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128.5

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 円のキスは執拗なまでに瞳を貪り尽くしていく。


「ふ、ぅん、ん、……っ、……んぁ」


 瞳の鼻から抜けるような吐息は喘ぎとなり、円を更に昂らせる。
 瞳の目からは涙が溢れてぽろぽろとこぼれ落ちていた。
 円の手が瞳のシャツのボタンを外し、するりと素肌に手を滑らせる。しっとりと汗ばんだ肌は手に吸い付くようだ。


「ぁん、うぅ……んっ、はぁっ」


 呼吸が苦しくなって、瞳が円のキスから逃れようとするけれど、円はそれを許さない。逃れた唇を追いかけ、再び深く口付ける。


「んぅっ! ん、んん、ぅん……っ」


 しっとりとした胸に手を這わせ、尖りを捕まえると、瞳の身体がビクリと揺れた。その反応に、円がようやくキスから解放して微笑む。


「ふ、可愛いね」
「ぁ……、は……ぁ、は……っ」


 瞳の乱れた呼吸が、瞳の肌が、瞳の声が。瞳の全てが円を煽る要因にしかならない。


「まど……か、……っあ!」


 円が指でつまんだ尖り。もう片方にねろりと舌を這わせれば、瞳の悲鳴のような嬌声が上がる。
 指で捏ねられ、舌で舐られてジンジンと痺れてくる。


「やぁ……っ! それやだ! ゃ……、あぁ……っ! や、おかしくなっちゃ……!」


 何かに縋りたくて、瞳はシーツを握りしめる。
 触れられていない下腹部に熱が集まるのが分かるから、瞳はいたたまれない。


「ん。おかしくなっていいよ。ほら、気持ちいい?」
「や、や! しゃべらないで……ぇ……っ!」


 吐息がかかって違う快感がゾクゾクと背中を駆け上がっていく。


「んっ! や、ああぁっ!」


 ビクンと震える瞳の身体は、一回目の精を放っていた。


「あ……はぁ、は……あっ」
「ん、上手にイけたね」
「ぁう……んっ」


 円が伸び上がって瞳のまぶたにキスをするから、ふるりと震えた。


「下着、濡れて気持ち悪いでしょ?」
「……あっ?」


 言うが早いか、円は瞳のスウェットを汚れた下着ごと一気に脱がせてしまう。ひやりとした空気に触れ、瞳はぶるりと震えた。何が起きたか分からない。
 そんな瞳の頬を撫で、円は優しくささやく。


「大丈夫。すぐに寒くなくなるからね」


 瞳のまぶたと頬、唇にキスを落とし、円は瞳の鎖骨に吸い付いた。


「ん……っ!」


 そのチクリとした痛みにも似た感覚に瞳が震える。
 円は、瞳の鎖骨から胸、腹やわき腹にキスを降らせ、時折、痕が残る程にキツく吸い付く。その度に瞳はビクビクと震えて反応を返した。


「あ、んぁ、ふぅ……んっ、あ、あぁ……!」


 円の手が、瞳の弱い部分である背中を撫で上げる。


「ひぁっ!」


 ビクリと大きく震えた瞳の身体からシャツを剥ぎ取り、すっかり裸にしてしまうと、円は瞳の肩にもキスを落とす。円が瞳を好きだと自覚した日に瞳が負った怪我の痕。
 そんな円を愛おしむように、瞳が円の頭を抱え込み、髪にキスをする。円はピクリと震えて瞳の唇を奪う。


「ん、んぅ……っ」
「……瞳。この部屋にローションある?」
「ん……。ひきだし……」


 円の切羽詰まったような問いかけに、瞳はこくりと頷いた。円は瞳の言葉を受け、ベッドサイドにあるサイドテーブルの引き出しを開けた。


「あった。さすがにゴムは無い、か……」


 言いながら、円は着ている服をバサリと脱ぎ捨てると、ローションを手に垂らして瞳の秘部へと擦り付ける。


「あぁ……んっ!」


 待ちわびているように後孔がひくついてしまうのを、瞳は止められない。
 指の腹でなぞられて、つぷりと挿入されれば身体が反応する。


「んんぅ!」
「ああ、まだやわらかいね」


 昨夜も円に抱かれた身体は、貪欲に指を飲み込んではうねって絡みつく。
 あっという間に2本3本と指を増やされるけれど、苦しさはなかった。


「あ、あっ、んぁ、ふぅ……んっ」
「痛くない? 瞳、大丈夫?」
「……ぃたく、ない……っ! ……へいき、……っ」
「ん。じゃあね、指じゃなくて」
「んぁっ!」


 ずるりと指を抜かれる瞬間にどうしても声が出る。
 円は瞳の両足をグイと押し広げ、腰を抱える。うしろの蕾に猛りきった欲望を押し当てた。ローションのぬめりで、ググッと先端を押し入れる。


「コッチね」
「あぁ……っ」


 その熱さに、瞳のナカがうねる。


「いくよ……っ」


 円は瞳の反応を待たず、一気に最奥まで突き入れた。


「ひ、ああぁぁぁっ!」


 あまりの熱量と質量と勢いに、瞳は迎え入れると同時に達してしまう。白濁が、二人の腹に飛び散った。


「ふ、またイっちゃったね。気持ちいいね?」
「あ……、あぁ……ん、はぁ……っ」


 瞳は視界がチカチカと明滅する中、必死に円の言葉を拾う。円が瞳の腰を軽く揺すれば、繋がった部分がきゅうっと収縮する。


「んぁ!」
「瞳?」
「あ、ふぅ……っん!」
「動くよ?」
「あ、ま……、まっ」


 待って、という言葉は声にならず、円も気付いていたけれど敢えて聞かなかったフリをする。
 ぬる、と途中まで抜いては再び突き上げる。ゆっくりと、繰り返し。少しずつ速度を上げて瞳を追い上げていく。


「んっ、あ、あっ! ひぁ、ぅんんっ!」
「瞳。瞳、可愛い、好き」
「あ、あ、あぁ……ん! は、あぁ!」


 抜き挿しする度に響く淫猥な水音と、肉がぶつかり合うような音、それから瞳自身の嬌声と円の欲情を孕んだ声が、瞳の耳を犯していく。


「や、やぁ……っ! おかしく、なる……っ!」
「うん。一緒におかしくなろ?」
「あぁ……っ!」


 繰り返される抽挿に再び勃ち上がった瞳のペニスを円が今日始めて触れる。裏筋を指でツッと撫であげれば、それだけで瞳は達してしまった。ナカの収縮につられて、円の欲望も、どくりと白濁を瞳のナカに注ぎ込む。


「あああぁぁっ!」
「……っく!」


 ビクビクと震える瞳は、ナカに熱い迸りを感じて一瞬だけ恍惚とした表情になる。


「は、あぁ……んっ」


 一度放ったのに、円のモノはまだ硬いままで瞳のナカに在り続ける。


「あ……、まどか……」
「ん、ごめんね。まだ……」
「きて……、んっ、もっと……」


 瞳の腰がねだるように動く。
 円は瞳の片足だけを高く抱え上げ、繋がりを深いものにする。それだけでも過敏になった瞳の身体は反応してしまう。


「ふ、あぁ……っ!」
「今、軽くイったね。奥……気持ちいいの?」
「んっ、うん……っ、きもちい……っ!」


 ぽろぽろと涙を零しながら、瞳はただ、過ぎる快感に身を任せる。与えてくれる円に身を委ねる。もうそれ以外にどうしたらいいのか分からないのだ。
 また少し、円がぬるりとペニスを引き抜いてゆるく突き上げる。ぐちゅり、と先程とは違う水音がして、そのいやらしい音に、瞳の身体は羞恥に染まる。後孔がきゅうっと締まり、それが更に『円』を感じることになって瞳は途方に暮れる。
 何をしても、どうやっても恥ずかしいのだ。


「あ、ゃ、やぁ……っ、あぁ……っ」
「嫌なの? でも、ずっとイってるよ……?」


 円の欲情を孕んだ甘い声が告げるように、瞳は円が突き上げるたびに軽い吐精を繰り返している。


「やぁ、だって……、とまんな……っ!」
「気持ちいい?」
「や、こわい……っ」


 瞳は縋るものを求めて円に腕を差し出す。円は瞳の腕を引きながら抱き起こし、座った自分の上に向き合うように座らせた。
 初めての体位ではないが、やはり自重で円のペニスを飲み込んでしまう感覚には慣れない。


「ぅ……んっ!」


 瞳は円に抱きつきながら、ぶるりと震えた。
 円の根元まで飲み込んだモノが、最奥と前立腺にちょうど当たっていて、動けない。動いたらまたイってしまう。


「あ……」
「瞳、動ける?」
「あ……や、まって……」


 動かないで、と円に訴えようとしても、言葉が上手く出てこない。そんな瞳の様子を見ようと円が瞳の腰に手を回した瞬間。


「や、あああぁぁっ!」


 瞳がビクリと震えて放った白濁が今度こそ二人の腹を汚した。


「瞳……?」
「……あ、は、あぁ……、まって、って……、いった……!」
「うん、ごめん。でも」
「……っ、……?」
「ごめんね、俺もそろそろ限界。瞳可愛いんだもん」


 言いながら、円はまた瞳を押し倒して腰を掴むとグイと引き寄せる。


「ひ、ぁ……っ」


 角度が変われば擦れる場所も変わる。今度は前立腺と呼ばれる瞳のイイところを円は執拗に攻め上げる。


「ひぁ、ぁん! あ、あっ、あぁ……っ、あ、あ」
「かわい……、好き。好きだよ」
「あ、あぁ、は、ぁ……オレ、も……っ」
「……っ!」
「あ、あ、ああぁっ!」
「ふ、く……っ!」


 うわ言のような瞳の返しに、円は感極まって動きをセーブするのを忘れてしまった。
 そのせいで瞳がイけば、その収縮に誘われて円が白濁をほとばしらせる。円の情欲の証を身体の奥で受け止めた瞳は、まだヒクヒクと震えている。
 円がずるりとペニスを抜けば、瞳の後孔からは情交の名残りが、ごぽりと溢れ出る。


「は……っ、あ、ふ……ぅ」
「瞳……」
「ん……、まど……か……、キス、して……」


 円の肩からするりと腕を回して引き寄せ、瞳が荒い呼吸でねだる。


「本当にキス好きだね?」
「ん……、まどかとの、キスだけ……」
「あーもう。反則」


 そう言いながら、円は劣情を煽るようなキスを瞳に仕掛ける。


「ん、んぅ……、ふ……」


 瞳の腰が、無意識に揺れた。そんな瞳を見てしまえば、円のモノも自然と勃ち上がる。
 円は汗で額に張り付いた前髪をかきあげ、再び瞳の身体のナカに身を沈めた。


「ああぁんっ!」


 瞳の嬌声は、まだ止まらなかった。
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