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1章の閑話 

イリスの苦悩とトラウマ

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 お話ししなければね、イリスと。

「イリス、馬車に戻りますよ」

「は、はい……」

  イリスの情け無さそうな声ったら。おかしくて吹き出しそうですわ。まぁ、わたしのご飯まで食べきった事は注意しますけれども。
  今後の調理について話し合わなければね。ずっと、このままじゃ駄目だと思うのよ?  食事は大切な事ですもの。美味しいものをいただきたければ、自分でもある程度作れた方がいいと思う。
 まあ、他の人が作っても構わないとは思うのですが、一人で生きていくには取り敢えず必要な技能だと思うの。
 それにね、私だって役に立つ事があるのならば、手伝いたいと思う。ひとに必要とされたいと思うのは、我儘かしら……


「イリス、ここに座って」

 自分の右隣の席を右手でぱんぱんと叩き、示します。
 逃がしませんよ? 

「はい……」

「わたし、休む前になんて言いました?」

「は…… えっ…… と……」

「せっかく、イリスと一緒にご飯を作ったのに……」

「すみ……ま…」

「一緒に、食べたかったわ……」

「…… ごめんなさい……」

「次は一緒に食べましょうね」

「は… い…」

「それで? 美味しかった?」

「はいっ」

 まあ、なんていいお返事だこと。本当に美味しかったのね。まぁ。いいわ。怒るのはこれくらいにしましょうか。
 さて、次はやる気をどう起こさせましょうか。
 あまり教えてもらってないようですし? 
 そんな機会もなかったのではないかしら。


「これからは、一緒にお料理を作りましょうね。ね?」

「あ…… それは…」

 プイと目を私からそらすイリス。ダメよ、私は教えるつもりでいるのだから。

「あら? イリスは私と作るのは嫌なの?」

「いえ、でも今日作って分かったと思うのですが。迷惑をおかけするのでやめた方がいいと思います」
  
「迷惑ではなかったわよ。あまり経験がないだけでしょう?」

「そんな事はありません。作るのが好きでないだけです」

「美味しいのはすきでしょう? 先ほど一緒に作ったのは美味しかったのでしょう?」

「はい。でも……」

「でもじゃないの。ちゃんと作れるのだから作る練習をしなきゃ駄目よ」

「慌てるし、ナイフは苦手ですし…… コーユさまだって疲れてしまいます」

「じゃあ、何かあってが倒れたり傷ついたりしても、ご飯は干し肉と堅パンでいいと思ってるの?」

「そういう訳ではなくて……」

「では、人には作ってもらいたいけど、作ってあげようという気は起きないってこと?」

「そんなことはありません。でも、私が作ったところで大したものはできませんから」

「じゃあ、病気になったらどうするの?」

「しばらくすれば回復しますし……」

「え? もし私が熱をだしたら? 寝かせているだけ? この間みたいに。それとも熱が出ている私に干し肉を食べなさいというの?」

 立て続けに攻め込んでみましょうか。

「そんなことは……」

「イリスは回復役ってきいているけど? 見て心配するだけなの?」
 
「ちゃんと回復ヒールを掛けますよ」

「魔法で何でもできるの?」

「いえ……」

「人間って食べないと体力も回復ってできないわよね?」

「ええ、だから肉と堅パンなどを用意しているんです」

「え? そう…… そこまで言うのならいいわ。イリスは調理したものより干し肉や堅パンの方がいいのね。それなら仕方ないわ。今まで無理して調理したものを食べさせてごめんなさいね」

 イリスが青い顔をしています。あと少しね。
 まあ、村に着くまでは大したものもできないでしょうし。

「もうお世辞はいいわ。そうね、わたしが聞けば美味しかったと言うしかなかったわね。無理に言わせたみたいで、ごめんなさいね。気が付かなくて」
 
「そんなこと……」

「これからは、大人しく何もしないようにするわ。迷惑ばかりかけて、本当に申し訳なかったわね」

「あ……」
 
「もう休むわね、おやすみなさい」

 話を打ち切るように、ごろりと横になります。
 酷いわよね。でも、頑なにやりたくないというのなら、何故やりたくないのか自分からいうように仕掛けてみましたわ。やり方が悪いのは分かっているけど、教えられるのはせいぜいあと十日ぐらいしかないもの。

 後ろで息を飲み込んでいる気配がします。
 飲み込んだ言葉が出るのを待ちましょう…… 酷い婆さんだわ……







「怖いんです…… 」

 …… あと少し…… 

「作ったものを食べてもらうのが…… 」

 頑張って……

「作っても食べてもらえるかどうか…… 分からないし……」

 それはそうだけど、食べるわよね? このチームの人たちなら。

「また…… 見向きもされなかったらと……」

「イリス? 緑の風ヴァンベールの皆が食べないと思う?」

緑の風ヴァンベールの皆?」

「ねぇ、食べてもらえなかったのは、何時の事? シェヌやイーヴァがそんな事すると思う?」

 イリスが項垂れながら首を振ります。うん、そうよね? イリスだって知ってるはずだもの。

「イリスは何時まで食べてもらえなかった時を引きずるつもり? 今なら少々失敗しても笑いながら食べてくれるわよ?」

 はっとしたような表情でこちらを見たわね? うん。もう、大丈夫。

「ちょっとずつ、頑張って作ってみる? 今なら教えられるわよ?」

「あっ……」

「時間はあまり無いかもしれないけれど、基本的なことさえできるようになればそこそこのモノはできるわよ?」

「基本的な……」

「そう、イリスの嫌いなナイフだってたぶん使えるようになるはずよ」

「ナイフが?」
 
「そうよ。うちの孫だって三歳から包丁を使っていたもの」

「さ、さんさい……」

「そりゃ、直ぐには上手くはならなかったけど。少しずつ覚えていったもの。やってみよう?ね?」

「はい…… がんば…… っ……」

「無理しなくていいから、少しずつ」

「はい」



「で、どんな奴? イリスの料理を無駄にしたのは……」

「えっ?」

「いつか…… ふふ…… どんな嫌がらせがいいかしらね……」

「こ、コーユさま?」


  まぁ、それは置いておいて。
  調理するときには、イリスに少しずつ教えましょう。
  基本だけでも。
  まずは包丁使いからかしらね。

「イリス。明日から頑張りましょうね」

「はい」

「私も頑張るわ」

「はい?」

「あら、私も魔法頑張るわよ?  教えてくれるんでしょう?」

「はい」

「よかった。じゃあ、今夜はこれで休みましょうかね?」

「はい。おやすみなさいませ」



  ではでは。
  あ、寝る前にイリスに魔法かけてもらえば良かったわ。あの癒しヒールっていうのを。だって、お風呂に浸かったらみたいに気持ち良いんですもの。
  まだ自分では難しいと思うのよねー。うんうん。
  何かしてしまうかもしれないし?

  仕方ないわ。ではおやすみなさい。






☆☆☆  イリスの苦悩  ☆☆☆

  折角、料理を教えて貰えてたのに……
  申し訳ない……  

  でも、思い出したく無いことが……

  忘れましょう。




  目の前に剣の切っ先が……
  痛いっ……  
『治せるんでしょう?  治してみなさいよ、ほら』
『あと、何度ぐらい切れるかしらね』
『何?  その目は!』
『平民ごときがっ』
『光ですって?』

  あと何度ぐらい治せるんだろう……  もう、頭がふらふらする……

『何?  貴女、何様?』
『お茶会に参加するつもりなの?』
『これはクラスの催しなのよ?』
『何?  手作りですって?  平民はこれだから……』
『貧乏人を私らとひとくくりにしないで下さい』

  どこにいても、嘲笑され傷つけられる。もう嫌。好きで光属性を持った訳じゃないわ。
  家系が持ってる属性なの。

『何?  銀ですって?  偉そうに貴女が持ってていい色じゃないわ』
『先祖帰りか……  役に立てばいいが、たたないときは……』
『その割にはたいして魔力値がないな。外れか……』

  好きでこの髪に生まれた訳じゃないわ。
  こんな色が欲しいのなら勝手に持っていってよ。


  汗が身体中から吹き出る。夢よ、これは昔の夢……
  誰か助けて。痛いのも苦しいのも、もう嫌っ。

  

  ……  り……  い……  りす……  ぶ?……  イリスっ、起きて……


  はっ!  
  目の前にはコーユさまが……

「イリス、大丈夫?  うなされてたわ……」

  額の汗を腕で拭っていった……

「大丈夫です。ちょっと夢見が悪かっただけ……」

  そう、あれらは昔の事。しばらく思い出さなかったから忘れてた、過去の事……


…… やめ……  どう……  いら……

  何?  誰が話して……  ううん、これはイリスの声だわ。どうしたのかしら。
  気がついた時、イリスは凄く汗をかいてうなされてた……  これはきっと先程の脅迫のせいね。


「イリス、起きて。大丈夫、誰も貴女を傷つけないわ」

  起こさないと。今はもうなんて事ないと分かるはず。だって小さな頃とは違うのよ。戦える自分になってるのよ。

「イリス、イリス起きて。大丈夫よ」

  はっとした感じで目を開けるイリス。まだ、視線が定まって無いように、あちらこちらに目を動かす。

「イリス、大丈夫?  魘されてたわ……」

  私をようやく認めたみたいね。
  額の汗を腕で拭っていった。

「大丈夫です。ちょっと夢見が悪かっただけ……」

「凄い汗よ。これで、拭いなさいな」

  キャリーからタオルを出してイリスに渡す。まだ顔色が悪いわ。何か飲むもの……  外に行かないとお湯も無いわね。
  そっと、幌の外を覗く。あら、シェヌが起きてるわ。

「シェヌ、ちょっとごめんなさい。お願いがあるの」

  小さな声でシェヌを呼ぶと、直ぐに気づいてこちらに近づいてくれる。

「ばあさん、まだ起きてたのか?」

「ううん。ちょっとイリスを弄り過ぎたみたい。今、魘されてたから起こしたの。お湯をいただける?」

「やり過ぎたか。仕方ないな……  カップは一つでいいのか?」

「あ、二ついただける?  私も飲みたいわ」

  さすがね、直ぐに状態を把握したみたい。

「ちょっと待て。中まで持ってくから」

「ありがとう。待ってるわ」

  さて、イリスを見ましょうか。あら、まだぼーっと、してるわね。

「ばあさん、ほら」

  幌の外から声がかかります。シェヌが白湯を持ってきてくれました。

「ありがとう。手間をかけて悪いわね」

  とりあえずお礼を告げ、カップを受けとる。

「イリスは?」

「起こしたから大丈夫よ。飲んで落ち着いたら話をしてみるわ」

「今度はやり過ぎんなよ」

「ええ。気をつけるわ」

  流石にこの状態のイリスに無理などさせられないわ。
  カップを両手にイリスの傍らに座ると……  イリスがびくりと震えるのを感じる……  

「はい、イリス」

  白湯の入ったカップを一つ渡して、わたしは自分のカップに息をかける。
  ふぅふぅ……  あたたかい……

  こくりと、一口含むと口腔に熱が伝わる。ふぅ。

「一口、飲んでごらんなさい。温かいわよ」

「あつっ! 」

  はっ?  イリス、吹き冷ましもせず飲んじゃったの?

「もしかしてイリスって不器用なのかしら?」

「そんな……  ことは無いです」

「冷ましながら飲むのよ?」

「は……  い」



「温かい……  です」

「そうでしょう。ふふっ。イーヴァと同じね」

「イーヴァ……  と?」

「そう。イーヴァもね、白湯を飲んであったかいって。でね、ほっとしたような表情になったの」

「そう……  ですか……」

「気づいてないかもだけど、イリス、あなたもほっとしたような……  和らいだ表情になってたわよ」

「和らいだ……  かもしれません。ここは……  誰もいませんから……」

「そうね。ここにはいないわよね。優しい人ばかりですもの」

「ばかりですか?」

「気遣いのできる人ばかりよ……  こんな……  ワケの分からないお婆ちゃんにも……」

「そんな……」

「いいの。分かってるわ。だって、変でしょう?  わたし。違い過ぎるもの。何度もおかしな事してるわよね?  知らない国から来てるし。変な魔法もどきは使うし、ねぇ」

  ホントよね、 いくら他国から来たっていっても……  

「ふふっ。そうですね。コーユさまはちょっと変わってらっしゃる……」

「あら、イリス。そこは否定するところじゃなくて?」

「ごふっっ……  ご自分でおっしゃってるのに……」

  せたのね……  

「だいじょうぶ?  ふふふっ」

「ごほっごほっ……   だ、大丈夫です……」

  背中を擦ってみたけど、あまりかわりはないわね。

「はぁ……  もう、大丈夫です。ご心配をお掛けしました」

「うん。大丈夫みたいね」

  沈んでた表情は無くなったみたいね。ほっとしたわ。昔と違うって分かれば、あんなトラウマもいつかはなくなるでしょ。きっと。


  さ、もう少し寝ましょうね。おやすみなさい。

  
 
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