205 / 804
私に構わず存分にイチャついてくれ!
しおりを挟む
「ひょわっ……よ、ヨミ様、こんにちは」
「ごきげんよう、アオイ殿。うむ、今日もバアルと仲良しさんで何よりだ!」
地獄の現王様であるヨミ様は、本日もご機嫌麗しい。側頭部から生えている鋭い角は金属のような光沢を帯び、コウモリの形をした羽も大きくはためいている。
イケメンの奥義、爽やかな風も絶好調だ。シャンデリアの明かりによって光の輪が描かれるほど、黒く艷やかな長髪は軽やかに靡いている。
ファンタジー風貴族服の定番、金糸でツルのような装飾が施された黒の片マントもふわりと広がり、見栄えとして貢献している。
何よりも、名だたる芸術家が魂を込めて作られたと言っても過言ではないご尊顔に、眩い笑顔が浮かんでいらっしゃるんだからな。真っ赤な瞳も100カラットのルビーみたく輝いているし。
「より良い夫婦関係を維持していく為にも、スキンシップは必要不可欠であるからな! 私に構わず、存分にイチャついてくれ!」
一応、俺にだって自覚はある。あるんだが……通りのいい声で指摘され、尚且つ強く推奨されるとやっぱり恥ずかしい。
背中だけでなく額にも汗が滲んだのは、なにもこたつの温かさによるものだけではないだろう。
まぁ、前なんか……き、キスする5秒前を見られちゃってるんだから、今更なんだけどさ。
「あ、ありがとうございます……」
「うむっ」
「ヨミ様、お元気そうで何よりです。宜しければ此方のこたつへいらっしゃいませんか?」
顔から湯気が出ていそうな俺に対して、バアルさんはやっぱり流石だ。大人の余裕に満ちている。
俺と同じ立場どころか、お仕えしているお方にプライベートなひと時を見られたっていうのに。涼しいお顔で「立ち話もなんですから」とこたつを勧めている。
というか嬉しそうだ。触覚が弾むように揺れている。ヨミ様がご機嫌だからだろうな、多分。
「おお、よいのか? よいのだな?」
二段活用で尋ねつつも、いそいそと近づいてくるお顔はおもちゃを目にした子供のように輝いている。リアクションがバアルさんと似てて、ほっこりしちゃうな。
「はい、どうぞどうぞ」
「ありがとう、お邪魔させてもらおう」
俺達の向かいにヨミ様が静かに腰を下ろす。何故だろう、絵になる。ただこたつ布団を捲って入っただけなのに。
あふれる優美なオーラが、キラキラなエフェクトやらなんやらを生み出しているんだろうか。
ぼんやりしていた俺に代わってバアルさんが口を開く。
「アオイ様が仰ることには……一度入ると抜け出せない、魔性の魅力を持った暖房器具とのことでございます」
俺の意見という主観が含まれまくった概要を伝えるその声は、真剣そのものだ。機密事項でも話してるのかなってくらいに。
「成る程、確かに……程よい温かさが心地よいな」
「さらには、此方でみかんを頂くことが定番だそうです」
どうぞお召し上がり下さい、とキレイに分けられたみかんを主の前に差し出している。
勿論、緑茶も一緒という手際の良さだ。俺を抱き抱えたままだというのに、いつの間に準備したんだろうか。
「ほう……では、有り難くいただくことにしよう」
口の端をゆるりと持ち上げ、黒手袋を纏った指がみかんを一房摘む。大きな手が俺の頭を撫でながら、軽く頭を下げた。
お二人のやり取りになんとなく、お主も悪よのう……的な時代劇の場面が、頭を過ぎったのは気のせいだろうか。
「んっ、素晴らしく美味しいな!」
気のせいだったな。すっごく甘いぞ! と目を輝かせるヨミ様のお姿に、気持ちだけでなく室内にもほっこりとした空気が満ちていく。
あっという間に平らげて、そわそわとカゴのみかんへと視線を送る彼に、すかさずバアルさんがキレイに剥いたお代わりを差し出した。
術によって、バアルさんが補充してくれているんだろう。定期的に、中央にあるみかんの山が復活しているお陰もあり、気がつけば着々と皮製お花のタワーが形成されつつあった。俺達の前だけでなく、ヨミ様の前にも。
幸せな甘さと温かさに心を満たされ、ところてん方式で抜け落ちていった俺だけでなく、ヨミ様自身もすっかりご用件を忘れてしまっていた頃。バアルさんがぽつりと尋ねた。
「ところでヨミ様、先程の雪を用意した……とは、どういうことでしょうか?」
すっかり肩への顎乗せが、お決まりになっているせいだ。耳元で囁く穏やかな低音が、頭どころか腰の辺りにまで響いてしまう。
さらには、そわそわしてしまっている俺の現状をバアルさんは知ってか知らずか。頬をぴたりと寄せるだけでなく、程よく柔らかい胸筋を背中にむぎゅっと押し付けてくるもんだから大変だ。すでに心臓がはしゃぎ始めているしな。
いくら推奨されたからって、堂々とし過ぎじゃないか? ……嬉しいけどさ。
「おお、そうであった! アオイ殿のいた現世では今の時期、雪が降るそうだからな。修練所にて再現したのだ、雪景色とやらをな」
存分にイチャつけ! と申されただけあって、正面のお方はマイペースだ。
優雅に傾けていた湯呑みを静かに置き「一面真っ白であるからなっ驚くぞ!」と夕焼けのような真っ赤な瞳を輝かせている。
「そうだったんですか。いつもすみません、気を使わせてしまって……」
ホントに、いつもお世話になりっぱなしだ。ある時は、二人でハロウィンを楽しんで欲しいからと、お揃いの衣装を用意してくれて。
またある時は、自力でバアルさんへの誕生日プレゼントを買える様に、俺でも出来るお仕事を持ってきてくれて。
なんなら、親衛隊まで作っていただいたもんな。俺がバアルさんの、大事な……お、奥さんだからってさ。
「お気になさる必要はございませんよ。御自身も息抜きに遊びたい……という下心が満載でございますから」
有り難さよりも申し訳無さが勝っていた俺を、柔らかい低音が受け取っていいんだと優しく促す。
「はは、バレたか。一度、雪合戦なるものをやってみたくてな! 付き合ってくれるだろうか?」
続けて通りのいい弾んだ声が、賑やかな催しへと誘ってくれた。胸を満たす温かさに目の奥まで熱くなってしまう。
「はいっ」
「それからアオイ様……斯様な時は、すみませんではなく……ありがとう、が適切かと存じます」
「そう、ですね……ありがとうございますっ、ヨミ様!」
鋭い瞳を細め「うむっ!」と大きく頷いたヨミ様の笑顔が眩しい。
込み上げる何かが邪魔をして、上手く笑えなかったけど。それでも精一杯の笑顔を返した。
「ごきげんよう、アオイ殿。うむ、今日もバアルと仲良しさんで何よりだ!」
地獄の現王様であるヨミ様は、本日もご機嫌麗しい。側頭部から生えている鋭い角は金属のような光沢を帯び、コウモリの形をした羽も大きくはためいている。
イケメンの奥義、爽やかな風も絶好調だ。シャンデリアの明かりによって光の輪が描かれるほど、黒く艷やかな長髪は軽やかに靡いている。
ファンタジー風貴族服の定番、金糸でツルのような装飾が施された黒の片マントもふわりと広がり、見栄えとして貢献している。
何よりも、名だたる芸術家が魂を込めて作られたと言っても過言ではないご尊顔に、眩い笑顔が浮かんでいらっしゃるんだからな。真っ赤な瞳も100カラットのルビーみたく輝いているし。
「より良い夫婦関係を維持していく為にも、スキンシップは必要不可欠であるからな! 私に構わず、存分にイチャついてくれ!」
一応、俺にだって自覚はある。あるんだが……通りのいい声で指摘され、尚且つ強く推奨されるとやっぱり恥ずかしい。
背中だけでなく額にも汗が滲んだのは、なにもこたつの温かさによるものだけではないだろう。
まぁ、前なんか……き、キスする5秒前を見られちゃってるんだから、今更なんだけどさ。
「あ、ありがとうございます……」
「うむっ」
「ヨミ様、お元気そうで何よりです。宜しければ此方のこたつへいらっしゃいませんか?」
顔から湯気が出ていそうな俺に対して、バアルさんはやっぱり流石だ。大人の余裕に満ちている。
俺と同じ立場どころか、お仕えしているお方にプライベートなひと時を見られたっていうのに。涼しいお顔で「立ち話もなんですから」とこたつを勧めている。
というか嬉しそうだ。触覚が弾むように揺れている。ヨミ様がご機嫌だからだろうな、多分。
「おお、よいのか? よいのだな?」
二段活用で尋ねつつも、いそいそと近づいてくるお顔はおもちゃを目にした子供のように輝いている。リアクションがバアルさんと似てて、ほっこりしちゃうな。
「はい、どうぞどうぞ」
「ありがとう、お邪魔させてもらおう」
俺達の向かいにヨミ様が静かに腰を下ろす。何故だろう、絵になる。ただこたつ布団を捲って入っただけなのに。
あふれる優美なオーラが、キラキラなエフェクトやらなんやらを生み出しているんだろうか。
ぼんやりしていた俺に代わってバアルさんが口を開く。
「アオイ様が仰ることには……一度入ると抜け出せない、魔性の魅力を持った暖房器具とのことでございます」
俺の意見という主観が含まれまくった概要を伝えるその声は、真剣そのものだ。機密事項でも話してるのかなってくらいに。
「成る程、確かに……程よい温かさが心地よいな」
「さらには、此方でみかんを頂くことが定番だそうです」
どうぞお召し上がり下さい、とキレイに分けられたみかんを主の前に差し出している。
勿論、緑茶も一緒という手際の良さだ。俺を抱き抱えたままだというのに、いつの間に準備したんだろうか。
「ほう……では、有り難くいただくことにしよう」
口の端をゆるりと持ち上げ、黒手袋を纏った指がみかんを一房摘む。大きな手が俺の頭を撫でながら、軽く頭を下げた。
お二人のやり取りになんとなく、お主も悪よのう……的な時代劇の場面が、頭を過ぎったのは気のせいだろうか。
「んっ、素晴らしく美味しいな!」
気のせいだったな。すっごく甘いぞ! と目を輝かせるヨミ様のお姿に、気持ちだけでなく室内にもほっこりとした空気が満ちていく。
あっという間に平らげて、そわそわとカゴのみかんへと視線を送る彼に、すかさずバアルさんがキレイに剥いたお代わりを差し出した。
術によって、バアルさんが補充してくれているんだろう。定期的に、中央にあるみかんの山が復活しているお陰もあり、気がつけば着々と皮製お花のタワーが形成されつつあった。俺達の前だけでなく、ヨミ様の前にも。
幸せな甘さと温かさに心を満たされ、ところてん方式で抜け落ちていった俺だけでなく、ヨミ様自身もすっかりご用件を忘れてしまっていた頃。バアルさんがぽつりと尋ねた。
「ところでヨミ様、先程の雪を用意した……とは、どういうことでしょうか?」
すっかり肩への顎乗せが、お決まりになっているせいだ。耳元で囁く穏やかな低音が、頭どころか腰の辺りにまで響いてしまう。
さらには、そわそわしてしまっている俺の現状をバアルさんは知ってか知らずか。頬をぴたりと寄せるだけでなく、程よく柔らかい胸筋を背中にむぎゅっと押し付けてくるもんだから大変だ。すでに心臓がはしゃぎ始めているしな。
いくら推奨されたからって、堂々とし過ぎじゃないか? ……嬉しいけどさ。
「おお、そうであった! アオイ殿のいた現世では今の時期、雪が降るそうだからな。修練所にて再現したのだ、雪景色とやらをな」
存分にイチャつけ! と申されただけあって、正面のお方はマイペースだ。
優雅に傾けていた湯呑みを静かに置き「一面真っ白であるからなっ驚くぞ!」と夕焼けのような真っ赤な瞳を輝かせている。
「そうだったんですか。いつもすみません、気を使わせてしまって……」
ホントに、いつもお世話になりっぱなしだ。ある時は、二人でハロウィンを楽しんで欲しいからと、お揃いの衣装を用意してくれて。
またある時は、自力でバアルさんへの誕生日プレゼントを買える様に、俺でも出来るお仕事を持ってきてくれて。
なんなら、親衛隊まで作っていただいたもんな。俺がバアルさんの、大事な……お、奥さんだからってさ。
「お気になさる必要はございませんよ。御自身も息抜きに遊びたい……という下心が満載でございますから」
有り難さよりも申し訳無さが勝っていた俺を、柔らかい低音が受け取っていいんだと優しく促す。
「はは、バレたか。一度、雪合戦なるものをやってみたくてな! 付き合ってくれるだろうか?」
続けて通りのいい弾んだ声が、賑やかな催しへと誘ってくれた。胸を満たす温かさに目の奥まで熱くなってしまう。
「はいっ」
「それからアオイ様……斯様な時は、すみませんではなく……ありがとう、が適切かと存じます」
「そう、ですね……ありがとうございますっ、ヨミ様!」
鋭い瞳を細め「うむっ!」と大きく頷いたヨミ様の笑顔が眩しい。
込み上げる何かが邪魔をして、上手く笑えなかったけど。それでも精一杯の笑顔を返した。
57
お気に入りに追加
463
あなたにおすすめの小説
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
婚約破棄される悪役令嬢ですが実はワタクシ…男なんだわ
秋空花林
BL
「ヴィラトリア嬢、僕はこの場で君との婚約破棄を宣言する!」
ワタクシ、フラれてしまいました。
でも、これで良かったのです。
どのみち、結婚は無理でしたもの。
だってー。
実はワタクシ…男なんだわ。
だからオレは逃げ出した。
貴族令嬢の名を捨てて、1人の平民の男として生きると決めた。
なのにー。
「ずっと、君の事が好きだったんだ」
数年後。何故かオレは元婚約者に執着され、溺愛されていた…!?
この物語は、乙女ゲームの不憫な悪役令嬢(男)が元婚約者(もちろん男)に一途に追いかけられ、最後に幸せになる物語です。
幼少期からスタートするので、R 18まで長めです。
婚約者は聖女を愛している。……と、思っていたが何か違うようです。
棗
恋愛
セラティーナ=プラティーヌには婚約者がいる。灰色の髪と瞳の美しい青年シュヴァルツ=グリージョが。だが、彼が愛しているのは聖女様。幼少期から両想いの二人を引き裂く悪女と社交界では嘲笑われ、両親には魔法の才能があるだけで嫌われ、妹にも馬鹿にされる日々を送る。
そんなセラティーナには前世の記憶がある。そのお陰で悲惨な日々をあまり気にせず暮らしていたが嘗ての夫に会いたくなり、家を、王国を去る決意をするが意外にも近く王国に来るという情報を得る。
前世の夫に一目でも良いから会いたい。会ったら、王国を去ろうとセラティーナが嬉々と準備をしていると今まで聖女に夢中だったシュヴァルツがセラティーナを気にしだした。
【完結】婚約者が好きなのです
maruko
恋愛
リリーベルの婚約者は誰にでも優しいオーラン・ドートル侯爵令息様。
でもそんな優しい婚約者がたった一人に対してだけ何故か冷たい。
冷たくされてるのはアリー・メーキリー侯爵令嬢。
彼の幼馴染だ。
そんなある日。偶然アリー様がこらえきれない涙を流すのを見てしまった。見つめる先には婚約者の姿。
私はどうすればいいのだろうか。
全34話(番外編含む)
※他サイトにも投稿しております
※1話〜4話までは文字数多めです
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる