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運命からは逃げられないわけ?②
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「それで、王子サマの『攻略』の方はいかがな具合です?」
「めっちゃ順調! いつもいつも好感度爆上がり!」
キャイキャイとはしゃぐカエデに美しい微笑みを向けながら、キュプラは腹の中でニヤリとほくそ笑んだ。
「聖女様の恋が順調なようで何よりです」
「あ、でも……」
カエデの声音が沈んだのを聡く聞き取って、キュプラは眉をハの字に寄せて心配顔を作る。もちろん腹の中ではニヤリだ。
「どうかなさいましたか? なんでも私めにお話しください、このキュプラ、聖女様のためなら、どのようなことでもお手伝いいたしますゆえ」
「実はね、好感度は上がっているはずなのに、イベントが起きないのよ」
「『イベント』でございますか」
「そう、本当ならこのタイミングでね、私、悪役令嬢に階段の上から突き落とされて、そこを通りかかったハリエットに助けられるはずなのよね」
これを聞いたキュプラは、腹の中に留め置いたニヤリが表にこぼれ出さないように気を引き締めた。頬の筋肉がピクピクするほど顔を顰めて見せる。その程度には全てが思い通りであった。
「それはですね、聖女様、『アイテム』が足りないのですよ」
キュプラは上着の隠しから小さな小箱を取り出してカエデに渡す。
「これはとある特別な魔石をネックレスに仕立てたものです。いつでも肌身離さず身につけていてください、王子サマと一緒にいる時は、特に、ね」
「ええー、そんな、アイテムなんてゲームに出てきたっけ?」
カエデはブツブツ言いながらも小箱を受け取り、それを開けた。中には小さな青い石に細い金のチェーンを通したさりげないデザインのネックレスが入っていた。
「え、地味っ! アイテムってこんな地味なの? 手抜きじゃない?」
「ピロン、好感度が……」
「わ、わーい、素敵! シンプルでかわいいじゃん!」
「常に身につけていてくださいね」
「うんうん、もちろん」
「それで、できるだけ王子サマとベタベタしてください」
「え、いいの、アンタ、それでいいの?」
「ん? どういう意味です?」
「だから、アンタ、アタシがハリエットとイチャイチャしたら、ヤキモチやくでしょ?」
「ああ、なるほど」
彼女が『オトメゲームの中の攻略対象者としての振る舞い』を求められているのだと、キュプラは気づいた。だから、少女小説の一場面を再現してやろうとして彼女の手を取った。
「聖職者である私はあなたを娶ることはできません。ですから、せめてあなたの幸せを願うくらい……」
「うわ、マジで顔がいい……」
「どうか、王子と幸せになってください、それが私の幸せなのです……」
「やべ、切ない、キュンとする。マジでいい!」
カエデがぎゅうっと手を握り返してくるから、キュプラは腹の中で盛大に舌打ちをした。だが、優しく美しい聖職者の顔を崩すわけにはいかない。
「す、すまない、女性の手を強く握るなんて、私としたことが……聖職者にあるまじき振る舞いだったな」
純情なふりをして彼女の手を振り払う。
「いやぁん! めっちゃピュア! 純愛っ!」
かなわぬ恋に身を焦がす男が女受けするのは、世界が異なったとしても共通らしい。
「どうぞ、お幸せに……」
名残惜しそうなフリをしながら、キュプラはその部屋を後にした。部屋を出てすぐの所には、腹心であるジョゼットが控えていた。
ジョゼットは心得ているとばかりに上等な絹のハンカチを手渡す。キュプラはそのハンカチで丁寧に手をぬぐった。先ほど握ったカエデの温もりまで拭い去ろうとするように、指の一本一本まで丁寧に拭う。
「ちっ」
およそ聖職者らしからぬガラの悪い舌打ちをして、彼はそのハンカチを足元に落として踏みにじった。
「これは捨てておいてくれ」
ジョゼットが深く腰を折る。
「かしこまりました」
「おいおい、ここに『聖女様』はいないんだから、芝居はいらないんだぞ」
「そうか、じゃあ、気楽にさせてもらうよ」
ジョゼットはぴったりと撫でつけていた髪をクシャッとかき乱して襟を緩めた。キュプラも聖職者じみていた表情をすっかり崩して、隠しから紙巻煙草の包みを取り出す。
「ったくよう、そんでなくても聖職者で~すみたいなお上品なふりをしなくちゃいけないのによ、その上あんな女の理想のカレシまで演じてやらなきゃならないなんて、これ、何の拷問だよ」
タバコに火をつけながら愚痴るキュプラをジョゼットが笑い飛ばす。
「お前、聖職者じゃなくなったら役者で喰っていけるな」
「そう? ま、俺、ツラもいいからな」
「で、どうだったんだよ、例のものは渡せたのか?」
キュプラはそれが、先ほどカエデに渡した小さなネックレスのことなのだとすぐに気付いた。
「ああ、アレね、ばっちり、渡して来たさ」
「そういえばあれ、本物の魔石なのか?」
「あんな女に魔石なんぞもったいねえ、ただのガラス玉だよ、『聖王サマ』の『加護』をたっぷりとぶち込んだ特製のガラス玉だがな」
「くっくっく、『聖王サマ』ねえ」
その言葉も、カエデがこの世界に持ち込んだものである。彼女が言うには『乙女ゲーム』の中の『攻略対象』であるキュプラは『聖王』という役職にあったのだと。
キュプラがたばこの煙を吐きながら言う。
「でもまあ、『聖王』って呼び方は気に入ってんだよね、この国を掌握したら、それ、正式採用しようかなって程度には」
「名実ともに『聖王』ってことね、いいじゃん。ところで、あのガラス玉はなんなんよ、魔術の媒体だってのはわかるんだけど……魅了魔法《チャーム》でもかけてやったのか?」
「王子とあの女が両想いになるようにってか? 俺がそんな優しい『聖王サマ』に見えるのか、お前は」
「じゃあ、なんなんだよ」
「遅効性の呪いだよ、まあ、どんな効果があるのかは、発動してからのお楽しみだな」
「なるほどね、つまり呪術媒体を王子に近づけるための運び屋として、『聖女様』を使うってわけか、悪い『聖王サマ』だな」
「いまさら悪いも悪くないもあるかよ、俺がどうやってこの地位を手に入れたか、知ってるくせに」
「ま、それもそうだな」
「それにしても、あんな都合のいい手駒が手に入るなんて、俺はついてる」
召喚されたカエデを一目見た瞬間、キュプラはその真っ白な髪色に目を奪われて立ち尽くした――それを恋心と勘違いするほどキュプラは愚かな男ではない。
この世界では魔法の属性については特に貴賤も上下も、善悪もない。ただしイメージというものはある。
物語の中ではキラキラ輝く白い鎧をつけた正義のヒーローが、黒一色のマントをかぶった怪しい悪者を倒すという絵面が好まれる。その白と黒の対成すコントラストを象徴するかのようにヒーローは光属性、悪は闇属性という約束事はある。
だが所詮は魔法とは道具と同じであり、属性よりも使用者の心根こそが善悪を決めるものだ。つまりよほど小さな子供でもない限りは物語の中のお約束事が現実にも適用されるわけじゃないと知っていて当然。
しかしカエデは、召喚された自分の髪が真っ白に変わっているのを見て歓喜の声をあげた。
「え、マジ! アタシがもらったのって光の魔法ってこと?」
それからさらに、彼女はこうも言った。
「ラスボスはやっぱり闇属性なワケでしょ、ラクショー!」
つまり彼女はこちらの世界とは違う『常識』を持っている。そして、その常識では善悪は属性によって決まり、闇は光に打ち滅ぼされるべき悪しき存在であると――こちらの世界では物語の中にしかない道徳的価値観を持っている。この女からしてみれば王子の婚約者である『闇属性のご令嬢』は、必ずして討ち倒すべき悪の象徴に見えるはずだ。
頭の回るキュプラは、聖女召喚の大義である魔物の討伐が済むとすぐ、完全なる情報操作をするためにカエデを宮殿の奥に閉じ込めた。こちらの世界の常識が彼女の耳にはいらないように、世間から隔離したわけだ。
さらには、カエデが「ココッテオトメーゲームのセカイニニテル」と言い出したことも好都合だった。この世界のあり方は、カエデが異界で見知っている『乙女ゲーム』なるものの『設定』によく似ているらしい。
「だって、魔法があるでしょ、それで、悪役令嬢が闇属性でしょ、なのに王子の婚約者だっていうのも同じなのよね」
世の中には素晴らしい偶然があるものだ。キュプラはカエデが『ココガオトメゲームノセカイ』だと信じて疑わないようにと手を回した。カエデから聞き出した『乙女ゲーム』の情報をもとに子飼いに役を割り当てて芝居をさせ、自分も『攻略対象』を演じることで、ここがあたかもカエデの知っている『ゲーム』の中の世界であるかのように信じ込ませたわけだ。
そうした努力の甲斐あって、カエデはこの世界の常識から外れることを平気でする、キュプラのいい手駒となった。
これまでの苦労を全てのみ込むように、キュプラは大きく一服を吸った。そして「ふはあ」と煙を吐き出す。
「まあ、使える手駒は嫌いじゃない……もうしばらくは大事にしてやるさ」
悪意をたっぷりと含んだ紫雲は宙に溶けて、鼻につくヤニのにおいだけがそこに残った……
「めっちゃ順調! いつもいつも好感度爆上がり!」
キャイキャイとはしゃぐカエデに美しい微笑みを向けながら、キュプラは腹の中でニヤリとほくそ笑んだ。
「聖女様の恋が順調なようで何よりです」
「あ、でも……」
カエデの声音が沈んだのを聡く聞き取って、キュプラは眉をハの字に寄せて心配顔を作る。もちろん腹の中ではニヤリだ。
「どうかなさいましたか? なんでも私めにお話しください、このキュプラ、聖女様のためなら、どのようなことでもお手伝いいたしますゆえ」
「実はね、好感度は上がっているはずなのに、イベントが起きないのよ」
「『イベント』でございますか」
「そう、本当ならこのタイミングでね、私、悪役令嬢に階段の上から突き落とされて、そこを通りかかったハリエットに助けられるはずなのよね」
これを聞いたキュプラは、腹の中に留め置いたニヤリが表にこぼれ出さないように気を引き締めた。頬の筋肉がピクピクするほど顔を顰めて見せる。その程度には全てが思い通りであった。
「それはですね、聖女様、『アイテム』が足りないのですよ」
キュプラは上着の隠しから小さな小箱を取り出してカエデに渡す。
「これはとある特別な魔石をネックレスに仕立てたものです。いつでも肌身離さず身につけていてください、王子サマと一緒にいる時は、特に、ね」
「ええー、そんな、アイテムなんてゲームに出てきたっけ?」
カエデはブツブツ言いながらも小箱を受け取り、それを開けた。中には小さな青い石に細い金のチェーンを通したさりげないデザインのネックレスが入っていた。
「え、地味っ! アイテムってこんな地味なの? 手抜きじゃない?」
「ピロン、好感度が……」
「わ、わーい、素敵! シンプルでかわいいじゃん!」
「常に身につけていてくださいね」
「うんうん、もちろん」
「それで、できるだけ王子サマとベタベタしてください」
「え、いいの、アンタ、それでいいの?」
「ん? どういう意味です?」
「だから、アンタ、アタシがハリエットとイチャイチャしたら、ヤキモチやくでしょ?」
「ああ、なるほど」
彼女が『オトメゲームの中の攻略対象者としての振る舞い』を求められているのだと、キュプラは気づいた。だから、少女小説の一場面を再現してやろうとして彼女の手を取った。
「聖職者である私はあなたを娶ることはできません。ですから、せめてあなたの幸せを願うくらい……」
「うわ、マジで顔がいい……」
「どうか、王子と幸せになってください、それが私の幸せなのです……」
「やべ、切ない、キュンとする。マジでいい!」
カエデがぎゅうっと手を握り返してくるから、キュプラは腹の中で盛大に舌打ちをした。だが、優しく美しい聖職者の顔を崩すわけにはいかない。
「す、すまない、女性の手を強く握るなんて、私としたことが……聖職者にあるまじき振る舞いだったな」
純情なふりをして彼女の手を振り払う。
「いやぁん! めっちゃピュア! 純愛っ!」
かなわぬ恋に身を焦がす男が女受けするのは、世界が異なったとしても共通らしい。
「どうぞ、お幸せに……」
名残惜しそうなフリをしながら、キュプラはその部屋を後にした。部屋を出てすぐの所には、腹心であるジョゼットが控えていた。
ジョゼットは心得ているとばかりに上等な絹のハンカチを手渡す。キュプラはそのハンカチで丁寧に手をぬぐった。先ほど握ったカエデの温もりまで拭い去ろうとするように、指の一本一本まで丁寧に拭う。
「ちっ」
およそ聖職者らしからぬガラの悪い舌打ちをして、彼はそのハンカチを足元に落として踏みにじった。
「これは捨てておいてくれ」
ジョゼットが深く腰を折る。
「かしこまりました」
「おいおい、ここに『聖女様』はいないんだから、芝居はいらないんだぞ」
「そうか、じゃあ、気楽にさせてもらうよ」
ジョゼットはぴったりと撫でつけていた髪をクシャッとかき乱して襟を緩めた。キュプラも聖職者じみていた表情をすっかり崩して、隠しから紙巻煙草の包みを取り出す。
「ったくよう、そんでなくても聖職者で~すみたいなお上品なふりをしなくちゃいけないのによ、その上あんな女の理想のカレシまで演じてやらなきゃならないなんて、これ、何の拷問だよ」
タバコに火をつけながら愚痴るキュプラをジョゼットが笑い飛ばす。
「お前、聖職者じゃなくなったら役者で喰っていけるな」
「そう? ま、俺、ツラもいいからな」
「で、どうだったんだよ、例のものは渡せたのか?」
キュプラはそれが、先ほどカエデに渡した小さなネックレスのことなのだとすぐに気付いた。
「ああ、アレね、ばっちり、渡して来たさ」
「そういえばあれ、本物の魔石なのか?」
「あんな女に魔石なんぞもったいねえ、ただのガラス玉だよ、『聖王サマ』の『加護』をたっぷりとぶち込んだ特製のガラス玉だがな」
「くっくっく、『聖王サマ』ねえ」
その言葉も、カエデがこの世界に持ち込んだものである。彼女が言うには『乙女ゲーム』の中の『攻略対象』であるキュプラは『聖王』という役職にあったのだと。
キュプラがたばこの煙を吐きながら言う。
「でもまあ、『聖王』って呼び方は気に入ってんだよね、この国を掌握したら、それ、正式採用しようかなって程度には」
「名実ともに『聖王』ってことね、いいじゃん。ところで、あのガラス玉はなんなんよ、魔術の媒体だってのはわかるんだけど……魅了魔法《チャーム》でもかけてやったのか?」
「王子とあの女が両想いになるようにってか? 俺がそんな優しい『聖王サマ』に見えるのか、お前は」
「じゃあ、なんなんだよ」
「遅効性の呪いだよ、まあ、どんな効果があるのかは、発動してからのお楽しみだな」
「なるほどね、つまり呪術媒体を王子に近づけるための運び屋として、『聖女様』を使うってわけか、悪い『聖王サマ』だな」
「いまさら悪いも悪くないもあるかよ、俺がどうやってこの地位を手に入れたか、知ってるくせに」
「ま、それもそうだな」
「それにしても、あんな都合のいい手駒が手に入るなんて、俺はついてる」
召喚されたカエデを一目見た瞬間、キュプラはその真っ白な髪色に目を奪われて立ち尽くした――それを恋心と勘違いするほどキュプラは愚かな男ではない。
この世界では魔法の属性については特に貴賤も上下も、善悪もない。ただしイメージというものはある。
物語の中ではキラキラ輝く白い鎧をつけた正義のヒーローが、黒一色のマントをかぶった怪しい悪者を倒すという絵面が好まれる。その白と黒の対成すコントラストを象徴するかのようにヒーローは光属性、悪は闇属性という約束事はある。
だが所詮は魔法とは道具と同じであり、属性よりも使用者の心根こそが善悪を決めるものだ。つまりよほど小さな子供でもない限りは物語の中のお約束事が現実にも適用されるわけじゃないと知っていて当然。
しかしカエデは、召喚された自分の髪が真っ白に変わっているのを見て歓喜の声をあげた。
「え、マジ! アタシがもらったのって光の魔法ってこと?」
それからさらに、彼女はこうも言った。
「ラスボスはやっぱり闇属性なワケでしょ、ラクショー!」
つまり彼女はこちらの世界とは違う『常識』を持っている。そして、その常識では善悪は属性によって決まり、闇は光に打ち滅ぼされるべき悪しき存在であると――こちらの世界では物語の中にしかない道徳的価値観を持っている。この女からしてみれば王子の婚約者である『闇属性のご令嬢』は、必ずして討ち倒すべき悪の象徴に見えるはずだ。
頭の回るキュプラは、聖女召喚の大義である魔物の討伐が済むとすぐ、完全なる情報操作をするためにカエデを宮殿の奥に閉じ込めた。こちらの世界の常識が彼女の耳にはいらないように、世間から隔離したわけだ。
さらには、カエデが「ココッテオトメーゲームのセカイニニテル」と言い出したことも好都合だった。この世界のあり方は、カエデが異界で見知っている『乙女ゲーム』なるものの『設定』によく似ているらしい。
「だって、魔法があるでしょ、それで、悪役令嬢が闇属性でしょ、なのに王子の婚約者だっていうのも同じなのよね」
世の中には素晴らしい偶然があるものだ。キュプラはカエデが『ココガオトメゲームノセカイ』だと信じて疑わないようにと手を回した。カエデから聞き出した『乙女ゲーム』の情報をもとに子飼いに役を割り当てて芝居をさせ、自分も『攻略対象』を演じることで、ここがあたかもカエデの知っている『ゲーム』の中の世界であるかのように信じ込ませたわけだ。
そうした努力の甲斐あって、カエデはこの世界の常識から外れることを平気でする、キュプラのいい手駒となった。
これまでの苦労を全てのみ込むように、キュプラは大きく一服を吸った。そして「ふはあ」と煙を吐き出す。
「まあ、使える手駒は嫌いじゃない……もうしばらくは大事にしてやるさ」
悪意をたっぷりと含んだ紫雲は宙に溶けて、鼻につくヤニのにおいだけがそこに残った……
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