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End of confinement
End of confinement③
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尖った胸を優しく口に含まれたり、柔らかく歯を立てられたり、指で摘まれたりということを繰り返しされて、それを何度もされているうちに、自分がどんどん敏感になっていくのが珠月には分かった。
こんな感覚は知らなくて、しかも手首を縛られて抵抗を奪われるという状況も初めてで、嫌なはずなのにその羞恥心にさえ感じてしまう。
気づいたらもう訳が分からなくて珠月の瞳から涙が溢れた。
「珠月?」
「あ……だめ、本当にも……ぅ」
それを見て、圭一郎はふわりと笑う。
「珠月はそんな風に涙を溢している姿さえ綺麗だ」
圭一郎は拘束している手首を自分の口元に持ってきて口付ける。
珠月は外してくれるのかと思ったのだが、拘束は外さないでそのまま唇は肘の内側二の腕と移っていった。
「……っ!あ……」
「もっと、もっとだよ珠月。もっと俺に溺れて。おかしくなって見せて。それでも、珠月は堕ちないんだ。もっと」
その日は、どこもかしこもキスをされたり甘く歯を立てられたり、強く吸われたり圭一郎が入ってきた時には、それだけで珠月は絶頂に達してしまった。
それでも圭一郎は容赦せず、身体を何度も入れ替えて何度も何度も珠月を押し上げる。
そのまま、珠月は意識をなくした。
珠月が目を覚ますといつものように、圭一郎が珠月を見つめている。
優しい顔。
「大丈夫? 身体はつらくない?」
そう言ってベッドわきのテーブルに置いてあるトレイから、コップに入った水を渡した。
「ん……」
そう言って珠月は身体を起こす。昨夜はとても激しかったけれど、圭一郎は後始末はしてくれたようで身体も綺麗にされていたし、ワンピースから薄手の寝間着に着替えている。
圭一郎から手渡された水を飲もうと身体を動かした時、珠月はその違和感に気づいた。
チャリっという鎖の音。
それは、珠月が身体を動かすと聞こえる。
足に鍵のついた革製の枷と、そこから繋がった鎖が音を立てていたのだ。
珠月の顔から血の気が引いた。
「圭さん……これなに?」
「鎖だよ」
まるでお皿の上になにが乗っているの?と聞かれた時のように、なんの惑いもなく圭一郎はそう答えた。
「どうして?」
「だって、そうでもしないと珠月が居なくなってしまうかもしれないだろう?」
圭一郎は笑顔で緩く首を傾げる。
「圭さん、私居なくなったりしないわ」
「昨日は、急に姿を消しただろう」
「あれはお庭にいたでしょう?」
「だって、その後だって父に言われているから、帰らなくてはいけないとか言っていただろう」
「それは……」
圭一郎に迷惑をかけているのではないかと思ったから。
「珠月」
圭一郎はとても甘い声でベッドに座り、珠月の頭を撫でる。
「ここにこうしていることに、なにも問題はないんだ。こうしていたら、珠月はどこにも行かない」
珠月が身体を起こすと足元の鎖がシャラッと音を立てた。
革製の足枷には鍵がついていて、自分で解くことはできないようになっている。
「よく出来ているだろう?」
「圭一郎さん」
その珠月の怯えたような瞳には、気づかないように、圭一郎は言葉を続けた。
「珠月の肌を傷つけないように柔らかい革で作ってあるんだ。柔らかいけれど、とても頑丈だから、できたら無理やり外そうとはしないでほしいな。鍵はここにはない。別のところに置いてある。そうだな、シャワーの時は外してあげるね。でも、お風呂は一緒に入るから、問題はないだろう?」
いっそ優しいくらいの表情だった。
「なぜ?」
珠月の瞳から、大粒の涙が溢れる。
それは監禁されたことよりも、珠月を監禁しなければ居なくなってしまうと考えた圭一郎の考えに、珠月が悲しくなってしまったからだ。
こんな感覚は知らなくて、しかも手首を縛られて抵抗を奪われるという状況も初めてで、嫌なはずなのにその羞恥心にさえ感じてしまう。
気づいたらもう訳が分からなくて珠月の瞳から涙が溢れた。
「珠月?」
「あ……だめ、本当にも……ぅ」
それを見て、圭一郎はふわりと笑う。
「珠月はそんな風に涙を溢している姿さえ綺麗だ」
圭一郎は拘束している手首を自分の口元に持ってきて口付ける。
珠月は外してくれるのかと思ったのだが、拘束は外さないでそのまま唇は肘の内側二の腕と移っていった。
「……っ!あ……」
「もっと、もっとだよ珠月。もっと俺に溺れて。おかしくなって見せて。それでも、珠月は堕ちないんだ。もっと」
その日は、どこもかしこもキスをされたり甘く歯を立てられたり、強く吸われたり圭一郎が入ってきた時には、それだけで珠月は絶頂に達してしまった。
それでも圭一郎は容赦せず、身体を何度も入れ替えて何度も何度も珠月を押し上げる。
そのまま、珠月は意識をなくした。
珠月が目を覚ますといつものように、圭一郎が珠月を見つめている。
優しい顔。
「大丈夫? 身体はつらくない?」
そう言ってベッドわきのテーブルに置いてあるトレイから、コップに入った水を渡した。
「ん……」
そう言って珠月は身体を起こす。昨夜はとても激しかったけれど、圭一郎は後始末はしてくれたようで身体も綺麗にされていたし、ワンピースから薄手の寝間着に着替えている。
圭一郎から手渡された水を飲もうと身体を動かした時、珠月はその違和感に気づいた。
チャリっという鎖の音。
それは、珠月が身体を動かすと聞こえる。
足に鍵のついた革製の枷と、そこから繋がった鎖が音を立てていたのだ。
珠月の顔から血の気が引いた。
「圭さん……これなに?」
「鎖だよ」
まるでお皿の上になにが乗っているの?と聞かれた時のように、なんの惑いもなく圭一郎はそう答えた。
「どうして?」
「だって、そうでもしないと珠月が居なくなってしまうかもしれないだろう?」
圭一郎は笑顔で緩く首を傾げる。
「圭さん、私居なくなったりしないわ」
「昨日は、急に姿を消しただろう」
「あれはお庭にいたでしょう?」
「だって、その後だって父に言われているから、帰らなくてはいけないとか言っていただろう」
「それは……」
圭一郎に迷惑をかけているのではないかと思ったから。
「珠月」
圭一郎はとても甘い声でベッドに座り、珠月の頭を撫でる。
「ここにこうしていることに、なにも問題はないんだ。こうしていたら、珠月はどこにも行かない」
珠月が身体を起こすと足元の鎖がシャラッと音を立てた。
革製の足枷には鍵がついていて、自分で解くことはできないようになっている。
「よく出来ているだろう?」
「圭一郎さん」
その珠月の怯えたような瞳には、気づかないように、圭一郎は言葉を続けた。
「珠月の肌を傷つけないように柔らかい革で作ってあるんだ。柔らかいけれど、とても頑丈だから、できたら無理やり外そうとはしないでほしいな。鍵はここにはない。別のところに置いてある。そうだな、シャワーの時は外してあげるね。でも、お風呂は一緒に入るから、問題はないだろう?」
いっそ優しいくらいの表情だった。
「なぜ?」
珠月の瞳から、大粒の涙が溢れる。
それは監禁されたことよりも、珠月を監禁しなければ居なくなってしまうと考えた圭一郎の考えに、珠月が悲しくなってしまったからだ。
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