甘々顔総長様と地味顔女子

三三

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それからさくらちゃんが落ち着くまで抱きしめていた。

「まゆさん、ありがと。大分平気になった」
「ん。ちょっと横になる?疲れたでしょ」
「うん。」
そのままソファに横になろうとした時、いつの間に来たのか、慧って子が側に居て
「部屋で寝るか?」と、声をかけてきた。

「う・・ん、そうしよっかな、あ、でもまゆさんは、」
「私の事なら気にしないで、ここでもう少しジュース飲んでる」

「うん、わかったぁ、じゃごめんね」
そう言うと、すぐに慧って子がさくらちゃんの体を抱き上げた。
はぁ//すごい//
いいなぁお姫様だっこ。この2人がそれしてる姿ってまさにお姫様と王子って感じ
で、暫し見とれてた。


リビングから2人が居なくなると、私はぽつんと1人になった。

さっきまでの出来事が嘘みたいに静か。

さくらちゃん、ゆっくり休めるといいな。
それにしても、ホント無事で良かった。お母様の事は全然良くないけど、
とりあえず総長様のようなことはされてない・・
・・ん?
あれ?そういえば総長様、まだ部屋から出てこないな
疲れて寝ているのかな?
あんなに痣付けられてたし・・さっきバイク乗ってる時も、どっか痛いんじゃないかって思った・・し
え?
・・って
―――・・・
も、
もしかして、総長様、寝てるんじゃなくて

サ――――――・・

血の気が引いた。

ま・・さかね、

総長様の部屋は、確か・・私が倒れた時に一度入った、
こっちだ!
私は一抹の不安を覚え、その方向へ駆け出してた。
お願い、この不安は違ってて!

多少の記憶で見覚えがある扉を開けると、
「あ」
やっぱり、ここ、総長様の部屋だ。
天井にくるくると羽付きの照明器具が回ってる。
そして広めのベッド、そこに仰向けで倒れこんでいる・・っ!!

や、やめて、不安を現実にしないで、
―――
「そ、総長様っ!!やだ!、」

思わず叫んで駆け寄った。
しがみついても動かない、その姿はまるで、
まるで死人のようで、

「総長様―――っ、死んじゃ嫌ぁぁああ!!」やだぁうっう・・っ

「殺すな」
「へ?」
「それと、うるさい」
「え」
「あと、痛ぇ」
「わっ!!ごめんなさっ、」
バッとしがみついてた手を離す
「ふ」
あ・・//
その瞬間、総長様が笑みをこぼした

よ、
「良かった~・・、生きてた。」

「だから、勝手に殺すな」
ハッ、しまった、また声に出してたっ!
「ご、ごめんなさい、でも全然動かないし、痛みも隠してたから。もしかしてと思って・・」
「心配してた割には遅い登場だな」
「えっ?!//、あ、それは、その」
さくらちゃんの事が心配だったし・・

「悪ぃ、意地悪だな、わかってんよ、さくらの側に居てくれてたんだろ。」
「あ・・うん」
今の言葉の方が意地悪だよ。そんな表情で言うのもずるい


「お前の事も巻き込んじまって悪かった。」
「え」
「怖い思いもさせちまった、ごめんな。」

そんなに謝って・・

違う、
違うよ、

「私が勝手にしただけですから。総長様は何度も何度も帰れって言ってくれてたのに、きかなかったのは私ですから、だから謝らなくていいです!―――て、
ことで!」
「はっ?!」
「体、見せてください!」
「え・・なにそのスケベ発言。」
「ち//、違います―――っ//!!、どっかまだ怪我してるでしょ,それを見せてくださいって言ってるんです!」もお////っ!

「あ?いいよ、別に大したコトねぇし!」
「嘘!見せて」
バッ!
総長様が本気で抵抗をするより先に私の手は半分はだけたシャッを思いっきり左右に開いた
「わっ!」
「うっ//」
開いた途端、目に飛び込んできた無数の痣・・と、めっちゃ筋肉質の胸板・・

「ひぃっっ///」

これはこれでヤバい、どうしよ、傷の手当したいけど、目のやり場がぁぁぁ////

「あ~?なんだよ、傷見たいんだろ?」
「くっ//」今の私の反応を見て面白がってきたとみえる、くうぅっ、さっきまで嫌がってたくせに~~~!

負――けるもんかっ!
「そーですよ//大人しくしてくださいね!」
そう言ってまだ肩にかかっているシャツを降ろした。
「はう///」
なんなのこの肩幅っ、首からかけてすごく綺麗な曲線。
見、見るなっ、いや、見なきゃ、
うああああぁあぁぁ////何がしたいのっ私っ!!

ペロッ

「ひゃ//」
なに?今、私の耳を

「お前もケガしてる。ま、俺が付けたんだけどな」
「え」
あ、あの時のペン先がかすったトコ・・
ん?
て、ことはぁ・・?

パクッ
「やっ///」

耳を又、ううん、今度は口でくわえられて、
ペロッ
それを
舌で舐められて・・る?

「や//」あ、
唇の感触と舌の動きが止まらない、
「あっ//」
体が敏感に震えてしまった。
シャツを掴んでる手にもその震えは届いて、必然的に触れている総長様の二の腕辺りにも伝わってしまう
それを見逃さなかった総長様は
もっと舌の動きを激しくさせてくる
「やぁ//あ//も、やめ・・っ」
その時だった、

バタン!
「!!」
部屋の扉が勢いよく開いて

そこには、  お兄様・・が


「あ、悪ぃ、最中だったか。」

と??!!

「いっ、いえ///、ち、違います――っ!!これは手当をしててですねぇ―、」
「ちっ。」
「ええっ、」なんで総長様、舌打ちっ?!!

「なぁんだ、つまんね。」
いえ、つまんなくないですよ、
でも、おかげで助かりましたけどね、あんな変な感覚させられてた状態から抜け出させてくださって、感謝ですよ、ええ。

「あいつは?」
私とは違って、こんなこと全然平気です的な顔をして総長様はお兄様にそう聞いた
あいつっていうのは多分、お母様の事だ。

「それはもう和己の手に渡ったから安心していいよ。」
え?和己さんに渡ったって?

「そっか。」

「それより、お前だ。まずはその手錠外してやるから手ぇ、出せ。」
あ!
「お兄様、すいません、私が鍵を落としてしまって、」
「え?わざとじゃないんだ?」
「いえ、本当に落としたんです!第一、なんでわざとそんなコトしなきゃダメなんですかっ、」
「手錠に繋がれた亜弥に、あんなコトやこんなコトする為かと。」
「しませんよ///!大体、なんですかっ、あんなコトとかってっ!」
「だからぁ、あんなコト、」

「いいから外せ!!」
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