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マッチョな先生と恋人同士になった件(グレイルート)

★ 限界間近なのは俺だけじゃなかったみたい

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 舌先に触れたツルツルとした感触。ああ、これが先生の歯か。なんて呑気に構えていた時だ。

「んっ、ふ……んんっ」

 伸びてきた熱に、あっという間に捕まってしまった。俺からするつもりだったのに。俺が、先生を夢中にさせるつもりだったのに。

 結局、一矢報いるどころか、びっくりさせることも出来ずじまい。いつも通り、先生の舌の動きに翻弄されてしまう。また甘い痺れに酔わされてしまう。

 いや、それだけじゃない。

「ん、んぅ……んん……あ、んっ、んぁっ……」

 奥へ奥へと押し当てられる先端が、時々かき混ぜるように動く太い竿が、徐々に俺を追い詰めていく。

 全身に広がりきった心地よさ。その波は、すでに揺蕩うような優しいものではなくなっていた。高鳴る鼓動と荒れる呼吸、それらと同じリズムで襲ってくる。

 気分はさながら、荒れ狂う海の中へ放り込まれたよう。先生の身体にしがみついていなければ、堪えられない。頭の天辺からつま先にまでドク、ドク、と響き続けている快感に、何かが内側からあふれてしまいそう。

 でも、限界間近なのは俺だけじゃなかったみたい。

 甘く食んでくれたり、軽く吸ったり、蕩けるようなキスを交わしてくれていた唇が離れていく。少し離れてしまった俺達の間で透明な糸が引く。

「はっ、は……シュン……」

 俺を見つめる青の瞳は濡れていた。キラキラしている。薄い涙の膜の中で揺れて。

 でも、同じくらいギラついていた。なんというか、余裕がなさそうだ。もしかして。

「先、生……先生も、気持ちいい……ですか?」

 目を見開き、尖った喉を鳴らした先生。ただでさえ色づいていた頬が、ますます赤く染まっていく。

「っ……うん、気持ちいいよ……むしろ、その……」

「……イきそう?」

「…………うん」

 消え入りそうな声だった。

 快感とは違う何かが背筋をぞくぞく走っていく。ぱぁっと目の前が明るくなって、熱くなって。

「嬉しい……良かった……俺、自分が気持ちいいので……精一杯、だったから……」

 思わず力を込めた腕まで震えていた。指先も。お陰で上手く力が入らない。もっと先生にくっつきたくいのに。

 代わりに先生が抱き締めてくれた。喜びが増したからだろう。スゴく温かいのに震えてしまう。泣きたくなってしまう。

 ごく自然に目が合って、交わしていた。求め合うようなキスの合間に、青い眼差しが射抜くように見つめてくる。

「……シュン、一緒にイこう……はっ、中に、出すよ……いいかい?」

「……うん、欲しい……一緒が、いい……先生の……下さい……」

 噛みつくように唇を奪われた直後、激しく奥を突かれた。
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