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あらあら

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俺は慌ててしまった。
吹っ飛んで鼻血を出しながら気絶
してしまったケモ耳の可愛い男の子を
早く助けなきゃいけない。
「ヒュー、ヒューゴ、お願い。降ろして、
彼、彼を助けなきゃ…。」
「ヤダ。他の男に触れさしたくない。」
スネた表情のヒューゴさんは、か、可愛いが
怪我人がいるんだ。
「そんな、か…可愛くない事言うとお仕置するよ。」
一瞬、蕩けきった顔をしたヒューゴさんに
濃いキッス、ディープキスをされてしまった。

「オイオイ、お二人さん親の前でイチャイチャ
しないでくれませんかねぇ~。こちらは
可愛い嫁さんたちとイチャイチャするのを
我慢してるんだから、後にして欲しいな。」
「「……。」」
「…す、すみません。」
「おや。可愛い声だねー、初めまして
お姫様、私の名は……ングッ。」
ヒューゴさんに似たカッコいいはずの
おじさまは、ふっ飛ばされて視界から消えた。
侯爵家はぶっ飛ぶのが流行っているのか?

「あなた邪魔よ。どいて。うっそーきゃー、
もぉー可愛いわ…可愛すぎるわ。
でかしたわ。我が息子よ。可愛い嫁を
さらってきたのね~。」
「もぉ~キャサリーばかりずるいわ。私にも
じっくり見せてちょうだい。いや~ん
ホントっなあに、このすべすべお肌に白い手、
小さな可愛い細い指。お顔は……。」
えっ?な、何、何…何がおきてるの?
2人のクネクネした男性が俺をガン見していた。
「「天使かよ。」」
はっ?えっ?
「「「……。」」」
「お母様方、私の可愛い天使様の
ハルトを気安く触らないで下さい。」
「あら、私は一回しか触ってないわよ。」
「スキーナ、ずるいわよ。私もさわりたいのに、
我慢してるのよ。」

「え、えーと、は、はじめまして。
ハルト・ショウドウと申します。ご挨拶が
遅れ申し訳ございません。ヒューゴ様と
お付き合いさせていただいてます。」
「「「……。」」」
あ、あれっ?
なんでみんな固まったのかな?
あっ、ケモ耳の可愛い男の子は
気がついて鼻血を、魔法?で
消し去った。すごい。
あっ、目があった。
きょとんっとして、みんなを見渡し
固まっている皆を不思議そうに
首を傾げてみていた。
可愛い。欲しい。弟が欲しい。

そのあと、侯爵の2人の妻……お母様がたに
俺をお姫様抱っこをしたままの
ヒューゴさんごと、ぎゅーっと力強く
抱き潰されるように抱きしめられました。
ヒューゴさんの背中からバキッて音が
聞こえたのは気のせいではなかった。

身長約175㎝で痩せ型の俺は日本では
決して小さくはなかったが、この世界は
身長2m越えが当たり前。
この時ばかりは小さな自分で良かったと
ヒューゴさんの腕の中で、硬い胸板と
3人のヒゲを剃ったあとのアゴが押し迫るのを
見つめていた。

ヒューゴさんの実家に行く前に、
お互い親の前で呼び捨てにする事って、
お互い約束した。
俺はまだ、ヒューゴさんの事を
"恋人"だと思っていた。
だから…この後、ヒューゴさんと俺は
大変な目にあった。

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