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第3章
お父さん
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「いやぁ~。ウチの留置場は、留置されている人が少なくて。僕は部屋に1人でいないといけないんですよ。逮捕されてから、もう2か月ぐらいになるのですが、年末年始は話し相手になってくれる警官の数も少なくて、もう地獄でしたよ」
話を聞いていると、隣の警察署にある留置場は4畳もなく、もっと狭いのだそうです。留置場って、どこも同じだと思っていたのですが違っていました。好青年が私に話かけてくれます。
「お父さんは、どういう人なんですか」
彼は私のことをどう呼んだらいいのか、一瞬ためらってから「お父さん」という言葉を選んだ様子がありありと伺えました。
気を使ってくれていること自体はありがたかったのですが、結婚しておらず子供もいない私は「お父さん」と呼ばれて、もうそんな歳になってしまった事を改めて自覚しました。
考えてみれば友人の中には孫がいる人もいます。「おじいさん」とは呼ばずに「お父さん」と呼んでくれたのは彼の誠意だったのでしょうね。
話を聞いていると、隣の警察署にある留置場は4畳もなく、もっと狭いのだそうです。留置場って、どこも同じだと思っていたのですが違っていました。好青年が私に話かけてくれます。
「お父さんは、どういう人なんですか」
彼は私のことをどう呼んだらいいのか、一瞬ためらってから「お父さん」という言葉を選んだ様子がありありと伺えました。
気を使ってくれていること自体はありがたかったのですが、結婚しておらず子供もいない私は「お父さん」と呼ばれて、もうそんな歳になってしまった事を改めて自覚しました。
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