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出会い20
しおりを挟む釣りの準備を終えると、川辺に座って糸を垂らして魚を待つこと30分。
ひ、暇だ、、、
ティアと話したりしてはいるが、2人でボーっと川を見つめている時間が長すぎる。
ん?あれなんか、、
き、気まずくないか?いや、気まずい。
今思ったがティアと出会ってまだ1日も経っていないのだ。
この世界に来て初めての人間で、親近感を持っていたのとティアが話しかけてくれたのもあって気まずいとは思うことはなかったが、何も話していない気まずいこの状況どうしよう、、、、
こういう時は必殺『質問ぜめ』で回避しよう!
よっし!
「ねぇ、ティア。この世界にはどんな魔法があるの?」
「うーん、種類はいっぱいあるよ。色んな精霊がいるから頼んで協力してもらうんだよ」
「そうなんだ!み、見えてるの?ここにいたりする?」
「見えないよ~だけど、どこにでもいる存在って感じかな?説明難しいから後で絵本読んであげるね!」
「ありが、、、とう?うん。ありがとう!」
いつか絵本でも読んであげようと思っていたが、こっちの世界の文字読めなかった。、
ここは大人しく読んでいただこう。早く文字読めるようになって絵本でもなんでも読んであげたいなー、
「ん?ハナ!糸引いてるよ!!僕に捕まって!」
「え?!うわ、待って、、つ、強いいいいいい。て、ティアっっ離れ、、え?」
考え込んでいて気がつかなかったが、ティアが教えてくれたので釣竿を見てみると大きくしなっていた。
引きづられながらも焦ってティアの手を掴んだが、このままだとティアも一緒に落ちてしまうと気がついてからティアを私から離さないとと思った。
引きが強すぎる。1対30で綱引きをしているくらいの強さだ。
焦りながらも私の釣竿からティアの手を離そうとしていると、フッと釣竿の先が上がり後ろからドンっと音がした。
何が起こったのか分からず振り返るとギョロっとした目を血走らせたような白目と鋭い歯を持った大きな魚?がいた。
「ハナ!釣れたね!!!」
「こ、これがこの世界の魚なの?」
「うん!でもこれはまだ小さいから子供かな??」
魚が釣れたことに大喜びで目をキラキラさせているティアに笑顔が引き攣っていることを自覚しながら聞いてみると返ってきた答えに絶句する。
これで、子供、、異世界怖すぎる。
川で水浴びとか絶対にやってはいけないやつだ。
ティアなんてパックリやられてしまう。
き、気をつけないと、、
そう考えていると話さなくなった私を不思議に思ったのか私の顔を覗き込みながらティアが話しかけてくる。
「ハナ?どうしたの?」
「あ、ううん。なんでもないよ。ごめんね。驚いちゃって」
「そうなんだ。ハナの世界の魚がどんな風なのかも今度教えてね!暗くなりそうだし今日はとりあえずこれ持って帰ろうか?」
「そうだね。」
そう言いながらティアが魚を浮かせたので、魔法すごい!!と思いながら手を繋いで家への道を歩いた。
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