24 / 32
第十五話
え? まさか原作ヒロインは地雷系女子?
しおりを挟む
ジークフリートは、原作ヒロインを目にすると微笑みを浮かべ、迷う事無く愛馬を彼女の元へと操った。まるでそうする事が至極当たり前のように。男は女の目の前まで進ませるとと愛馬を止め、「降りますね」とアリアに囁き、支えるようにして両腕を離すとヒラリ原作ヒロインの前に降り立った。そして古来英国紳士風のお辞儀をする。ヘレナは完ぺきなカーテシーでそれに応じた。まるで、予め物語として一連の流れに組み込まれているかのような自然な所作に、原作はどうだったかとアリアは振り返る。
……あぁ、そう言えばあったわね。『生花祭』ではなくて『収穫祭』だったけど。アリアは天馬に乗ったまま二人を見ているの。まるで恋人同士みたいに睦まじく会話する二人を見て、疎外感とヒロインへの嫉妬、一応は皇女である筈の自分をあからさまに蔑ろにしている二人に、酷い屈辱感を味わうのよ。だけど極端な自己肯定感の低さから、『やっぱり自分はジークフリートに愛される訳なかったんだ……』と妙に納得もしてしまうんだ……
時期は早いが、原作通りの流れで、ジークフリートとは即縁を切りたいと思っている筈だ。それなのに、ヘドロのようにこびり付く嫉妬と胸が引きちぎられるような痛みを感じてしまう。どう足掻いても原作通りに動かざるを得ない自分に苛立ちを覚えた。
「……生花祭は毎年参加していますの」
「そうでしたか。私はここ数年ぶりの参加です。ここ何年か、生花祭の日は仕事になっていて。警護の任務の一環として参加していました」
小説では、原作ヒーローと原作ヒロインが二人だけの世界を作り出しておしゃべりに興じるのだ。その間、アリアは蚊帳の外……
……完全に私の存在は空気ね。アリアだけに、て。というかヘレナ、失礼過ぎない? 曲がりなりにも皇女に対して最初からジークフリートしか見てないし、完全に無視しとるんかーい! 最初に挨拶はアリアが先でしょ。で、ジークフリートよ、お前も紹介もせずに本命との話に夢中とか、さすがに皇女を軽視し過ぎじゃない?……
内心では呆れ返っていながらも、表向きは切なげに二人を見つめている。そう、現在進行形で原作矯力が働いているのだ。
……この二人、普通なら不敬罪、冒涜罪が適応されると思うの。いや、そもそもこれは原作小説の設定が狂ってるのよ。あたおかってヤツ。略奪女と浮気男の恋愛ファンタジーがメインの話だから、設定やらモブの矛盾点やらそんな事はスルーで成立してしまう訳で……
「……では、今回は無理やりシフトを調整して参加されたのですね?」
ヘレナは漸くアリアに気づき、視線を向ける。彼女の視線を追って、ジークフリートもやっとアリアを放置していた事を思い出した。彼はほんの一瞬だけ罰が悪そうにチラリとアリアを見やると、すぐにいつもの蕩けるような笑みを浮かべた。
「ええ、そうなのです。私は今日、仕事のシフトを必死に調整し、愛する人の為にこの日を開けたのです!」
と芝居がかったように大きく右手を振りかぶってアリアを示す。ヘレナは大きなルビーレッドの瞳を零れそうなほど瞠目し、アリアを見つめた。刹那、『ふん、ブスね』侮蔑の色がそのルビーレッドの双眸に影が差したように見えたのはアリアの気のせい……か? 自意識過剰、もしくは過分な劣等感がそう感じさせてしまうのか?
……まさか、ね。原作では特にヘレナがアリアを馬鹿にする場面とか無かった筈、よね……
ジークフリートはアリアに右手を差し出した。その手を取り、歓喜の笑みを自分に向けてくれるものと信じて疑わない姿は、ある意味清々しさすら覚える。勿論『皮肉』であるが。
『この無礼者めっ!!! 不敬罪にてこの二人を捕らえよ!』その手を跳ね除け、影から護衛してくれてる騎士たちにそれを命じられたらどんなに良いだろう? そう思いながらも、いつもの如くはにかんだ笑みを浮かべ、迷う事なく彼に手を差し出すアリア。
……このチョロインがっ! お前にプライドは無いのか!……
内心では歯がみし、悪態をつく。されど実際は、ジークフリートにほぼ抱き上げるようにして天馬から降ろされるアリアだった。だが、その間ゾッとするほど冷やかな視線を感じてその方向に目をやった。
……え? ヘレナ?……
思わず我が目を疑った。『弱気を助け強気を挫く』春の女神の如く慈愛に満ち、聖母の如き人格者と作中にある原作ヒロインが、蔑むように冷たい眼差しでアリアを見据えていたのだ。なまじ、鮮血のように鮮やかな赤の瞳故に魔女を連想させる凄みがあった。けれどもそれは一瞬の事、アリアが抱き下ろされ、ジークフリートによってヘレナの真正面に立った事には驚きに目を見開き、キラキラと好奇心に輝くルビーレッドの双眸に戻っていた。
その変わり身の早さに、やはり自分の見間違いだったのかもと思い直してしまう。
「まぁ! わたくしってばとんだご無礼を! 帝国の三番目の花アリア・フローレンス・カレンデュラ一皇女殿下に、私ヘレナ・ベアトリーチェ・フルールがご挨拶申し上げます」
と完ぺきなカーテシーで挨拶を遂げたのだ。
「勿体なくも、お付き合いさせて頂いておりまして」
「ええ、有名なお話ですわ」
アリアを挟んで白々しくもにこやかに会話する二人にげんなりしつつも、
「お美しい御令嬢ですこと」
と原作通り、弱々しく答えていた。
……まさか、原作ヒロインって地雷系女子だったりする?……
アリアは再び原作に思いを馳せる。
……あぁ、そう言えばあったわね。『生花祭』ではなくて『収穫祭』だったけど。アリアは天馬に乗ったまま二人を見ているの。まるで恋人同士みたいに睦まじく会話する二人を見て、疎外感とヒロインへの嫉妬、一応は皇女である筈の自分をあからさまに蔑ろにしている二人に、酷い屈辱感を味わうのよ。だけど極端な自己肯定感の低さから、『やっぱり自分はジークフリートに愛される訳なかったんだ……』と妙に納得もしてしまうんだ……
時期は早いが、原作通りの流れで、ジークフリートとは即縁を切りたいと思っている筈だ。それなのに、ヘドロのようにこびり付く嫉妬と胸が引きちぎられるような痛みを感じてしまう。どう足掻いても原作通りに動かざるを得ない自分に苛立ちを覚えた。
「……生花祭は毎年参加していますの」
「そうでしたか。私はここ数年ぶりの参加です。ここ何年か、生花祭の日は仕事になっていて。警護の任務の一環として参加していました」
小説では、原作ヒーローと原作ヒロインが二人だけの世界を作り出しておしゃべりに興じるのだ。その間、アリアは蚊帳の外……
……完全に私の存在は空気ね。アリアだけに、て。というかヘレナ、失礼過ぎない? 曲がりなりにも皇女に対して最初からジークフリートしか見てないし、完全に無視しとるんかーい! 最初に挨拶はアリアが先でしょ。で、ジークフリートよ、お前も紹介もせずに本命との話に夢中とか、さすがに皇女を軽視し過ぎじゃない?……
内心では呆れ返っていながらも、表向きは切なげに二人を見つめている。そう、現在進行形で原作矯力が働いているのだ。
……この二人、普通なら不敬罪、冒涜罪が適応されると思うの。いや、そもそもこれは原作小説の設定が狂ってるのよ。あたおかってヤツ。略奪女と浮気男の恋愛ファンタジーがメインの話だから、設定やらモブの矛盾点やらそんな事はスルーで成立してしまう訳で……
「……では、今回は無理やりシフトを調整して参加されたのですね?」
ヘレナは漸くアリアに気づき、視線を向ける。彼女の視線を追って、ジークフリートもやっとアリアを放置していた事を思い出した。彼はほんの一瞬だけ罰が悪そうにチラリとアリアを見やると、すぐにいつもの蕩けるような笑みを浮かべた。
「ええ、そうなのです。私は今日、仕事のシフトを必死に調整し、愛する人の為にこの日を開けたのです!」
と芝居がかったように大きく右手を振りかぶってアリアを示す。ヘレナは大きなルビーレッドの瞳を零れそうなほど瞠目し、アリアを見つめた。刹那、『ふん、ブスね』侮蔑の色がそのルビーレッドの双眸に影が差したように見えたのはアリアの気のせい……か? 自意識過剰、もしくは過分な劣等感がそう感じさせてしまうのか?
……まさか、ね。原作では特にヘレナがアリアを馬鹿にする場面とか無かった筈、よね……
ジークフリートはアリアに右手を差し出した。その手を取り、歓喜の笑みを自分に向けてくれるものと信じて疑わない姿は、ある意味清々しさすら覚える。勿論『皮肉』であるが。
『この無礼者めっ!!! 不敬罪にてこの二人を捕らえよ!』その手を跳ね除け、影から護衛してくれてる騎士たちにそれを命じられたらどんなに良いだろう? そう思いながらも、いつもの如くはにかんだ笑みを浮かべ、迷う事なく彼に手を差し出すアリア。
……このチョロインがっ! お前にプライドは無いのか!……
内心では歯がみし、悪態をつく。されど実際は、ジークフリートにほぼ抱き上げるようにして天馬から降ろされるアリアだった。だが、その間ゾッとするほど冷やかな視線を感じてその方向に目をやった。
……え? ヘレナ?……
思わず我が目を疑った。『弱気を助け強気を挫く』春の女神の如く慈愛に満ち、聖母の如き人格者と作中にある原作ヒロインが、蔑むように冷たい眼差しでアリアを見据えていたのだ。なまじ、鮮血のように鮮やかな赤の瞳故に魔女を連想させる凄みがあった。けれどもそれは一瞬の事、アリアが抱き下ろされ、ジークフリートによってヘレナの真正面に立った事には驚きに目を見開き、キラキラと好奇心に輝くルビーレッドの双眸に戻っていた。
その変わり身の早さに、やはり自分の見間違いだったのかもと思い直してしまう。
「まぁ! わたくしってばとんだご無礼を! 帝国の三番目の花アリア・フローレンス・カレンデュラ一皇女殿下に、私ヘレナ・ベアトリーチェ・フルールがご挨拶申し上げます」
と完ぺきなカーテシーで挨拶を遂げたのだ。
「勿体なくも、お付き合いさせて頂いておりまして」
「ええ、有名なお話ですわ」
アリアを挟んで白々しくもにこやかに会話する二人にげんなりしつつも、
「お美しい御令嬢ですこと」
と原作通り、弱々しく答えていた。
……まさか、原作ヒロインって地雷系女子だったりする?……
アリアは再び原作に思いを馳せる。
0
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
新人神様のまったり天界生活
源 玄輝
ファンタジー
死後、異世界の神に召喚された主人公、長田 壮一郎。
「異世界で勇者をやってほしい」
「お断りします」
「じゃあ代わりに神様やって。これ決定事項」
「・・・え?」
神に頼まれ異世界の勇者として生まれ変わるはずが、どういうわけか異世界の神になることに!?
新人神様ソウとして右も左もわからない神様生活が今始まる!
ソウより前に異世界転生した人達のおかげで大きな戦争が無い比較的平和な下界にはなったものの信仰が薄れてしまい、実はピンチな状態。
果たしてソウは新人神様として消滅せずに済むのでしょうか。
一方で異世界の人なので人らしい生活を望み、天使達の住む空間で住民達と交流しながら料理をしたり風呂に入ったり、時にはイチャイチャしたりそんなまったりとした天界生活を満喫します。
まったりゆるい、異世界天界スローライフ神様生活開始です!
【完結】デュラハンは逃走中-Dullahan is on the run-
コル
ファンタジー
人類滅亡の危機が前触れなく訪れた。
突如魔神ファルベインが人類の前に現れ、殺戮と破壊を尽くした。
人類の危機にアース・カルデナス、レイン・ニコラス、ジョシュア・ティリス、オーウェン・サンティア、オリバー・ジョサムの5人が立ち上がる。
彼等は辛くも魔神ファルベインを倒す事が出来たが、その代償にアースは命を落としてしまう。
そして、約10年の月日が流れアースは目を覚ます。
アースが身体を起こすと金属音が鳴り疑問に思い、自分の体を見ると……なんと金属でできた鎧に覆われていた。
こんな物は着ていられないとアースは鎧を脱ごうとするが、鎧の中には生身が無く空っぽだった。
生身の身体がないのに動いている状況に混乱するアース、そんな彼の前に死霊術士の女性ラティア・ストレイトが現れる。
彼女はずっとアースに会いたいと思っており、死霊術でアースの魂を鎧に宿したのだった。
その頃、レイン、ジョシュアは各地を回りモンスター退治をしていた。
偶然にもラティア家の付近にいる時に蛇型モンスターに急襲されピンチに陥ってしまう。
それを見ていたアースはレインを助けるも、言葉が通じずレインはアースを首無し騎士・デュラハンだと勘違いし攻撃をする。
その場は何とか逃げれたアースであったが、このままではレインに退治されてしまうと恐怖する。
どうにか出来ないかと考えた末、かつての仲間である魔法使いのオリバーなら何かいい案を貸してくれるのではとアースはラティアと共にオリバーを探す旅に出る。
レインも退治できなかったデュラハンが今後人類の脅威になると考え跡を追う事を決める。
果たしてアースは、レインに退治される前にオリバーを探し出す事が出来るのか……!
・後日物語
【完結】スケルトンでも愛してほしい!
[https://www.alphapolis.co.jp/novel/525653722/331309959]
※この作品は「小説家になろう」さん、「カクヨム」さん、「ノベルアップ+」さん、「ノベリズム」さんとのマルチ投稿です。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
蟲神様の加護を授って新しい家族ができて幸せですが、やっぱり虫は苦手です!
ちゃっぷ
ファンタジー
誰もが動物神の加護を得て、魔法を使ったり身体能力を向上させたり、動物を使役できる世界であまりにも異質で前例のない『蟲神』の加護を得た良家の娘・ハシャラ。
周りの人間はそんな加護を小さき生物の加護だと嘲笑し、気味が悪いと恐怖・侮蔑・軽蔑の視線を向け、家族はそんな主人公を家から追い出した。
お情けで譲渡された辺境の村の領地権を持ち、小さな屋敷に来たハシャラ。
薄暗く埃っぽい屋敷……絶望する彼女の前に、虫型の魔物が現れる。
悲鳴を上げ、気絶するハシャラ。
ここまでかと覚悟もしたけれど、次に目覚めたとき、彼女は最強の味方たちを手に入れていた。
そして味方たちと共に幸せな人生を目指し、貧しい領地と領民の正常化・健康化のために動き出す。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる