士」に変更し、自らアーマーを着込んで防御を固めた。やると決めたら徹底的にする主義なのだそうだ。
「よう、近藤。さっきぶり」
最後に夜鳥が来て、メンバーが揃った。
ちなみに夜鳥は忍者ビルドを極めたいらしい。
異世界には手裏剣が無かったから、俺に作って欲しいとオーダーしていた。手裏剣、どうやって作るのだろうか。
ともあれ急に呼ばれたにも関わらず夜鳥は機嫌良さそうだった。
手に持ったスマホを振って「よろしくな」と皆に挨拶している。
「さっきSNSをチェックしたら、代々木公園で火事になってるって聞いたけど大丈夫か?」
「何?!」
夜鳥の言葉に、俺は代々木公園の方角を透かし見た。
時刻は夕方。日が暮れた空に、火事の赤い光と煙が立ち上っている。
空中を飛び交うモンスターの黒い影が、煙の間にかいま見えた。
「ダンジョンからモンスターを出さないようにしている結界が解けたのか?!」
結界を張ったアマテラスに何かあったのだ。
俺たちは顔を見合わせた後、代々木公園へ向かって駆け出した。
1
お気に入りに追加
3,900
あなたにおすすめの小説
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
怠惰生活希望の第六王子~悪徳領主を目指してるのに、なぜか名君呼ばわりされているんですが~
服田 晃和
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた男──久岡達夫は、同僚の尻拭いによる三十連勤に体が耐え切れず、その短い人生を過労死という形で終えることとなった。
最悪な人生を送った彼に、神が与えてくれた二度目の人生。
今度は自由気ままな生活をしようと決意するも、彼が生まれ変わった先は一国の第六王子──アルス・ドステニアだった。当初は魔法と剣のファンタジー世界に転生した事に興奮し、何でも思い通りに出来る王子という立場も気に入っていた。
しかし年が経つにつれて、激化していく兄達の跡目争いに巻き込まれそうになる。
どうにか政戦から逃れようにも、王子という立場がそれを許さない。
また俺は辛い人生を送る羽目になるのかと頭を抱えた時、アルスの頭に一つの名案が思い浮かんだのだ。
『使えない存在になれば良いのだ。兄様達から邪魔者だと思われるようなそんな存在になろう!』
こうしてアルスは一つの存在を目指すことにした。兄達からだけではなく国民からも嫌われる存在。
『ちょい悪徳領主』になってやると。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
あなたたちのことなんて知らない
gacchi
恋愛
母親と旅をしていたニナは精霊の愛し子だということが知られ、精霊教会に捕まってしまった。母親を人質にされ、この国にとどまることを国王に強要される。仕方なく侯爵家の養女ニネットとなったが、精霊の愛し子だとは知らない義母と義妹、そして婚約者の第三王子カミーユには愛人の子だと思われて嫌われていた。だが、ニネットに虐げられたと嘘をついた義妹のおかげで婚約は解消される。それでも精霊の愛し子を利用したい国王はニネットに新しい婚約者候補を用意した。そこで出会ったのは、ニネットの本当の姿が見える公爵令息ルシアンだった。
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜
犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。
この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。
これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。
病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる