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オッサン異世界で初戦闘をする

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「なんか日本の街よりも懐かしく感じて落ち着くね~」

町だか村だかわからないがとにかく集落に向かってのんびり歩いて行くオッサン。

今ではアスファルトの舗装路が一般的だがオッサンの生きてきた時代
地域によるが小学生低学年の頃はまだアスファルトになる前の砂利道や
普通の土の道が多かったのだ。

特に実家は農家だったため付近の舗装もされていない農道やコンクリートブロック舗装が
される前の土の土手による用水路ばかりでオッサンの郷愁を刺激する風景なのである。

タンポポ、つくし、へびいちご・・・あんなところに大葉も自生してるじゃん。

道の脇の草むらに知ったような草や木の実を見つけては鑑定し収納していくオッサン。
タンポポはスキルで根っこをタンポポコーヒーに、葉っぱはおひたしや炒めもの用にとっておく。

アイテムボックスは基本時間停止だが、解体・加工・時間を進める熟成機能も付いている。
いたせりつくせりだ。

ちょっとへびいちごをつまみ食いしつつ2時間ほど歩くと道の脇にある茂みがガサガサいいだし
なにかが飛び出した。

「おっと!びっくりした・・・ウサギか?」

出てきたのは額に角が生えている大きいウサギ、柴犬くらい大きさのある凶悪な面構えのウサギ。
鑑定するとホーンラビットと出てきた。

ホーンラビット 脚力が強く額に生えた角を突き刺そうと突進してくる 食用可

「ふむ、なるほど、食用可ね。」

腰に下げているショートソードを抜いて構える。
初戦闘にもかかわらず落ち着いているのもスキルのおかげみたいだ、ありがたい。

スポーツとしての格闘技はともかく暴力沙汰は苦手だし
動物も万遍無く好きな方だからなぁ、元のままなら絶対躊躇する。

とか考えてる間にもホーンラビットの突進をかわしカウンターで首筋を斬る。

ギュァッと鳴いて事切れた。

ショートソードについた血を布で拭い鞘に納める。
ホーンラビットに手を合わせアイテムボックスへ収納する。

ふぅとため息をひとつつき頭をぽりぽりとかいた後、道を再び歩きつづける。
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