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閑話っ!
お気に入り登録数500突破!!!! 閑話 花飾り
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最近、家の近くを歩けば花の香りがする。
《その花飾り、どうしたの?》
《ああ、これ?ロディから貰ったけど、とっても可愛らしいのよ》
《私もそういえばフィオから、貰ったのよね》
……そう、僕たちが沢山作った花冠をロディとフィオが村の人々にあげていたようで、村の女性たちの間では少し流行りのものになっている。
「(そんなに上手く出来ていないものもあると思うんだけど……それに、練習しすぎて近くの花が無くなりそうだったから、場所を変えて少し花冠の輪を小さくしてブレスレットサイズにしたんだよね)」
それも、自分たち用に作ったもの以外は村の人にあげていたみたいだけど。
《あら、ユーマ、メル。ルルとロディとフィオが来てくれたわよ》
丁度昼飯を食べた後、扉を三回叩く音が聞こえるとミューラ姉さんが扉を開けた。
《ユーマにいちゃん、メル~!》
《あーそ-ぼ―!》
《あーそーぶー!》
呼びかけに答えるメル。オウム返しで返答するところは少し笑った。優真も手に持っていたカップに入っていた水を一気に飲み干す。
「うん、遊ぼうか」
手探りながらも食器を片づけようとすると、ジル兄さんがそれを止めて僕を椅子から降ろし《片付けはやっておくから》と先に言われてしまった。先に言われてしまったものは仕方がないと僕は頷く。そして、メルに手を引かれながら外に出た。
《なにする~?》
《おはな!》
《ドロドロ!》
「(みんな飽きないなあ……)」
《あ!ロディ、フィオ》
少し離れた場所から女性の声聞こえる。それに僅かに花の匂いもする。
《ソイのねーちゃん》
《前に渡してまわっていたあの花飾り、まだある?》
多分、この女性が言っている花飾りは数日前に教えた、柔らかく細い蔓を捻り輪にして花を絡めて作る誰でも比較的簡単に飾れるブレスレッドのことだろう。花だけを使った飾りのレパートリーばかりを考えていてリースの存在を忘れていた。木材で作るには柔軟さと細さと量が少なからず必要で、ここら辺の枝では固すぎてすぐ折れてしまった。そこで、たまたまロディが遊ぶため(グルグル巻きにされたのは解せぬ)に持ってきていた蔓に触れて代用できそうだと考え皆で作った僕にしてはまあまあ自信あり。やはり自信作なだけあって配ってからも反響があったようだった。
「まだありますよ」
皆と作った後にもう少しだけ他のアレンジも考えておこうと手慰みで作ったブレスレッドとシロツメクサ擬きの植物で作った簡素な指輪を掌にのせて女性に見せる。
《良かった!丁度明後日にノーザに婚姻のお祝いで何か送ろうと思っていたのよ》
そういえばミューラ姉さんがそんなことを言っていた気がずる。いつの時代にも噂好きというかそういう話が好きな人っているし、村の中ってすぐ話が広まるから良くも悪くも全員の情報共有は早そう。
「そうだったんですか」
《両方貰えるかしら?》
どうぞ、と一歩前に出て女性が受け取ったそれらを軽くなった掌を確認してから手を下げた。
「ちなみに、その指輪の方の花には“幸福”という花言葉が付いているんですよ」
《そうなの!なおさら良いわね》
ありがとう、と明るい声が最後まで聞こえ切らない内に足早に駆けていった。
《ソイのねーちゃん、はや!》
《うん!ぴゅーんって》
《びゅーん!びゅーん!》
《ぎゅん!ぎゅーん!》
いつの間にかオノマトペ大会になっているメルたちに優真は苦笑しつつ、彼女の友人の永遠の幸福を祈った。そしてその日の夜に、結婚のお祝いにまで用いられるようになった彼らの花飾りに優真は人知れず、商品化できるかもしれないと冗談交じりに考えていた。
▽▼▽▼▽
大変お待たせしてしまって申し訳ありませんでしたァァァ(´;ω;`)
スラァイディィングε≡ ヽ__〇ノ
土下座<(_ _)>
で登場しましたShironです。
夏休みに浸りすぎて書いていなかったなんてそんな事ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙リマセンヨォオオオ???(挙動不審が過ぎる)
こんな私でお送りいておりますが、何卒、本編も閑話もよろしくお願いします(;´∀`)
《その花飾り、どうしたの?》
《ああ、これ?ロディから貰ったけど、とっても可愛らしいのよ》
《私もそういえばフィオから、貰ったのよね》
……そう、僕たちが沢山作った花冠をロディとフィオが村の人々にあげていたようで、村の女性たちの間では少し流行りのものになっている。
「(そんなに上手く出来ていないものもあると思うんだけど……それに、練習しすぎて近くの花が無くなりそうだったから、場所を変えて少し花冠の輪を小さくしてブレスレットサイズにしたんだよね)」
それも、自分たち用に作ったもの以外は村の人にあげていたみたいだけど。
《あら、ユーマ、メル。ルルとロディとフィオが来てくれたわよ》
丁度昼飯を食べた後、扉を三回叩く音が聞こえるとミューラ姉さんが扉を開けた。
《ユーマにいちゃん、メル~!》
《あーそ-ぼ―!》
《あーそーぶー!》
呼びかけに答えるメル。オウム返しで返答するところは少し笑った。優真も手に持っていたカップに入っていた水を一気に飲み干す。
「うん、遊ぼうか」
手探りながらも食器を片づけようとすると、ジル兄さんがそれを止めて僕を椅子から降ろし《片付けはやっておくから》と先に言われてしまった。先に言われてしまったものは仕方がないと僕は頷く。そして、メルに手を引かれながら外に出た。
《なにする~?》
《おはな!》
《ドロドロ!》
「(みんな飽きないなあ……)」
《あ!ロディ、フィオ》
少し離れた場所から女性の声聞こえる。それに僅かに花の匂いもする。
《ソイのねーちゃん》
《前に渡してまわっていたあの花飾り、まだある?》
多分、この女性が言っている花飾りは数日前に教えた、柔らかく細い蔓を捻り輪にして花を絡めて作る誰でも比較的簡単に飾れるブレスレッドのことだろう。花だけを使った飾りのレパートリーばかりを考えていてリースの存在を忘れていた。木材で作るには柔軟さと細さと量が少なからず必要で、ここら辺の枝では固すぎてすぐ折れてしまった。そこで、たまたまロディが遊ぶため(グルグル巻きにされたのは解せぬ)に持ってきていた蔓に触れて代用できそうだと考え皆で作った僕にしてはまあまあ自信あり。やはり自信作なだけあって配ってからも反響があったようだった。
「まだありますよ」
皆と作った後にもう少しだけ他のアレンジも考えておこうと手慰みで作ったブレスレッドとシロツメクサ擬きの植物で作った簡素な指輪を掌にのせて女性に見せる。
《良かった!丁度明後日にノーザに婚姻のお祝いで何か送ろうと思っていたのよ》
そういえばミューラ姉さんがそんなことを言っていた気がずる。いつの時代にも噂好きというかそういう話が好きな人っているし、村の中ってすぐ話が広まるから良くも悪くも全員の情報共有は早そう。
「そうだったんですか」
《両方貰えるかしら?》
どうぞ、と一歩前に出て女性が受け取ったそれらを軽くなった掌を確認してから手を下げた。
「ちなみに、その指輪の方の花には“幸福”という花言葉が付いているんですよ」
《そうなの!なおさら良いわね》
ありがとう、と明るい声が最後まで聞こえ切らない内に足早に駆けていった。
《ソイのねーちゃん、はや!》
《うん!ぴゅーんって》
《びゅーん!びゅーん!》
《ぎゅん!ぎゅーん!》
いつの間にかオノマトペ大会になっているメルたちに優真は苦笑しつつ、彼女の友人の永遠の幸福を祈った。そしてその日の夜に、結婚のお祝いにまで用いられるようになった彼らの花飾りに優真は人知れず、商品化できるかもしれないと冗談交じりに考えていた。
▽▼▽▼▽
大変お待たせしてしまって申し訳ありませんでしたァァァ(´;ω;`)
スラァイディィングε≡ ヽ__〇ノ
土下座<(_ _)>
で登場しましたShironです。
夏休みに浸りすぎて書いていなかったなんてそんな事ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙リマセンヨォオオオ???(挙動不審が過ぎる)
こんな私でお送りいておりますが、何卒、本編も閑話もよろしくお願いします(;´∀`)
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