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17.赤飯とか炊きます?

赤飯とか炊きます?④

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 槙野は一瞬だけ美冬を抱き上げてベッドへと運ぶ。
 そっと降ろして、唇を重ねた。

 槙野とのキスはいつも最初はついばむように軽くされて、そのあと少しづつ激しくなる。
 最終的には深く絡み合うものになって、けれど、それにも美冬は抵抗を感じなくなっていた。

 それよりもむしろ、蕩けあってしまいそうなそのキスがとても好きになっていたのだ。
「祐輔の……キス、好き……」
「いっぱいしてやるよ」

 緩く舌が絡んで蕩けそうになっているところに、そっと槙野の手が胸に触れる。
 するっとタオルを外した。

「寒くないか?」
「平気。あっためて?」
 苦笑した槙野が今度は耳元にキスをする。
「いつの間にそんな風に誘惑することを覚えた?悪い子だな」

 耳に舌が差し込まれて、くちゅくちゅっと濡れた音がする。
「や、やぁんっ……」
 それだけのことなのに美冬の背中にぞくんとしたものが駆け上がってくる。

 美冬はぎゅうっと槙野に掴まった。
 首元にもキスされる。ぬるっとした感触なのはキスだけじゃなくて舌も這わされているからだ。

「んっ……」
 唇を噛み締めて、背中がベッドから浮いてしまうのを必死に堪える。
「噛むな」

 槙野の指が口の中に差し入れられた。これでは噛めない。

「あっ……あ、やだっ……こえ」
「聞かせろって前も言ったよな。忘れた?」

 美冬の口の中の指はまるで口の中を蹂躙するかのように好きなように動く。
 緩く指で舌を挟まれたり、ぐちゃぐちゃに掻き回されたりする。

 口の中の指に翻弄されていると、槙野の唇が美冬の胸の先端を咥えた。
「ぁんっ……」
 温かい口に包まれて、舌で嬲られたり軽く噛まれたりする。

「や……噛んじゃ、ダメ……」
「痛い?」
 痛くはない。痛いような噛み方はしていないから。
 ただ、怖い。

「怖い」
「可愛いな。優しくすると言ったからな、今日はとことん優しくしてやる」
 噛むのはやめられて、今度はただひたすら甘く舐められる。

 舌でつつかれたり、ざらっと荒く舐められたり、そのうちに胸に触れられているはずなのに、下肢のその部分が同時にきゅんとしてくるのを感じた。

 きゅっと強く吸われると、とろっと温かいものが零れるような気がする。
 口の中を指で蹂躙されて胸を散々弄られて、背中を反らせると、まるで胸を突き出してもっと、とねだっているようだ。

 恥ずかしい。そのはずなのに、ひどく感じる。
「なあ、勃ってて……すげえ、エロい」

 槙野が胸元をとても見ているので、つい、美冬も目をやってしまった。

 見たことがないくらい赤くなっていて、立ち上がっていて、しかも先端は槙野がいっぱい舐めるから唾液で光って濡れていて、ひどく扇情的だ。

「や……」
 美冬は両手で自分の顔を隠した。
 槙野がくすっと笑った声が聞こえて、その手が下肢に降りていき、先程からうずうずしているその部分に触れた。

 ほとんど初めてのはずなのに、やっと触れてもらえたという安心感とこれからどうなるんだろうという不安が同時に押し寄せる。

「ゆ……すけ、あのね……」
「ん?」

「私その……したことなくて……でね、いっぱい慣らして?」
「なんだそれ……」
 槙野の深いため息、というか深呼吸?
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