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epilogue
epilogue①
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うららかな天気の良い日に結婚式は執り行われた。
緑の芝生が敷き詰められたガーデンに柔らかな日差しが降り注ぎ、白いチャペルが映えている。
結局、身内やお世話になった人だけを招いた小規模な結婚式にした。招待客は亜由美と鷹條を大事に思ってくれている人ばかりで、そんな人たちに囲まれて結婚式を挙げられたのが、とても幸せだった。
真っ白なチャペルは外からの光もふんだんに取り入れられており、二人が結婚の宣誓をしたときは神々しいくらいに綺麗でみんながうっとりと見とれてしまう。
壇上には金モールのついた制服姿の鷹條とAラインドレスのドレープを長く引くオフホワイトのドレスに身を包んだ亜由美がいた。
儀礼服の鷹條は凛々しく、編み込んだ髪に小花を散らした亜由美は可憐な雰囲気で、とてもお似合いだ。
結婚の宣誓ののち、先にゲストが外に出てフラワーシャワーの準備をしている時、外から「鷹條!」とコールされる声が聞こえた。
今、二人はチャペルの中で待機していて、この後はチャペルの扉が開いて登場するという演出のはずだ。
「……全く。おいで、亜由美」
亜由美は首を傾げながら鷹條に寄りそう。
チャペルのドアが大きく開いた瞬間、亜由美は鷹條にお姫様抱っこされていた。
「きゃ……千智さん!?」
「つかまってて」
亜由美はぎゅっと鷹條の首元に腕を回す。
たくさんの花が二人に降り注いで、チャペルの階段を下りた鷹條はそっとその場に亜由美を降ろした。
「び、びっくりしたわ」
「キスとかじゃなくてよかっただろ?」
確かにその通りだ。
わぁっと参列者に囲まれた二人は記念写真の餌食となっていた。
厳かな結婚式から一転して披露宴は明るい雰囲気となる。
披露宴の最中、鷹條の同僚たちが突然、
「この会場で盗難事件が発生しました! 動かないで!」
と緊迫感のある声を出した。
真剣な警察官たちの表情に式場にいた全員が固まる。ざわざわと顔を見合わせる中、亜由美も一瞬不安な気持ちになって鷹條を見た。すると鷹條は苦笑している。
本当の事件ではないらしいけれど、なにが起こっているのか分からず戸惑う亜由美だ。
「犯人は……」
そんな声と共に会場が暗くなるから余興なのだと分かって今度はわくわくしていると、ぱっと亜由美にスポットライトが当たった。
(わ、私!?)
盗難事件と言っていたが、心当たりは全くない。
「え?」
きょろきょろしても、鷹條は笑っているだけだ。そして軽く亜由美を抱き寄せて耳元に囁いた。
「大丈夫」
大丈夫!? 何が!?
「亜由美さん、逮捕します。罪状は盗難罪。こちらの鷹條警部補のハートを盗んだ罪です」
あまりにもベタすぎて、亜由美は真っ赤になってしまう。
ハートを盗んだなんて恥ずかしすぎる!
前に出てきた久木にそっと手を差し出されて「お手をどうぞ」と言われ、亜由美はそっと手を乗せた。
「鷹條、お前もだ」
鷹條は同僚に引っ張られて会場の真ん中に連れ出される。
二人にはガチャッと紅白のリボンの付いた手錠を片方ずつかけられてしまった。
「皆様ご安心ください、犯人は無事逮捕されました。二人には一生幸せに過ごす刑を与えたいと思います。お二人ともどうぞ幸せに!」
緑の芝生が敷き詰められたガーデンに柔らかな日差しが降り注ぎ、白いチャペルが映えている。
結局、身内やお世話になった人だけを招いた小規模な結婚式にした。招待客は亜由美と鷹條を大事に思ってくれている人ばかりで、そんな人たちに囲まれて結婚式を挙げられたのが、とても幸せだった。
真っ白なチャペルは外からの光もふんだんに取り入れられており、二人が結婚の宣誓をしたときは神々しいくらいに綺麗でみんながうっとりと見とれてしまう。
壇上には金モールのついた制服姿の鷹條とAラインドレスのドレープを長く引くオフホワイトのドレスに身を包んだ亜由美がいた。
儀礼服の鷹條は凛々しく、編み込んだ髪に小花を散らした亜由美は可憐な雰囲気で、とてもお似合いだ。
結婚の宣誓ののち、先にゲストが外に出てフラワーシャワーの準備をしている時、外から「鷹條!」とコールされる声が聞こえた。
今、二人はチャペルの中で待機していて、この後はチャペルの扉が開いて登場するという演出のはずだ。
「……全く。おいで、亜由美」
亜由美は首を傾げながら鷹條に寄りそう。
チャペルのドアが大きく開いた瞬間、亜由美は鷹條にお姫様抱っこされていた。
「きゃ……千智さん!?」
「つかまってて」
亜由美はぎゅっと鷹條の首元に腕を回す。
たくさんの花が二人に降り注いで、チャペルの階段を下りた鷹條はそっとその場に亜由美を降ろした。
「び、びっくりしたわ」
「キスとかじゃなくてよかっただろ?」
確かにその通りだ。
わぁっと参列者に囲まれた二人は記念写真の餌食となっていた。
厳かな結婚式から一転して披露宴は明るい雰囲気となる。
披露宴の最中、鷹條の同僚たちが突然、
「この会場で盗難事件が発生しました! 動かないで!」
と緊迫感のある声を出した。
真剣な警察官たちの表情に式場にいた全員が固まる。ざわざわと顔を見合わせる中、亜由美も一瞬不安な気持ちになって鷹條を見た。すると鷹條は苦笑している。
本当の事件ではないらしいけれど、なにが起こっているのか分からず戸惑う亜由美だ。
「犯人は……」
そんな声と共に会場が暗くなるから余興なのだと分かって今度はわくわくしていると、ぱっと亜由美にスポットライトが当たった。
(わ、私!?)
盗難事件と言っていたが、心当たりは全くない。
「え?」
きょろきょろしても、鷹條は笑っているだけだ。そして軽く亜由美を抱き寄せて耳元に囁いた。
「大丈夫」
大丈夫!? 何が!?
「亜由美さん、逮捕します。罪状は盗難罪。こちらの鷹條警部補のハートを盗んだ罪です」
あまりにもベタすぎて、亜由美は真っ赤になってしまう。
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「鷹條、お前もだ」
鷹條は同僚に引っ張られて会場の真ん中に連れ出される。
二人にはガチャッと紅白のリボンの付いた手錠を片方ずつかけられてしまった。
「皆様ご安心ください、犯人は無事逮捕されました。二人には一生幸せに過ごす刑を与えたいと思います。お二人ともどうぞ幸せに!」
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✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
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