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水の華、そして霧雨
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「――そうそう、飲み込みが早いね、じゃあこの問題は……」
「あ、これも分かりますよ、魔法民法第十四条、公共の場での魔法使用は原則、公共事業や傷病者の緊急治療の場合を除き、Cランク以上の詠唱を禁ず、ですよね」
先週やった内容だけでなく、まだ未習のところまで頭に入っていた。要領がいいわけではないが、魔法にまつわる事柄への興味や好奇心が飲み込みを早くしていた。ダンテは気が変わって、ルカに言った。
「ルカ、今日の勉強はここまでにしよう。これから外で魔法実技の訓練だ」
「もうですか?」
「ああ、やはり早いほうがいいだろう。二ヶ月は思ったより短い」
ルカとダンテは母親ケティの外出許可を得て、さっそく昼間の公園に足を運んだ。ルカの住む街ラルスの駅の北口に位置するラルス森林公園は、ときどき汽車の汽笛が聞こえてくるほかに、雀の鳴き声やかすかな風で木々の梢の騒ぐ音などがしていた。
澄み渡る青空が、見ていてとても気持ちよかった。
「この街の公園はなかなかに広いなぁ。木も多いし、細長いけれどしっかり根をはって、緑が豊かだ」
「ラルスはちょっとした田舎ですから、土地が余ってたんだと思います」
「こんなに広いと、どこでも練習ができそうだ」
一応の配慮として、小さな子供たちが遊ぶような場所は避けた。平日の昼間に大広場の端で、ルカとダンテは向かい合い、指導が始まった。
「知識をたくさん取り込んでいるのは素晴らしいことだけれど、それだけでは魔法は扱えない」
「はい」
「まずは自分の能力をきちんと把握するから始めないといけないよ。よく初心者で詠唱ばかりやっているダメな人がいるけれど、自分の身の丈に合っていない高難易度の詠唱をしても魔法は発動してくれない。その根本的な理由が分かるかい?」
「えっと、たぶん、体内の魔力量が足りてないからだと思います」
「ザッツライト。足りないものは外部から補給するしかないよね。だから巷では魔力産業従事者たちのために、魔力サプリメントやら、魔力活性ドリンクやら、たくさんあるだろう。市販のものは効果が薄めに設定されているけれど、医療用の魔力液は高濃度で、戦場で疲弊した魔導師に供給されていたりするんだ」
「でも、どうやって自分の魔力量をはかるんでしょう」
「むろん、詠唱だ」
ダンテは特別に魔法道具の老舗「アンティーク」に立ち寄って、金を奮発して買ってきた上質な杖を渡した。初心者に優しい、最も短いモデルで、持ち運びしやすく操作性に優れている。杖は魔法使いの代名詞でもある。
「こ、これ、いただけるんですか」
「ああ、そこまで高価なものじゃないが、しかし質は十分。本番の試験でもそれを使うといいよ」
「ありがとうございます、ダンテ先生!」
剣士の道を断たれ、そうとう落ち込んでいただろうに、もう瞳を輝かせて新しい道を歩もうとしているルカを見ると、ダンテも元気が出てきた。せっかくの夏なのだから、元気でなくてはいけないだろう。
「では、早速だが、詠唱に移る。試験で問われるのはやはり基本となる四大属性だ。向き不向きはあるだろうが、すべてをそつなくこなせるようになっていた方が印象がいい」
「ちなみにですけど、意識しておいた方がいい評価ポイントって、何かありますか」
「うーん、そうだね、やはりコントロールと持続時間かな。持続時間は魔力量に比例するけれど、その子にどれほどの魔力容量があるかは先天的だから、努力して伸びるのはコントロールの方だ。ここに関しては受験生のレベルが高い。編入ともなれば相当だ」
「コントロール、かぁ」
妹と違い、ルカは器用ではない。コントロール、と聞いただけで、苦手意識が芽生えた。
「ひとまず、水魔法からやってみよう。正しい発音で、意識を杖に集中させて、明確に詠唱するんだ」
「はい、やってみます……っ」
先生の書いた参考書には基礎的な四大属性の詠唱が記されていた。昔からある、一番基本的なものだ。
「水の華を表す詠唱はたしか……Algenblüte!」
体の中を液体が流れていく感覚があった。そして杖の先から水が一気に噴き出した。ルカの唱えた魔法はただ小さな噴水を作り出すだけのEランク魔法に過ぎなかったが、ここで想定外のことが起こった。
「うわっ、うわぁ!」
「ま、まて! 焦ったらよけいコントロールできないぞ!」
ダンテが荒っぽい口調で叫んでも、もう遅かった。小さな水の花が咲くはずが、水の量が多すぎて大輪の華が咲いていた。ルカは空めがけて杖をかざしていたので、巨大な水の華は背の高い木々の隙間から空へ吹き上がり、その上で自らの花びらを満開にさせた。
「なっ、なんだ、これは……」
ダンテは茫然自失としていた。森林公園全体を上空からすっぽり覆い隠せてしまう噴水が、突如として現れ、そしてその空からは霧雨のようなものが徐々にふり注いできた。
「て、手を離せ、ルカ!」
「はっ、離します!……」
ルカがおそるおそる杖を手放すと、杖は土の地面にぽとりと落ち、水の大噴出はおさまった。しかし、落ちた杖の先からはまだあきらめ悪く水がちょぼちょぼと飛び出していた。
ダンテの髪が、肩が、足下が、ほんのり湿った。夏の乾燥する時期に、ラルス森林公園は勝手に潤っていた。
「せ、先生、どうなっているんですか」
「……」
「先生、答えてください、これEランク魔法なんですよね、先生!」
「……そのはずだ、しかし……」
まったくコントロールできていないのは明白だった。ダンテは水がわずかしか出ないか、あるいはコントロール不足で噴水が形作れなくて困ってしまう初心者の姿を事前に思い描いていた。しかしルカはそのどちらにも該当しない。
「ルカ、きみは疲れていないのか……?」
「え、……はい、僕は全然平気ですけど」
とてつもない魔力量だ、と思い、ダンテは震えた。そしてあれほどの魔力の大放出をすれば、ふつうは疲弊してしまうが、ルカはまるで疲れていない。それは余力が十分あるということを意味した。
ダンテは地面に落ちた杖を見て、質のいいものを買ってよかったと心底思った。あれほどの魔力の放出に耐えるとなると、その辺の店で買う安物ではとても耐えられなかったはずだ。安物の壊れ方は悲劇的で、亀裂が入り、二度と魔法をコントロールできなくなる。もしもルカが使えば、と想像すると、亀裂が一瞬にして隅々まで行き渡り、粉微塵になってしまうかわいそうな杖のイメージが簡単にできた。
「と、ともかく、きみは全然魔力をコントロールができていないということだ!」
「……っ! はい、すみません……」
教師然としていなければならないと思い、思わず声が大きくなってしまったことをすぐにダンテは後悔した。動揺しすぎだ、自分は今、仕事の真っ最中なんだぞ、しゃんとしろ、と己に言い聞かせて、ダンテは表情を引き締めた。
「しかし、……魔力量はかなりいいものを持っているだろう……」
「本当ですか!? うれしいなぁ、それならもっと練習して、コントロールもできるようになりたい、いや、絶対うまくなってやる!」
ダンテはつばを飲み込んだ。この子は天才、いや、怪物だ、慎重にやらなければならない。水魔法からにしておいて助かった、あれがもし火魔法だったら、一大事だった。地方の森林公園が謎の大火災、というニュースが新聞の一面を飾っただろう。
「当面の間、水魔法で練習だ。コントロールが身につくまで、他の魔法は詠唱禁止とする、分かったかい、ルカ」
「はい先生!」
薄い霧雨がまだ落ち続けていた。
「あ、これも分かりますよ、魔法民法第十四条、公共の場での魔法使用は原則、公共事業や傷病者の緊急治療の場合を除き、Cランク以上の詠唱を禁ず、ですよね」
先週やった内容だけでなく、まだ未習のところまで頭に入っていた。要領がいいわけではないが、魔法にまつわる事柄への興味や好奇心が飲み込みを早くしていた。ダンテは気が変わって、ルカに言った。
「ルカ、今日の勉強はここまでにしよう。これから外で魔法実技の訓練だ」
「もうですか?」
「ああ、やはり早いほうがいいだろう。二ヶ月は思ったより短い」
ルカとダンテは母親ケティの外出許可を得て、さっそく昼間の公園に足を運んだ。ルカの住む街ラルスの駅の北口に位置するラルス森林公園は、ときどき汽車の汽笛が聞こえてくるほかに、雀の鳴き声やかすかな風で木々の梢の騒ぐ音などがしていた。
澄み渡る青空が、見ていてとても気持ちよかった。
「この街の公園はなかなかに広いなぁ。木も多いし、細長いけれどしっかり根をはって、緑が豊かだ」
「ラルスはちょっとした田舎ですから、土地が余ってたんだと思います」
「こんなに広いと、どこでも練習ができそうだ」
一応の配慮として、小さな子供たちが遊ぶような場所は避けた。平日の昼間に大広場の端で、ルカとダンテは向かい合い、指導が始まった。
「知識をたくさん取り込んでいるのは素晴らしいことだけれど、それだけでは魔法は扱えない」
「はい」
「まずは自分の能力をきちんと把握するから始めないといけないよ。よく初心者で詠唱ばかりやっているダメな人がいるけれど、自分の身の丈に合っていない高難易度の詠唱をしても魔法は発動してくれない。その根本的な理由が分かるかい?」
「えっと、たぶん、体内の魔力量が足りてないからだと思います」
「ザッツライト。足りないものは外部から補給するしかないよね。だから巷では魔力産業従事者たちのために、魔力サプリメントやら、魔力活性ドリンクやら、たくさんあるだろう。市販のものは効果が薄めに設定されているけれど、医療用の魔力液は高濃度で、戦場で疲弊した魔導師に供給されていたりするんだ」
「でも、どうやって自分の魔力量をはかるんでしょう」
「むろん、詠唱だ」
ダンテは特別に魔法道具の老舗「アンティーク」に立ち寄って、金を奮発して買ってきた上質な杖を渡した。初心者に優しい、最も短いモデルで、持ち運びしやすく操作性に優れている。杖は魔法使いの代名詞でもある。
「こ、これ、いただけるんですか」
「ああ、そこまで高価なものじゃないが、しかし質は十分。本番の試験でもそれを使うといいよ」
「ありがとうございます、ダンテ先生!」
剣士の道を断たれ、そうとう落ち込んでいただろうに、もう瞳を輝かせて新しい道を歩もうとしているルカを見ると、ダンテも元気が出てきた。せっかくの夏なのだから、元気でなくてはいけないだろう。
「では、早速だが、詠唱に移る。試験で問われるのはやはり基本となる四大属性だ。向き不向きはあるだろうが、すべてをそつなくこなせるようになっていた方が印象がいい」
「ちなみにですけど、意識しておいた方がいい評価ポイントって、何かありますか」
「うーん、そうだね、やはりコントロールと持続時間かな。持続時間は魔力量に比例するけれど、その子にどれほどの魔力容量があるかは先天的だから、努力して伸びるのはコントロールの方だ。ここに関しては受験生のレベルが高い。編入ともなれば相当だ」
「コントロール、かぁ」
妹と違い、ルカは器用ではない。コントロール、と聞いただけで、苦手意識が芽生えた。
「ひとまず、水魔法からやってみよう。正しい発音で、意識を杖に集中させて、明確に詠唱するんだ」
「はい、やってみます……っ」
先生の書いた参考書には基礎的な四大属性の詠唱が記されていた。昔からある、一番基本的なものだ。
「水の華を表す詠唱はたしか……Algenblüte!」
体の中を液体が流れていく感覚があった。そして杖の先から水が一気に噴き出した。ルカの唱えた魔法はただ小さな噴水を作り出すだけのEランク魔法に過ぎなかったが、ここで想定外のことが起こった。
「うわっ、うわぁ!」
「ま、まて! 焦ったらよけいコントロールできないぞ!」
ダンテが荒っぽい口調で叫んでも、もう遅かった。小さな水の花が咲くはずが、水の量が多すぎて大輪の華が咲いていた。ルカは空めがけて杖をかざしていたので、巨大な水の華は背の高い木々の隙間から空へ吹き上がり、その上で自らの花びらを満開にさせた。
「なっ、なんだ、これは……」
ダンテは茫然自失としていた。森林公園全体を上空からすっぽり覆い隠せてしまう噴水が、突如として現れ、そしてその空からは霧雨のようなものが徐々にふり注いできた。
「て、手を離せ、ルカ!」
「はっ、離します!……」
ルカがおそるおそる杖を手放すと、杖は土の地面にぽとりと落ち、水の大噴出はおさまった。しかし、落ちた杖の先からはまだあきらめ悪く水がちょぼちょぼと飛び出していた。
ダンテの髪が、肩が、足下が、ほんのり湿った。夏の乾燥する時期に、ラルス森林公園は勝手に潤っていた。
「せ、先生、どうなっているんですか」
「……」
「先生、答えてください、これEランク魔法なんですよね、先生!」
「……そのはずだ、しかし……」
まったくコントロールできていないのは明白だった。ダンテは水がわずかしか出ないか、あるいはコントロール不足で噴水が形作れなくて困ってしまう初心者の姿を事前に思い描いていた。しかしルカはそのどちらにも該当しない。
「ルカ、きみは疲れていないのか……?」
「え、……はい、僕は全然平気ですけど」
とてつもない魔力量だ、と思い、ダンテは震えた。そしてあれほどの魔力の大放出をすれば、ふつうは疲弊してしまうが、ルカはまるで疲れていない。それは余力が十分あるということを意味した。
ダンテは地面に落ちた杖を見て、質のいいものを買ってよかったと心底思った。あれほどの魔力の放出に耐えるとなると、その辺の店で買う安物ではとても耐えられなかったはずだ。安物の壊れ方は悲劇的で、亀裂が入り、二度と魔法をコントロールできなくなる。もしもルカが使えば、と想像すると、亀裂が一瞬にして隅々まで行き渡り、粉微塵になってしまうかわいそうな杖のイメージが簡単にできた。
「と、ともかく、きみは全然魔力をコントロールができていないということだ!」
「……っ! はい、すみません……」
教師然としていなければならないと思い、思わず声が大きくなってしまったことをすぐにダンテは後悔した。動揺しすぎだ、自分は今、仕事の真っ最中なんだぞ、しゃんとしろ、と己に言い聞かせて、ダンテは表情を引き締めた。
「しかし、……魔力量はかなりいいものを持っているだろう……」
「本当ですか!? うれしいなぁ、それならもっと練習して、コントロールもできるようになりたい、いや、絶対うまくなってやる!」
ダンテはつばを飲み込んだ。この子は天才、いや、怪物だ、慎重にやらなければならない。水魔法からにしておいて助かった、あれがもし火魔法だったら、一大事だった。地方の森林公園が謎の大火災、というニュースが新聞の一面を飾っただろう。
「当面の間、水魔法で練習だ。コントロールが身につくまで、他の魔法は詠唱禁止とする、分かったかい、ルカ」
「はい先生!」
薄い霧雨がまだ落ち続けていた。
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