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一抹の不安を抱きながら、さくらちゃんにさよならして総長様の家を後にした。
のに?
「あの・・お兄様?どうしてご一緒されてくれてるんですか?」
そう、なぜかお兄様が私の隣で歩いてらっしゃる。
「え?どうしてって、まゆちゃんの護衛だよ♪」
「あ」そっか。
って!
「お兄様、着替えました?」
いつもはラフな格好してるのに、今のご衣裳はグレーのスーツに濃紺のネクタイ・・
そして、銀色の細いフレームのめ・が・ね!!!
「ふあっ///」
そのアイテムは凶器ですっ!お兄様ぁあ~~~~っ///
ドキドキ//
「なに?まゆちゃん、もしかして亜弥から俺に乗り換えちゃう?」
「ひっ、そ、そんな御大層なコト、私めには出来かねます~~~っ!!」
「ちぇ」
ちぇ、じゃないっ!!
もうホント、この兄弟、心臓に悪いったら、
「だ、第一、なんでそんな恰好してるんですかっ?」
私を送り届けた後、どこかに行く用事があるとか・・
「ん―、内緒。」
「ぅ//」
は、はは・・ですよね・・
お兄様はそういうかわし方されますよね~
まぁ、これ以上は聞かないでおこ。
絶対に教えてくれないだろうし
そんなんで着いた私んち。
「送ってくださってありがとうございました。」
「ん。」
「では、さようなら。」
「ん。」
「・・・」
「・・」
って、ぇ?!
「お兄様っ??!!」
「ん?」
「いや、もうここ家の中ですがっ?」
「だね、」
「いやいや、だからぁ、」
「どうしたの?まゆ」
「ひっ」
なんでお母さんの声がっ、今日は準夜勤のハズじゃ、
「どおした?そんなに騒いで」
ひ~~~~~~
お父さん、今日休みだったぁぁぁ!!
マズイッ!
こんなイケメンと一緒に帰ってきてって思われたら、何言われるかっ、
いや、今はソコじゃない、
どうしてこんなイケメンと一緒に居るかと、――ってぇ、
ソコでもない!!
落ち着け、落ち着け
落ち着け~~~~~私っ!!
「あら、この方が例の?」
「ふえ?」 お母さん、なにを?
「おお、この方が、」
「へ?」 お父さんまで、なに?
「はい♪初めまして、黒園です。」
「どえっ?」 お兄様っ?っ?
「もう、まゆったら、何も言わないんだから、ささ、こんな所ではなんなんで、どうぞ中へお入りください。」
「へ」
「おじゃまします。」
「へ?」
へぇぇぇぇええぇぇ~~~??
何がどうなってるの??
「お、兄ぃ・・様?」
「ニッ♪」
え・・
過ぎ去り様に見せたその笑顔は・・
一体~~~~~~~~~~~??!!!
いつもは使っていない奥の座敷。
来客用の場所。
そこに、なぜか
お兄様が通され、両親と御対座されてる。
なんなのこの図、
これじゃぁ、まるでお見合いみたいじゃん?
ううん、違うんですっ、お父さん、お母さんっ、
その方は私のかっ、かっ//
彼・・氏//っさんでは無くて、その、かっ、かっ///
彼・・っ氏///さんのお兄様であってですね、
「なにぶつぶつ言ってるの?まゆ」
ハッ//!
このままじゃダメだっ、誤解を解かなきゃ、
「あのねっ、お」
「この度は、塾の問題上、お嬢様には大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません。」
「え?」
「つきましては、この私が責任をもってお嬢様の講師を担当させていただきますので、ご安心ください、これは私の身分証兼、実績証です、ご確認下さい。」
「へ?」
何やら訳のわからない説明を述べた後、お兄様が胸ポケットから差し出した1枚のカード
それは
【T大学生証】――――っつつ!!!!??
えっ?お兄様、T大だったの?あのT大??
「父は国際弁護士をしております。私も後は父をサポートできる地位に付くべく、
卒業後は渡英し、実績を積む為に〇ックス〇ォード大学へ編入する予定でおります。」
「ほぉ~~~」
「おお~~~~」
ホント
・・すごいよ。
すごすぎるよぉぉぉ!!
お父様といい、
お兄様も、T大どころかっっ、〇ックス〇ォード大学ってっ!!たしか世界一、頭のいい学校って聞いた事あるような・・
総長様だって、あんな素行で(←酷い言い草である
難関校に通ってるしっ、そもそも合格してるしっ!
ああ・・っ、
ホント兄弟揃ってスペック高すぎだっつーの!
てか、なんで、そんな話をわざわざ、親に?
『俺に乗り換えちゃう?』
ふえっ!
まさか、あの時の発言・・は、マジなヤツだったのっ??
そ、それは無理っ!
曲がりなりにも、かっ、彼、氏//さんである総長様のお兄様となんてっ、
む、
「・・無理」ですぅぅ~~~っ、
「まゆちゃん?」
「私っ、お兄ぃ、」
「決めましたっ!どうかっ、まゆの事、宜しくお願いしますっ!!」
え~~~っ??!!お母さんっっつ!!
それは、それはダメ~~~~~っ
「身元もしっかりなさってるし、これなら安心して預けられるな」
だから、ダメなんですってぇぇぇ~~~~お父さんっ、
庶民のミーハー感情だけで、大事な娘を売り渡すつもりですかぁぁ~~
それにっ、私にはもう、おっ、お付き合い//している方が居るんです~~~~~っ
「あの、お父さ、」
「で、本当に料金はかからないんですか?」
「へ」
「はい、元々、こちらの不手際が問題で、ご迷惑をおかけした事ですから、」
は?
「なんだか悪い気がするけど、助かるわ~、こんな受験シーズンでの塾変えなんて、大変だし、」
は??
「ご承諾、ありがとうございます!、必ずや、お嬢様を希望の高校に、いえ、もっと上の高校までも、合格させてみせます!」
「お~~頼もしいっ!」
「すごいわ~、良かったわねぇ~まゆ!」
「は・・」
あああっっ??!!
一体・・これはどういう・・
「では、早速ですが、明日から夏休み期間中は合宿の為、お嬢様をお預かり致しますが
よろしいでしょうか?」
「え」
「どうぞどうぞ」
「どうかよろしくお願いしますね~」
「え」
「はい、お任せください!」
「え」
ん?親達からは見えていない机の陰でお兄様の親指が、
おもいッッきり、
グッジョブしてるぅ~~~!!?
それは、
なぜ~~~~~~~???!!!
置き去り状態の私の事などお構いなしに、お兄様と親たちは盛り上がっている。、
そして、気が付けば玄関先にてお兄様をお見送りしていた。
「明日、朝9時にお迎えに上がりますね。では、失礼いたします。」
にっこりの微笑みとその言葉を残し、お兄様は去って行ってしまった。
なにが起こったんだ・・ろう
なにが起きたんだろう。
それは、この後、両親の口から聞く事となる。
―ーー
「・・・っと」
とりあえず、自分の部屋に戻ろう。
パタン。
「・・・」
整理しよう。頭の。
えと、まず・・
まずっ!どこからっ??!!
さっきの親の話だと、今通っている塾で公開偏差値と合格率の不正があって、閉校になる恐れがあるとの事。
「そうだったのかっ、?あの塾・・」
でも今在籍している生徒たちには負担をかけないようケアせよとの指示が出た為、高学歴を持つ人達に任されたのだと。
「ふむふむ」
で、私には黒園さん、つまりお兄様が充てがれたという。
そこでのお兄様の任務は、必ず私を希望校に合格させるというものだったらしい。
「そりゃあ、お兄様にかかれば、私なんかすぐ合格ラインまで引き上げてくれそう」
その為には明日から夏休み期間中は、泊り込みで勉強合宿なるものに参加する事が必須で・・
「って、あ、れ?」
明日?
「え?明日??」
は?なにお兄様言ってるの?
明日は総長様の病院に行くって知ってるよね、
それに合宿なんて行ってたら、病院に行けない。
総長様には、毎日行くって言ったのに、
あんなに嬉しそうな顔してくれたのに、
「~~~、やっぱ、ダメ、お兄様に断りの連絡入れよ、」
すぐにスマホを取り、とりあえずお兄様の番号はわかんないから、さくらちゃんにかけた。
「は~~~い♪まゆさん♪連絡待ってたよ~~、弥ィ兄ぃに、でしょ?」
「え?さくらちゃん、なんでわかっ、」
「はいは~~い♪まゆちゃ~ん」
ち
相変わらずのお気楽テンション。
本当になんでこんなお気楽でT大受かるんだろ、顔かっ?顔でT大は合格できるのかっ?
「長期間分のお着替えは準備できたかい?」
「え、」
あ、そうだった、今は
「あの、お兄様、さっきのお話は大変ありがたいんですケド、私、総長様に毎日病院に通うって約束しちゃったんで、合宿には参加できません!すいません!」
「え」
「え?」
「ぶわっはっはっつはっはっ!!」
「~~~~/////」
「クソ、てめぇ、俺の怪我悪化させる気かよっ、笑わす、ぶはっはっはっは」
「う~~~~~~~~~~/////」
次の日、お兄様のお迎えで向かった先の病院で、昨日までのいきさつをお兄様から聞き、
今、
この状況である。
どうも、お年頃の娘が何日間も異性の入院先に泊り込むなんて親が快く送り出す訳がないからって、お兄様があの案を思いついたらしい。
つまりは、合宿など真っ赤な嘘なのである。
お父さん、ごめんなさいっ。お母さん、こんな嘘のせいでシフトまで変更して家に戻ってこさせて申し訳なぃっ、
親不孝な娘で、すいませ~~~んっつ!!
くぅ、
それにしても、
当の総長様ってば、私のキモチも知らないでっ、
「そんなに//笑わないでください―、」
「苦し、はっは、だって普通わかんだろ、相手が兄貴って時点で、」
「う、///それはそうなんですけど、あまりにもお兄様の話が真実味を帯びてて・・」
「疑いもしなかっってか?」
「~~はい。」
「ぷっ、まぁ、まゆらしいなっ」
「―///!!」
う~~//
またそんな顔見せる///
「ふふん、すごいだろ、俺の迫真の演技♪」
「ええ。それはもう、お見事で。」思いっきり信じましたとも。
添え付けのソファに座ってお兄様は体操ご満悦な様子。
くっ、
くやしっ、///ったら、
あ、
「それじゃ、あのT大の学生証も偽物だったんですか?」
話がフェイクだったんなら、そうだよね。
確かに頭よさそうには見えるケド、・・軽薄すぎるし、
T大だなんて、
「あれは本物だよ」
と。
「へ?ホンモノ・・?」
「俺、現役T大生で~す♪見えるでしょ?」
「・・いえ、見えません」
「はっ??!」
「ぶっはっはっはっはっ♪、ヤメロ、笑い死すんわ、はぁはぁ、いててっ」
「わああぁっ!!大丈夫ですかっ、総長様っ!!」
「誰のせいだよ、くはっ、いってぇ」
「んじゃ、亜弥~、お兄様はこれにて退散させていただこう」
そう言って立ち上がったお兄様。
「ああ、助かった、・・そのサンキュな、兄貴。」
「ふ。素直でよろしい♪まぁ、後はゆっくり、じ~~っくり」
「?」「?」
「まゆちゃんにあれも看病してもらいな♪」
「ばっ///?!」
「え?なんですか?あれって?」
「くっ///」
「あははっ、大変だなぁ、亜弥、がんばれ~♪」
「うるせっ!」
バフッ!
なんだろ、今今、仲良く話してたのに、なんで、今はお兄様の出て行った戸に向かって
枕投げてる。
仲がいいんだか悪いんだか、よくわかんないな。
のに?
「あの・・お兄様?どうしてご一緒されてくれてるんですか?」
そう、なぜかお兄様が私の隣で歩いてらっしゃる。
「え?どうしてって、まゆちゃんの護衛だよ♪」
「あ」そっか。
って!
「お兄様、着替えました?」
いつもはラフな格好してるのに、今のご衣裳はグレーのスーツに濃紺のネクタイ・・
そして、銀色の細いフレームのめ・が・ね!!!
「ふあっ///」
そのアイテムは凶器ですっ!お兄様ぁあ~~~~っ///
ドキドキ//
「なに?まゆちゃん、もしかして亜弥から俺に乗り換えちゃう?」
「ひっ、そ、そんな御大層なコト、私めには出来かねます~~~っ!!」
「ちぇ」
ちぇ、じゃないっ!!
もうホント、この兄弟、心臓に悪いったら、
「だ、第一、なんでそんな恰好してるんですかっ?」
私を送り届けた後、どこかに行く用事があるとか・・
「ん―、内緒。」
「ぅ//」
は、はは・・ですよね・・
お兄様はそういうかわし方されますよね~
まぁ、これ以上は聞かないでおこ。
絶対に教えてくれないだろうし
そんなんで着いた私んち。
「送ってくださってありがとうございました。」
「ん。」
「では、さようなら。」
「ん。」
「・・・」
「・・」
って、ぇ?!
「お兄様っ??!!」
「ん?」
「いや、もうここ家の中ですがっ?」
「だね、」
「いやいや、だからぁ、」
「どうしたの?まゆ」
「ひっ」
なんでお母さんの声がっ、今日は準夜勤のハズじゃ、
「どおした?そんなに騒いで」
ひ~~~~~~
お父さん、今日休みだったぁぁぁ!!
マズイッ!
こんなイケメンと一緒に帰ってきてって思われたら、何言われるかっ、
いや、今はソコじゃない、
どうしてこんなイケメンと一緒に居るかと、――ってぇ、
ソコでもない!!
落ち着け、落ち着け
落ち着け~~~~~私っ!!
「あら、この方が例の?」
「ふえ?」 お母さん、なにを?
「おお、この方が、」
「へ?」 お父さんまで、なに?
「はい♪初めまして、黒園です。」
「どえっ?」 お兄様っ?っ?
「もう、まゆったら、何も言わないんだから、ささ、こんな所ではなんなんで、どうぞ中へお入りください。」
「へ」
「おじゃまします。」
「へ?」
へぇぇぇぇええぇぇ~~~??
何がどうなってるの??
「お、兄ぃ・・様?」
「ニッ♪」
え・・
過ぎ去り様に見せたその笑顔は・・
一体~~~~~~~~~~~??!!!
いつもは使っていない奥の座敷。
来客用の場所。
そこに、なぜか
お兄様が通され、両親と御対座されてる。
なんなのこの図、
これじゃぁ、まるでお見合いみたいじゃん?
ううん、違うんですっ、お父さん、お母さんっ、
その方は私のかっ、かっ//
彼・・氏//っさんでは無くて、その、かっ、かっ///
彼・・っ氏///さんのお兄様であってですね、
「なにぶつぶつ言ってるの?まゆ」
ハッ//!
このままじゃダメだっ、誤解を解かなきゃ、
「あのねっ、お」
「この度は、塾の問題上、お嬢様には大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません。」
「え?」
「つきましては、この私が責任をもってお嬢様の講師を担当させていただきますので、ご安心ください、これは私の身分証兼、実績証です、ご確認下さい。」
「へ?」
何やら訳のわからない説明を述べた後、お兄様が胸ポケットから差し出した1枚のカード
それは
【T大学生証】――――っつつ!!!!??
えっ?お兄様、T大だったの?あのT大??
「父は国際弁護士をしております。私も後は父をサポートできる地位に付くべく、
卒業後は渡英し、実績を積む為に〇ックス〇ォード大学へ編入する予定でおります。」
「ほぉ~~~」
「おお~~~~」
ホント
・・すごいよ。
すごすぎるよぉぉぉ!!
お父様といい、
お兄様も、T大どころかっっ、〇ックス〇ォード大学ってっ!!たしか世界一、頭のいい学校って聞いた事あるような・・
総長様だって、あんな素行で(←酷い言い草である
難関校に通ってるしっ、そもそも合格してるしっ!
ああ・・っ、
ホント兄弟揃ってスペック高すぎだっつーの!
てか、なんで、そんな話をわざわざ、親に?
『俺に乗り換えちゃう?』
ふえっ!
まさか、あの時の発言・・は、マジなヤツだったのっ??
そ、それは無理っ!
曲がりなりにも、かっ、彼、氏//さんである総長様のお兄様となんてっ、
む、
「・・無理」ですぅぅ~~~っ、
「まゆちゃん?」
「私っ、お兄ぃ、」
「決めましたっ!どうかっ、まゆの事、宜しくお願いしますっ!!」
え~~~っ??!!お母さんっっつ!!
それは、それはダメ~~~~~っ
「身元もしっかりなさってるし、これなら安心して預けられるな」
だから、ダメなんですってぇぇぇ~~~~お父さんっ、
庶民のミーハー感情だけで、大事な娘を売り渡すつもりですかぁぁ~~
それにっ、私にはもう、おっ、お付き合い//している方が居るんです~~~~~っ
「あの、お父さ、」
「で、本当に料金はかからないんですか?」
「へ」
「はい、元々、こちらの不手際が問題で、ご迷惑をおかけした事ですから、」
は?
「なんだか悪い気がするけど、助かるわ~、こんな受験シーズンでの塾変えなんて、大変だし、」
は??
「ご承諾、ありがとうございます!、必ずや、お嬢様を希望の高校に、いえ、もっと上の高校までも、合格させてみせます!」
「お~~頼もしいっ!」
「すごいわ~、良かったわねぇ~まゆ!」
「は・・」
あああっっ??!!
一体・・これはどういう・・
「では、早速ですが、明日から夏休み期間中は合宿の為、お嬢様をお預かり致しますが
よろしいでしょうか?」
「え」
「どうぞどうぞ」
「どうかよろしくお願いしますね~」
「え」
「はい、お任せください!」
「え」
ん?親達からは見えていない机の陰でお兄様の親指が、
おもいッッきり、
グッジョブしてるぅ~~~!!?
それは、
なぜ~~~~~~~???!!!
置き去り状態の私の事などお構いなしに、お兄様と親たちは盛り上がっている。、
そして、気が付けば玄関先にてお兄様をお見送りしていた。
「明日、朝9時にお迎えに上がりますね。では、失礼いたします。」
にっこりの微笑みとその言葉を残し、お兄様は去って行ってしまった。
なにが起こったんだ・・ろう
なにが起きたんだろう。
それは、この後、両親の口から聞く事となる。
―ーー
「・・・っと」
とりあえず、自分の部屋に戻ろう。
パタン。
「・・・」
整理しよう。頭の。
えと、まず・・
まずっ!どこからっ??!!
さっきの親の話だと、今通っている塾で公開偏差値と合格率の不正があって、閉校になる恐れがあるとの事。
「そうだったのかっ、?あの塾・・」
でも今在籍している生徒たちには負担をかけないようケアせよとの指示が出た為、高学歴を持つ人達に任されたのだと。
「ふむふむ」
で、私には黒園さん、つまりお兄様が充てがれたという。
そこでのお兄様の任務は、必ず私を希望校に合格させるというものだったらしい。
「そりゃあ、お兄様にかかれば、私なんかすぐ合格ラインまで引き上げてくれそう」
その為には明日から夏休み期間中は、泊り込みで勉強合宿なるものに参加する事が必須で・・
「って、あ、れ?」
明日?
「え?明日??」
は?なにお兄様言ってるの?
明日は総長様の病院に行くって知ってるよね、
それに合宿なんて行ってたら、病院に行けない。
総長様には、毎日行くって言ったのに、
あんなに嬉しそうな顔してくれたのに、
「~~~、やっぱ、ダメ、お兄様に断りの連絡入れよ、」
すぐにスマホを取り、とりあえずお兄様の番号はわかんないから、さくらちゃんにかけた。
「は~~~い♪まゆさん♪連絡待ってたよ~~、弥ィ兄ぃに、でしょ?」
「え?さくらちゃん、なんでわかっ、」
「はいは~~い♪まゆちゃ~ん」
ち
相変わらずのお気楽テンション。
本当になんでこんなお気楽でT大受かるんだろ、顔かっ?顔でT大は合格できるのかっ?
「長期間分のお着替えは準備できたかい?」
「え、」
あ、そうだった、今は
「あの、お兄様、さっきのお話は大変ありがたいんですケド、私、総長様に毎日病院に通うって約束しちゃったんで、合宿には参加できません!すいません!」
「え」
「え?」
「ぶわっはっはっつはっはっ!!」
「~~~~/////」
「クソ、てめぇ、俺の怪我悪化させる気かよっ、笑わす、ぶはっはっはっは」
「う~~~~~~~~~~/////」
次の日、お兄様のお迎えで向かった先の病院で、昨日までのいきさつをお兄様から聞き、
今、
この状況である。
どうも、お年頃の娘が何日間も異性の入院先に泊り込むなんて親が快く送り出す訳がないからって、お兄様があの案を思いついたらしい。
つまりは、合宿など真っ赤な嘘なのである。
お父さん、ごめんなさいっ。お母さん、こんな嘘のせいでシフトまで変更して家に戻ってこさせて申し訳なぃっ、
親不孝な娘で、すいませ~~~んっつ!!
くぅ、
それにしても、
当の総長様ってば、私のキモチも知らないでっ、
「そんなに//笑わないでください―、」
「苦し、はっは、だって普通わかんだろ、相手が兄貴って時点で、」
「う、///それはそうなんですけど、あまりにもお兄様の話が真実味を帯びてて・・」
「疑いもしなかっってか?」
「~~はい。」
「ぷっ、まぁ、まゆらしいなっ」
「―///!!」
う~~//
またそんな顔見せる///
「ふふん、すごいだろ、俺の迫真の演技♪」
「ええ。それはもう、お見事で。」思いっきり信じましたとも。
添え付けのソファに座ってお兄様は体操ご満悦な様子。
くっ、
くやしっ、///ったら、
あ、
「それじゃ、あのT大の学生証も偽物だったんですか?」
話がフェイクだったんなら、そうだよね。
確かに頭よさそうには見えるケド、・・軽薄すぎるし、
T大だなんて、
「あれは本物だよ」
と。
「へ?ホンモノ・・?」
「俺、現役T大生で~す♪見えるでしょ?」
「・・いえ、見えません」
「はっ??!」
「ぶっはっはっはっはっ♪、ヤメロ、笑い死すんわ、はぁはぁ、いててっ」
「わああぁっ!!大丈夫ですかっ、総長様っ!!」
「誰のせいだよ、くはっ、いってぇ」
「んじゃ、亜弥~、お兄様はこれにて退散させていただこう」
そう言って立ち上がったお兄様。
「ああ、助かった、・・そのサンキュな、兄貴。」
「ふ。素直でよろしい♪まぁ、後はゆっくり、じ~~っくり」
「?」「?」
「まゆちゃんにあれも看病してもらいな♪」
「ばっ///?!」
「え?なんですか?あれって?」
「くっ///」
「あははっ、大変だなぁ、亜弥、がんばれ~♪」
「うるせっ!」
バフッ!
なんだろ、今今、仲良く話してたのに、なんで、今はお兄様の出て行った戸に向かって
枕投げてる。
仲がいいんだか悪いんだか、よくわかんないな。
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