巡り合い、

百十二話

「人数分の椅子はないから、
すまないが私と一緒に
ベッドに腰掛けてくれないか」

タリアはそう言いながら
電気をつけ、奥へと入っていく

タリアの部屋は私やジーナに比べると
少し広めだが、7人も入ると
なかなかの圧迫感がある

物はそんなに多くなく、本棚や
仕事用の机に置かれた書類などは
綺麗に整頓されており
床もなんだかピカピカしている

仕事で忙しいはずなのに
何でこんなに綺麗な部屋を
保てるんだろうか

しかも今日なんて
急に来ることになったのに、と
感心していると
嬉しさを隠しきれない様子のライハが
タリアの前に出る

「タリアちゃん！
ベッドには俺が腰掛けます！」
 
「‥ジーナとナツが
ベッドに腰掛けてくれ」

物凄い勢いで右手を高らかに挙げ
立候補したライハはすぐに撃沈していた

タリアが奥から持ってきた
椅子2脚にキトとライハが、
元から置いてある机のセットの
椅子2脚にシオンとリクが座り
ジーナ、私、タリアの順で
横並びにベッドに腰掛ける

ジーナとリクがキトとライハに
軽く挨拶を交わし、
これで全員の顔と名前が一致した