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第1章 我、異世界に降臨する

第6の宴 ペットは飼い主に似る。

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なんだ・・・?
体が重い・・・。
何か大きなモノが俺の体を押しつぶしてるようだ。
夢か・・・?
いや、意識はハッキリしている。
そして、何か気配を感じる。

俺は恐る恐る目を開ける・・・。

〈ガウ♪〉

「ギャァァァァァァァ!!!
でっかいオオカミィィィィィィ!!!!」
「なになに!?どうしたの!?」
「ご主人様!?どうかした!?」

慌てて二人も俺の手の甲の紋章から出てくる!!

「朝起きたら知らないオオカミが!!」
「あれ?ハティちゃんじゃない?」
「へ?」
「これは正しくハティね!
進化してるけど。」
「えぇぇぇぇぇ!!進化ァァァァ!?」
〈ギャウ♪〉
「お姉ちゃん!
カイザーウルフって進化するの?」
「普通はしないわよ。
でも、稀に進化するモンスターがいるの。
因みにハティはフェンリルに進化してるわ!」
「フェンリル!?
フェンリルって神獣と言われているあのフェンリル!?」
「あら、ご主人様、フェンリルは知ってるのね!
そう!あの伝説のフェンリルよ!」
「えぇぇぇぇぇ・・・
もう進化じゃなくて、神化じゃん!!
モン○トじゃん!!
なんでハティがフェンリルに!?」
「ちゃんとした原因はわからないけど、多分ご主人様の影響ね!」
「俺の!?なんで!?」
「まず、ハティをレベル100以上にしたこと。
普通のモンスターは産まれてすぐにレベル100超えるなんて有り得ないわ。
あとはご主人様が神の使者だからだと思うわ!」
「神の使者・・・そうか、だから眷属も神に近い存在になったのか!」
「その可能性が高いと思うわ。
まあ、強くなったからいいんじゃない?」
「わあい!
ハティちゃんに乗れそう!!」
確かに乗れそうだ。
なんかハティがもの○け姫に出てくるお犬様みたいになってるもの・・・。
俺でも乗れそうだもの。
え、このサイズになったってことはハティはどんだけ食うんだ!?

これ、ヤバくね!?

「なあ、皆・・・今日この森を出よう・・・。」
『え!?』
「急にどうしたの!?ご主人様!」
「実はもう食料が尽きそうなんだ・・・。
ましてや、ハティが大きくなった。
今の食料だと今日で尽きると思う・・・。」
「それはマズイわね・・・。」
「だ、大丈夫だよ!
ハティちゃんなら3日くらい食べなくても平気でしょ?」
〈ギャウ!?〉
すごい勢いで首を横に振るハティ。
「ルナ、それは無理そうだ。
全力で拒否してるし。」
未だに首を振ってるハティ。
「ルナ、森を出るの怖くなったんでしょう?」
「・・・今までずっとこの森にいたから、いざとなったら不安で・・・。」
「・・・ここにいてもいいのよ?」
「え?」
「怖いならしょうがないじゃない。
今ならまだ契約を抹消できるわ。」
「お姉ちゃんは・・・?」
「私は行くわ。だって楽しそうだもの!」
「楽しそう・・・?」
「ええ。ご主人様にあって楽しいことや嬉しいことが増えたわ!
勿論、気持ちいいこともね♡
だから、このままご主人様に付いていけば更に楽しいことが待ってるわ!
ここにいても体験出来ないくらいのね!
だから、絶対についていくわ♡」
「・・・ここじゃ体験できないこと・・・。」
「ルナ・・・。
最終的にはお前が決めていいが、俺はお前とも一緒に行きたいぞ?
一人でいた頃よりも今のほうが俺もずっと楽しい。
ハティがいて、レナがいて。そして、ルナがいる。
初めてのことで不安があるのはしょうがない。
でも、ここで止まったら何も変わらないぞ?
また葉っぱを数える日々に逆戻りだ。
大丈夫だ。お前の側にはレナがいる。
ハティもいる!そして、俺がいるだろ!!
一人じゃないんだ。
だから、一緒に行かないか?」

手を差し伸べるハルト。

「・・・でも、何か危険なことがあったら・・・。」
「誰にそんなこと言っている?」
「え・・・?」
「我は神の使者、タナトス様だぞ・・・?
何かあったら、お前は我が守ってやる。
だから、黙って我に従え!」

ズキューーン♡♡♡♡

ハルトの言葉がルナのハートを撃ち抜いた!!
ルナは差し伸べた手を取るのではなく、そのままハルトに抱きつく!!
「ご主人様ぁぁぁぁ♡
ずっと一緒にいるよ♡♡♡♡」
「ああ、安心してついて来い!」
こんなときだが、密着するおっぱいが堪らないな!!
「あら、守ってくれるのはルナだけかしら・・・?」
「ふふっ、お前も守るに決まってるであろう?
二人纏めて我が守ってやる!!」
「うふふ♡
ご主人様大好きよ♡♡♡」
レナは後ろから抱きつく!
ウオオオ!!おっぱいとおっぱいに挟まれてるぅぅぅぅ!!
なに、このサンドウィッチ!?
こんなの何処にも売ってないぞ!!
最強のサンドウィッチだな!!


そして、俺達は森を抜けることにした。
しかし、問題が一つ。

街に行ってハティやばくないかな?
こんな大きいモンスターが行ったら恐怖で皆逃げるんじゃないか?
何か手はないかな・・・。
「あー、ハティが精霊みたいに小さくなれればなあ・・・。」
「じゃあ、ご主人様がそのスキル創ったらどうかしら?」
「スキルを・・・創る・・・!
そうか!ハティを小さくするスキルがあれば普通の犬認定してくれるはず!
じゃあ、早速・・・!
スキル創造!
スキル名、身体縮小化!!
効果、指定した者の身体を自由に縮小化させるスキル!!!」

〈スキル創造成功〉
〈身体縮小化〉
自分、または指定した相手の身体を自由なサイズに縮小化出来るスキル。
但し、任意がないと縮小化出来ない。

「よし、出来た!
では、早速!!
ハティ小さくするぞ!」
〈ガウッ!!〉
《身体縮小化!!》
ハティの身体が光だし、どんどん小さくなる!!
「これでどうだ!」
ハティの身体は柴犬くらいのサイズになった!
「キャ~カワイ~♡」
〈キャン!!〉
「これで誰もハティがフェンリルだと思わないだろう!
じゃあ、早速森を抜け出すぞ!」
『は~い!!』

俺達は小屋を後にする。
また戻ってこれるように小屋と大浴場はそのままにしてある。
何日間かしか住んでないが、この世界の初めての俺の家ということもあって少し寂しい気持ちにもなる。
森を奥へと進み1時間・・・。
「なあ、あとどの位で森を抜けられるんだ?」
「え、知らないわよ?」
「え!知らないの!?」
「だって、私達森を出たことないし。」
「そうだった・・・!
てっきり知ってるのかと・・・!」
「えぇぇぇぇぇ!
ご主人様、知らないで歩いてたの!?」
「知るか!!
やばいな・・・このままだと今日中に抜けられない!
こんな所で野宿とかありえん!!」
「私もここで野宿はちょっと・・・。
ご主人様とエッチもできないし・・・♡」
「それは大変!!
私もエッチしたい!!」
俺もしたい!!
じゃあどうする!?
こんなときナビがあれば・・・!
・・・創れるじゃん!!
「スキル創造!
スキル名、八咫烏の導き!!
効果、目的の場所まで道案内する八咫烏が現れるスキル!」

八咫烏・・・日本神話において神武天皇の道案内をしたとされる三本足のカラス。

〈スキル創造成功〉
〈八咫烏の導き〉
黒い鳥が目的地まで道案内するスキル。
但し、行くのに特別な条件のある所へは案内できない。

くっ!八咫烏は出なかったか!!
黒い鳥ってなんだ!!
この世界にはカラスすらいないのか!
だが、仕方ない!妥協しよう!
《八咫烏の導き!!》
何処からともなく黒い大きな鳥が現れる!!
〈ガァァァァ!!〉
「これが八咫烏ちゃん?」
「あ、ああ!そうだ!
八咫烏!近くの街まで案内してくれ!」
《ガァァァァ!!》
返事をした黒い鳥〈名前は八咫烏に決定!〉は俺達の前をゆっくり飛ぶ。
「凄い鳥ね!
道案内出来るなんて!!
これで今日中に森を抜けられるわ!」
「まだそれはわかんないぞ?
この森がどれだけ広いかわからないからな。」
「えぇぇぇぇぇ!
早く抜けたいよう!!
ご主人様!ダッシュ!!」
「無理言うな!
ずっと走ったら疲れるだろ!!
お前達は飛んでるからいいけど、俺は歩きなんだぞ!」
因みに二人は妖精化してるので飛んでいる。
「じゃあ、ハティちゃん大きくして乗ればいいじゃん!!」
「え?」
「あの大きさならご主人様だって乗れるでしょ!」
た、確かに!!
でも、ハティが嫌がるんじゃ・・・。
俺はちらっとハティを見る。
〈ガウ♪〉
「ハティちゃんもいいって!
神の使者よ、我に乗るがよいって言ってるよ!!」
「え?ルナ、ハティの言葉わかるのか?」
「モンスターの言葉はわかんないけど、神獣ならわかるよ~!」
「マジか!すげえな!!
てゆーか、ハティはそんな話し方なのか?」
〈ガウガウ!〉
「我は神の使者の眷属。
主、タナトス様を崇拝する者なり!って言ってるよ!」
とてもそう言ってるふうに思えないけど・・・。
まあ、乗れるなら楽になるな!

《縮小化解除!》

ハティが光だし、元の大きさになる!
「いやあ・・・改めて見るとでかいな!
だけど、このまま乗るのはアレだから・・・」

《クリエイトアイテム!!》

目の前に大きめの鞍が現れた。
俺仕様の背もたれ付きだ!
それとゴーグルも出す。
ハティは速そうだからな。
目が開けられないかもしれないからね!
あと、ちょっとかっこいい!
早速ハティに取り付け、座って見る!
「おお!これならいい感じだな!」
「わあ!ご主人様かっこいい!!」
「まさにフェンリルライダーね!!」
「そうだ・・・
我こそはフェンリルを従えるもの!
我が眷属、フェンリルよ!
八咫烏の導きにより、我を安息の地に誘え!!」
〈アオォォォォォォン!!!!〉
「我、主を安息の地へ誘う者!
いざ、参らん!!だって!」
ハティは完全に俺の影響を受けたな。
俺の眷属だからか?
まあ、かっこいいからいいか!

ハティは物凄いスピードで進む!
流石、神速スキルを持っているだけあるな!
それを先行する八咫烏も凄いな。
あ、スキルだから常に俺の周りに入れるのかな?
「二人とも大丈夫か?」
二人は俺の胸元に入って顔を出している。
「わぁぁ!!
ハティちゃんはや~い!!
楽しい~!!」
「これなら早く森を抜けそうね!」
二人は余裕で目を開けている。
流石は精霊だな。

そして、1時間後・・・。
遂に俺達は森を抜けた!!
「森を抜けたぞォォォォォォ!!」
〈アオォォォォォォン!!〉
森を抜けると爽やかな風が吹き抜ける大草原だった。
さっきまでの空気が嘘みたいだ。
俺達は八咫烏に近くの川まで案内してもらう。
そろそろハティを休ませてやらないとな。

キレイな川に辿り着き、休憩する俺達。

ハティは早速川の水を飲んでいる。
「ハティ、ありがとな。
もうひとがんばり頼むな。」
〈ガウ♪〉
「わぁぁ!キレイな川!!」
「うふふ♡
水浴びしちゃおうかしら。」
初めての外の世界に興奮気味のルナ。
レナも満更ではないみたいだ。
俺達はここで昼食にする。
身体が大きくなってよく食べるハティ。
危なかった・・・。
今ので最後の食料がなくなった・・・。
森を出て正解だったな・・・。

1時間程休憩して、再出発!
再びハティに乗り込み、俺達は街を目指す!
1時間程走ると俺の前に画面が表示される。
〈目的地まであと500メートル〉
「あと500メートルだ!
ここからは歩いて行こう!」
「えぇぇぇぇぇ!
なんでぇぇぇぇ!?」
「ルナ、流石にハティをこの大きさにしておくわけにはいかないでしょう?」
「レナの言うとおりだ。
街の人がびっくりするだろ?」
「そっかあ!」
「ということで、ハティ!
ご苦労だった!」
〈ガウガウ!〉
《身体縮小化!!》
ハティの身体が小さくなる。
「さあ、街に行くぞ!
八咫烏!最後までよろしくな!」
〈ガァァァァ!〉

そして遂にこの世界で初めての街にたどり着く・・・!
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