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女を黙らせるにはこうするんだろ? 前編 朝乃宮千春SIDE
2/5 その七
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「あっ、ねこさんだ~」
保育園の帰り道、夕日を背に浴びながら桜花ちゃんと手をつないで帰っていると、桜花ちゃんが野良猫を指さした。
さんづけするやなんて、可愛えなぁ~。
けど……。
「シャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「ひぃ!」
野良猫の威嚇に桜花ちゃんはびっくりして、ウチの足下に抱きついてきた。
「お、桜花ちゃん!」
桜花ちゃんがウチの足を木登りの要領で上ってくる。
そのせいでスカートが……。
「ふ、藤堂はん! こっち見たら……」
藤堂はんに見られると焦ったけど、その心配は全くなかった……。
藤堂はんはすぐさま桜花ちゃんと野良猫の間に立っていた。桜花ちゃんを護る為に。
ウチに背を向けているので見られる心配なんてなかった……。
はぁ……。
ウチだけ? なあ、ウチだけ?
フツウ、心配するやん?
それに男の子ってそういうの、興味津々やないの?
ウチはため息をつきながら桜花ちゃんを抱き上げた。
「うっ!」
桜花ちゃんがウチの体を両手両足で蟹挟みしてきた!
ぷるぷる震えていることからよほど怖かった事が伝わる。
必死なのは分かるんやけど……可愛えな~。
ウチは桜花ちゃんの背中をポンポンと触れ、頭を撫でる。
よしよし。大丈夫やから。それとな、桜花ちゃん、女の子なんやから、スカート、スカート。
足広げすぎ。
桜花ちゃんの事はウチと藤堂はんが桜花ちゃんを護るから。
藤堂はんが野良猫を見下ろしているけど、首をそらして目が合わないようにしてる。
ええ、判断です、藤堂はん。
猫と目を合わせると不必要に緊張感を与えてしまい、一触即発の危険な雰囲気になってしまう。特に野良猫は。
最悪襲ってくるかも。
「フシャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
自分よりも何倍もある藤堂はんに、野良猫が威嚇している。
かなり警戒しているし、気の強い子やね。
けど、犬のようにヒトに簡単になつかないからこその魅力があるといいますか……。
ウチ、やっぱり猫派やわ。
ちょっとだけ、ウチも猫と関わりたい……。
そんな軽い気持ちだった……。
ウチと野良猫が目が合った瞬間。
「……」
「……」
えっ?
野良猫はウチと目が合った瞬間、うずくまって耳を横に倒し、しっぽや手足を体の下にしまい込んで頭を引き、伏せの姿勢になった。
ウチと目を合わせようとしない……。
こ、これって……。
「あ、朝乃宮?」
はいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはい。
ちゃうから、ちゃいますから!
藤堂はん、顔芸でそんな驚愕した顔せんとって。
ウチやないから。ウチのせいじゃあいから。
ウチ、こんな風にイジられるの、ほんま大嫌いやねん!
えっ? なに?
ウチ、目の前にいる猫に何かした? してないやん!
それやのに、なに! 完全に降伏のサインやん!
何の冗談? シュナイダーはんといい、野良猫といい、この態度は……。
「藤堂はん、行きましょう」
「い、いや、そこにいる猫、明らかに朝乃宮を……」
「行きましょう」
「いや、だから……」
「行きましょう」
「……」
「行きましょう」
「……お、応」
だ~か~ら! そんな顔芸で何があったんだ的な悲壮な顔せんとって、藤堂はん!
ウチ、絶対に何もしてませんから!
とにかく、ここから去るべき。桜花ちゃんも怯えてるし。
ウチはもう一度、恨めしい気分で野良猫を睨み付けようとすると……。
「にゃぁ」
野良猫が腹を見せ、藤堂はんをジッと見つめている。ウチには視線をあやせようとせずに……。
「ど、どういうことだ? あれって、完全降伏じゃないか? なぜだ?」
はいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはい。
ちゃうから、ちゃいますから!
驚愕の顔芸、いらんから!
猫は降伏するとき、腹を見せませんから! 反撃のポーズですから!
そこまでするのなら、ウチが相手に……。
「……」
えっ?
今度は猫がウチに背を向けて、体を丸め、頭を抱えてる……しかも……。
チョロチョロチョロ……。
し、失禁してるし!
こ、これは一体……。
「ぼ、防御態勢に入っているぞ! どういうことだ、朝乃宮!」
「……」
ハッキリ、言わせて……。
これ、何のポーズ?
ウチは気づかんかった……。
実は野良猫と一度会っていたこと……厳密に言えば、野良猫がウチを見ていたこと……。
ただ、その場面はウチが以前、レッドアーミーの四聖獣を名乗る相手をボコボコにしたところを……麒麟を名乗る相手に制裁を加えたところを目撃していた……。
だから、怖がっていることを……気づかんかった……。
シュナイダーはんは、ウチが藤堂はんをボコボコにしている姿を何度も間近で見ていたせいで恐怖していたことを……。
ウチは知らんかった……。
「きょうね! おやつたべたの!」
「美味しかったか?」
「はい! ひとりでたべれった! あとね! とりさんとんでた!」
「鳥? 雀か?」
「しらない! でね、おさんぽちゅう、ワンチャンが……」
晩ご飯の後、桜花ちゃんはウチの膝に座り、藤堂はんとおばさまが桜花ちゃんのお話しを聞いている。
桜花ちゃんはお気に入りのキャラ、シナモンのパジャマとフード、ぬいぐるみを抱いてご機嫌。
ウチは不機嫌。けど、笑顔で桜花ちゃんの話しを聞く。
ウチが不機嫌な原因は……。
「……」
藤堂はん。睨み付けるけど、逆ににらみ返される。
全く! やりすぎや! 頭がまだ痛いわ! ウチが悪いのは分かるけど!
「ママ! ちゃんときいてる!」
「聞いてます聞いてます」
ウチらは桜花ちゃんが満足するまで聞き手。
まるでお姫様扱い。
藤堂はんから、今日は桜花ちゃんとたくさん遊んで欲しいとお願いされ、ウチとおばさまは桜花ちゃんと遊んでるわけやけど……いろいろと分かったことがある。
まずは話しがいきなりとぶ。
思いついたこと、話したいことを話しているみたい。
それにおしゃべり好き。
ただ、気になるのが、友達の話しがない。
先生の話しはあったけど、友達のことは一言もない。
もしかして、桜花ちゃんは……。
「正道さん、少しお話いいかしら?」
「? ええ、かまいませんが」
おばさま?
いきなりのことで藤堂はんもウチも戸惑っている。
「それなら私の部屋に来て。千春ちゃん、お願いできます?」
「は、はい、朝乃宮、頼めるか?」
「え、ええっ……いいですけど……」
藤堂はんとおばさまはウチらを置いて、部屋に入っていった。
桜花ちゃんと二人っきり……。
「……」
「……」
……ええぇ~……。
ウチが桜花ちゃんの相手一人でせなあかんの?
べ、別に嫌じゃないんやけど……。
「……ままぁ……」
保育園の帰り道、夕日を背に浴びながら桜花ちゃんと手をつないで帰っていると、桜花ちゃんが野良猫を指さした。
さんづけするやなんて、可愛えなぁ~。
けど……。
「シャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「ひぃ!」
野良猫の威嚇に桜花ちゃんはびっくりして、ウチの足下に抱きついてきた。
「お、桜花ちゃん!」
桜花ちゃんがウチの足を木登りの要領で上ってくる。
そのせいでスカートが……。
「ふ、藤堂はん! こっち見たら……」
藤堂はんに見られると焦ったけど、その心配は全くなかった……。
藤堂はんはすぐさま桜花ちゃんと野良猫の間に立っていた。桜花ちゃんを護る為に。
ウチに背を向けているので見られる心配なんてなかった……。
はぁ……。
ウチだけ? なあ、ウチだけ?
フツウ、心配するやん?
それに男の子ってそういうの、興味津々やないの?
ウチはため息をつきながら桜花ちゃんを抱き上げた。
「うっ!」
桜花ちゃんがウチの体を両手両足で蟹挟みしてきた!
ぷるぷる震えていることからよほど怖かった事が伝わる。
必死なのは分かるんやけど……可愛えな~。
ウチは桜花ちゃんの背中をポンポンと触れ、頭を撫でる。
よしよし。大丈夫やから。それとな、桜花ちゃん、女の子なんやから、スカート、スカート。
足広げすぎ。
桜花ちゃんの事はウチと藤堂はんが桜花ちゃんを護るから。
藤堂はんが野良猫を見下ろしているけど、首をそらして目が合わないようにしてる。
ええ、判断です、藤堂はん。
猫と目を合わせると不必要に緊張感を与えてしまい、一触即発の危険な雰囲気になってしまう。特に野良猫は。
最悪襲ってくるかも。
「フシャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
自分よりも何倍もある藤堂はんに、野良猫が威嚇している。
かなり警戒しているし、気の強い子やね。
けど、犬のようにヒトに簡単になつかないからこその魅力があるといいますか……。
ウチ、やっぱり猫派やわ。
ちょっとだけ、ウチも猫と関わりたい……。
そんな軽い気持ちだった……。
ウチと野良猫が目が合った瞬間。
「……」
「……」
えっ?
野良猫はウチと目が合った瞬間、うずくまって耳を横に倒し、しっぽや手足を体の下にしまい込んで頭を引き、伏せの姿勢になった。
ウチと目を合わせようとしない……。
こ、これって……。
「あ、朝乃宮?」
はいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはい。
ちゃうから、ちゃいますから!
藤堂はん、顔芸でそんな驚愕した顔せんとって。
ウチやないから。ウチのせいじゃあいから。
ウチ、こんな風にイジられるの、ほんま大嫌いやねん!
えっ? なに?
ウチ、目の前にいる猫に何かした? してないやん!
それやのに、なに! 完全に降伏のサインやん!
何の冗談? シュナイダーはんといい、野良猫といい、この態度は……。
「藤堂はん、行きましょう」
「い、いや、そこにいる猫、明らかに朝乃宮を……」
「行きましょう」
「いや、だから……」
「行きましょう」
「……」
「行きましょう」
「……お、応」
だ~か~ら! そんな顔芸で何があったんだ的な悲壮な顔せんとって、藤堂はん!
ウチ、絶対に何もしてませんから!
とにかく、ここから去るべき。桜花ちゃんも怯えてるし。
ウチはもう一度、恨めしい気分で野良猫を睨み付けようとすると……。
「にゃぁ」
野良猫が腹を見せ、藤堂はんをジッと見つめている。ウチには視線をあやせようとせずに……。
「ど、どういうことだ? あれって、完全降伏じゃないか? なぜだ?」
はいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはい。
ちゃうから、ちゃいますから!
驚愕の顔芸、いらんから!
猫は降伏するとき、腹を見せませんから! 反撃のポーズですから!
そこまでするのなら、ウチが相手に……。
「……」
えっ?
今度は猫がウチに背を向けて、体を丸め、頭を抱えてる……しかも……。
チョロチョロチョロ……。
し、失禁してるし!
こ、これは一体……。
「ぼ、防御態勢に入っているぞ! どういうことだ、朝乃宮!」
「……」
ハッキリ、言わせて……。
これ、何のポーズ?
ウチは気づかんかった……。
実は野良猫と一度会っていたこと……厳密に言えば、野良猫がウチを見ていたこと……。
ただ、その場面はウチが以前、レッドアーミーの四聖獣を名乗る相手をボコボコにしたところを……麒麟を名乗る相手に制裁を加えたところを目撃していた……。
だから、怖がっていることを……気づかんかった……。
シュナイダーはんは、ウチが藤堂はんをボコボコにしている姿を何度も間近で見ていたせいで恐怖していたことを……。
ウチは知らんかった……。
「きょうね! おやつたべたの!」
「美味しかったか?」
「はい! ひとりでたべれった! あとね! とりさんとんでた!」
「鳥? 雀か?」
「しらない! でね、おさんぽちゅう、ワンチャンが……」
晩ご飯の後、桜花ちゃんはウチの膝に座り、藤堂はんとおばさまが桜花ちゃんのお話しを聞いている。
桜花ちゃんはお気に入りのキャラ、シナモンのパジャマとフード、ぬいぐるみを抱いてご機嫌。
ウチは不機嫌。けど、笑顔で桜花ちゃんの話しを聞く。
ウチが不機嫌な原因は……。
「……」
藤堂はん。睨み付けるけど、逆ににらみ返される。
全く! やりすぎや! 頭がまだ痛いわ! ウチが悪いのは分かるけど!
「ママ! ちゃんときいてる!」
「聞いてます聞いてます」
ウチらは桜花ちゃんが満足するまで聞き手。
まるでお姫様扱い。
藤堂はんから、今日は桜花ちゃんとたくさん遊んで欲しいとお願いされ、ウチとおばさまは桜花ちゃんと遊んでるわけやけど……いろいろと分かったことがある。
まずは話しがいきなりとぶ。
思いついたこと、話したいことを話しているみたい。
それにおしゃべり好き。
ただ、気になるのが、友達の話しがない。
先生の話しはあったけど、友達のことは一言もない。
もしかして、桜花ちゃんは……。
「正道さん、少しお話いいかしら?」
「? ええ、かまいませんが」
おばさま?
いきなりのことで藤堂はんもウチも戸惑っている。
「それなら私の部屋に来て。千春ちゃん、お願いできます?」
「は、はい、朝乃宮、頼めるか?」
「え、ええっ……いいですけど……」
藤堂はんとおばさまはウチらを置いて、部屋に入っていった。
桜花ちゃんと二人っきり……。
「……」
「……」
……ええぇ~……。
ウチが桜花ちゃんの相手一人でせなあかんの?
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「……ままぁ……」
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