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この恋は狂暴です㉔〈薫side〉+〈乃野side〉
この恋は狂暴です㉔〈薫side〉+〈乃野side〉
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《薫side》
「やべぇよっ!薫!!」
いきなり教室へ入ってきた桃弥が、俺に向かって叫ぶ。
桃弥の顔色からして、乃野の事だと直感した。
で、今、俺と桃弥、2人して走っている。
「―――って!なんで目ぇ離したんだよっ!」
「いきなりだったんだよっ!姫、いきなり走り出してっ、」
「っつたく!ドコ行きやがった!あのじゃじゃ馬はっ!」
「あ、もしかして!」
「あ?なんかこころあたりあんのか?桃弥、」
「う―――― たぶん ・・」
「どこっ?!」
「たぶん、 泉に会いに行ったんだ、姫。」
「あ?!泉んトコかよっ! 今の時間、学校だろ?泉の学校ってどこだっけ?」
「有王高校。」
「あ、 ・・ なんか泉にぴったりの学校。」
有王高校。
ここいらで有名な不良校。俺もそこからのスカウトがあったんだけど、悪さは中坊までと決めていたからお断りしたんだ。
ていね~~いに。な。
その有王まではここから電車で二本目の駅で降りる。
そこから歩いて5分程度。ってとこ。
ちっ!バイクがあればすぐなのにっ!
ババババババババババ――――ッ
おっ!バイク音! 「丁度いい!あいつ捕まえてバイクかっさらおーぜ桃弥っ!」
っつ!!
って、え?!
このバイク音っ!!!
「よっ薫じゃね?久しぶりだな―――――っ!」
やっぱりっ!
「大紀くんっつ!!」
泉の彼氏。
そして俺の元族の先輩。
どおりで、聞き覚えのある音だと思った。
気付かないで殴り飛ばしていたら、ヒデー事になってたなぁ。
桃弥と視線を合わせて苦笑いした。 ははっ。
「お、桃も元気か?あ、お前とはこの前会ったばっかだよな、はははははっ!」
「そうっすよ大紀さん。」
あいかわらず豪快な人だなぁ。
「サボりか?2人とも」 そう大紀くんに聞かれ、
「や、ちょっと有王に用があって ・・」
「ん?俺の学校に?」 あ、大紀くんも有王だっけ。
「ふ――・・・ん、 じゃ後ろ乗れ。」
「え?いいんすか?」
「俺もこれからガッコ行くとこだし♪」
マジで? 大紀くんの後ろなんてなかなか乗せてもらえない。
「桃は、ちょっと待ってろ、俺の連れが後追ってきてるから、そいつのケツに乗って来い。奴には連絡入れておくから。」
「はい。」
大紀くんはそう言うと、俺を乗せて走り出した。
うわっ。久しぶり、このカンジ。
卒業後、ほとんどバイクには乗っていなかったからな。
しかも、大紀くんの走り!
直管音とかスゲぇ響く!俺乗っけてても超、早えーしっ!
カッケーよなぁ。
《乃野side》
泉の学校に着いた私。
泉にはさっき電車から降りた時にラインしておいたから、もうすぐ校門まで来てくれる。
私は校門の壁にもたれて泉を待った。
「あれ~すっげーカワイイ子発見~♪」 「お、マジカワイイ~!」
「ねえねえ名前なんての?」
わっ、忘れてたっ!有王だったらありえるお決まりのシチュエーションっ!
この学校に女1人で来ようもんなら必ず、こーゆう目にあうという事。
はぁ。ウザイ
ガシッ!
「え?」
知らない間に壁に押し付けられ腕を掴まれてる私。
「そんなボーッとしてると、ココでやっちゃうよ?」
男がニヤニヤ笑いながら顔を近づけてくる。
くっ!なんて力で押さえつけてんのよっ!体の自由がきかない、ヤバイっ!油断したっ!
ババババババババババババ――――――――――ッ!
?!
―――バイク音?「?!!」
あ。
「やべぇよっ!薫!!」
いきなり教室へ入ってきた桃弥が、俺に向かって叫ぶ。
桃弥の顔色からして、乃野の事だと直感した。
で、今、俺と桃弥、2人して走っている。
「―――って!なんで目ぇ離したんだよっ!」
「いきなりだったんだよっ!姫、いきなり走り出してっ、」
「っつたく!ドコ行きやがった!あのじゃじゃ馬はっ!」
「あ、もしかして!」
「あ?なんかこころあたりあんのか?桃弥、」
「う―――― たぶん ・・」
「どこっ?!」
「たぶん、 泉に会いに行ったんだ、姫。」
「あ?!泉んトコかよっ! 今の時間、学校だろ?泉の学校ってどこだっけ?」
「有王高校。」
「あ、 ・・ なんか泉にぴったりの学校。」
有王高校。
ここいらで有名な不良校。俺もそこからのスカウトがあったんだけど、悪さは中坊までと決めていたからお断りしたんだ。
ていね~~いに。な。
その有王まではここから電車で二本目の駅で降りる。
そこから歩いて5分程度。ってとこ。
ちっ!バイクがあればすぐなのにっ!
ババババババババババ――――ッ
おっ!バイク音! 「丁度いい!あいつ捕まえてバイクかっさらおーぜ桃弥っ!」
っつ!!
って、え?!
このバイク音っ!!!
「よっ薫じゃね?久しぶりだな―――――っ!」
やっぱりっ!
「大紀くんっつ!!」
泉の彼氏。
そして俺の元族の先輩。
どおりで、聞き覚えのある音だと思った。
気付かないで殴り飛ばしていたら、ヒデー事になってたなぁ。
桃弥と視線を合わせて苦笑いした。 ははっ。
「お、桃も元気か?あ、お前とはこの前会ったばっかだよな、はははははっ!」
「そうっすよ大紀さん。」
あいかわらず豪快な人だなぁ。
「サボりか?2人とも」 そう大紀くんに聞かれ、
「や、ちょっと有王に用があって ・・」
「ん?俺の学校に?」 あ、大紀くんも有王だっけ。
「ふ――・・・ん、 じゃ後ろ乗れ。」
「え?いいんすか?」
「俺もこれからガッコ行くとこだし♪」
マジで? 大紀くんの後ろなんてなかなか乗せてもらえない。
「桃は、ちょっと待ってろ、俺の連れが後追ってきてるから、そいつのケツに乗って来い。奴には連絡入れておくから。」
「はい。」
大紀くんはそう言うと、俺を乗せて走り出した。
うわっ。久しぶり、このカンジ。
卒業後、ほとんどバイクには乗っていなかったからな。
しかも、大紀くんの走り!
直管音とかスゲぇ響く!俺乗っけてても超、早えーしっ!
カッケーよなぁ。
《乃野side》
泉の学校に着いた私。
泉にはさっき電車から降りた時にラインしておいたから、もうすぐ校門まで来てくれる。
私は校門の壁にもたれて泉を待った。
「あれ~すっげーカワイイ子発見~♪」 「お、マジカワイイ~!」
「ねえねえ名前なんての?」
わっ、忘れてたっ!有王だったらありえるお決まりのシチュエーションっ!
この学校に女1人で来ようもんなら必ず、こーゆう目にあうという事。
はぁ。ウザイ
ガシッ!
「え?」
知らない間に壁に押し付けられ腕を掴まれてる私。
「そんなボーッとしてると、ココでやっちゃうよ?」
男がニヤニヤ笑いながら顔を近づけてくる。
くっ!なんて力で押さえつけてんのよっ!体の自由がきかない、ヤバイっ!油断したっ!
ババババババババババババ――――――――――ッ!
?!
―――バイク音?「?!!」
あ。
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