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第32話 出航
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一方、レンとルナは豪華客船で優雅な船旅をしていた。
「やっぱり船に乗るなら豪華客船だよな。」
「こんなヤワラカイ椅子初めてスワルぞ!」
ルナも興奮気味だ。
何故俺たちがこんな豪華客船に乗れたのか・・・。
それは今朝のことだった・・・。
日が登り始め、まだ薄暗い朝。
レンはルナと乗り込む船を探していた。
すると、如何にも金持ちそうな夫婦がチンピラっぽいのに絡まれていた。
「おい、殺されたくなければ金をよこせ。」
「何故、君達に金を渡さなければ行けないのだ!」
「うるせえ!殺されてえのか!!」
「アナタ・・・ここはお金を出して逃げたほうが・・・!」
「だって理不尽だろう?初めて会う人間に金を渡すなんて。」
「てめえ・・・どうやら殺されたいみたいだな・・・金さえ渡せば命までは助けてやろうと思ったのによ!望み通り殺してやる!!」
チンピラが持っていた剣で金持ちの男を襲おうとした時だった・・・!
ガキィィィィィン!!
チンピラの剣を首切丸で防ぐレン!
「何だこのガキは!?」
「何の罪も無い人を襲ってんじゃねえよ・・・。」
「なんだと!?ガキのくせに生意気な!!」
「チンピラのくせに調子に乗ってんじゃねえよ・・・。」
「ちんぴら・・・?何だそれは!!調子に乗ってんのはてめえだ!!死ねぇぇぇ!!」
「危ない!」
金持ちの男が叫ぶが・・・
スパッ!!
「ギャァァァァァァ!!!う、腕がァァァァ!!」
レンは男の腕を斬り落とす!
「まだやるのか・・・?次はてめえの首を落とすぞ・・・?」
〈ギャハハハ!構わねえ!やっちまえ!!〉
「ヒィィィ!!どうか、命だけはぁぁぁ!!」
「じゃあ消えろ・・・。」
「はいぃぃぃ!」
男はみっともなく逃げてゆく。
「ったく・・・雑魚の癖に・いきがりやがって・・・。怪我はなかったか?」
「あ、ああ。少年よ、助かった。我が名は・・・」
「アナタ!!」
「おっと!私はリシウス。この国に観光に来た者だ。お陰で命拾いしたよ。」
「気をつけろよ?アンタは如何にも金持ちそうだからな。」
「ちょっと、なんですか!その口の聞き方は!」
「あ?」
「こら、ユーシア。いいんだよ。この少年は私の命の恩人だ。」
「しかし・・・リシウ・・・アナタ。」
「連れが失礼な態度をとって済まない。是非、お礼をさせてくれないか?」
「別にお礼なんて・・・」
「遠慮することはない。でも、すぐ叶えられることにしてくれよ?私はもう国に帰らないといけないからね。」
「国に・・・じゃあ、俺たちもあんたの国に連れてってくれ!」
「へ?」
「今船を探していたんだ。だが、子供だけでは乗れないからな。アンタたちが居れば乗れるだろ?勿論、自分達の金はちゃんと出すから!」
「べ、別に構わないが・・・君たち親御さんは・・・?」
「俺達は親に捨てられたんだ。だから、その親を探すために妹と旅してる。親はどこにいるかわかんないけど。」
「イモウト・・・?ルナのコトか?」
「話合わせとけ!船乗れないだろ!」
レンが小声でルナに命令する。
「わ、ワカッタ。」
「そうか・・・辛い旅をしてるんだね。わかった。うちの国に行って探すといいよ!」
「いいのですか!?」
「ああ!私は構わない!もしかしたら親がいるかもしれないだろ?」
「わ、分かりました・・・。では、案内しますね。」
そして、俺たちが案内されたのはとんでもない豪華客船であった・・・!
「でっけえ・・・!」
「そうかい?これは私が持ってる船の中でもまだ小さい方だけどね?」
「これが!?アンタどれだけ金持ちなんだよ!しかも自分のかよ!」
「どれだけお金持ってるなんか数えたことないからわからないよ。さあ、乗った乗った!」
急かされるように乗せられる二人。
「中も凄えな・・・。」
「見栄えは大事だからね!さあ、くつろいでくれ。あ、これは私の船だから料金はいらないよ。これでさっきの借りは返せたかな?」
「ああ・・・充分過ぎるほどにな・・・」
「それは良かった!国に着くまで3日かかるからのんびりしててくれたまえ。」
そう言ってリシウスはレンの前から離れていく。
「ルナ、こんなキレイなのハジメテ見るゾ・・・」
「俺もだ・・・。くつろげって言われたって落ち着かねえぞ・・・。」
そして、2時間後・・・
今に至り、高級なソファでのんべんだらりしている二人・・・。
先程の言葉が嘘のようにだらけていた・・・。
「もうこれは人間を駄目にするソファだな・・・。」
「ルナ、もうタテナイ・・・立ちたくナイ・・・。」
「その気持ちわかるわ~。そういえば、ルナの親だった魔物は何だったんだ?」
「ルナのかあちゃんはゴリラダ!とうちゃんはイナカッタナ。」
「ゴリラか・・・何でゴリラがお前を育ててたんだ?」
「ワカラナイ・・・。小さいトキからゴリラがかあちゃんダッタから。」
「つまり、物心つく前に拾われたのか・・・。で、母親はどいつに殺されたんだ?」
「かあちゃんはアノ獣人化スル奴にヤラれた・・・もうスグ勝てそうなトコロで仲間ノ攻撃にヤラれた・・・。手足ヲ鉛の玉がデル変な武器にウタレテ、ヨワッタところをヤラれた・・・。」
「そうか・・・だから、あいつの獣人化はゴリラだったんだな。よくお前は殺されなかったな?」
「メズラシイスキルだって・・・スキルってナンダ?」
「スキルも知らないのか?スキルっていうのは特別な力のことだ。」
「特別な力・・・?ルナ、そんな力ナイ。」
「ちょっと鑑定してやる。」
《鑑定!》
レンがスキルを発動させるとルナのステータスが表示される!
ルナ(10)
攫われた女の子
lv12
HP 215/215
MP 153/153
力 70
魔 92
速 158
防 63
運 85
スキル マジックストーンクリエーター(未開花)
未開花か・・・。まあ、魔物に育てられたもんな。てゆーか、未開花前にわかるのかよ!だったら十年間ウズウズしなくても良かったのに!
あ、でも開花前に分かってたら俺の場合やばかったな・・・。周りに鑑定持ちがいなくて良かった・・・。
ところで・・・マジックストーンクリエイターってなんだ?
〈マジックストーンクリエイター〉
色々な効果を発動できる魔石を作り出せるスキル。
自分の思い通りの魔石を生み出し、操ることも出来る。
このスキルにレベルは存在しない。
凄えスキルだな!!
これは是非コピーしたい!!
この世界にある魔石はショボいからな。
このスキルがあればトンデモナイ魔石だって作り出せる!
しかも操るとか・・・あれだろ?
ファンネルみたいなことだって出来るんだろ?
超カッコイイ!!
早くルナを開花させないと・・・!
「ルナ、お前はまだスキルを使えないみたいだ。」
「ナンデダ?」
「開花の儀式って知ってるか?」
「しらナイ。」
「そうだよな・・・人間はな、開花の儀式をすることでスキルが使えるようになるんだ。だから、お前も開花の儀式をする必要がある。」
「ソウなのか。じゃあ、ルナもヤル!」
「ああ。やったほうがいい。お前は特殊なスキルを持っているからな。」
「トクシュ・・・?」
「珍しいスキルだ。」
「珍シイスキル・・・どんなスキルダ?」
「マジックストーンクリエーターだ。」
「マジック・・・なんだソレ!?」
「自分の好きな魔石を作り出せるスキルだ。」
「・・・マセキ?」
「魔石も知らないのか。ほら、これが魔石だ。」
レンはアイテムボックスから火の魔石を取り出す。
「この石ガマセキか?」
「そうだ。念じて触ると火が出るぞ。」
「ソレは凄いナ!ドレドレ・・・」
ルナがレンから魔石を奪い取り、魔石を発動させてしまう!
「えい!」
「あ!バカ!」
ルナが魔石を発動させるとルナの手で魔石は燃えてしまう!
「アチ!アチチチ!」
熱さのあまり、ルナは魔石を放り投げる!
「やべえ!」
《ウォーター!!》
地面に着く前にレンが水魔法を発動し、難を逃れる!
「あぶねー・・・もうすぐで火事になるところだった・・・。ルナ!いきなり魔石発動させんな!もうすぐで船が燃えるところだっただろ!!」
「ゴメン・・・。」
しゅんとするルナ。
「全く・・・まあ、兎に角、こーゆー石を作り出せるスキルだ。頑張れば操ることも出来るぞ。」
「なんだかヨクワカラナイけど・・・このスキルでルナは強クなれルノカ?」
「それはお前次第だな。どんなスキルでも、どう使うかによって強くもなれるし、弱くもなる。日々、如何にスキルと向き合うかだ。」
「??レンの言ってるコト全然ワカラナイ。」
「強くなりたかったらスキルの勉強しろってことだ。」
「勉強・・・」
「まあ、強くなりたかったら俺がお前を強くしてやるよ。」
「本当カ!?」
「本当だ。じゃあ、あの金持ちのおっさんに開花の儀式があるか聞いてみるか。」
レンは部屋を出て、リシウスを訪ねる。
「ねえ、ちょっといい?」
「あれ?どうしたんだい?」
「アンタの国に開花の儀式ってある?」
「開花の儀式?なんだい、それは?」
「え!?開花の儀式知らないの!?じゃあ、どうやってスキルを開花させるんだ?」
「へー、レンの国ではそんな儀式があるんだね。私の国ではね、教会でお金を払えば開花出来るんだよ。たとえ、それが赤ん坊であろうとね。」
「え!?そうなの!?俺は10歳まで開花できなかったぞ!?」
「その国によって異なるみたいだね。私の国はお金を払えば出来るけど、その逆にお金がない者はスキルを開花することは出来ないんだ。」
「え・・・!?」
「レンの国では10歳になれば誰だって開花させられるだろう?でも、私の国は全員が開花できるわけではないんだ。開花させるのに相当なお金が必要になる・・・。」
「相当な・・・?いくらかかるんだ?」
「開花させるのに100万ゴールド・・・。」
「100万!?ぼったくりじゃねえか!!」
「ぼったくり?」
「法外な料金を取ることだ!それじゃあ、金のないやつは一生スキル使えないじゃねえか!もしかしたら、世界初スキルだってあるかもしれないのに!」
「・・・やっぱりレンもおかしいと思うよね。」
「え?あ、ああ。ありえないな。」
「そうなんだよ。あり得ないんだよ。私の国も昔は無料で開花出来たんだ・・・。しかし、先々代の国王が目先の欲に駆られて開花させるためにお金を取るようになった・・・。開花だけではない。税金も上がり、ますます貧困の差が激しくなった・・・。税金の払えないものは最早人間扱いさえされない・・・。お金があるかないか・・・それだけなのに・・・。」
「・・・お金のない者はどうやって生きているんだ?」
「皆、スラム街と言うところで常に飢えと戦っている・・・。病気になっても治療も受けられず、そのまま死んでいく・・・私がお金を出して助けるのは簡単だ・・・。だけど、立場上、それが出来ない・・・。」
「立場上・・・?」
「ああ。私は王子だからね。」
「・・・は?」
「私は今から行くシグロスト王国の王子、リシウス・シグロストだ。」
「えぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」
「王子?ソレはなんだ?」
「王様の子供だよ!」
「リシウス様いいのですか!?」
「構わないよ、ユーシア。いつかはバレるんだからね。あ、因みにユーシアは私の侍女だ。」
「夫婦じゃなかったのか?」
「残念ながらね。私はユーシアを愛しているけどね。」
「え!?」
ユーシアの顔が赤くなる!
「リシウス様!そんな御冗談を!!」
「私は本気だよ。君を愛している。だけど、それは許されないことなんだ・・・。」
「なぜだ?」
「父、いや現国王がそれを許さない・・・。私は王子であるから、結婚するのはどこかの国のお姫様と決まってるらしい・・・。私は結婚相手はユーシアしかいないと思ってるのだけどね。」
「リシウス様・・・わ、私もリシウス様を心からお慕い申しております・・・。」
「本当かい!?それは嬉しいね。だけど・・・」
「分かっております。私のような身分の物がアナタ様と釣り合うなどとありえませんから・・・。」
「ユーシア・・・すまない・・・。」
「え?お前達、馬鹿なの?」
『え!?』
「リシウス様に向って馬鹿とはなんですか!!謝りなさい!!」
「だってバカじゃねえか。そんなに好きなら国を捨てて二人で違う場所でやっていけばいいじゃねえか。」
『!!!』
「それともあれか?この人より金の方が大事なのか?まあ、そうだよな。今の暮らしを捨てられないよな。金があれば何でも出来るしな。所詮、アンタは愛より金なんだよな。」
「ぶ、無礼者!!リシウス様を侮辱するなんて私が許しません!!」
ユーシアは隠し持っていたナイフを装備する!
「よさないか!!」
リシウスがユーシアを制止する!
「し、しかし・・・!」
「レンの言うとおりだ・・・。そうだ・・・どうして考えつかなかったのだろう・・・。ユーシア!私と国を出よう!二人で違う国に行って幸せにならないか?」
「・・・駄目です・・・。」
「え!?」
「アナタ様がこの国を出るなんて許されません!国民はアナタ様がいるから国を捨てずに高い税金を払っているのです!アナタ様は我が国の希望なのですよ!アナタ様が居なくなったら我が国は国王の思うがままとなってしまうのですよ!!私は国民を捨ててまでアナタ様と一緒にいるつもりはありません!!」
「ユーシア・・・すまない・・・君と両思いになって浮かれてしまったようだ・・・。」
「そんなに国王は最悪なのか?」
「・・・我が父は国民を金としか見ていない・・・。私がなんとか父の横暴をギリギリで止めているから国民は生きながらえているようなものだ・・・。」
「そうか、じゃあ国王を殺せばいい。」
『えっ!?』
「そんな国王、生きてる価値などない。だから、国王を殺してアンタが国王になればいい。」
「いやいやいや!!そんな、親を殺すなんてありえないだろ!?」
「そうですよ!非常識です!!」
「・・・じゃあ俺は非常識なんだな・・・。」
『え・・・!?』
「正直に言う。親を探してるのは嘘だ。まあ、半分は本当なのかもしれない・・・。俺は俺を追放した父親と兄達を殺すために旅をしている・・・。」
「つ、追放・・・?父親を殺す・・・!?」
「どういうことなんだ!?」
「俺はある理由で家から追放された・・・。だから、復讐する為に自分の国を探しているんだ・・・。」
「そんな・・・まだ子供なのに・・・」
寂しそうな顔をする二人。
「俺はまだ親がいるだけいい。ルナは親を殺されている・・・。まあ、親と言ってもこいつは魔物に育てられているけどな。」
『えっ!?』
「そして、誘拐されたところを俺が助けたんだ。」
「・・・二人共、過酷な人生を歩んでいるんだね・・・。君達に比べたら、私はなんて甘えているんだろう・・・。」
「そんな、リシウス様は甘えてなんて・・・!」
「いや、甘えてるよ。私が持っているお金だって、この船だって全て親が国王だからこそだ。私が苦労して手に入れたお金でもない。国民が一生懸命稼いだお金で私は暮らしているんだ。これは甘え以外の何者でもない。確かに復習は賛成出来ないが、レンは親に捨てられてもこうやって強く生きている。私はそんなレンを尊敬するよ。」
「リシウス様・・・。」
「・・・決めた・・・。」
「へ?」
「私が王となり、今の国を変える・・・。皆が笑って暮らせる国を作る・・・!」
「あんたに出来るの?」
「わからない・・・なあ、レン。君の力を貸してくれないか?」
「は?俺!?」
「ああ!君は子供なのに何か不思議な力を感じる・・・。君となら上手く行く気がするんだよ。勿論、タダとは言わない・・・。私が王になるまでの生活費は私が保証する。そして、王になったらルナのスキル開花を約束しよう。あと、君に旅する為の船を一隻プレゼントするよ。」
「船を!?いいのか!?」
「勿論だ。約束は必ず守る。」
船か・・・それはいいな・・・。しかも、ルナのスキル開花に生活費まで・・・これはかなりオイシイな・・・。
「・・・わかった。引き受ける。」
「良かった・・・!これから宜しくな!レン!」
二人は握手を交わす。
「それで・・・どうやって国王を殺せばいい?」
「いやいやいや!殺さないよ!!」
「え!?殺さないの!?」
「何でも殺そうとするのはやめよう!?」
「ちっ」
「舌打ち!?」
そして、国に着くまでの三日間、4人は作戦を練るのであった・・・。
「やっぱり船に乗るなら豪華客船だよな。」
「こんなヤワラカイ椅子初めてスワルぞ!」
ルナも興奮気味だ。
何故俺たちがこんな豪華客船に乗れたのか・・・。
それは今朝のことだった・・・。
日が登り始め、まだ薄暗い朝。
レンはルナと乗り込む船を探していた。
すると、如何にも金持ちそうな夫婦がチンピラっぽいのに絡まれていた。
「おい、殺されたくなければ金をよこせ。」
「何故、君達に金を渡さなければ行けないのだ!」
「うるせえ!殺されてえのか!!」
「アナタ・・・ここはお金を出して逃げたほうが・・・!」
「だって理不尽だろう?初めて会う人間に金を渡すなんて。」
「てめえ・・・どうやら殺されたいみたいだな・・・金さえ渡せば命までは助けてやろうと思ったのによ!望み通り殺してやる!!」
チンピラが持っていた剣で金持ちの男を襲おうとした時だった・・・!
ガキィィィィィン!!
チンピラの剣を首切丸で防ぐレン!
「何だこのガキは!?」
「何の罪も無い人を襲ってんじゃねえよ・・・。」
「なんだと!?ガキのくせに生意気な!!」
「チンピラのくせに調子に乗ってんじゃねえよ・・・。」
「ちんぴら・・・?何だそれは!!調子に乗ってんのはてめえだ!!死ねぇぇぇ!!」
「危ない!」
金持ちの男が叫ぶが・・・
スパッ!!
「ギャァァァァァァ!!!う、腕がァァァァ!!」
レンは男の腕を斬り落とす!
「まだやるのか・・・?次はてめえの首を落とすぞ・・・?」
〈ギャハハハ!構わねえ!やっちまえ!!〉
「ヒィィィ!!どうか、命だけはぁぁぁ!!」
「じゃあ消えろ・・・。」
「はいぃぃぃ!」
男はみっともなく逃げてゆく。
「ったく・・・雑魚の癖に・いきがりやがって・・・。怪我はなかったか?」
「あ、ああ。少年よ、助かった。我が名は・・・」
「アナタ!!」
「おっと!私はリシウス。この国に観光に来た者だ。お陰で命拾いしたよ。」
「気をつけろよ?アンタは如何にも金持ちそうだからな。」
「ちょっと、なんですか!その口の聞き方は!」
「あ?」
「こら、ユーシア。いいんだよ。この少年は私の命の恩人だ。」
「しかし・・・リシウ・・・アナタ。」
「連れが失礼な態度をとって済まない。是非、お礼をさせてくれないか?」
「別にお礼なんて・・・」
「遠慮することはない。でも、すぐ叶えられることにしてくれよ?私はもう国に帰らないといけないからね。」
「国に・・・じゃあ、俺たちもあんたの国に連れてってくれ!」
「へ?」
「今船を探していたんだ。だが、子供だけでは乗れないからな。アンタたちが居れば乗れるだろ?勿論、自分達の金はちゃんと出すから!」
「べ、別に構わないが・・・君たち親御さんは・・・?」
「俺達は親に捨てられたんだ。だから、その親を探すために妹と旅してる。親はどこにいるかわかんないけど。」
「イモウト・・・?ルナのコトか?」
「話合わせとけ!船乗れないだろ!」
レンが小声でルナに命令する。
「わ、ワカッタ。」
「そうか・・・辛い旅をしてるんだね。わかった。うちの国に行って探すといいよ!」
「いいのですか!?」
「ああ!私は構わない!もしかしたら親がいるかもしれないだろ?」
「わ、分かりました・・・。では、案内しますね。」
そして、俺たちが案内されたのはとんでもない豪華客船であった・・・!
「でっけえ・・・!」
「そうかい?これは私が持ってる船の中でもまだ小さい方だけどね?」
「これが!?アンタどれだけ金持ちなんだよ!しかも自分のかよ!」
「どれだけお金持ってるなんか数えたことないからわからないよ。さあ、乗った乗った!」
急かされるように乗せられる二人。
「中も凄えな・・・。」
「見栄えは大事だからね!さあ、くつろいでくれ。あ、これは私の船だから料金はいらないよ。これでさっきの借りは返せたかな?」
「ああ・・・充分過ぎるほどにな・・・」
「それは良かった!国に着くまで3日かかるからのんびりしててくれたまえ。」
そう言ってリシウスはレンの前から離れていく。
「ルナ、こんなキレイなのハジメテ見るゾ・・・」
「俺もだ・・・。くつろげって言われたって落ち着かねえぞ・・・。」
そして、2時間後・・・
今に至り、高級なソファでのんべんだらりしている二人・・・。
先程の言葉が嘘のようにだらけていた・・・。
「もうこれは人間を駄目にするソファだな・・・。」
「ルナ、もうタテナイ・・・立ちたくナイ・・・。」
「その気持ちわかるわ~。そういえば、ルナの親だった魔物は何だったんだ?」
「ルナのかあちゃんはゴリラダ!とうちゃんはイナカッタナ。」
「ゴリラか・・・何でゴリラがお前を育ててたんだ?」
「ワカラナイ・・・。小さいトキからゴリラがかあちゃんダッタから。」
「つまり、物心つく前に拾われたのか・・・。で、母親はどいつに殺されたんだ?」
「かあちゃんはアノ獣人化スル奴にヤラれた・・・もうスグ勝てそうなトコロで仲間ノ攻撃にヤラれた・・・。手足ヲ鉛の玉がデル変な武器にウタレテ、ヨワッタところをヤラれた・・・。」
「そうか・・・だから、あいつの獣人化はゴリラだったんだな。よくお前は殺されなかったな?」
「メズラシイスキルだって・・・スキルってナンダ?」
「スキルも知らないのか?スキルっていうのは特別な力のことだ。」
「特別な力・・・?ルナ、そんな力ナイ。」
「ちょっと鑑定してやる。」
《鑑定!》
レンがスキルを発動させるとルナのステータスが表示される!
ルナ(10)
攫われた女の子
lv12
HP 215/215
MP 153/153
力 70
魔 92
速 158
防 63
運 85
スキル マジックストーンクリエーター(未開花)
未開花か・・・。まあ、魔物に育てられたもんな。てゆーか、未開花前にわかるのかよ!だったら十年間ウズウズしなくても良かったのに!
あ、でも開花前に分かってたら俺の場合やばかったな・・・。周りに鑑定持ちがいなくて良かった・・・。
ところで・・・マジックストーンクリエイターってなんだ?
〈マジックストーンクリエイター〉
色々な効果を発動できる魔石を作り出せるスキル。
自分の思い通りの魔石を生み出し、操ることも出来る。
このスキルにレベルは存在しない。
凄えスキルだな!!
これは是非コピーしたい!!
この世界にある魔石はショボいからな。
このスキルがあればトンデモナイ魔石だって作り出せる!
しかも操るとか・・・あれだろ?
ファンネルみたいなことだって出来るんだろ?
超カッコイイ!!
早くルナを開花させないと・・・!
「ルナ、お前はまだスキルを使えないみたいだ。」
「ナンデダ?」
「開花の儀式って知ってるか?」
「しらナイ。」
「そうだよな・・・人間はな、開花の儀式をすることでスキルが使えるようになるんだ。だから、お前も開花の儀式をする必要がある。」
「ソウなのか。じゃあ、ルナもヤル!」
「ああ。やったほうがいい。お前は特殊なスキルを持っているからな。」
「トクシュ・・・?」
「珍しいスキルだ。」
「珍シイスキル・・・どんなスキルダ?」
「マジックストーンクリエーターだ。」
「マジック・・・なんだソレ!?」
「自分の好きな魔石を作り出せるスキルだ。」
「・・・マセキ?」
「魔石も知らないのか。ほら、これが魔石だ。」
レンはアイテムボックスから火の魔石を取り出す。
「この石ガマセキか?」
「そうだ。念じて触ると火が出るぞ。」
「ソレは凄いナ!ドレドレ・・・」
ルナがレンから魔石を奪い取り、魔石を発動させてしまう!
「えい!」
「あ!バカ!」
ルナが魔石を発動させるとルナの手で魔石は燃えてしまう!
「アチ!アチチチ!」
熱さのあまり、ルナは魔石を放り投げる!
「やべえ!」
《ウォーター!!》
地面に着く前にレンが水魔法を発動し、難を逃れる!
「あぶねー・・・もうすぐで火事になるところだった・・・。ルナ!いきなり魔石発動させんな!もうすぐで船が燃えるところだっただろ!!」
「ゴメン・・・。」
しゅんとするルナ。
「全く・・・まあ、兎に角、こーゆー石を作り出せるスキルだ。頑張れば操ることも出来るぞ。」
「なんだかヨクワカラナイけど・・・このスキルでルナは強クなれルノカ?」
「それはお前次第だな。どんなスキルでも、どう使うかによって強くもなれるし、弱くもなる。日々、如何にスキルと向き合うかだ。」
「??レンの言ってるコト全然ワカラナイ。」
「強くなりたかったらスキルの勉強しろってことだ。」
「勉強・・・」
「まあ、強くなりたかったら俺がお前を強くしてやるよ。」
「本当カ!?」
「本当だ。じゃあ、あの金持ちのおっさんに開花の儀式があるか聞いてみるか。」
レンは部屋を出て、リシウスを訪ねる。
「ねえ、ちょっといい?」
「あれ?どうしたんだい?」
「アンタの国に開花の儀式ってある?」
「開花の儀式?なんだい、それは?」
「え!?開花の儀式知らないの!?じゃあ、どうやってスキルを開花させるんだ?」
「へー、レンの国ではそんな儀式があるんだね。私の国ではね、教会でお金を払えば開花出来るんだよ。たとえ、それが赤ん坊であろうとね。」
「え!?そうなの!?俺は10歳まで開花できなかったぞ!?」
「その国によって異なるみたいだね。私の国はお金を払えば出来るけど、その逆にお金がない者はスキルを開花することは出来ないんだ。」
「え・・・!?」
「レンの国では10歳になれば誰だって開花させられるだろう?でも、私の国は全員が開花できるわけではないんだ。開花させるのに相当なお金が必要になる・・・。」
「相当な・・・?いくらかかるんだ?」
「開花させるのに100万ゴールド・・・。」
「100万!?ぼったくりじゃねえか!!」
「ぼったくり?」
「法外な料金を取ることだ!それじゃあ、金のないやつは一生スキル使えないじゃねえか!もしかしたら、世界初スキルだってあるかもしれないのに!」
「・・・やっぱりレンもおかしいと思うよね。」
「え?あ、ああ。ありえないな。」
「そうなんだよ。あり得ないんだよ。私の国も昔は無料で開花出来たんだ・・・。しかし、先々代の国王が目先の欲に駆られて開花させるためにお金を取るようになった・・・。開花だけではない。税金も上がり、ますます貧困の差が激しくなった・・・。税金の払えないものは最早人間扱いさえされない・・・。お金があるかないか・・・それだけなのに・・・。」
「・・・お金のない者はどうやって生きているんだ?」
「皆、スラム街と言うところで常に飢えと戦っている・・・。病気になっても治療も受けられず、そのまま死んでいく・・・私がお金を出して助けるのは簡単だ・・・。だけど、立場上、それが出来ない・・・。」
「立場上・・・?」
「ああ。私は王子だからね。」
「・・・は?」
「私は今から行くシグロスト王国の王子、リシウス・シグロストだ。」
「えぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」
「王子?ソレはなんだ?」
「王様の子供だよ!」
「リシウス様いいのですか!?」
「構わないよ、ユーシア。いつかはバレるんだからね。あ、因みにユーシアは私の侍女だ。」
「夫婦じゃなかったのか?」
「残念ながらね。私はユーシアを愛しているけどね。」
「え!?」
ユーシアの顔が赤くなる!
「リシウス様!そんな御冗談を!!」
「私は本気だよ。君を愛している。だけど、それは許されないことなんだ・・・。」
「なぜだ?」
「父、いや現国王がそれを許さない・・・。私は王子であるから、結婚するのはどこかの国のお姫様と決まってるらしい・・・。私は結婚相手はユーシアしかいないと思ってるのだけどね。」
「リシウス様・・・わ、私もリシウス様を心からお慕い申しております・・・。」
「本当かい!?それは嬉しいね。だけど・・・」
「分かっております。私のような身分の物がアナタ様と釣り合うなどとありえませんから・・・。」
「ユーシア・・・すまない・・・。」
「え?お前達、馬鹿なの?」
『え!?』
「リシウス様に向って馬鹿とはなんですか!!謝りなさい!!」
「だってバカじゃねえか。そんなに好きなら国を捨てて二人で違う場所でやっていけばいいじゃねえか。」
『!!!』
「それともあれか?この人より金の方が大事なのか?まあ、そうだよな。今の暮らしを捨てられないよな。金があれば何でも出来るしな。所詮、アンタは愛より金なんだよな。」
「ぶ、無礼者!!リシウス様を侮辱するなんて私が許しません!!」
ユーシアは隠し持っていたナイフを装備する!
「よさないか!!」
リシウスがユーシアを制止する!
「し、しかし・・・!」
「レンの言うとおりだ・・・。そうだ・・・どうして考えつかなかったのだろう・・・。ユーシア!私と国を出よう!二人で違う国に行って幸せにならないか?」
「・・・駄目です・・・。」
「え!?」
「アナタ様がこの国を出るなんて許されません!国民はアナタ様がいるから国を捨てずに高い税金を払っているのです!アナタ様は我が国の希望なのですよ!アナタ様が居なくなったら我が国は国王の思うがままとなってしまうのですよ!!私は国民を捨ててまでアナタ様と一緒にいるつもりはありません!!」
「ユーシア・・・すまない・・・君と両思いになって浮かれてしまったようだ・・・。」
「そんなに国王は最悪なのか?」
「・・・我が父は国民を金としか見ていない・・・。私がなんとか父の横暴をギリギリで止めているから国民は生きながらえているようなものだ・・・。」
「そうか、じゃあ国王を殺せばいい。」
『えっ!?』
「そんな国王、生きてる価値などない。だから、国王を殺してアンタが国王になればいい。」
「いやいやいや!!そんな、親を殺すなんてありえないだろ!?」
「そうですよ!非常識です!!」
「・・・じゃあ俺は非常識なんだな・・・。」
『え・・・!?』
「正直に言う。親を探してるのは嘘だ。まあ、半分は本当なのかもしれない・・・。俺は俺を追放した父親と兄達を殺すために旅をしている・・・。」
「つ、追放・・・?父親を殺す・・・!?」
「どういうことなんだ!?」
「俺はある理由で家から追放された・・・。だから、復讐する為に自分の国を探しているんだ・・・。」
「そんな・・・まだ子供なのに・・・」
寂しそうな顔をする二人。
「俺はまだ親がいるだけいい。ルナは親を殺されている・・・。まあ、親と言ってもこいつは魔物に育てられているけどな。」
『えっ!?』
「そして、誘拐されたところを俺が助けたんだ。」
「・・・二人共、過酷な人生を歩んでいるんだね・・・。君達に比べたら、私はなんて甘えているんだろう・・・。」
「そんな、リシウス様は甘えてなんて・・・!」
「いや、甘えてるよ。私が持っているお金だって、この船だって全て親が国王だからこそだ。私が苦労して手に入れたお金でもない。国民が一生懸命稼いだお金で私は暮らしているんだ。これは甘え以外の何者でもない。確かに復習は賛成出来ないが、レンは親に捨てられてもこうやって強く生きている。私はそんなレンを尊敬するよ。」
「リシウス様・・・。」
「・・・決めた・・・。」
「へ?」
「私が王となり、今の国を変える・・・。皆が笑って暮らせる国を作る・・・!」
「あんたに出来るの?」
「わからない・・・なあ、レン。君の力を貸してくれないか?」
「は?俺!?」
「ああ!君は子供なのに何か不思議な力を感じる・・・。君となら上手く行く気がするんだよ。勿論、タダとは言わない・・・。私が王になるまでの生活費は私が保証する。そして、王になったらルナのスキル開花を約束しよう。あと、君に旅する為の船を一隻プレゼントするよ。」
「船を!?いいのか!?」
「勿論だ。約束は必ず守る。」
船か・・・それはいいな・・・。しかも、ルナのスキル開花に生活費まで・・・これはかなりオイシイな・・・。
「・・・わかった。引き受ける。」
「良かった・・・!これから宜しくな!レン!」
二人は握手を交わす。
「それで・・・どうやって国王を殺せばいい?」
「いやいやいや!殺さないよ!!」
「え!?殺さないの!?」
「何でも殺そうとするのはやめよう!?」
「ちっ」
「舌打ち!?」
そして、国に着くまでの三日間、4人は作戦を練るのであった・・・。
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