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あらあら
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*ハルト(正道晴人)目線~
アジュラン様とヒューウン様は
複雑だけどにこやかな表情をしていた。
それとは逆に、ヒューゴとリーヌは
少し怒り顔だった。
「おい、協力しろ。このままでは、
(うさぎ獣人族の)シバリンに、とられるぞ。」
「俺も、ハルトに触られたい…。」
「おい。リーヌ俺でさえあんな風には
触ってくれないんだ。むしろ俺から触らないと
恥ずかしがって、目も合わせないんだ。」
「…おまえら、本当に番なのか?」
「つ、番だ。だが、人間は、番とは言わず
結婚相手や、伴侶、夫とか妻って言い方だ。
気を付けろ。」
「あぁ、わかった。なぁ…ハルトは
身体が小さくて、年下が好きなのか?」
「俺も、ハルトより年下だが…。ハルトは
シバリンを小さな子や弟的な感覚で
好きなんだろう、そうに決まってる。」
「…見た目なら…負けてないのに…。くそっ。」
最初は小声で話していたのに、だんだんと
声は大きくなり普通に会話してる2人。
「ヒューゴ、リーム、2人とも
仲良くしてくれてよかった。」
「「仲良くない。」」
「えっ?そうなんだぁ。それじゃあ……。」
「いや、待て…ハルト……。」
「お、俺達は仲良しだ、ほら話も
ヒューゴといったか?話をしてやってる。」
「してやっるだと!おい、コラ…。」
「……。」
「ヒューゴも、ドラーゴン・ゾーラの
リーム殿も喧嘩するほど仲がいいんだね。」
「その様だな。わざわざタマゴを抱えた
妻を困らせる馬鹿な"夫"などいないだろう。」
「うっ。」
「……。」
ヒューゴのお兄さんのヒューウン様と
アジュランさん様に言われた2人は黙ってしまった。
「あっ。」
お腹のタマゴ…。今朝方、生まれた
ばかりだけど、大丈夫かな?
「タマゴ…?…主から同じ波長と暖かな
魔力に惹かれたんだが…。」
俺は服の上から(お腹部分にあるカバンに
入った)タマゴをなでていた。温かい。
気のせいか?なんだか大きくなった?
グッググゥ~。
…うわぁ…恥ずかしい。
「そう言えば、もうお昼の時間は過ぎてたな。
さあ、ハルト、食べるぞ。」
俺は朝のように、まるで自分がヒューゴに
食べられる想像をしてしまった。
絶対に、顔が赤くなってるよ、
すんごく、恥ずかしい。
「ご、御飯…そうだ、ご飯食べよう。」
クスッと笑ったヒューゴ。
「フルコースでハルトを食べたい。」
耳元でささやくヒューゴに、再び
お姫様抱っこされ移動するのであった。
「あ、あのさ、リームとキュイは何食べるの?
やっぱり生肉とかなの?」
「「「「……。」」」」
辺りがシーンとした後、ぷふっ、と笑いが
わき起こった。
精霊王のアジュラン様まで笑っていた。
チャベツ物語のゲームに酷似したこの世界では、
ドラーゴン・ゾーラ並の知能が高く
強い魔獣は、大昔なら数が多くいる魔物を選び
間引くように食べることもあったが、
美味しくなかったので、魔力を帯びた野菜や
大地や空気、水などに含まれる魔力を
糧に生きていた。
この世界の魔獣は、魔物が何かしらの影響を受け
突然変異によって、さらに進化し誕生したものを
いい、新たなる種の総称を魔獣と呼んでいる。
その中でも、原種は全ての原点であり、
キュイは、貴重なドラーゴン・ゾーラの
原種である。
「生肉…。俺はそんな野蛮な事はしない。
肉を食べたい時は、ちゃんとキュイが
焼いてくれた。あとは、魔力を帯びた
野菜やちゃんと調理した物も、
たまに食すぞ。」
「そうなんだ。あと…リーム?身体冷えてたし
ふらついていたけど大丈夫…?」
「身体?身体はまあ、こんなもんだろうが…
足が2本だけで立つのは、バランスが
取りづらいな。ハルト、俺…ひと型は
続けるからいつも通り4足歩行していいか?」
「……。」
「ひと型で四つん這いはだ、ダメだ。
ハルトならベッドでは良いが、お前はダメだ。」
「……。」
……ヒューゴのバカ。
「ふっふふ。ハルトよ、こやつは水や氷を操る
ドラーゴン・ゾーラだから身体が
冷たいのは当たり前だ。」
「……。」
アジュラン様は、笑いを堪えながら
答えてくれた。
アジュラン様とヒューウン様は
複雑だけどにこやかな表情をしていた。
それとは逆に、ヒューゴとリーヌは
少し怒り顔だった。
「おい、協力しろ。このままでは、
(うさぎ獣人族の)シバリンに、とられるぞ。」
「俺も、ハルトに触られたい…。」
「おい。リーヌ俺でさえあんな風には
触ってくれないんだ。むしろ俺から触らないと
恥ずかしがって、目も合わせないんだ。」
「…おまえら、本当に番なのか?」
「つ、番だ。だが、人間は、番とは言わず
結婚相手や、伴侶、夫とか妻って言い方だ。
気を付けろ。」
「あぁ、わかった。なぁ…ハルトは
身体が小さくて、年下が好きなのか?」
「俺も、ハルトより年下だが…。ハルトは
シバリンを小さな子や弟的な感覚で
好きなんだろう、そうに決まってる。」
「…見た目なら…負けてないのに…。くそっ。」
最初は小声で話していたのに、だんだんと
声は大きくなり普通に会話してる2人。
「ヒューゴ、リーム、2人とも
仲良くしてくれてよかった。」
「「仲良くない。」」
「えっ?そうなんだぁ。それじゃあ……。」
「いや、待て…ハルト……。」
「お、俺達は仲良しだ、ほら話も
ヒューゴといったか?話をしてやってる。」
「してやっるだと!おい、コラ…。」
「……。」
「ヒューゴも、ドラーゴン・ゾーラの
リーム殿も喧嘩するほど仲がいいんだね。」
「その様だな。わざわざタマゴを抱えた
妻を困らせる馬鹿な"夫"などいないだろう。」
「うっ。」
「……。」
ヒューゴのお兄さんのヒューウン様と
アジュランさん様に言われた2人は黙ってしまった。
「あっ。」
お腹のタマゴ…。今朝方、生まれた
ばかりだけど、大丈夫かな?
「タマゴ…?…主から同じ波長と暖かな
魔力に惹かれたんだが…。」
俺は服の上から(お腹部分にあるカバンに
入った)タマゴをなでていた。温かい。
気のせいか?なんだか大きくなった?
グッググゥ~。
…うわぁ…恥ずかしい。
「そう言えば、もうお昼の時間は過ぎてたな。
さあ、ハルト、食べるぞ。」
俺は朝のように、まるで自分がヒューゴに
食べられる想像をしてしまった。
絶対に、顔が赤くなってるよ、
すんごく、恥ずかしい。
「ご、御飯…そうだ、ご飯食べよう。」
クスッと笑ったヒューゴ。
「フルコースでハルトを食べたい。」
耳元でささやくヒューゴに、再び
お姫様抱っこされ移動するのであった。
「あ、あのさ、リームとキュイは何食べるの?
やっぱり生肉とかなの?」
「「「「……。」」」」
辺りがシーンとした後、ぷふっ、と笑いが
わき起こった。
精霊王のアジュラン様まで笑っていた。
チャベツ物語のゲームに酷似したこの世界では、
ドラーゴン・ゾーラ並の知能が高く
強い魔獣は、大昔なら数が多くいる魔物を選び
間引くように食べることもあったが、
美味しくなかったので、魔力を帯びた野菜や
大地や空気、水などに含まれる魔力を
糧に生きていた。
この世界の魔獣は、魔物が何かしらの影響を受け
突然変異によって、さらに進化し誕生したものを
いい、新たなる種の総称を魔獣と呼んでいる。
その中でも、原種は全ての原点であり、
キュイは、貴重なドラーゴン・ゾーラの
原種である。
「生肉…。俺はそんな野蛮な事はしない。
肉を食べたい時は、ちゃんとキュイが
焼いてくれた。あとは、魔力を帯びた
野菜やちゃんと調理した物も、
たまに食すぞ。」
「そうなんだ。あと…リーム?身体冷えてたし
ふらついていたけど大丈夫…?」
「身体?身体はまあ、こんなもんだろうが…
足が2本だけで立つのは、バランスが
取りづらいな。ハルト、俺…ひと型は
続けるからいつも通り4足歩行していいか?」
「……。」
「ひと型で四つん這いはだ、ダメだ。
ハルトならベッドでは良いが、お前はダメだ。」
「……。」
……ヒューゴのバカ。
「ふっふふ。ハルトよ、こやつは水や氷を操る
ドラーゴン・ゾーラだから身体が
冷たいのは当たり前だ。」
「……。」
アジュラン様は、笑いを堪えながら
答えてくれた。
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