1 / 27
相槌を打たなかったキミへ【1‐1】
しおりを挟む
「あいつ、男が好きらしいよ」
好奇心を抑えられないという顔で、俺の机に腰掛けていた友達が唐突にそう言ってきた。
差し向けた歪んだ視線の先には、同じクラスの苗加笑也(なえか えみや)が俯くように背中を丸めて自席で本を読んでいる。
いくら交流がないとはいえ、あまりにも不躾な物言いに、当たり障りなく流そうかと思ったが、もたもたしている内に追撃をされ、退路を断たれてしまう。
「キモくね?」
疑問系。
こいつは俺の返事を待っている。好奇心を飛び越え、不快感すら感じる笑顔で、自分の期待している答えを待っている。
つまり、肯定。今こいつは仲間を募っている。
その仲間に加わるのが俺にとっての今の最善だ。空気を読んでそれに合わせる。それだけで俺の立ち位置はもっと優位になってくる。
だけど、頭では分かっているのに、どうしても肯定する事ができなかった。
話したこともない、ただ同じクラスというだけの、同級生に配慮したわけではない、と思う。
ただ、なんとなく、喉から先に言葉が通らなかった。
友達が焦れたように、なぁ、と急かしてくる。
それでも俺は沈黙を貫いた。否定も肯定もしない。実に卑怯で優柔不断だ。
「やべ、」
友達が気まずそうに声を上げた。
何が起こったのか、と自然と机に落としていた目線を上げると、さっきまで俯いて隠れていた瞳と目が合った。
まるで宇宙人でも見るかのように、苗加が俺をじっと見ていた。
随分と昔のことを思い出したな、と我に返りながら思う。一瞬にして記憶が巻き戻る感覚を覚えたのは初めてだ。
その原因となった、あの頃と変わらない瞳が、今、俺を見つめている。
いや。
記憶より"色"はだいぶ違うけど。
「もしかして都井(とい)くん?」
カメラのレンズ越しにそう投げかけられ、思わず構えていたカメラを下ろした。
「……………………苗加?」
この名前を呼んだのは今日が初めてで、不思議な感覚になる。高校三年間を同じクラスで過ごしたというのに、そういえば名前を呼んだことはなかった。
そもそも名前を呼び合うほど親しくはなかったし、苗加は俺とは違うタイプで物静かだったから自然と距離も生まれた。
有り体に言ってしまえば、俺は陽キャグループの端っこにいて、苗加は陰キャの中の陰キャのような生活をしていた。だから全く接点が無かった。
あの時を除いて。
「随分…………なんて言うか、その……イメチェンしたんだな…………」
「無理に取り繕おうとしなくていいって! 驚くのも無理ないでしょ、こんな格好」
俺の苗加に対する記憶は、もしかしたら何者かに改竄されたものなんじゃないかと疑うほど、明るい声で苗加は笑う。
どんなに頑張って苗加について思い出しても、こんなに屈託なく笑った顔は思い出せない。というか、多分見たことがない。
見た目と共に性格も変わったのかと、目の前で不思議そうに首を傾げる苗加の顔をまじまじと観察する。
「おれ、今ホストやってて」
言葉通りの派手な格好。
とはいえ、ギラギラのスーツを着ていたり、不自然に髪を盛っていたりというような安直なホストのイメージのような印象ではない。
大きく目につく小物やジャケットが俺でも分かるくらいのハイブランドで固められていて、そういう点で派手な格好だと思った。
まぁ、今時のホストはそんな格好しないって、散々見てきたから分かるけど。
「知ってる…………え、いや、そっか! ホストか! そうだよな……だから俺が写真撮ってんだもんな、そうだよな……!」
「大丈夫? かなりテンパってない?」
ふふ、と笑って苗加は俺の顔を覗き込んだ。
明るい茶色い髪の毛が揺れる。グレーに見えた瞳はよく見ると暗い水色をしている。まるで外国人に見つめられたような感覚なり、緊張して思わず目を逸らす。記憶にあるよりずっと"綺麗な顔"に動揺してしまった自分がなんだか恥ずかしい。
それに、動揺してしまった理由は顔だけじゃない。仕草がやけに扇情的なのだ。
いつの間に、こんな人をたらし込むような仕草をするようになったんだと、内心ザワザワしてくる。
職業を考えれば当然と言えば当然なのだが、そんなことも考えられないほど無意識に慌ててしまう。
なんとなく、空気が近い気がして落ち着かない。
「もしかして最初から俺だって分かってた?」
誤魔化すために、なんでもないふりをして話し掛ける。苗加相手にこんな醜態、高校の時の友達に見られたら馬鹿にされるな、と思う。
「自己紹介された時にもしかしてって思ったけど、確信したのはカメラ構えた姿見た時かな」
「カメラ構えた姿……? なんでそんなとこで俺だって分かるんだよ?」
「それは内緒」
「なんだ、それ……」
こんな、人を手玉に取るような会話も出来るようになったのかと、驚きを通り越して感心してきた。
よくよく考えれば、高校を卒業してから丸五年も経った。それだけあれば見た目や性格なんてどうとでもなるのかもしれない。
それにしては、一気に垢抜け過ぎだ……と、少し妬みのような感情を覚えて悔しくなる。
………………いや、元々素材は良かったのかもしれないけど。
必死に高校時代の苗加の顔を思い出そうとしても、分厚い眼鏡をしていたこと以外、モヤがかかったように思い出せない。多分、これといった特徴が無いと、当時の俺は思っていたのだ。
「それにしても苗加がホストかー」
「意外?」
「そりゃ意外だろ。だって苗加って」
学生時代に戻ったようなテンションで、調子良く口から溢れ出そうになった言葉を慌てて飲み込む。が、表情には出てしまっていたらしい。
「だっておれ、ゲイだしね?」
どうしよう。
こんな時にどう答えるのが正解なのか分からない。必死に空気を読もうとするが、苗加の顔を見ることが出来ずに時間だけが過ぎていく。
あの時もそうだった。沈黙でやり過ごすことを覚えた俺は、また同じ手を使おうとしている。
「そんな深刻そうな顔させるつもりなかったんだけど」
あくまでも軽い口調であっけらかんと苗加は言う。
必死に答えを探している俺を見て、また笑う。無理をしているんじゃないかと、盗み見るが、表情は変わらない。
「今時、珍しくもないからってさらっと言っちゃったけど、もし気を使わせちゃったならごめん」
何故か謝られた。
咄嗟に自分も謝ろうと口を開けて、また言葉を飲み込む。
ここで自分も謝るのは何か違う気がした。
だから嘘をつく。
「気なんか使ってねーよ! つか、大人しかった苗加がホストやってるってことにビビったんだよ」
「え、そっち……?」
「当たり前だろ。女の子と喋ってるとこなんか想像つかねー」
これはこれで酷い言いようかもしれないが、男同士のどうしようもない会話のノリが成立したような気がして少しホッとする。
好奇心を抑えられないという顔で、俺の机に腰掛けていた友達が唐突にそう言ってきた。
差し向けた歪んだ視線の先には、同じクラスの苗加笑也(なえか えみや)が俯くように背中を丸めて自席で本を読んでいる。
いくら交流がないとはいえ、あまりにも不躾な物言いに、当たり障りなく流そうかと思ったが、もたもたしている内に追撃をされ、退路を断たれてしまう。
「キモくね?」
疑問系。
こいつは俺の返事を待っている。好奇心を飛び越え、不快感すら感じる笑顔で、自分の期待している答えを待っている。
つまり、肯定。今こいつは仲間を募っている。
その仲間に加わるのが俺にとっての今の最善だ。空気を読んでそれに合わせる。それだけで俺の立ち位置はもっと優位になってくる。
だけど、頭では分かっているのに、どうしても肯定する事ができなかった。
話したこともない、ただ同じクラスというだけの、同級生に配慮したわけではない、と思う。
ただ、なんとなく、喉から先に言葉が通らなかった。
友達が焦れたように、なぁ、と急かしてくる。
それでも俺は沈黙を貫いた。否定も肯定もしない。実に卑怯で優柔不断だ。
「やべ、」
友達が気まずそうに声を上げた。
何が起こったのか、と自然と机に落としていた目線を上げると、さっきまで俯いて隠れていた瞳と目が合った。
まるで宇宙人でも見るかのように、苗加が俺をじっと見ていた。
随分と昔のことを思い出したな、と我に返りながら思う。一瞬にして記憶が巻き戻る感覚を覚えたのは初めてだ。
その原因となった、あの頃と変わらない瞳が、今、俺を見つめている。
いや。
記憶より"色"はだいぶ違うけど。
「もしかして都井(とい)くん?」
カメラのレンズ越しにそう投げかけられ、思わず構えていたカメラを下ろした。
「……………………苗加?」
この名前を呼んだのは今日が初めてで、不思議な感覚になる。高校三年間を同じクラスで過ごしたというのに、そういえば名前を呼んだことはなかった。
そもそも名前を呼び合うほど親しくはなかったし、苗加は俺とは違うタイプで物静かだったから自然と距離も生まれた。
有り体に言ってしまえば、俺は陽キャグループの端っこにいて、苗加は陰キャの中の陰キャのような生活をしていた。だから全く接点が無かった。
あの時を除いて。
「随分…………なんて言うか、その……イメチェンしたんだな…………」
「無理に取り繕おうとしなくていいって! 驚くのも無理ないでしょ、こんな格好」
俺の苗加に対する記憶は、もしかしたら何者かに改竄されたものなんじゃないかと疑うほど、明るい声で苗加は笑う。
どんなに頑張って苗加について思い出しても、こんなに屈託なく笑った顔は思い出せない。というか、多分見たことがない。
見た目と共に性格も変わったのかと、目の前で不思議そうに首を傾げる苗加の顔をまじまじと観察する。
「おれ、今ホストやってて」
言葉通りの派手な格好。
とはいえ、ギラギラのスーツを着ていたり、不自然に髪を盛っていたりというような安直なホストのイメージのような印象ではない。
大きく目につく小物やジャケットが俺でも分かるくらいのハイブランドで固められていて、そういう点で派手な格好だと思った。
まぁ、今時のホストはそんな格好しないって、散々見てきたから分かるけど。
「知ってる…………え、いや、そっか! ホストか! そうだよな……だから俺が写真撮ってんだもんな、そうだよな……!」
「大丈夫? かなりテンパってない?」
ふふ、と笑って苗加は俺の顔を覗き込んだ。
明るい茶色い髪の毛が揺れる。グレーに見えた瞳はよく見ると暗い水色をしている。まるで外国人に見つめられたような感覚なり、緊張して思わず目を逸らす。記憶にあるよりずっと"綺麗な顔"に動揺してしまった自分がなんだか恥ずかしい。
それに、動揺してしまった理由は顔だけじゃない。仕草がやけに扇情的なのだ。
いつの間に、こんな人をたらし込むような仕草をするようになったんだと、内心ザワザワしてくる。
職業を考えれば当然と言えば当然なのだが、そんなことも考えられないほど無意識に慌ててしまう。
なんとなく、空気が近い気がして落ち着かない。
「もしかして最初から俺だって分かってた?」
誤魔化すために、なんでもないふりをして話し掛ける。苗加相手にこんな醜態、高校の時の友達に見られたら馬鹿にされるな、と思う。
「自己紹介された時にもしかしてって思ったけど、確信したのはカメラ構えた姿見た時かな」
「カメラ構えた姿……? なんでそんなとこで俺だって分かるんだよ?」
「それは内緒」
「なんだ、それ……」
こんな、人を手玉に取るような会話も出来るようになったのかと、驚きを通り越して感心してきた。
よくよく考えれば、高校を卒業してから丸五年も経った。それだけあれば見た目や性格なんてどうとでもなるのかもしれない。
それにしては、一気に垢抜け過ぎだ……と、少し妬みのような感情を覚えて悔しくなる。
………………いや、元々素材は良かったのかもしれないけど。
必死に高校時代の苗加の顔を思い出そうとしても、分厚い眼鏡をしていたこと以外、モヤがかかったように思い出せない。多分、これといった特徴が無いと、当時の俺は思っていたのだ。
「それにしても苗加がホストかー」
「意外?」
「そりゃ意外だろ。だって苗加って」
学生時代に戻ったようなテンションで、調子良く口から溢れ出そうになった言葉を慌てて飲み込む。が、表情には出てしまっていたらしい。
「だっておれ、ゲイだしね?」
どうしよう。
こんな時にどう答えるのが正解なのか分からない。必死に空気を読もうとするが、苗加の顔を見ることが出来ずに時間だけが過ぎていく。
あの時もそうだった。沈黙でやり過ごすことを覚えた俺は、また同じ手を使おうとしている。
「そんな深刻そうな顔させるつもりなかったんだけど」
あくまでも軽い口調であっけらかんと苗加は言う。
必死に答えを探している俺を見て、また笑う。無理をしているんじゃないかと、盗み見るが、表情は変わらない。
「今時、珍しくもないからってさらっと言っちゃったけど、もし気を使わせちゃったならごめん」
何故か謝られた。
咄嗟に自分も謝ろうと口を開けて、また言葉を飲み込む。
ここで自分も謝るのは何か違う気がした。
だから嘘をつく。
「気なんか使ってねーよ! つか、大人しかった苗加がホストやってるってことにビビったんだよ」
「え、そっち……?」
「当たり前だろ。女の子と喋ってるとこなんか想像つかねー」
これはこれで酷い言いようかもしれないが、男同士のどうしようもない会話のノリが成立したような気がして少しホッとする。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
お兄様、奥様を裏切ったツケを私に押し付けましたね。只で済むとお思いかしら?
百谷シカ
恋愛
フロリアン伯爵、つまり私の兄が赤ん坊を押し付けてきたのよ。
恋人がいたんですって。その恋人、亡くなったんですって。
で、孤児にできないけど妻が恐いから、私の私生児って事にしろですって。
「は?」
「既にバーヴァ伯爵にはお前が妊娠したと告げ、賠償金を払った」
「はっ?」
「お前の婚約は破棄されたし、お前が母親になればすべて丸く収まるんだ」
「はあっ!?」
年の離れた兄には、私より1才下の妻リヴィエラがいるの。
親の決めた結婚を受け入れてオジサンに嫁いだ、真面目なイイコなのよ。
「お兄様? 私の未来を潰した上で、共犯になれって仰るの?」
「違う。私の妹のお前にフロリアン伯爵家を守れと命じている」
なんのメリットもないご命令だけど、そこで泣いてる赤ん坊を放っておけないじゃない。
「心配する必要はない。乳母のスージーだ」
「よろしくお願い致します、ソニア様」
ピンと来たわ。
この女が兄の浮気相手、赤ん坊の生みの親だって。
舐めた事してくれちゃって……小娘だろうと、女は怒ると恐いのよ?
【完結】「『王太子を呼べ!』と国王陛下が言っています。国王陛下は激オコです」
まほりろ
恋愛
王命で決められた公爵令嬢との婚約を破棄し、男爵令嬢との婚約を発表した王太子に、国王陛下が激オコです。
※他サイトにも投稿しています。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
小説家になろうで日間総合ランキング3位まで上がった作品です。
えっと、幼馴染が私の婚約者と朝チュンしました。ドン引きなんですけど……
百谷シカ
恋愛
カメロン侯爵家で開かれた舞踏会。
楽しい夜が明けて、うららかな朝、幼馴染モイラの部屋を訪ねたら……
「えっ!?」
「え?」
「あ」
モイラのベッドに、私の婚約者レニー・ストックウィンが寝ていた。
ふたりとも裸で、衣服が散乱している酷い状態。
「どういう事なの!?」
楽しかった舞踏会も台無し。
しかも、モイラの部屋で泣き喚く私を、モイラとレニーが宥める始末。
「触らないで! 気持ち悪い!!」
その瞬間、私は幼馴染と婚約者を失ったのだと気づいた。
愛していたはずのふたりは、裏切り者だ。
私は部屋を飛び出した。
そして、少し頭を冷やそうと散歩に出て、美しい橋でたそがれていた時。
「待て待て待てぇッ!!」
人生を悲観し絶望のあまり人生の幕を引こうとしている……と勘違いされたらしい。
髪を振り乱し突進してくるのは、恋多き貴公子と噂の麗しいアスター伯爵だった。
「早まるな! オリヴィア・レンフィールド!!」
「!?」
私は、とりあえず猛ダッシュで逃げた。
だって、失恋したばかりの私には、刺激が強すぎる人だったから……
♡内気な傷心令嬢とフェロモン伯爵の優しいラブストーリー♡
【完結】今更告白されても困ります!
夜船 紡
恋愛
少女は生まれてまもなく王子の婚約者として選ばれた。
いつかはこの国の王妃として生きるはずだった。
しかし、王子はとある伯爵令嬢に一目惚れ。
婚約を白紙に戻したいと申し出る。
少女は「わかりました」と受け入れた。
しかし、家に帰ると父は激怒して彼女を殺してしまったのだ。
そんな中で彼女は願う。
ーーもし、生まれ変われるのならば、柵のない平民に生まれたい。もし叶うのならば、今度は自由に・・・
その願いは聞き届けられ、少女は平民の娘ジェンヌとなった。
しかし、貴族に生まれ変わった王子に見つかり求愛される。
「君を失って、ようやく自分の本当の気持ちがわかった。それで、追いかけてきたんだ」
(完結)姉と浮気する王太子様ー1回、私が死んでみせましょう
青空一夏
恋愛
姉と浮気する旦那様、私、ちょっと死んでみます。
これブラックコメディです。
ゆるふわ設定。
最初だけ悲しい→結末はほんわか
画像はPixabayからの
フリー画像を使用させていただいています。
【完結】婚約者と幼馴染があまりにも仲良しなので喜んで身を引きます。
天歌
恋愛
「あーーん!ダンテェ!ちょっと聞いてよっ!」
甘えた声でそう言いながら来たかと思えば、私の婚約者ダンテに寄り添うこの女性は、ダンテの幼馴染アリエラ様。
「ちょ、ちょっとアリエラ…。シャティアが見ているぞ」
ダンテはアリエラ様を軽く手で制止しつつも、私の方をチラチラと見ながら満更でも無いようだ。
「あ、シャティア様もいたんですね〜。そんな事よりもダンテッ…あのね…」
この距離で私が見えなければ医者を全力でお勧めしたい。
そして完全に2人の世界に入っていく婚約者とその幼馴染…。
いつもこうなのだ。
いつも私がダンテと過ごしていると必ずと言って良いほどアリエラ様が現れ2人の世界へ旅立たれる。
私も想い合う2人を引き離すような悪女ではありませんよ?
喜んで、身を引かせていただきます!
短編予定です。
設定緩いかもしれません。お許しください。
感想欄、返す自信が無く閉じています
5度目の求婚は心の赴くままに
しゃーりん
恋愛
侯爵令息パトリックは過去4回、公爵令嬢ミルフィーナに求婚して断られた。しかも『また来年、求婚してね』と言われ続けて。
そして5度目。18歳になる彼女は求婚を受けるだろう。彼女の中ではそういう筋書きで今まで断ってきたのだから。
しかし、パトリックは年々疑問に感じていた。どうして断られるのに求婚させられるのか、と。
彼女のことを知ろうと毎月誘っても、半分以上は彼女の妹とお茶を飲んで過ごしていた。
悩んだパトリックは5度目の求婚当日、彼女の顔を見て決意をする、というお話です。
かつて私のお母様に婚約破棄を突き付けた国王陛下が倅と婚約して後ろ盾になれと脅してきました
お好み焼き
恋愛
私のお母様は学生時代に婚約破棄されました。当時王太子だった現国王陛下にです。その国王陛下が「リザベリーナ嬢。余の倅と婚約して後ろ盾になれ。これは王命である」と私に圧をかけてきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる