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第169話 アール
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俺は、アール。
存在を認めて欲しかった。
存在が、あるモノ。
アルより、アールが、自分の中で、
気にいった。
母は、俺の事、お前とか、おいって、
呼ぶだけで、食べ物が、手に入った時は、
優しく、稼げなかった時には、
酷く荒れた。
キーキ声で、何かわめいていた。
俺は、スラム街で、生まれて、
このまま、病気や、
飢えで死ぬだろうって思っていた。
母は、俺を生んでしばらくは、
一緒にいたが、俺も、大きくなり、
別のたまり場で寝起きしていた。
だが、つい最近、母は、死んでしまった。
街の男に、腰を振り、日銭を稼いでたが、
妹を出産した二日後、亡くなった。
俺は、毎日、食べ物探しの為、
狩りや、食べれる草を探していた。
ギルドに、登録したかったが、
お金がなかった。
街には、やせ細った、子どもや、大人
ばかりで、犯罪すれすれの毎日。
犯罪奴隷を繰り返し、食えるだけ、
マッシとの事で、無理矢理、犯罪を
犯す者もいた。
僕も獲物を、取られたこともあり、
つきだしたら、こいつは、楽になるだけ
だから、わざと、訴えなかった。
わざと訴えなかったのに、街の誰かが、
訴え、嬉しそうに、そいつは、
強制施設に行った。
何をしても、いい街、夢も希望もない街。
ある時、夢のような街があると、噂で、
聞いた。アーザ領、グラン・アーザ様、
獣王が、おさめる領地は、果実が実り、
無料で、食べ放題。
仕事がないものには、適正な職を、
与えてくる、夢のような街。
どうせ、死ぬなら、動けるうちに、
仲間と、生まれたばかりの妹を連れて、
この街を出ようと思った。
うるさい、親もいない。
簡単な、お墓を作り、母を、弔うと、
仲間に声を、かけた。
ほとんどが、夢の街に、目を輝かせた。
だが、アーザ領まで、子どもの足で、
半月は、かかるだろう。
その事を伝えると11人に
減ってしまった。
0歳から、15歳。
12人の旅が、始まった。
数匹、獲物狩りをし、血抜きをして、
軽く炙り、簡単な、干し肉みたいに
したものを、準備した。
旅の途中でも、狩りをし、食べれる草
などで、スープを、作り、皆んなの、
飢えを、誤魔化していた。
旅をして、14日目妹は、体温が、
下がりはじめた。
生後16日目。
死因はわかっている。
飢え。母乳は、母も亡くなり、
無理だった。皆んなと、同じスープを、
何度も、与えていたけど、日に日に
弱り、泣き声も、弱くなっていった。
街を通った時、何度か妹に、
乳を分けててもらおうと頼んだが、
俺たちの、身なりをみて、赤ちゃんに、
乳をわけてくれるはずもなく、
もらったものは、
軽蔑の眼差しだけだった。
体温が、下がる妹を、抱きしめて、
虚しくなり、旅を諦めようとした。
一歳半の、ゼロは、妹を指差して、
ネンネ。ネンネ。と言っていた。
しばらく、ほうけていたのだろう。
仲間数人が、狩りをして、野宿の
準備をして、皆んなの木の器と、
スプーン、フォーク12個ずつ、
準備を、していた。
俺がいなくても、みんなは、
やっていけそうだ。
妹は、まだ、暖かい。
妹は、まだ、死んでいない。
仲間が、準備してくれた、スープを、
必死に、妹の、口に、流した。
飲んでくれないのは、わかっていたが、
まだ、体温は、暖かい。
俺の魔力があれば、癒したい。
少しずつ、口もとに、スープを
流していた。
いつのまにか、うとうとしていたら、
見たことがない、靄が、かかった所に
いた。夢?
綺麗な長髪の若い男性は、微笑んで、
「シヅウェルだ。邪神を取り除く。」
シヅウェル?ジャシン?
妹に、手をかざし、ポワーンと、
光りだし、暖かくなった。
生き返らしてくれたのか?
神さまなのか?
「この者は、人として、なくなり、今、
邪神を取り除いた。」
えっ?やはり、死んだのか。
妹が、生きてくれるなら、
俺の命あげたのに。
何も、知らない妹を、
飢えさせ死なせてしまった。
「魔力を分け与えると、お前の命が、
続く限り、この者も守護獣の様に、
生きるが、どうする?」
シュゴジュウ?
シヅウェル様から、説明を聞き、
守護獣とは違う、存在だが、
俺には強い魔力が、あるらしく、
妹に、分け与えるだけで、存在
してくれるらしい。
魔力の与え方も、ただ、手を繋いだり、
妹を可愛がるだけ。
簡単だった。
朝起きると、不思議なことに、
仲間全員、あるお屋敷の、家の前で、
寝ていた。
起こされると、すぐに、ホーンさんと言う、
優しげな男性が、対応してくれた。
夢の街に着いたのかな。
肌触りの、いい服。
暖かなお風呂。
見たことない、豪華な食事。
夢なら、覚めないでくれ。
存在を認めて欲しかった。
存在が、あるモノ。
アルより、アールが、自分の中で、
気にいった。
母は、俺の事、お前とか、おいって、
呼ぶだけで、食べ物が、手に入った時は、
優しく、稼げなかった時には、
酷く荒れた。
キーキ声で、何かわめいていた。
俺は、スラム街で、生まれて、
このまま、病気や、
飢えで死ぬだろうって思っていた。
母は、俺を生んでしばらくは、
一緒にいたが、俺も、大きくなり、
別のたまり場で寝起きしていた。
だが、つい最近、母は、死んでしまった。
街の男に、腰を振り、日銭を稼いでたが、
妹を出産した二日後、亡くなった。
俺は、毎日、食べ物探しの為、
狩りや、食べれる草を探していた。
ギルドに、登録したかったが、
お金がなかった。
街には、やせ細った、子どもや、大人
ばかりで、犯罪すれすれの毎日。
犯罪奴隷を繰り返し、食えるだけ、
マッシとの事で、無理矢理、犯罪を
犯す者もいた。
僕も獲物を、取られたこともあり、
つきだしたら、こいつは、楽になるだけ
だから、わざと、訴えなかった。
わざと訴えなかったのに、街の誰かが、
訴え、嬉しそうに、そいつは、
強制施設に行った。
何をしても、いい街、夢も希望もない街。
ある時、夢のような街があると、噂で、
聞いた。アーザ領、グラン・アーザ様、
獣王が、おさめる領地は、果実が実り、
無料で、食べ放題。
仕事がないものには、適正な職を、
与えてくる、夢のような街。
どうせ、死ぬなら、動けるうちに、
仲間と、生まれたばかりの妹を連れて、
この街を出ようと思った。
うるさい、親もいない。
簡単な、お墓を作り、母を、弔うと、
仲間に声を、かけた。
ほとんどが、夢の街に、目を輝かせた。
だが、アーザ領まで、子どもの足で、
半月は、かかるだろう。
その事を伝えると11人に
減ってしまった。
0歳から、15歳。
12人の旅が、始まった。
数匹、獲物狩りをし、血抜きをして、
軽く炙り、簡単な、干し肉みたいに
したものを、準備した。
旅の途中でも、狩りをし、食べれる草
などで、スープを、作り、皆んなの、
飢えを、誤魔化していた。
旅をして、14日目妹は、体温が、
下がりはじめた。
生後16日目。
死因はわかっている。
飢え。母乳は、母も亡くなり、
無理だった。皆んなと、同じスープを、
何度も、与えていたけど、日に日に
弱り、泣き声も、弱くなっていった。
街を通った時、何度か妹に、
乳を分けててもらおうと頼んだが、
俺たちの、身なりをみて、赤ちゃんに、
乳をわけてくれるはずもなく、
もらったものは、
軽蔑の眼差しだけだった。
体温が、下がる妹を、抱きしめて、
虚しくなり、旅を諦めようとした。
一歳半の、ゼロは、妹を指差して、
ネンネ。ネンネ。と言っていた。
しばらく、ほうけていたのだろう。
仲間数人が、狩りをして、野宿の
準備をして、皆んなの木の器と、
スプーン、フォーク12個ずつ、
準備を、していた。
俺がいなくても、みんなは、
やっていけそうだ。
妹は、まだ、暖かい。
妹は、まだ、死んでいない。
仲間が、準備してくれた、スープを、
必死に、妹の、口に、流した。
飲んでくれないのは、わかっていたが、
まだ、体温は、暖かい。
俺の魔力があれば、癒したい。
少しずつ、口もとに、スープを
流していた。
いつのまにか、うとうとしていたら、
見たことがない、靄が、かかった所に
いた。夢?
綺麗な長髪の若い男性は、微笑んで、
「シヅウェルだ。邪神を取り除く。」
シヅウェル?ジャシン?
妹に、手をかざし、ポワーンと、
光りだし、暖かくなった。
生き返らしてくれたのか?
神さまなのか?
「この者は、人として、なくなり、今、
邪神を取り除いた。」
えっ?やはり、死んだのか。
妹が、生きてくれるなら、
俺の命あげたのに。
何も、知らない妹を、
飢えさせ死なせてしまった。
「魔力を分け与えると、お前の命が、
続く限り、この者も守護獣の様に、
生きるが、どうする?」
シュゴジュウ?
シヅウェル様から、説明を聞き、
守護獣とは違う、存在だが、
俺には強い魔力が、あるらしく、
妹に、分け与えるだけで、存在
してくれるらしい。
魔力の与え方も、ただ、手を繋いだり、
妹を可愛がるだけ。
簡単だった。
朝起きると、不思議なことに、
仲間全員、あるお屋敷の、家の前で、
寝ていた。
起こされると、すぐに、ホーンさんと言う、
優しげな男性が、対応してくれた。
夢の街に着いたのかな。
肌触りの、いい服。
暖かなお風呂。
見たことない、豪華な食事。
夢なら、覚めないでくれ。
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