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街へ行こう6

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 そんなこんなで、出発の準備をしながらもケモ耳のチェックをしていたらとうとう出発の日が来てしまった。
 ケモ耳の持続時間についてはティアの予想通りほぼ1日であった。

「ティア、忘れ物はない?」

「うん!ないと思う!あ、ハナ、机の上のバッグは持たなくてもいいやつ?」

「ん?あれ?忘れてた!!ありがとう!」

 そう言いながら取りに戻る。
 は、はずかしーーーー、、
 そう思いながらも急いでバッグを持ち、何事もなかったかのようティアの横に並ぶ。

「「行ってきまーーす」」

 2人で元気に声をかけ、外にでる

「うぅー、なんか冒険って感じがする!!ハイっ!」

 そう言いながら、ティアに手を差し出すとティアは嬉しそうに笑いながら

「ハナは冒険とかしたかったの??」

「うん!!やっぱり憧れはあるよね、ちょっと怖いけど、、楽しみ!」

 この世界の魚を思い出し、少しブルっとしたが楽しみなものは楽しみである。
 すると、何を思ったのかティアが私に抱きつきながら

「絶対僕が守るからね!」

「ありがとうぅぅ~」

 ティアの無邪気な笑顔にズキュンと心を撃ち抜かれた私はティアを抱き締め返す。
 んん?な、なんかティア背伸びた?伸びてる!!!なんか色々大きくなっている。

 出会った時はしゃがまないと目が合わないくらいだったのに今は私の目線くらいに頭がある。
 抱きしめた肩も心なしかがっしりとしている。
 確かめるように何度もギュ、ギューっと抱きしめてみるがやはり大きい。

 す、すごい!!子供の成長ってこんなに早いのか、、
 成長の速さに驚きながらも、もう小さくて可愛いティアを見れないのかと思うと寂しい気持ちになっていると苦しかったのか、顔を真っ赤にしたティアが心配そうにこちらを見つめている。

「ハ、ハナ?どうしたの?なんか悲しそう、、」

「悲しくないよ。ただティア大きくなったなーって思って、嬉しくもあるけど、もう小さくて可愛いティアは見れないんだなって寂しくなってただけだよ」

「あ、そ、それかー。大きくなったら僕のこともう好きじゃなくなちゃう?」

「そんなわけないよ!!小さくても大きくなっても大好きだよ」

 暗く淀み始めた瞳に、慌てて訂正するとティアが嬉しそうに笑うので、私も嬉しくなり2人で笑い合いながら手を繋ぎ歩き出す。



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