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つづいていく
そうだ
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わかっている。
今日も雨だ。
あの声を失った日からずっと雨が降り続いている。
時々雨音がやんだように思えるが、すぐにバシバシと大きな音をたてはじめる。
今日は黄色い生き物はいない。
やはり、雨が降って嬉しかったのかと思ったが、ため息は変わらずもれでており、前よりも落ち込んで見えた。
仲間たちは生きているのだろうか。
ぼくはどうすればいいのだろう?
モヤモヤと色々なことを考えていたのだが、結局何故雨が始まったのかと考えるようになった。
ぼくが鳴いたから?
お願いしたからか?
あの日以来、雨をどうこうしようとは考えていなかった。
鳴いて始まったのなら、鳴いて終わるだろう。
もしかしたら、声も戻っているかもしれない。
そんな安易な考えを持ちながら、軽い気持ちで喉を動かした。
声を出そうともがき、木が擦れるような音が響く。
その音だけが響いていたのみだ。
でっぷりしていた腹はいつの間にかへこみ、問題なく声が出る予定だった。
その日のぼくは現実を受け入れることができず、その場から一度も動くことが出来なかった。
今日も雨だ。
あの声を失った日からずっと雨が降り続いている。
時々雨音がやんだように思えるが、すぐにバシバシと大きな音をたてはじめる。
今日は黄色い生き物はいない。
やはり、雨が降って嬉しかったのかと思ったが、ため息は変わらずもれでており、前よりも落ち込んで見えた。
仲間たちは生きているのだろうか。
ぼくはどうすればいいのだろう?
モヤモヤと色々なことを考えていたのだが、結局何故雨が始まったのかと考えるようになった。
ぼくが鳴いたから?
お願いしたからか?
あの日以来、雨をどうこうしようとは考えていなかった。
鳴いて始まったのなら、鳴いて終わるだろう。
もしかしたら、声も戻っているかもしれない。
そんな安易な考えを持ちながら、軽い気持ちで喉を動かした。
声を出そうともがき、木が擦れるような音が響く。
その音だけが響いていたのみだ。
でっぷりしていた腹はいつの間にかへこみ、問題なく声が出る予定だった。
その日のぼくは現実を受け入れることができず、その場から一度も動くことが出来なかった。
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