84 / 201
より強くなるために
様子見
しおりを挟む
リン達が道場に帰って修行を始める前の事。
「あっ! リンじゃない どうしたの?」
リン達が訪れたのはカザネの城にある馬小屋である。
そこには、リンの仲間であるシオンが笑顔で迎える。
「アンタに会いに来た」
「フェ!? あのそれはええぇ……とそれはつまり私の事を想って来てくれたって事……?」
「そうらしいぞ」
「……らしい?」
「どうもどうも! 先日はどうも失礼をしたでござるな!」
そう言ってひょっこり顔を出したのはアヤカだった。
「ああ……アナタ」
先ほどまでとは一転して、そのシオンの嬉々とした表情から嫌なものを見るジト目へと変わる。
一言足りなかったせいで余計な誤解を生んだ事に、リンは気づいてはいない。
「何でござるかそのあからさまな嫌な顔?」
「いえごめんなさい そんなつもりは無いのだけれど身体が受け付けなくて」
(余計ダメなんじゃ……?)
それを口には出せなかったリン。
顔を見せに来たアヤカに、不満そうに腕を組んでシオンは睨んでいる。
「まあいいでござる 少しやり過ぎてしまったと拙者深く反省しているのでござるよ」
「……本当に?」
「こう見えても」
一応自覚はあるようだった。
「……まあいいわよ 気にして無いから 私が戦いに同意して私の方が弱かった……それだけのことよ」
自分の弱さを自覚し、腹をたてるのは自分自身。
シオンはその悔しさで、組んでいた腕に力を入れる。
「ホントアナタってば強いんだから 困っちゃうわよね」
「イヤ~! それについてはそれほどでもあるでござるかな!」
「自身は足りてるけど謙虚さはかけてるみたいね……」
大きな溜息をつくシオンとは対称に、アヤカはカラカラ笑う。
「今シオンが世話をしてるこの馬は もしかしてあの時のか?」
「うん ここに来るまでにお世話になった子達 ここに来れたのはこの子達のおかげだからリンもお礼を言っておいたら?」
「そうか それは助かったな」
リンは馬を撫でようと頭に手を伸ばす。
「あっ! 噛み癖があるから気をつけてね?」
「あと二秒早く言え」
遅かった。
「あ~あ ちょっと見せて 怪我してない? 大丈夫?」
そう言ってリンの手をシオンは握ったが、ふと我にかえる。
(ハッ!? 思わずリンの手を握っちゃった……)
急に恥ずかしくなるが、ついついマジマジと眺め、ペタペタと触る。
(ヤッパリ男の子よねリンも……歳下だけどちゃんと男の手っていうか)
「おい」
(ちゃんとガッチリしてるものなのね~私の手よりも大きくて……)
「おい」
(手を繋いで町を歩いて……あのお店いいね~って他愛ないこと話しちゃったりしてみて)
「シオン」
「え?何……ピャッ!?」
顔を近づけて覗き込まれたシオンはやっと自分の世界から引き戻される。
ずっと手を握られていた事に、疑問を持たない筈はなかった。
「どうしたシオン? 何か気づいた事でもあったのか?」
「いや別にそういうわけじゃなくて気づいたというより気に入っただけで決してやましい気持ちで触ってたとかそういう事じゃなくて」
「そう……か?」
当然よくわからないリンは何も言えなかった。
「ムッフッフ~? これはこれは」
「ナッナニヨ?」
「別に~でござるよ~?」
「もう! 言いたいことあるな言いなさいよ!」
「知りたいなら拙者を倒してみるでござる」
「イイわよ! やってやろうじゃない!」
「なんだ 仲良いじゃないか」
「そうでござろう?」
「どこがよ!?」
シオンは穴があったら入りたかった。
「それじゃあなシオン しばらく顔は出せない」
「……うん 頑張ってね 修行」
「ああ」
そうして馬小屋を後にするが、リンはふと立ち止まって振り返る。
「……」
「ん? どうしたの?」
「いや……シオンの顔を見たら安心した」
「へ?」
「あまり無茶するなよ」
そしてリンは修行の為にアヤカの家に戻る。
「~~~!!!??? なんなのよアイツ!」
おそらく今の言葉に他意はないのだろうが、シオンの心を振り回すのには十分な爆弾発言だった。
(これはまた……からかいがありそうでござるな)
顔を赤らめて、困惑と恥じらいの表情はアヤカの嗜虐心を煽らせた。
「ところでシオン殿 シオン殿から見てリンの戦い方はどう思うでござるか?」
「何よ? 藪から棒に」
突然の質問にシオンは困惑する。
質問は『リンの戦い方』である。まだあまり一緒に戦った事はないが、戦い慣れしたシオンから見て、リンを一言で言うと『危なっかしい』であった。
「……リンの攻め方は結構雑だと思う 考え無しにって訳じゃないけどあまり自分を『顧みない』って感じかな」
「守りについては?」
「そうね……あんまり『気にしてない』んじゃないかな? 土の賢者の石の力で多少のダメージ覚悟で突っ込んでるって思う」
「成る程……」
「それで? この質問は役にたったの?」
「それは勿論 聞けて良かったでござるよー」
手をヒラヒラとさせながら、その場を離れていくアヤカ。
あとはこの情報と自分の目で見たリンとを照らし合わせて方向性を決めるだけだった。
「さてと 先ずは前回同様実戦形式で始めるでござるなか?」
そして帰り着いたリンとアヤカは、道場で様子見も兼ねた実戦形式の戦いを提案する。
ちょっとした準備運動の後に木刀を持たせられ、どこでもいいからアヤカに一発当てれば勝ちというルールで始められた。
リンは真面目にそのルールに則っり攻めてみのだが、一発も当てることが出来ない。
リンに対してアヤカはあえて手を出さない。リンの動きを見極める為だ。
(やはり動きに無駄がある……それに動きが単調で読みやすい)
大体の動きがわかると、今度はアヤカが攻めに入る。
勿論リンが反応できるであろう速度と動き、力加減で叩き込む。
(ふむむ? 攻めに反して守りはそこそこマシでござるな)
加減をしているとはいえ、リンはアヤカの動きにしっかりと対応できている。
(重みを加えてみるでござるかな)
「くっ!」
重みが先程よりも増したことで態勢を崩れてしまう。
「決まりでござるな」
その隙を逃さずアヤカの蹴りがリンの身体を吹き飛ばし壁に叩きつけられる。
「……せめて木刀で一本欲しかったんだかな」
「怪我しないために仕方がないでござろ」
「今のでも十分怪我すると思うぞ」
ヨロヨロと立ち上がりアヤカと再び向き合うが、アヤカに止められた。
「一度休憩するでござる」
「少し早くないか?」
「休憩ついでにリン殿の『型』が決まったでござるからな その話しもするでござるよ」
充分な情報を得た。
リンの修行の方針をアヤカは決めたのだ。
「あっ! リンじゃない どうしたの?」
リン達が訪れたのはカザネの城にある馬小屋である。
そこには、リンの仲間であるシオンが笑顔で迎える。
「アンタに会いに来た」
「フェ!? あのそれはええぇ……とそれはつまり私の事を想って来てくれたって事……?」
「そうらしいぞ」
「……らしい?」
「どうもどうも! 先日はどうも失礼をしたでござるな!」
そう言ってひょっこり顔を出したのはアヤカだった。
「ああ……アナタ」
先ほどまでとは一転して、そのシオンの嬉々とした表情から嫌なものを見るジト目へと変わる。
一言足りなかったせいで余計な誤解を生んだ事に、リンは気づいてはいない。
「何でござるかそのあからさまな嫌な顔?」
「いえごめんなさい そんなつもりは無いのだけれど身体が受け付けなくて」
(余計ダメなんじゃ……?)
それを口には出せなかったリン。
顔を見せに来たアヤカに、不満そうに腕を組んでシオンは睨んでいる。
「まあいいでござる 少しやり過ぎてしまったと拙者深く反省しているのでござるよ」
「……本当に?」
「こう見えても」
一応自覚はあるようだった。
「……まあいいわよ 気にして無いから 私が戦いに同意して私の方が弱かった……それだけのことよ」
自分の弱さを自覚し、腹をたてるのは自分自身。
シオンはその悔しさで、組んでいた腕に力を入れる。
「ホントアナタってば強いんだから 困っちゃうわよね」
「イヤ~! それについてはそれほどでもあるでござるかな!」
「自身は足りてるけど謙虚さはかけてるみたいね……」
大きな溜息をつくシオンとは対称に、アヤカはカラカラ笑う。
「今シオンが世話をしてるこの馬は もしかしてあの時のか?」
「うん ここに来るまでにお世話になった子達 ここに来れたのはこの子達のおかげだからリンもお礼を言っておいたら?」
「そうか それは助かったな」
リンは馬を撫でようと頭に手を伸ばす。
「あっ! 噛み癖があるから気をつけてね?」
「あと二秒早く言え」
遅かった。
「あ~あ ちょっと見せて 怪我してない? 大丈夫?」
そう言ってリンの手をシオンは握ったが、ふと我にかえる。
(ハッ!? 思わずリンの手を握っちゃった……)
急に恥ずかしくなるが、ついついマジマジと眺め、ペタペタと触る。
(ヤッパリ男の子よねリンも……歳下だけどちゃんと男の手っていうか)
「おい」
(ちゃんとガッチリしてるものなのね~私の手よりも大きくて……)
「おい」
(手を繋いで町を歩いて……あのお店いいね~って他愛ないこと話しちゃったりしてみて)
「シオン」
「え?何……ピャッ!?」
顔を近づけて覗き込まれたシオンはやっと自分の世界から引き戻される。
ずっと手を握られていた事に、疑問を持たない筈はなかった。
「どうしたシオン? 何か気づいた事でもあったのか?」
「いや別にそういうわけじゃなくて気づいたというより気に入っただけで決してやましい気持ちで触ってたとかそういう事じゃなくて」
「そう……か?」
当然よくわからないリンは何も言えなかった。
「ムッフッフ~? これはこれは」
「ナッナニヨ?」
「別に~でござるよ~?」
「もう! 言いたいことあるな言いなさいよ!」
「知りたいなら拙者を倒してみるでござる」
「イイわよ! やってやろうじゃない!」
「なんだ 仲良いじゃないか」
「そうでござろう?」
「どこがよ!?」
シオンは穴があったら入りたかった。
「それじゃあなシオン しばらく顔は出せない」
「……うん 頑張ってね 修行」
「ああ」
そうして馬小屋を後にするが、リンはふと立ち止まって振り返る。
「……」
「ん? どうしたの?」
「いや……シオンの顔を見たら安心した」
「へ?」
「あまり無茶するなよ」
そしてリンは修行の為にアヤカの家に戻る。
「~~~!!!??? なんなのよアイツ!」
おそらく今の言葉に他意はないのだろうが、シオンの心を振り回すのには十分な爆弾発言だった。
(これはまた……からかいがありそうでござるな)
顔を赤らめて、困惑と恥じらいの表情はアヤカの嗜虐心を煽らせた。
「ところでシオン殿 シオン殿から見てリンの戦い方はどう思うでござるか?」
「何よ? 藪から棒に」
突然の質問にシオンは困惑する。
質問は『リンの戦い方』である。まだあまり一緒に戦った事はないが、戦い慣れしたシオンから見て、リンを一言で言うと『危なっかしい』であった。
「……リンの攻め方は結構雑だと思う 考え無しにって訳じゃないけどあまり自分を『顧みない』って感じかな」
「守りについては?」
「そうね……あんまり『気にしてない』んじゃないかな? 土の賢者の石の力で多少のダメージ覚悟で突っ込んでるって思う」
「成る程……」
「それで? この質問は役にたったの?」
「それは勿論 聞けて良かったでござるよー」
手をヒラヒラとさせながら、その場を離れていくアヤカ。
あとはこの情報と自分の目で見たリンとを照らし合わせて方向性を決めるだけだった。
「さてと 先ずは前回同様実戦形式で始めるでござるなか?」
そして帰り着いたリンとアヤカは、道場で様子見も兼ねた実戦形式の戦いを提案する。
ちょっとした準備運動の後に木刀を持たせられ、どこでもいいからアヤカに一発当てれば勝ちというルールで始められた。
リンは真面目にそのルールに則っり攻めてみのだが、一発も当てることが出来ない。
リンに対してアヤカはあえて手を出さない。リンの動きを見極める為だ。
(やはり動きに無駄がある……それに動きが単調で読みやすい)
大体の動きがわかると、今度はアヤカが攻めに入る。
勿論リンが反応できるであろう速度と動き、力加減で叩き込む。
(ふむむ? 攻めに反して守りはそこそこマシでござるな)
加減をしているとはいえ、リンはアヤカの動きにしっかりと対応できている。
(重みを加えてみるでござるかな)
「くっ!」
重みが先程よりも増したことで態勢を崩れてしまう。
「決まりでござるな」
その隙を逃さずアヤカの蹴りがリンの身体を吹き飛ばし壁に叩きつけられる。
「……せめて木刀で一本欲しかったんだかな」
「怪我しないために仕方がないでござろ」
「今のでも十分怪我すると思うぞ」
ヨロヨロと立ち上がりアヤカと再び向き合うが、アヤカに止められた。
「一度休憩するでござる」
「少し早くないか?」
「休憩ついでにリン殿の『型』が決まったでござるからな その話しもするでござるよ」
充分な情報を得た。
リンの修行の方針をアヤカは決めたのだ。
0
お気に入りに追加
72
あなたにおすすめの小説
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
目立ちたくない召喚勇者の、スローライフな(こっそり)恩返し
gari
ファンタジー
突然、異世界の村に転移したカズキは、村長父娘に保護された。
知らない間に脳内に寄生していた自称大魔法使いから、自分が召喚勇者であることを知るが、庶民の彼は勇者として生きるつもりはない。
正体がバレないようギルドには登録せず一般人としてひっそり生活を始めたら、固有スキル『蚊奪取』で得た規格外の能力と(この世界の)常識に疎い行動で逆に目立ったり、村長の娘と徐々に親しくなったり。
過疎化に悩む村の窮状を知り、恩返しのために温泉を開発すると見事大当たり! でも、その弊害で恩人父娘が窮地に陥ってしまう。
一方、とある国では、召喚した勇者(カズキ)の捜索が密かに行われていた。
父娘と村を守るため、武闘大会に出場しよう!
地域限定土産の開発や冒険者ギルドの誘致等々、召喚勇者の村おこしは、従魔や息子(?)や役人や騎士や冒険者も加わり順調に進んでいたが……
ついに、居場所が特定されて大ピンチ!!
どうする? どうなる? 召喚勇者。
※ 基本は主人公視点。時折、第三者視点が入ります。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。
3匹の子猫
ファンタジー
社智也とその家族はある日気がつけば家ごと見知らぬ場所に転移されていた。
そこは俺の持ちうる知識からおそらく異世界だ!確かに若い頃は異世界転移や転生を願ったことはあったけど、それは守るべき家族を持った今ではない!!
こんな世界でまだ幼い子供たちを守りながら生き残るのは酷だろ…だが、俺は家族を必ず守り抜いてみせる!!
感想やご意見楽しみにしております!
尚、作中の登場人物、国名はあくまでもフィクションです。実在する国とは一切関係ありません。
異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜
山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。
息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。
壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。
茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。
そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。
明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。
しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。
仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。
そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる