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第七話
恵茉、見習い悪魔研修期間に入る!
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「未練ね、全く無いわねー」
と恵茉は笑った。清々しい笑みだ。その瞳に迷いは無い。
「そうか。では拇印を押せ。人間世界でのお前の存在を全て抹消する」
と言うと、ベリアルは右手を胸の前に翳した。すると闇色のオーラが手の平に溢れ出し、バスケットボール大くらいになるとそれは徐々に前回名前をサインした血のように赤い表紙の書物に形を成した。それは恵茉のサインしやすい場所に自動的に空間移動する。そしてそれは自動でページが捲られ、恵茉がサインをしたページで止まった。
「ここに拇印を押せ」
とベリアルは名前の下を指さす。彼の爪は5cm程長く伸ばされ、その色は漆黒だ。少し先端が手の平側に曲がっているのがいかにも悪魔らしい。
恵茉は自信無さげに右手を上げつつ、
「えーと、拇印て右手親指だっけ?」
とベリアルを見上げた。
「そうだ。但し、朱肉はお前自身の血でな」
と彼は涼しい顔で答える。
「え? 血??」
あまりに自然に言われるので、うっかり流しそうになるがびっくりしたのは恵茉だ。
……そっか、悪魔だもんね。『血の契約』てよく言うし……
だが驚いたのは一瞬で、すぐに納得した彼女の様子である。
「どうすれば良いの? あんまり痛いのは嫌だわ」
恵茉は少し甘えるような感じで彼を見つめる。
「大丈夫だ。痛みは一瞬。傷はすぐに癒える」
と彼は答えると、おもむろに左腰の闇色の剣を引き抜く。闇がそのまま剣をかたどったようだ。
「ひ、ひぇっ」
目を閉じて小さく悲鳴を上げる彼女に構わず、恵茉の右手を左手で掴み、右手に持った剣で彼女の親指に軽く先端を当てた。
「あつっ」
痛みでは無く、熱さを親指に感じた。だがすぐに彼は彼女の親指をそのまま書面に押し付ける。そして彼は剣をおさめると、右人差し指を彼女の親指に軽く翳す。
するとくすんだダークグリーンの光が彼の指先に溢れ、それは光線のように彼女の傷ついた親指に向かった。心地良い暖かさを傷口に感じ、傷口はみるみる塞がり、血で汚れた部分も何事もなかったかのように元通りになった。
「わぁー!」
今まで、アニメでしか見た事の無い光景に、恵茉はただただうっとりと眺めた。ベリアルは書物を左右から挟み込むようにして両手の平を翳すと、
「我がベリアルの名の元に、仮契約を終了す」
と厳かに唱えると、書物自体が闇色のオーラを放ち、そのオーラですっぽりと包まれると、音も無く消えた
「さて、これで『仮契約』は済んだ。次に、人間界でのお前と関わった全ての存在からお前を抹消する。これは人間に限らず動植物も含めてだ。それはどんな些細な関わり…例えば、それはたまたまその辺りを歩いていてすれ違った人間も含む。文字通り、お前の存在は人間界から抹消される事となる。本当に、良いのだな?」
ベリアルは念を押す。恵茉はムッときたようにベリアルを見据え
「くどい! 後悔は、無いわ!!」
と叫ぶように言い切った。そんな彼女に、ベリアルは苦笑しつつ
「すまんな、人間と仕事をするのはこれが初めてでな。他に人間と組んだ事がある奴に話を聞いてみると、人間とは実に未練がましく、優柔不断で。思いやり深いと思いきや平気で残忍にもなれるし、喜怒哀楽浮き沈みが激しくて意味不明で扱いにくい。と何件も聞いていたものでな」
と答えた。それを聞いて今度は恵茉が苦笑しつつ
「あー、まぁ確かに。そんな人間の方が多いかもねー。この世に未練は無い!とは口ばかりで、実は未練たっぷり、みたいな。私みたいに本当に執着してない方が、稀かもね」
と答えた。ベリアルの深紅の瞳が、妖しく輝く。
「ほーぅ。何故奴らは未練を断ち切れぬのだ?」
と質問をした。どうやら興味津々のようである。
「まぁ、人それぞれだろうけど」
恵茉は考えながら切り出す。
「一番は、何だかんだと言いながら、未来に期待があるから、でしょうねぇ。今はこんなどん底でも、未来には奇跡が起きるかもいれない。とかね」
と続けた。
「では、お前は未来に希望は持てなかった、という事か?」
彼はすげなく切り込む。
「まぁ、そういう事になるかしらねぇ。絶望してる訳じゃないけど、希望も持てない、という感じ」
言いながら、亡き兄の事が脳裏を過る。
「ま、そう言う事だから宜しく!サッサと人間界での私の存在を消してね。そして早く研修を始めましょう!」
恵茉は亡き兄を振り切るようにして明るい笑顔を浮かべ、促した。
「分かった」
彼は答えると、左手を天に、右手を地に翳す。
「偉大なる宇宙の生命の源よ!我、汝と契約を交わす者也。我が名ベリアルの名の元、闇と仮契約を交わした楠恵茉の物質界全てにおいて関わりし者より、その記憶の海を無に返せ」
と唱えた。すると青空から一筋の光…俗に言う天使の梯子のような光が、彼の左手の平に降り立つ。地からダークブラウンの光が翳した右手の平に向かう。そしてベリアルと恵茉を中心に見て半径5m程に、円を描くようにして闇色の靄が現れた。それは徐々に、いくアニメや魔術の本に出てくるような「魔法陣」のような模様を描いた。
その黒い靄は突然、地から力勢く飛びだした太陽の光のような輝きに変わると、その光は一気に天空に伸びた。
言わば、その闇の靄から太陽の光に変貌した魔法陣が天に伸び、彼らを包み込んだ形となる。傍から見ると、まるで光の柱に見えるだろう。
そしてしばらくすると突然その光は消えた。言葉通り突然に。
「これで、人間界のお前に関する全ての記憶は抹消された」
再びウットリとしている恵茉に、ベリアルは厳かに告げた。
「あ……」
漸く現実に返った恵茉に、
「では、最初に少し説明した通り、これからおよそ7日間にかけて、魔界、冥界、幽・ 妖界、天界、そして人間界の仕組みを簡単に説明していく。この7日間とは、人間の感覚でいう日にちだ。この時間経過についても、この7日間で説明していく。仕事をしながら教えていく感じだ。しっかり体に叩きこめ」
と告げた。真剣そのものの表情だ。
「わ、分かったわ。でもベリアル、質問があるのだけど。悪魔について素朴な疑問から深刻な疑問までいくつか」
恵茉はベンチに置いてあったバッグの中から、ボールペンとノートを取り出しつつ、目を輝かせて彼を見つめた。
……風が、辺りの木々を揺らした……
と恵茉は笑った。清々しい笑みだ。その瞳に迷いは無い。
「そうか。では拇印を押せ。人間世界でのお前の存在を全て抹消する」
と言うと、ベリアルは右手を胸の前に翳した。すると闇色のオーラが手の平に溢れ出し、バスケットボール大くらいになるとそれは徐々に前回名前をサインした血のように赤い表紙の書物に形を成した。それは恵茉のサインしやすい場所に自動的に空間移動する。そしてそれは自動でページが捲られ、恵茉がサインをしたページで止まった。
「ここに拇印を押せ」
とベリアルは名前の下を指さす。彼の爪は5cm程長く伸ばされ、その色は漆黒だ。少し先端が手の平側に曲がっているのがいかにも悪魔らしい。
恵茉は自信無さげに右手を上げつつ、
「えーと、拇印て右手親指だっけ?」
とベリアルを見上げた。
「そうだ。但し、朱肉はお前自身の血でな」
と彼は涼しい顔で答える。
「え? 血??」
あまりに自然に言われるので、うっかり流しそうになるがびっくりしたのは恵茉だ。
……そっか、悪魔だもんね。『血の契約』てよく言うし……
だが驚いたのは一瞬で、すぐに納得した彼女の様子である。
「どうすれば良いの? あんまり痛いのは嫌だわ」
恵茉は少し甘えるような感じで彼を見つめる。
「大丈夫だ。痛みは一瞬。傷はすぐに癒える」
と彼は答えると、おもむろに左腰の闇色の剣を引き抜く。闇がそのまま剣をかたどったようだ。
「ひ、ひぇっ」
目を閉じて小さく悲鳴を上げる彼女に構わず、恵茉の右手を左手で掴み、右手に持った剣で彼女の親指に軽く先端を当てた。
「あつっ」
痛みでは無く、熱さを親指に感じた。だがすぐに彼は彼女の親指をそのまま書面に押し付ける。そして彼は剣をおさめると、右人差し指を彼女の親指に軽く翳す。
するとくすんだダークグリーンの光が彼の指先に溢れ、それは光線のように彼女の傷ついた親指に向かった。心地良い暖かさを傷口に感じ、傷口はみるみる塞がり、血で汚れた部分も何事もなかったかのように元通りになった。
「わぁー!」
今まで、アニメでしか見た事の無い光景に、恵茉はただただうっとりと眺めた。ベリアルは書物を左右から挟み込むようにして両手の平を翳すと、
「我がベリアルの名の元に、仮契約を終了す」
と厳かに唱えると、書物自体が闇色のオーラを放ち、そのオーラですっぽりと包まれると、音も無く消えた
「さて、これで『仮契約』は済んだ。次に、人間界でのお前と関わった全ての存在からお前を抹消する。これは人間に限らず動植物も含めてだ。それはどんな些細な関わり…例えば、それはたまたまその辺りを歩いていてすれ違った人間も含む。文字通り、お前の存在は人間界から抹消される事となる。本当に、良いのだな?」
ベリアルは念を押す。恵茉はムッときたようにベリアルを見据え
「くどい! 後悔は、無いわ!!」
と叫ぶように言い切った。そんな彼女に、ベリアルは苦笑しつつ
「すまんな、人間と仕事をするのはこれが初めてでな。他に人間と組んだ事がある奴に話を聞いてみると、人間とは実に未練がましく、優柔不断で。思いやり深いと思いきや平気で残忍にもなれるし、喜怒哀楽浮き沈みが激しくて意味不明で扱いにくい。と何件も聞いていたものでな」
と答えた。それを聞いて今度は恵茉が苦笑しつつ
「あー、まぁ確かに。そんな人間の方が多いかもねー。この世に未練は無い!とは口ばかりで、実は未練たっぷり、みたいな。私みたいに本当に執着してない方が、稀かもね」
と答えた。ベリアルの深紅の瞳が、妖しく輝く。
「ほーぅ。何故奴らは未練を断ち切れぬのだ?」
と質問をした。どうやら興味津々のようである。
「まぁ、人それぞれだろうけど」
恵茉は考えながら切り出す。
「一番は、何だかんだと言いながら、未来に期待があるから、でしょうねぇ。今はこんなどん底でも、未来には奇跡が起きるかもいれない。とかね」
と続けた。
「では、お前は未来に希望は持てなかった、という事か?」
彼はすげなく切り込む。
「まぁ、そういう事になるかしらねぇ。絶望してる訳じゃないけど、希望も持てない、という感じ」
言いながら、亡き兄の事が脳裏を過る。
「ま、そう言う事だから宜しく!サッサと人間界での私の存在を消してね。そして早く研修を始めましょう!」
恵茉は亡き兄を振り切るようにして明るい笑顔を浮かべ、促した。
「分かった」
彼は答えると、左手を天に、右手を地に翳す。
「偉大なる宇宙の生命の源よ!我、汝と契約を交わす者也。我が名ベリアルの名の元、闇と仮契約を交わした楠恵茉の物質界全てにおいて関わりし者より、その記憶の海を無に返せ」
と唱えた。すると青空から一筋の光…俗に言う天使の梯子のような光が、彼の左手の平に降り立つ。地からダークブラウンの光が翳した右手の平に向かう。そしてベリアルと恵茉を中心に見て半径5m程に、円を描くようにして闇色の靄が現れた。それは徐々に、いくアニメや魔術の本に出てくるような「魔法陣」のような模様を描いた。
その黒い靄は突然、地から力勢く飛びだした太陽の光のような輝きに変わると、その光は一気に天空に伸びた。
言わば、その闇の靄から太陽の光に変貌した魔法陣が天に伸び、彼らを包み込んだ形となる。傍から見ると、まるで光の柱に見えるだろう。
そしてしばらくすると突然その光は消えた。言葉通り突然に。
「これで、人間界のお前に関する全ての記憶は抹消された」
再びウットリとしている恵茉に、ベリアルは厳かに告げた。
「あ……」
漸く現実に返った恵茉に、
「では、最初に少し説明した通り、これからおよそ7日間にかけて、魔界、冥界、幽・ 妖界、天界、そして人間界の仕組みを簡単に説明していく。この7日間とは、人間の感覚でいう日にちだ。この時間経過についても、この7日間で説明していく。仕事をしながら教えていく感じだ。しっかり体に叩きこめ」
と告げた。真剣そのものの表情だ。
「わ、分かったわ。でもベリアル、質問があるのだけど。悪魔について素朴な疑問から深刻な疑問までいくつか」
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