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第4章 魔界編
第198話 ロリとか勧誘とかフラグとか
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「おいっ! 待て!」
「ダメです、システアさん」
土埃舞う中、ガデュスの逃げセリフを聞いたシステアは逃げたゾデュス達を追う為、走り出そうとしたが、すぐにアリアスに肩を掴まれ引き留められた。
「なぜじゃ、アリアス。逃がすと後々面倒じゃろう」
システアの言う通りここは人間界のど真ん中であり、逃げたのは魔王軍の幹部2人だ。
3日後の戦いの事も考えれば倒しておいた方がいい相手でもあり、システアにはアリアスが見逃す理由が分からなかった。
「確かにシステアさんの言う事も一理ありますが、この子を放っておくわけにはいきませんよ。それに今は僕達も試練の塔へ向かわなければいけないのですよ。ここは他の冒険者達に任せましょう。……それに」
アリアスは土埃の向こうにいるセラフィーナを見る。
とは言っても今は土埃で何も見えないので、正確に言えばセラフィーナの魔力を感じる方というのが正しいが。
「あなたがフィーナさんですか?」
そんなアリアスの声に応えるようにして、セラフィーナが土埃の中から姿を現した。
アリアスから見たセラフィーナはリルが言っていた通りの長い銀髪で色白の美しい少女だった。
姿を現したセラフィーナを見て、リルが大きな声を上げながらセラフィーナの方へと走っていく。
「フィーナちゃん!」
(やはりあの方がフィーナさんですか。でもやはり羽はありませんね。ツンツンと可愛いかは主観によりますが、確かに可愛……)
と考えを巡らせていた所でアリアスは横からの冷たい視線に気づく。
「ニ、ニア、どうしましたか?」
「いえ、なんでも」
冷たい視線の正体はニアだった。
ニアはそう言うと、プイっとそっぽを向いた。
そんな2人を見て後ろにいたガランがニヤニヤしながらアリアスへと近づき、耳打ちする。
「いけないっスねぇ、アリアス。彼女がいながら他の女性に色目を向けちゃー」
「い、いや、色目など向けてませんし。ニアと僕はまだ」
「まだ?」
「いえ、なんでもありません。いいから彼女に話を聞きに行きますよ」
アリアスはそう誤魔化すと、セラフィーナの方へと歩いて行く。
そんなアリアスの後ろでニヤニヤの止まらないガランに不思議そうな表情のシステアが尋ねた。
「何の話じゃ?」
「お子様にはまだ早い話のようっスね」
「誰がお子様じゃ馬鹿たれ」
「あ、そうっスね。ロリバ——」
「ロリバ……なんじゃ?」
「いえ、何でもないっス。話を聞きに行かないとっスね」
途中で危険を察したガランはアリアスと同じく誤魔化すように足早にセラフィーナの方へと向かう。
システアはそんなガランに呆れた視線を向ける。
「なんなんじゃアイツは。まぁよい。ニアも行くぞ」
「はい」
そうして、土埃が少しマシになってきた頃、リルと手を繋いでいるセラフィーナの所までアリアス達はやってきた。
「初めまして、勇者アリアス。お察しの通り私がセラフィーナ。リルの姉です」
セラフィーナは普段ゾデュス達に使う言葉よりも丁寧な言葉遣いでアリアス達に自己紹介した。
普段はユリウスを含む他の3神くらいしか敬語を使う相手はいないが、それでも状況を読んで言葉を選ぶ頭くらいはある。
ゾデュスが聞けば驚きそうな話ではあるが本当にそうなのだ。
だが、アリアスが気になったのはそんな言葉使い云々ではなく自己紹介の内容そのものだった。
「お姉さん? お友達と聞いていたのですが?」
(あっ、思わず姉って言っちゃったけど、そういう間柄だったわね、私達)
特に設定をすり合わせているわけでもなかったので、なんとなく言ってしまった言葉だったが、セラフィーナは内心慌てて言い訳した。
「あー、リルったらまたそんなことを言ったのですね。いけない子ですね、うふふふふ」
「はぁ、そうなんですか」
リルが変な子だと薄々理解していたアリアスはなんとなくセラフィーナの言葉に納得した。
続けて、セラフィーナは自分で考えていた設定を話し始める。
「えーと、私、フリーの傭兵のような事をやっていまして、このエルナシティアまで旅していたのですけど、途中であの変態共——いえ、魔人にいきなり襲われましてね。リルを逃がすのが精一杯ではぐれてしまったんです。本当に妹を助けていただきありがとうございました」
そう言って、セラフィーナはアリアス達に頭を下げる。
「なる程、そういう事だったんですね。それにしてもなぜリルはゾデュス達から狙われていたのでしょう?」
「さぁ? 変態——いえ、魔人の考える事なんて私には。でも恐らく人間界に対する人質にでもしようとしたのでは? 妹は可愛いですから」
そう言って、セラフィーナは優しくリルの頭を撫でるとリルは「えへへー」と照れるように小さく笑みを浮かべた。
『えへへーじゃないわよ。これ以上、余計な事は言うんじゃないわよ。大変だったんだから』
『はーい、ごめーん。フィーナちゃん』
魔法通話を利用し、アリアス達には内緒でセラフィーナはリルに文句をつけた。
そんな苦情に反論する事はなかったが、リルの顔は満面の笑みだ。
(本当に反省しているのかしらこの子)
どう見ても反省しているようには見えないが、セラフィーナとしては3日後の戦いまで大人しくしてもらいさえすればそれで構わない。
それ以降ならただブリガンティスとゾデュス達が苦労するだけなので、セラフィーナの知った事ではない。
そんなやり取りを密かに行う中、システアが怪訝そうな顔でセラフィーナを見る。
「おぬし、フリーの傭兵とか言っておったが、なぜ冒険者にならぬのじゃ? 先程の攻撃魔法は第2級魔法じゃろう? 回復魔法まで使えるようじゃし、A級冒険者パーティーからでも引く手あまたじゃと思うんじゃが? フリーの傭兵なんぞよりも遥かに儲かるじゃろうに」
確かにセラフィーナが使ったホーリー・デスプロ—ジョンは第2級魔法であり、そんな強力な魔法を使える上に回復魔法まで使えるというのなら、A級冒険者から引く手数多どころか勇者に選出されていてもおかしくない逸材ではある。
この世界では人間同士の大きな戦争はほとんど起こらないので、傭兵の需要はあまり大きくなく、実質仕事があるとすれば用心棒くらいが関の山だ。
そんな理由から稼ぎという面で見れば上位冒険者をやっていた方が遥かに儲かるというのがこの世界では常識だった。
だが、そんなシステアの疑問への答えは自分がフリーの傭兵のようなものと設定を決めた時点で考えてあった。
「別にお金なんて暮らしていけるだけあれば、問題ありません。私はリルを守って行かないといけませんからあまり危ない仕事はしたくないのですよ」
傭兵も危険といえば危険な仕事だが、強力な魔獣と戦ったり、今回のような魔人との戦闘にはなりえない。
そういう意味で傭兵はセラフィーナ程の実力を持つ者であれば上級冒険者をやるよりかは安全な仕事と言えなくもない。
「ふーむ、なるほどの。お主の言う事は理解したが、それでも今から冒険者になってはみんか? なんならうちのパーティーでもかまわんし、別のA級冒険者のパーティーも紹介できるぞ」
システアとしては大きな戦力になりそうなセラフィーナを3日後の戦いに協力してもらうためにそう誘ったのだが、既にセラフィーナは3日後の人類と魔人の戦いには参戦する予定でいる。
もちろんその時にセラフィーナがいるのは魔界陣営でセラフィーナが戦う相手と決めているのはクドウただ一人だ。
その為にセラフィーナは大きな恩義があるユリウスを騙し、分身体を作ってまでブリガンティス軍に協力することにしたのだ。
そんなセラフィーナにシステアのどんな誘い文句も刺さるわけがない。
セラフィーナは作り笑みを浮かべる。
「魅力的なお誘いですけど、魔王軍となんて戦っていられませんよ。私はリルと一緒に安全な所まで逃げます」
「まぁそうじゃろうな。わしも最近までは似たような事を考えておった。無理強いはせんよ。まぁ気が変わったらいつでも冒険者協会に来てくれ。話は通しておくから」
「あの、システアさん、そろそろ」
システアの勧誘が不発に終わったのを見てアリアスはシステアに声をかけた。
流石にそろそろアリアス達は試練の塔へと向かわなければならない。
どれだけ時間がかかるかも分からないのだ。
アリアスのそんな意図を察したシステアはセラフィーナの隣にいたリルを見る。
「そうじゃな、じゃあの、リル、もう迷子になんぞになって姉に迷惑をかけるでないぞ」
「じゃあね、リルちゃん」
「またね、リル」
「またっス」
アリアス達はそう言うと一人ずつリルの頭をくしゃくしゃと撫でていく。
「えへへー」
アリアス達に囲まれて笑顔のリル。
そんな光景を見てセラフィーナは思う。
(ホントになんにも考えてなくて幸せそうね、この子は。なんであんなヒステリー男と一緒にいるんだろ)
セラフィーナには性格が真反対のブリガンティスとリルがなぜ一緒にいるかが理解できなかった。
1つだけ分かる事はリルとブリガンティスが単純な利害関係で一緒にいるわけではないという事だ。
それはリルがいなくなった時のブリガンティスの反応やブリガンティスへのリルの普段の接し方で分かる。
(まぁなんでもいいけどね。私は私がしなければならない事をやるだけ。もう後戻りなんてできないんだから)
セラフィーナの目的は3日後に幕を開ける魔界と人間界の戦争で魔王ギラスマティア——つまり勇者クドウを殺す事。
だが、セラフィーナはその目的を果たせない。
本人は今はまだ知る由もないがそれ以前にセラフィーナは3日後の戦場に立つ事すらできないのだから。
「ダメです、システアさん」
土埃舞う中、ガデュスの逃げセリフを聞いたシステアは逃げたゾデュス達を追う為、走り出そうとしたが、すぐにアリアスに肩を掴まれ引き留められた。
「なぜじゃ、アリアス。逃がすと後々面倒じゃろう」
システアの言う通りここは人間界のど真ん中であり、逃げたのは魔王軍の幹部2人だ。
3日後の戦いの事も考えれば倒しておいた方がいい相手でもあり、システアにはアリアスが見逃す理由が分からなかった。
「確かにシステアさんの言う事も一理ありますが、この子を放っておくわけにはいきませんよ。それに今は僕達も試練の塔へ向かわなければいけないのですよ。ここは他の冒険者達に任せましょう。……それに」
アリアスは土埃の向こうにいるセラフィーナを見る。
とは言っても今は土埃で何も見えないので、正確に言えばセラフィーナの魔力を感じる方というのが正しいが。
「あなたがフィーナさんですか?」
そんなアリアスの声に応えるようにして、セラフィーナが土埃の中から姿を現した。
アリアスから見たセラフィーナはリルが言っていた通りの長い銀髪で色白の美しい少女だった。
姿を現したセラフィーナを見て、リルが大きな声を上げながらセラフィーナの方へと走っていく。
「フィーナちゃん!」
(やはりあの方がフィーナさんですか。でもやはり羽はありませんね。ツンツンと可愛いかは主観によりますが、確かに可愛……)
と考えを巡らせていた所でアリアスは横からの冷たい視線に気づく。
「ニ、ニア、どうしましたか?」
「いえ、なんでも」
冷たい視線の正体はニアだった。
ニアはそう言うと、プイっとそっぽを向いた。
そんな2人を見て後ろにいたガランがニヤニヤしながらアリアスへと近づき、耳打ちする。
「いけないっスねぇ、アリアス。彼女がいながら他の女性に色目を向けちゃー」
「い、いや、色目など向けてませんし。ニアと僕はまだ」
「まだ?」
「いえ、なんでもありません。いいから彼女に話を聞きに行きますよ」
アリアスはそう誤魔化すと、セラフィーナの方へと歩いて行く。
そんなアリアスの後ろでニヤニヤの止まらないガランに不思議そうな表情のシステアが尋ねた。
「何の話じゃ?」
「お子様にはまだ早い話のようっスね」
「誰がお子様じゃ馬鹿たれ」
「あ、そうっスね。ロリバ——」
「ロリバ……なんじゃ?」
「いえ、何でもないっス。話を聞きに行かないとっスね」
途中で危険を察したガランはアリアスと同じく誤魔化すように足早にセラフィーナの方へと向かう。
システアはそんなガランに呆れた視線を向ける。
「なんなんじゃアイツは。まぁよい。ニアも行くぞ」
「はい」
そうして、土埃が少しマシになってきた頃、リルと手を繋いでいるセラフィーナの所までアリアス達はやってきた。
「初めまして、勇者アリアス。お察しの通り私がセラフィーナ。リルの姉です」
セラフィーナは普段ゾデュス達に使う言葉よりも丁寧な言葉遣いでアリアス達に自己紹介した。
普段はユリウスを含む他の3神くらいしか敬語を使う相手はいないが、それでも状況を読んで言葉を選ぶ頭くらいはある。
ゾデュスが聞けば驚きそうな話ではあるが本当にそうなのだ。
だが、アリアスが気になったのはそんな言葉使い云々ではなく自己紹介の内容そのものだった。
「お姉さん? お友達と聞いていたのですが?」
(あっ、思わず姉って言っちゃったけど、そういう間柄だったわね、私達)
特に設定をすり合わせているわけでもなかったので、なんとなく言ってしまった言葉だったが、セラフィーナは内心慌てて言い訳した。
「あー、リルったらまたそんなことを言ったのですね。いけない子ですね、うふふふふ」
「はぁ、そうなんですか」
リルが変な子だと薄々理解していたアリアスはなんとなくセラフィーナの言葉に納得した。
続けて、セラフィーナは自分で考えていた設定を話し始める。
「えーと、私、フリーの傭兵のような事をやっていまして、このエルナシティアまで旅していたのですけど、途中であの変態共——いえ、魔人にいきなり襲われましてね。リルを逃がすのが精一杯ではぐれてしまったんです。本当に妹を助けていただきありがとうございました」
そう言って、セラフィーナはアリアス達に頭を下げる。
「なる程、そういう事だったんですね。それにしてもなぜリルはゾデュス達から狙われていたのでしょう?」
「さぁ? 変態——いえ、魔人の考える事なんて私には。でも恐らく人間界に対する人質にでもしようとしたのでは? 妹は可愛いですから」
そう言って、セラフィーナは優しくリルの頭を撫でるとリルは「えへへー」と照れるように小さく笑みを浮かべた。
『えへへーじゃないわよ。これ以上、余計な事は言うんじゃないわよ。大変だったんだから』
『はーい、ごめーん。フィーナちゃん』
魔法通話を利用し、アリアス達には内緒でセラフィーナはリルに文句をつけた。
そんな苦情に反論する事はなかったが、リルの顔は満面の笑みだ。
(本当に反省しているのかしらこの子)
どう見ても反省しているようには見えないが、セラフィーナとしては3日後の戦いまで大人しくしてもらいさえすればそれで構わない。
それ以降ならただブリガンティスとゾデュス達が苦労するだけなので、セラフィーナの知った事ではない。
そんなやり取りを密かに行う中、システアが怪訝そうな顔でセラフィーナを見る。
「おぬし、フリーの傭兵とか言っておったが、なぜ冒険者にならぬのじゃ? 先程の攻撃魔法は第2級魔法じゃろう? 回復魔法まで使えるようじゃし、A級冒険者パーティーからでも引く手あまたじゃと思うんじゃが? フリーの傭兵なんぞよりも遥かに儲かるじゃろうに」
確かにセラフィーナが使ったホーリー・デスプロ—ジョンは第2級魔法であり、そんな強力な魔法を使える上に回復魔法まで使えるというのなら、A級冒険者から引く手数多どころか勇者に選出されていてもおかしくない逸材ではある。
この世界では人間同士の大きな戦争はほとんど起こらないので、傭兵の需要はあまり大きくなく、実質仕事があるとすれば用心棒くらいが関の山だ。
そんな理由から稼ぎという面で見れば上位冒険者をやっていた方が遥かに儲かるというのがこの世界では常識だった。
だが、そんなシステアの疑問への答えは自分がフリーの傭兵のようなものと設定を決めた時点で考えてあった。
「別にお金なんて暮らしていけるだけあれば、問題ありません。私はリルを守って行かないといけませんからあまり危ない仕事はしたくないのですよ」
傭兵も危険といえば危険な仕事だが、強力な魔獣と戦ったり、今回のような魔人との戦闘にはなりえない。
そういう意味で傭兵はセラフィーナ程の実力を持つ者であれば上級冒険者をやるよりかは安全な仕事と言えなくもない。
「ふーむ、なるほどの。お主の言う事は理解したが、それでも今から冒険者になってはみんか? なんならうちのパーティーでもかまわんし、別のA級冒険者のパーティーも紹介できるぞ」
システアとしては大きな戦力になりそうなセラフィーナを3日後の戦いに協力してもらうためにそう誘ったのだが、既にセラフィーナは3日後の人類と魔人の戦いには参戦する予定でいる。
もちろんその時にセラフィーナがいるのは魔界陣営でセラフィーナが戦う相手と決めているのはクドウただ一人だ。
その為にセラフィーナは大きな恩義があるユリウスを騙し、分身体を作ってまでブリガンティス軍に協力することにしたのだ。
そんなセラフィーナにシステアのどんな誘い文句も刺さるわけがない。
セラフィーナは作り笑みを浮かべる。
「魅力的なお誘いですけど、魔王軍となんて戦っていられませんよ。私はリルと一緒に安全な所まで逃げます」
「まぁそうじゃろうな。わしも最近までは似たような事を考えておった。無理強いはせんよ。まぁ気が変わったらいつでも冒険者協会に来てくれ。話は通しておくから」
「あの、システアさん、そろそろ」
システアの勧誘が不発に終わったのを見てアリアスはシステアに声をかけた。
流石にそろそろアリアス達は試練の塔へと向かわなければならない。
どれだけ時間がかかるかも分からないのだ。
アリアスのそんな意図を察したシステアはセラフィーナの隣にいたリルを見る。
「そうじゃな、じゃあの、リル、もう迷子になんぞになって姉に迷惑をかけるでないぞ」
「じゃあね、リルちゃん」
「またね、リル」
「またっス」
アリアス達はそう言うと一人ずつリルの頭をくしゃくしゃと撫でていく。
「えへへー」
アリアス達に囲まれて笑顔のリル。
そんな光景を見てセラフィーナは思う。
(ホントになんにも考えてなくて幸せそうね、この子は。なんであんなヒステリー男と一緒にいるんだろ)
セラフィーナには性格が真反対のブリガンティスとリルがなぜ一緒にいるかが理解できなかった。
1つだけ分かる事はリルとブリガンティスが単純な利害関係で一緒にいるわけではないという事だ。
それはリルがいなくなった時のブリガンティスの反応やブリガンティスへのリルの普段の接し方で分かる。
(まぁなんでもいいけどね。私は私がしなければならない事をやるだけ。もう後戻りなんてできないんだから)
セラフィーナの目的は3日後に幕を開ける魔界と人間界の戦争で魔王ギラスマティア——つまり勇者クドウを殺す事。
だが、セラフィーナはその目的を果たせない。
本人は今はまだ知る由もないがそれ以前にセラフィーナは3日後の戦場に立つ事すらできないのだから。
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