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6、あいさつ
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新緑が日にあざやかに映る季節となるなか、私たちは本日、BellLead(ベルリード)大学院生の門をくぐりました。真新しい制服を身にまとい、これからのBellLead(ベルリード)大学院生生活への期待や希望に胸を膨らませております。本日は、私たち新入生の為に式を挙げて頂き誠にありがとうございます。
これからBellLead(ベルリード)大学院生で過ごす日々の中で勉学はもちろん、魔力や魔術、剣術など生徒会活動においても積極的に取り組み、BellLead(ベルリード)大学院に貢献できるよう努め、新たな経験を通し多くの事を得たいと思います。
また、新たな経験をしていくにあたり、壁にぶつかり、前への進み方がわからず立ち止まってしまうことがあると思います。そんな時は諦めるのではなく、仲間と手を取り合い、時には先生方、先輩方、保護者の皆様の力を借りながらも、少しずつ前に進めるよう努力していきます。
私たち新入生一同は、BellLead(ベルリード)大学院の生徒としての自覚、誇りを持ち、家族や先生がた、そしてここを旅立った方々の歴史と伝統を築き、守ってこられた先輩方に恥じることのないよう、一つ一つの行動に責任を持ち、自立した大学院生活を送れるよう心がけていきたいと思います。
この大学院生活を無駄な時間にしないために、私たちは今まで学んできたことを活かし、それぞれの目標や夢をつかむために、また、まだ目標が見つからない人は自分の目標を見つけるために、日々精進していきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
新入生代表 レイチェル・ベルローズ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
私は、緊張からか足がカクカクしながらも、背筋を伸ばして大学院の学院長と先生たち、そして生徒とその保護者にカテーシーしながら首席による新入生挨拶をやっと終えたのだった。
注がれる視線は好意的ではない視線ばかりで、チクチクしていた。
大学の卒業パーティーで婚約破棄された悪役令嬢の挨拶。
寄付金というお金を積んで目立ちたがりのため、"主席"として挨拶する悪役令嬢、そうウワサされていた。
裏金でココにはいれるものなの?
お金で主席を買えるの?
ウワサする人、私だけじゃなくここの大学院の体制をディスってるって自覚してるのかしら?
してないからディスってるのよね?
私なりに1日何十時間も勉強したわよ。
食事も片手で済ませれるようなご飯とか、ピックやフォークだけで食べれる物を要望して作ってもらったわよ?
画期的だと言ってサンドイッチが、数週間続いたり、ピックだらけの一口サイズのおかずばかりになったそうだけど、領地にある食堂のレシピに組み込まれたらしい。お父様とお母様が私を誉めながらも、忙しくしていたらしいわ。
入学式での挨拶をしなければならないと知らされた時、わざと休みたいと思ったわ。
私がしないとなると、次席の人がするんだけど、次席って……。
とにかくこんな時に限って体調不良にもならず、私の神経が極太なのかグッスリ眠ってしまった。
朝は早々と起こされ、張り切っていた使用人たちに文字通り磨き上げられてしまったわ。
あいさつ文を呪文のように繰り返し"無"になっていた。
みんなの顔はカボチャよ。カボチャ。
カボチャのスープ、お野菜、お野菜のポトフ、うーん、お肉も入ったお鍋もいいわねー。
寒気まで感じるし温かいものが食べたいわ。
新入生18名、22歳で入学する者が多く25歳(成人)で卒業する者が多い。
拍手の中、席に戻り生徒会長やその他来賓のあいさつなどなど気の抜けていた私は聞き逃していた。
気づけば明日からの授業での説明などをするため教室に移動する事になっていた。
「おい、お前よくも首席なんかとったな。」
あら、あらあら。よくある天ぷらじゃなくてテンプレ。きゃーっ、悪役令嬢に絡む不良。
ワクワクしながらもどう答えよう考えていた。
「ロジャー、やめろよ。」
「グアンか。だってこいつ……。」
「ロジャーやめろ。ここは学院内だがこちらは公爵令嬢だ。言葉遣いを正せ。申し訳ございません、私」
グアン・エードラムと申します。エードラム辺境伯の次男です。」
「まあ、ご丁寧にありがとうございます。私はレイチェル・ベルローズ、ベルローズ公爵の長女でございます。」
あらあら。若いながらも略式のあいさつとボウ・アンド・スクレープを披露してくれた。
「ロジャー・ラビラプで男爵家の養子に最近なったばかりの平民です。お嬢様、おぼっちゃま。」
ロジャーラビッ○が頭に浮かんだが、身長180cm以上ありそうな高身長、筋肉質にうさぎは似合わないなぁと思いながらつい、しっかり見てしまっていた。
ダメだわ。ガンつけたとか睨(にら)んでいたとか、また言われてしまうわ。
慌てて目をそらすと
「私の事はグアン、こいつの事はロジャーとお呼びくださいねお嬢様。特にロジャーは口は悪いですが、中身はあまり悪くないはずですのでよろしくお願いします。」
「こ、こちらこそ、よろしくですわ。」
んっ、アレ?不良に絡まれるテンプレ回避なの?
普通のあいさつよね?
大学時代は、遠巻きに見られたり悪役令嬢だとヒソヒソ話、色々な噂もあったけど、そういえばここは大学院でいわゆるエリートが集まるから、成績はそこそこいいのよね。
だから、問題行動起こしていたはずの"レイチェル・ベルローズ"もここに入学できてるのよね。
成績?よかったのね。
悪役っておバカなイメージだけど。
私も久々に頭使って勉強したかいが……あれ?
んんっ頭が…痛い。
頭を抑えるレイチェル・ベルローズと仲良くなった取り巻きを、鋭い目で見ていた者がいた。
「なぜ?なぜなの。」
これからBellLead(ベルリード)大学院生で過ごす日々の中で勉学はもちろん、魔力や魔術、剣術など生徒会活動においても積極的に取り組み、BellLead(ベルリード)大学院に貢献できるよう努め、新たな経験を通し多くの事を得たいと思います。
また、新たな経験をしていくにあたり、壁にぶつかり、前への進み方がわからず立ち止まってしまうことがあると思います。そんな時は諦めるのではなく、仲間と手を取り合い、時には先生方、先輩方、保護者の皆様の力を借りながらも、少しずつ前に進めるよう努力していきます。
私たち新入生一同は、BellLead(ベルリード)大学院の生徒としての自覚、誇りを持ち、家族や先生がた、そしてここを旅立った方々の歴史と伝統を築き、守ってこられた先輩方に恥じることのないよう、一つ一つの行動に責任を持ち、自立した大学院生活を送れるよう心がけていきたいと思います。
この大学院生活を無駄な時間にしないために、私たちは今まで学んできたことを活かし、それぞれの目標や夢をつかむために、また、まだ目標が見つからない人は自分の目標を見つけるために、日々精進していきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
新入生代表 レイチェル・ベルローズ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
私は、緊張からか足がカクカクしながらも、背筋を伸ばして大学院の学院長と先生たち、そして生徒とその保護者にカテーシーしながら首席による新入生挨拶をやっと終えたのだった。
注がれる視線は好意的ではない視線ばかりで、チクチクしていた。
大学の卒業パーティーで婚約破棄された悪役令嬢の挨拶。
寄付金というお金を積んで目立ちたがりのため、"主席"として挨拶する悪役令嬢、そうウワサされていた。
裏金でココにはいれるものなの?
お金で主席を買えるの?
ウワサする人、私だけじゃなくここの大学院の体制をディスってるって自覚してるのかしら?
してないからディスってるのよね?
私なりに1日何十時間も勉強したわよ。
食事も片手で済ませれるようなご飯とか、ピックやフォークだけで食べれる物を要望して作ってもらったわよ?
画期的だと言ってサンドイッチが、数週間続いたり、ピックだらけの一口サイズのおかずばかりになったそうだけど、領地にある食堂のレシピに組み込まれたらしい。お父様とお母様が私を誉めながらも、忙しくしていたらしいわ。
入学式での挨拶をしなければならないと知らされた時、わざと休みたいと思ったわ。
私がしないとなると、次席の人がするんだけど、次席って……。
とにかくこんな時に限って体調不良にもならず、私の神経が極太なのかグッスリ眠ってしまった。
朝は早々と起こされ、張り切っていた使用人たちに文字通り磨き上げられてしまったわ。
あいさつ文を呪文のように繰り返し"無"になっていた。
みんなの顔はカボチャよ。カボチャ。
カボチャのスープ、お野菜、お野菜のポトフ、うーん、お肉も入ったお鍋もいいわねー。
寒気まで感じるし温かいものが食べたいわ。
新入生18名、22歳で入学する者が多く25歳(成人)で卒業する者が多い。
拍手の中、席に戻り生徒会長やその他来賓のあいさつなどなど気の抜けていた私は聞き逃していた。
気づけば明日からの授業での説明などをするため教室に移動する事になっていた。
「おい、お前よくも首席なんかとったな。」
あら、あらあら。よくある天ぷらじゃなくてテンプレ。きゃーっ、悪役令嬢に絡む不良。
ワクワクしながらもどう答えよう考えていた。
「ロジャー、やめろよ。」
「グアンか。だってこいつ……。」
「ロジャーやめろ。ここは学院内だがこちらは公爵令嬢だ。言葉遣いを正せ。申し訳ございません、私」
グアン・エードラムと申します。エードラム辺境伯の次男です。」
「まあ、ご丁寧にありがとうございます。私はレイチェル・ベルローズ、ベルローズ公爵の長女でございます。」
あらあら。若いながらも略式のあいさつとボウ・アンド・スクレープを披露してくれた。
「ロジャー・ラビラプで男爵家の養子に最近なったばかりの平民です。お嬢様、おぼっちゃま。」
ロジャーラビッ○が頭に浮かんだが、身長180cm以上ありそうな高身長、筋肉質にうさぎは似合わないなぁと思いながらつい、しっかり見てしまっていた。
ダメだわ。ガンつけたとか睨(にら)んでいたとか、また言われてしまうわ。
慌てて目をそらすと
「私の事はグアン、こいつの事はロジャーとお呼びくださいねお嬢様。特にロジャーは口は悪いですが、中身はあまり悪くないはずですのでよろしくお願いします。」
「こ、こちらこそ、よろしくですわ。」
んっ、アレ?不良に絡まれるテンプレ回避なの?
普通のあいさつよね?
大学時代は、遠巻きに見られたり悪役令嬢だとヒソヒソ話、色々な噂もあったけど、そういえばここは大学院でいわゆるエリートが集まるから、成績はそこそこいいのよね。
だから、問題行動起こしていたはずの"レイチェル・ベルローズ"もここに入学できてるのよね。
成績?よかったのね。
悪役っておバカなイメージだけど。
私も久々に頭使って勉強したかいが……あれ?
んんっ頭が…痛い。
頭を抑えるレイチェル・ベルローズと仲良くなった取り巻きを、鋭い目で見ていた者がいた。
「なぜ?なぜなの。」
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