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三章

三話 言うなぁあああああああああああああああああああああああ! その十

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「朝乃宮、ありがとな。それとすまん」

 朝乃宮を家まで送る途中、俺は朝乃宮に礼と謝罪をした。
 礼については、俺の背中を押してくれたこと。
 謝罪については、巻き込んでしまったこと。

「……別に藤堂はんが謝る必要なんてありません。決めたのはウチ。だから、藤堂はんが気にする事はありませんから」

 朝乃宮は背中を向けたまま、俺の先を歩く。上を向いたまま、星空を見つめている朝乃宮が何を考えているのか、俺には見当もつかない。
 俺は上春信吾の提案にのった。だが、それだけでは終わらなかった。実はこの話には続きがある。
 それは……朝乃宮も俺達の家族になることと上春信吾が立案したある計画が始動したことだ。
 俺は目をつぶり、そのときのことを回想する。



「よっしゃ! 最大難関、クリア!」
「グッジョブです、父さん!」

 上春信吾と上春はその場で小躍りしそうな勢いではしゃぎ回る。見ているこっちが恥ずかしい。そこまで喜ぶことではないだろうが。
 悪い気はしないが、こそばゆくて仕方ない。後悔するなよと憎まれ口をたたきたくなる。
 俺はふと、女と目が合った。お互い、呆れたように笑みを浮かべている。思っていることはきっと同じだろう。

 厄介な人と出会ってしまったと。

 もしかすると、上春信吾のことでお互い愚痴を言う未来が来るかもしれない。
 そんなことを考えてしまった。

「咲……ホンマ、よかったわ」

 俺の隣にいた朝乃宮が、そうつぶやいた。上春を見つめる朝乃宮は、慈しみに満ちた笑顔だった。
 以前の俺は、朝乃宮はどこか壊れていて、危険人物だと思っていた。破壊を心の底から楽しみ、容赦なく、遠慮なく暴力を振るう朝乃宮が許せなかった。
 誰よりも強いのに、誰かを護る力があるのに、その力を自分の快楽にしか使用しない朝乃宮に嫉妬し、軽蔑していた。

 だが、今は少し違う。
 朝乃宮は情が深い。人の幸せを心から祝福できる慈悲深い女だ。でなければ、毛嫌いしている俺をフォローするようなことはしないだろう。
 朝乃宮が俺の背中を押して、上春家の一員になる決断を手伝ったのは、上春の為。
 嫌いな相手に優しくできるのも、全ては愛する上春の幸せを願ってのことだろう。

 短い間だが、一緒にいてそれが分かった。朝乃宮はもう、昔とは違う。変わったのだ。
 きっと、上春陽菜も草葉の陰で微笑んでいるに違いない。
 死んでないよ! そんなツッコミが聞こえてきそうな気がしたが、どうせ、アイツの事だ。笑って許してくれるのだろう。

「藤堂はん、ウチ、帰ります。送ってください」
「いいのか? 今回の立役者がさっさと家に帰ってしまって」
「……ウチは部外者ですし、一家団欒《いっかだんらん》の邪魔をするほど野暮やありませんから」
「……」

 ついさっきの俺ならば、朝乃宮の意見は分かる気がした。はっきりと、上春家は赤の他人なのだからはしゃごうが何をしようが勝手だと思っていた。
 しかし、上春家と家族になった今の俺は、朝乃宮の言葉は少し寂しいものだと思ってしまった。

 まるで、朝乃宮だけが仲間はずれのような気がしたのだ。どうしてか、お前もここにいていいんだぞって言ってやりたかった。
 だが、朝乃宮には朝乃宮の家族がある。本物の家族が存在するのであれば、俺達のような不完全な家族は必要ないだろう。
 それでも、上春の幸せを願って行動する朝乃宮に、何かご褒美のようなものがあってもバチは当たらないのではと思うのは、俺の勝手な考えだろうか?

 しかし、朝乃宮本人が望まない以上、俺は黙って朝乃宮の言うことを聞いたほうがいいのかもしれない。
 俺は言葉を飲み込み、朝乃宮の後を追うことにしたが。

「ちょっと、待って!」
「?」

 上春信吾が俺達を呼び止める。
 なんだ? まだ何かあるのか?

「千春ちゃん。まだ話は終わっていないんだ。だから、もう少し付き合ってくれないか」
「?」

 朝乃宮がきょとんとするのは無理もないだろう。このタイミングで、なぜ上春信吾が朝乃宮を止めたのか、俺だって分からない。
 だが、何かとんでもないことをしてくれそうな気がして、つい期待してしまった。

「千春ちゃん、聞いての通り、僕達はお互い足りないものを補い補完していく計画をたてた。僕はこれを『集合体 アグリゲーション 』と呼ぶことにした。ここまではいいかい?」
「は、はあ……」

 朝乃宮が戸惑うのは当然だ。何が集合体だ。俺達はアメコミのヒーローなんかじゃないんだぞ。悪人をよってたかってタコ殴りにするつもりか?
 きっと、強の影響だろう。強が見ていたアニメを上春信吾が見て、その影響を受けたと思われる。まあ、アメコミは格好いいとは思うけどな。

 集合体。
 お互い抱えている問題をカバーしながら解決し、補完する。
 もし、補完できた場合、どうなるのだろうか? 解散するのか? だとしたら、俺達は家族ではなくなるのか?
 そんな疑問が頭によぎった。

「この計画にはもう一人、必要な人物がいる。誰か分かるかい、千春ちゃん?」
「……陽菜ですか?」
「千春ちゃんだよ」

 な、なぜだ?
 上春信吾の言葉に、俺も朝乃宮も疑問符が頭に浮かんでいることだろう。
 どうして、朝乃宮がこの計画に関わってくるんだ? 朝乃宮は関係ない……とは言わないが、参加する理由が希薄だと思う。
 朝乃宮は上春の姉貴分だ。妹がどうなっていくのか、見守りたい気持ちはあるだろう。
 そういう意味ではこの計画に朝乃宮は関わってくるとは思うが、必要な意味が分からない。

 この計画は、家族のことで何かゆがみがある者、悩みがある者がお互い支え合って助けあう計画だ。つまり、この計画の参加者は家族に悩みを持つものになる。
 俺は家族に捨てられたことで、誰かと親しくなるのが怖くなった。
 最後に捨てられるんじゃないかって怯えてしまい、自分から人と距離をとるようになってしまった。

 上春信吾は結婚せずに子供を養うことになった。
 血のつながりがないことにコンプレックスを抱え、子供達に遠慮していた。そのせいで、子供達とはうわべだけの取り繕った接し方になってしまった。

 女は失ったものを取り戻すためだろう。
 なぜ、今頃俺とやり直そうと思ったのかは不明だが、もう一度家族を持つ決心をした。それを叶えるためにここにいる。

 強は家族に捨てられたことで心を閉ざしてしまった。
 自分の我儘のせいで捨てられたと思い、ただ人に従う感情のない人間になってしまった。
 少しはマシになったが、それでもまだ、強は皆に心を閉ざしている気がする。

 上春は……正直、わからない。上春も親に捨てられたが、よりを戻したいそぶりは一切見せていない。
 家族みんな仲良くを目指しているが、本当に生みの親に未練はないのだろうか?

 義信さんと楓さんは特に問題ない……はず。
 だが、この計画に参加することを肯定している為、何かあるのかもしれない。
 昔、女とは喧嘩別れしたと聞いている。もしかすると、そこらへんが肝なのかもしれない。

 ここで疑問なのが、朝乃宮がどう関わってくるかだ。朝乃宮にも家族についての悩みがあるのだろうか?
 思い当たる節はある。
 この年で一人暮らししていること、以前、家族について苛烈な発言をしていること。朝乃宮と出会った当初の壊れっぷり等々。
 その事が関係しているのだろうか?

「千春ちゃん。咲や陽菜のことを助けると思って、この計画に参加してくれないかな? それで、一緒に暮らそう」
「一緒に暮らす?」
「そうだよ、僕達は家族になるんだ。みんなで助け合おう。ちなみに、義信さんと楓さん、澪さんの許可を取っているから」

 手回しがいいと思いつつ、疑問が出てくる。義信さんが許可したことだ。
 たとえ、どんな理由があるにしろ、人様の家族を預かろうだなんて、義信さんが許すだろうか?
 きっと義信さんなら、朝乃宮に家族と一緒に暮らすよう説得すると思う。
 もちろん朝乃宮の相談にのって、なぜ家族と一緒に暮らしたくないのか、そこを聞き出して説得、もしくは朝乃宮の親と交渉して問題解決をすると思う。自分の家で預かることはしないはずだ。

 上春信吾はどんなマジックを使って義信さんを説得したのか。それはきっと、朝乃宮の家庭環境が関わってくるのだろうか?
 朝乃宮と関わりが少ない俺には分かるはずもない。

「……ウチは遠慮しておきます。ウチは別に家族のことなんて……」

 朝乃宮は悲しげに、うつむきながら首を横に振る。
 バカ野郎……家族のことで問題ないなら、そんな泣きそうな顔をするな、こっちまで悲しくなるだろうが。
 俺の言葉は朝乃宮に届かないだろう。俺と朝乃宮に深い関りはないし、絆も信頼もない。
 だから、俺の声は朝乃宮に届かない。もし、朝乃宮の心を動かせる人物がいるとしたら……。

「……お願いします、朝乃宮千春さん。この計画に参加していただけないでしょうか?」

 俺は目を丸くした。きっと、朝乃宮もそうだ。
 上春が朝乃宮の前で頭を下げたからだ。腰を九十度に曲げ、頭を深く下げている。
 いつもの慣れ親しんだ態度ではなく、真摯な態度で朝乃宮にお願いしている。

 上春がこのようなお願いの仕方をしているのは、自分の中のルールを破ってのことだろう。
 上春は朝乃宮に甘えていた。
 だが、その甘えはある一定の線引きがあって、朝乃宮に深く踏み込まない、踏み込んでほしくないところは絶対にしないと決めていたはずだ。
 それが上春の自分が決めたルールであり、それを守り続けていた。

 だが、今、そのルールを破り、朝乃宮の踏み込んでほしくないところを踏み込んでいる。
 上春にそうさせたのは、きっと朝乃宮を想ってのことだろう。
 その覚悟が伝わったのか、朝乃宮はそっと上春の肩に手を置き、そっと抱き寄せた。

「……咲のお願いやし、断るわけにはいきません。ええよ、その計画にのっても」
「……ありがとう、ちぃーちゃん」

 上春は肩をふるわせ、泣いていた。朝乃宮はずっと上春を優しく抱きしめている。
 このやりとりが何を意味するのか、俺には分からなかった。
 分かっていることは、朝乃宮も家族について悩みがあるのだろうということと、これから朝乃宮は俺達の家族になるということだった。



 これが先ほどのやりとりの一部始終だ。
 朝乃宮が俺達と一緒に暮らすことについては、要相談ということで、今日は一応解散となった。
 俺は朝乃宮が引っ越してくることに異存はなかった。
 今更居候が一人増えたところで何だというのか。それに朝から晩まで一緒に過ごしてきたのだ。本当に今更だ。

 俺は自分の考えに驚き、おかしくて笑ってしまった。
 上春家が我が家に来たとき、あれほど苦労と嫌悪していたのに、今ではなんとも思っていない。当たり前のように受け入れている。
 慣れとは本当に恐ろしい。

「藤堂はんこそ、ウチが藤堂家に居着いたら迷惑と違いますの?」
「別に。上春には朝乃宮が、朝乃宮には上春が必要なのだろ? お互い助け合えるのなら一緒にいるべきだ。俺には関係ないがな」

 そうだ。この同居はお互いの欠けている部分を補う為のものだ。
 俺は俺のことで精一杯だし、任せられるものは人任せでいいだろう。

 俺の相手は上春信吾だ。上春信吾が望むものを、俺が望むものをお互い助け合いながら見つけなければならない。

 家族とは何なのか? どうしたら、家族になれるのか?

 でなければ、前に進めない。誰も愛せない。

「……ほんま、面倒くさいお人やね」
「やかましい。それと、ここははっきりとさせておきたいんだが、朝乃宮、誕生日はいつだ?」
「? 六月ですけど」

 そうか、六月か……くくくっ、お前が六月生まれで本当によかったぞ。
 いぶかしむ朝乃宮に、俺は大事なことを告げる。

「俺は五月だ。言いたいことは分かるな? これからは年上の俺に敬意を示せよ」

 そうだ。俺の方が早生まれだ。つまり、俺が兄で朝乃宮が妹なのだ。
 正直、こんな危ない妹なんて願い下げだが、朝乃宮が姉というのは更に居心地が悪い。年上は敬うべき存在だからな。
 本当に朝乃宮が六月生まれで、俺が五月生まれでよかった。
 朝乃宮は目を丸くし、呆れた顔をしている。呆れられようが、ここは大事なことだ。譲る気は全くない。

「別にどーでもいいんですけど、ほんま、小さいお人やね、藤堂はんは」
「それこそ今更だな。お前相手に敬うとか、冗談じゃないからな」
「……なんか、腹立つわ。実はウチ、四月生まれです」
「……もしもし、上春か。夜分スマン。朝乃宮の誕生日を……うおっ!」
「ふんっ!」

 こ、コイツ、木刀で容赦なく突いてきやがった!
 なんとか避けることができたが、傷害事件ものだぞ、これは。しかも、舌打ちしやがって。

 前言撤回。こんな危ない妹、願い下げだ。
 コイツとは極力関わらないよう努力しなければ。
 やはり、朝乃宮は危険人物だ。あのときみせた儚い表情は俺の見間違いだろう。
 朝乃宮の問題は何か分からないが、それでも、もし俺に何かできるのであれば、手くらいは貸そう。背中を押してくれた礼として。

 そう思いつつ、俺は朝乃宮と憎まれ口を叩き合い、夜道を歩き出す。
 歩いて行く道は暗くて見通しがきかないが、それでも、夜空に浮かぶ淡い星の光が暗闇を照らす希望であることを信じて、俺達は先に進んでいくしかない。

 この家族の行く末はハッピーエンドなのか、それとも、バッドエンドなのか。
 叶うのであれば、今度こそハッピーエンドでありますように。
 そう星に願いながら、朝乃宮と一緒に帰り道を歩いていた。
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