197 / 523
一章
一話 悪意 その一
しおりを挟む
「!」
俺はつい身構えてしまう。
俺に声をかけてきたのは、俺のよく知る女子だった。
「……上春か」
上春咲。
伊藤と同じ一年の風紀委員で、フェアリーボブに大きめのぱっちりとした目のした女の子。
上春は俺達のように不良を相手にすることはなく、町や校内の美化活動、各教室の掃除用具チェック等をしてくれている。
元々、風紀委員は美化委員から名前を変えた委員だ。なので、美化委員の仕事も引き継いで風紀委員が行っている。
上春が美化委員関係の仕事をしているのは、俺や左近の意向だ。上春の姉のような事を絶対に避けるための処置でもある。
上春姉は俺達風紀委員の、この青島のヒーローといってもいい。本人が聞けばヒロインでしょ! って怒られそうなのだが。
その恩人の妹に危ない真似はさせられない。それに上春には最凶のボディガードが存在する。
まあ、今はそんなこと、どうでもいいのだが。
俺は安堵のため息をつく。
よくよく考えれば、伊藤が俺を藤堂先輩って呼ぶわけがない。喧嘩別れした後だったので、もし、伊藤に出会ったら気まずかったのだが、相手は上春だ。気にしなくて済む。
「何か用か?」
「あ、あの……ほのかさん、知りませんか?」
「……伊藤か?」
俺の心臓がどきっと強くはね打つ。動揺を顔に出さないよう、奥歯をかみしめる。
「はい。今日はほのかさんと一緒に喫茶店『BLUE PEARL』にいく約束をしていたのですが、見つからなくて……携帯にも出ないんです。ちょっと心配で……」
俺の責任……だろうな。
もしかしたら、まだどこかで泣いているのかもしれない。だとしたら、俺も探すべきだろう。
喧嘩のこと、気にしている場合じゃない。
「悪い……どこにいるかは分からない。俺も探そうか?」
「い、いえ! 藤堂先輩の手を煩わせる事でもありませんし、もう少し探してみます」
俺は心の中でほっとしながら、メールで伊藤に謝罪することを決めた。電話だと、また口論になる可能性もあるし、電話に出てくれないことだって考えられる。
どこか言い訳じみたことを考えながら、上春と別れ、メールを打とうとしたとき。
ガンガンガン!
何の音だ?
どこからともなく何かを叩く音が聞こえてきた。その音のせいで、上春の足が止まってしまう。俺もメールを打つ手が止まる。
ガンガンガン!
気のせいじゃない。何かを叩くような金属音がする。
音は誰もいない教室から聞こえてきた。誰もいないはずの教室から聞こえる不審な音。調べてみるか。
「ふ、藤堂先輩……」
いつの間にか上春が俺の袖をくいくいと引っ張っている。きっと不安なのだろう。弱々しく袖を引っ張る上春に、俺はどうするべきか思考する。
上春の事を考えて、ここから離れるべきか? それとも、不審な音が何か、確かめるべきか?
俺がとるべき行動は……。
「上春、ここから離れるぞ」
ここは上春の安全を確保するべきだろう。どこか上春を安全な場所へ移動させたら、再度この教室を調べればいい。
上春は安堵したような笑顔を浮かべている。
俺は正しい解を導き出したようだ。今度は失敗しなかったことにほっとしつつ、ここから離れようとしたとき。
「いややわ~、ほんま驚きです。まさか、咲と藤堂はんが逢い引きしてはるなんて」
ぞっとする冷たい声に、俺は不審な音以上に警戒を強める。
俺達に声をかけてきたのは同じ風紀委員の朝乃宮だった。
朝乃宮千春。
風紀委員の武闘派と呼ばれる四人のうちの一人。
艶つやを帯びたきめ細やかな黒髪に上品な物腰、凛とした雰囲気を持ち合わせる大和撫子……なのは外見だけで、性格は凶悪で狂暴、自分の欲望に忠実な女だ。俺の天敵といってもいい。
獅子身中の虫という言葉が一番よく似合う女だ。
風紀委員が設立する前、俺達は敵同士だった。朝乃宮とは何度も喧嘩し、そのたび朝乃宮にボコられた。俺にとっては悪夢のような出来事だった。
お互い風紀委員に所属することになったが、俺も朝乃宮もお互い口をきかずに過ごしてきた。お互い気に入らないということだけが共通認識だった。
その朝乃宮が俺に話しかけてきたのは、朝乃宮が溺愛する上春がいるからだ。
「も、もう! ちーちゃん! からかわないで!」
「藤堂はんの袖を握りながらそないなこと言われても、全然説得力がありませんえ」
上春はばっと俺から離れ、顔を真っ赤にして朝乃宮にくってかかる。朝乃宮は俺をダシにして、上春をからかいたいだけなのだろう。正直、迷惑だ。
だが、朝乃宮がいれば、上春に危害の及ぶことはない。朝乃宮の強さだけは認めているからはっきりと断言できる。
「上春、朝乃宮と一緒にここから離れろ。俺は教室を調べる」
「待ってください! 私だって風紀委員です。この怪奇現象を調べる義務がありますから!」
先ほどとは打って変わって、上春はやる気に満ちている。きっと、朝乃宮の前では弱みを見せたくないのだろう。
本当に仲の良い二人だ。姉妹のようにも見えてしまう。
「怪奇現象? 何の話です?」
事態が飲み込めない朝乃宮は首をかしげていたが……。
ガンガンガン!
まるで朝乃宮の疑問に答えるように音が鳴り響く。
「……なるほど、怪奇現象やね。誰もいない教室から異音がする。ウチ、怖いわ~」
「ちょ、ちょっと、ちーちゃん! 抱きつかないで!」
コイツ、絶対に上春をからかってやがるな。怖がっているヤツが幸せそうな笑顔を浮かべるわけがない。
俺は上春と朝乃宮のじゃれあいを無視し、教室に近づく。
二人のバカ騒ぎのせいで、恐怖は薄れていた。怖がっている方が馬鹿らしく思えたからだ。
俺はドアから教室の状態を確認する。
カーテンが閉まっているせいか、教室は夕陽の日差しを通さず、真っ暗だ。それでも、目をこらせばうっすらと教室の中は見えてくる。
教室には……やはり、誰もいない。だとしたら、音の正体は何なのか?
「ふ、藤堂先輩。どうですか?」
上春のおびえた声に、俺は事実を伝える。
「……誰もいないな。特に音を出すようなものは見つからない。教室に入って、明かりをつけてみるか」
「ちょっと待ってください」
上春は鞄の中をガサガサと手を入れ、何かを探していた。
何を取り出す気なんだ?
しばらくして、上春が取り出したのは……。
俺はつい身構えてしまう。
俺に声をかけてきたのは、俺のよく知る女子だった。
「……上春か」
上春咲。
伊藤と同じ一年の風紀委員で、フェアリーボブに大きめのぱっちりとした目のした女の子。
上春は俺達のように不良を相手にすることはなく、町や校内の美化活動、各教室の掃除用具チェック等をしてくれている。
元々、風紀委員は美化委員から名前を変えた委員だ。なので、美化委員の仕事も引き継いで風紀委員が行っている。
上春が美化委員関係の仕事をしているのは、俺や左近の意向だ。上春の姉のような事を絶対に避けるための処置でもある。
上春姉は俺達風紀委員の、この青島のヒーローといってもいい。本人が聞けばヒロインでしょ! って怒られそうなのだが。
その恩人の妹に危ない真似はさせられない。それに上春には最凶のボディガードが存在する。
まあ、今はそんなこと、どうでもいいのだが。
俺は安堵のため息をつく。
よくよく考えれば、伊藤が俺を藤堂先輩って呼ぶわけがない。喧嘩別れした後だったので、もし、伊藤に出会ったら気まずかったのだが、相手は上春だ。気にしなくて済む。
「何か用か?」
「あ、あの……ほのかさん、知りませんか?」
「……伊藤か?」
俺の心臓がどきっと強くはね打つ。動揺を顔に出さないよう、奥歯をかみしめる。
「はい。今日はほのかさんと一緒に喫茶店『BLUE PEARL』にいく約束をしていたのですが、見つからなくて……携帯にも出ないんです。ちょっと心配で……」
俺の責任……だろうな。
もしかしたら、まだどこかで泣いているのかもしれない。だとしたら、俺も探すべきだろう。
喧嘩のこと、気にしている場合じゃない。
「悪い……どこにいるかは分からない。俺も探そうか?」
「い、いえ! 藤堂先輩の手を煩わせる事でもありませんし、もう少し探してみます」
俺は心の中でほっとしながら、メールで伊藤に謝罪することを決めた。電話だと、また口論になる可能性もあるし、電話に出てくれないことだって考えられる。
どこか言い訳じみたことを考えながら、上春と別れ、メールを打とうとしたとき。
ガンガンガン!
何の音だ?
どこからともなく何かを叩く音が聞こえてきた。その音のせいで、上春の足が止まってしまう。俺もメールを打つ手が止まる。
ガンガンガン!
気のせいじゃない。何かを叩くような金属音がする。
音は誰もいない教室から聞こえてきた。誰もいないはずの教室から聞こえる不審な音。調べてみるか。
「ふ、藤堂先輩……」
いつの間にか上春が俺の袖をくいくいと引っ張っている。きっと不安なのだろう。弱々しく袖を引っ張る上春に、俺はどうするべきか思考する。
上春の事を考えて、ここから離れるべきか? それとも、不審な音が何か、確かめるべきか?
俺がとるべき行動は……。
「上春、ここから離れるぞ」
ここは上春の安全を確保するべきだろう。どこか上春を安全な場所へ移動させたら、再度この教室を調べればいい。
上春は安堵したような笑顔を浮かべている。
俺は正しい解を導き出したようだ。今度は失敗しなかったことにほっとしつつ、ここから離れようとしたとき。
「いややわ~、ほんま驚きです。まさか、咲と藤堂はんが逢い引きしてはるなんて」
ぞっとする冷たい声に、俺は不審な音以上に警戒を強める。
俺達に声をかけてきたのは同じ風紀委員の朝乃宮だった。
朝乃宮千春。
風紀委員の武闘派と呼ばれる四人のうちの一人。
艶つやを帯びたきめ細やかな黒髪に上品な物腰、凛とした雰囲気を持ち合わせる大和撫子……なのは外見だけで、性格は凶悪で狂暴、自分の欲望に忠実な女だ。俺の天敵といってもいい。
獅子身中の虫という言葉が一番よく似合う女だ。
風紀委員が設立する前、俺達は敵同士だった。朝乃宮とは何度も喧嘩し、そのたび朝乃宮にボコられた。俺にとっては悪夢のような出来事だった。
お互い風紀委員に所属することになったが、俺も朝乃宮もお互い口をきかずに過ごしてきた。お互い気に入らないということだけが共通認識だった。
その朝乃宮が俺に話しかけてきたのは、朝乃宮が溺愛する上春がいるからだ。
「も、もう! ちーちゃん! からかわないで!」
「藤堂はんの袖を握りながらそないなこと言われても、全然説得力がありませんえ」
上春はばっと俺から離れ、顔を真っ赤にして朝乃宮にくってかかる。朝乃宮は俺をダシにして、上春をからかいたいだけなのだろう。正直、迷惑だ。
だが、朝乃宮がいれば、上春に危害の及ぶことはない。朝乃宮の強さだけは認めているからはっきりと断言できる。
「上春、朝乃宮と一緒にここから離れろ。俺は教室を調べる」
「待ってください! 私だって風紀委員です。この怪奇現象を調べる義務がありますから!」
先ほどとは打って変わって、上春はやる気に満ちている。きっと、朝乃宮の前では弱みを見せたくないのだろう。
本当に仲の良い二人だ。姉妹のようにも見えてしまう。
「怪奇現象? 何の話です?」
事態が飲み込めない朝乃宮は首をかしげていたが……。
ガンガンガン!
まるで朝乃宮の疑問に答えるように音が鳴り響く。
「……なるほど、怪奇現象やね。誰もいない教室から異音がする。ウチ、怖いわ~」
「ちょ、ちょっと、ちーちゃん! 抱きつかないで!」
コイツ、絶対に上春をからかってやがるな。怖がっているヤツが幸せそうな笑顔を浮かべるわけがない。
俺は上春と朝乃宮のじゃれあいを無視し、教室に近づく。
二人のバカ騒ぎのせいで、恐怖は薄れていた。怖がっている方が馬鹿らしく思えたからだ。
俺はドアから教室の状態を確認する。
カーテンが閉まっているせいか、教室は夕陽の日差しを通さず、真っ暗だ。それでも、目をこらせばうっすらと教室の中は見えてくる。
教室には……やはり、誰もいない。だとしたら、音の正体は何なのか?
「ふ、藤堂先輩。どうですか?」
上春のおびえた声に、俺は事実を伝える。
「……誰もいないな。特に音を出すようなものは見つからない。教室に入って、明かりをつけてみるか」
「ちょっと待ってください」
上春は鞄の中をガサガサと手を入れ、何かを探していた。
何を取り出す気なんだ?
しばらくして、上春が取り出したのは……。
0
お気に入りに追加
61
あなたにおすすめの小説
英雄になった夫が妻子と帰還するそうです
白野佑奈
恋愛
初夜もなく戦場へ向かった夫。それから5年。
愛する彼の為に必死に留守を守ってきたけれど、戦場で『英雄』になった彼には、すでに妻子がいて、王命により離婚することに。
好きだからこそ王命に従うしかない。大人しく離縁して、実家の領地で暮らすことになったのに。
今、目の前にいる人は誰なのだろう?
ヤンデレ激愛系ヒーローと、周囲に翻弄される流され系ヒロインです。
珍しくもちょっとだけ切ない系を目指してみました(恥)
ざまぁが少々キツイので、※がついています。苦手な方はご注意下さい。
天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します
バナナ男さん
BL
享年59歳、ハッピーエンドで人生の幕を閉じた大樹は、生前の善行から神様の幹部候補に選ばれたがそれを断りあの世に行く事を望んだ。
しかし自分の人生を変えてくれた「アルバード英雄記」がこれから起こる未来を綴った予言書であった事を知り、その本の主人公である呪われた英雄<レオンハルト>を助けたいと望むも、運命を変えることはできないときっぱり告げられてしまう。
しかしそれでも自分なりのハッピーエンドを目指すと誓い転生ーーーしかし平凡の代名詞である大樹が転生したのは平凡な平民ではなく・・?
少年マンガとBLの半々の作品が読みたくてコツコツ書いていたら物凄い量になってしまったため投稿してみることにしました。
(後に)美形の英雄 ✕ (中身おじいちゃん)平凡、攻ヤンデレ注意です。
文章を書くことに関して素人ですので、変な言い回しや文章はソッと目を滑らして頂けると幸いです。
また歴史的な知識や出てくる施設などの設定も作者の無知ゆえの全てファンタジーのものだと思って下さい。
黒犬と山猫!
あとみく
BL
異動してきたイケメン同期の黒井。酔い潰れた彼をタクシーに乗せようとして、僕は何かが駆けめぐるのを感じた…。人懐こく絡んでくる黒井に一喜一憂が止まらない、日記風の長編。カクヨムでも公開しています。
【あらすじ】
西新宿の高層ビルで、中堅企業に勤める営業5年目の僕(山根)。本社から異動してきた黒井は同期だが、イケメン・リア充っぽいやつで根暗な僕とは正反対。しかし、忘年会をきっかけに急接近し、僕はなぜだかあらぬ想いを抱いてしまう。何だこれ?まさか、いやいや…?…えっ、自宅に送ってもう泊まるとか大丈夫なのか自分!?
その後も気持ちを隠したまま友人付き合いをするが、キスをきっかけに社内で大騒動が起こってしまい…
途中から、モヤモヤする社会人生活で、何かを成したい、どこかへ向かいたい二人の、遅咲きの青春小説?的な感じにもなっていきます!(作者の趣味全開な部分もあり、申し訳ありません!)
【設定など】
2013年冬~、リアルタイムで彼らの日々を「日記風」に書いてきたものです。当時作者が西新宿で勤めており、何日に雪が降ったとかも、そのまんま。社内の様子などリアルに描いたつもりですが、消費税がまだ低かったり、IT環境や働き方など、やや古臭く感じるかもしれません…。
なお視点は<僕>による完全一人称で、ひたすらぐるぐる思考しています。また性描写はR15にしていますが、遭遇率は数%かと…(でもないわけじゃないよ!笑)。
【追記】
長編とはいえとうとう300話もこえてしまい、初めましての方のために少々ガイド的な説明をば(尻込みしてしまうと思うので…)。
ひとまず冒頭は<忘年会>がメインイベントとなり、その後クリスマスを経て年明け、第27話まで(2章分)が、山根と黒井が出会って仲良くなるまでのお話です。読み始めてみようかなという方は、ひとまずそこまででひと段落するんだなーと思っていただければ!
ちなみにその後は、温泉に行こうとしておかしなことが起きたり、会社そっちのけで本気の鬼ごっこみたいなことをしたり、決算期にはちょっと感極まった山場を迎えたりします。まだ更新中ですが、ハッピーエンド完結予定です!
【R-18】踊り狂えその身朽ちるまで
あっきコタロウ
恋愛
投稿小説&漫画「そしてふたりでワルツを(http://www.alphapolis.co.jp/content/cover/630048599/)」のR-18外伝集。
連作のつもりだけどエロだから好きな所だけおつまみしてってください。
ニッチなものが含まれるのでまえがきにてシチュ明記。苦手な回は避けてどうぞ。
IF(7話)は本編からの派生。
距離を置きましょう? やったー喜んで! 物理的にですけど、良いですよね?
hazuki.mikado
恋愛
婚約者が私と距離を置きたいらしい。
待ってましたッ! 喜んで!
なんなら物理的な距離でも良いですよ?
乗り気じゃない婚約をヒロインに押し付けて逃げる気満々の公爵令嬢は悪役令嬢でしかも転生者。
あれ? どうしてこうなった?
頑張って断罪劇から逃げたつもりだったけど、先に待ち構えていた隣りの家のお兄さんにあっさり捕まってでろでろに溺愛されちゃう中身アラサー女子のお話し。
×××
取扱説明事項〜▲▲▲
作者は誤字脱字変換ミスと投稿ミスを繰り返すという老眼鏡とハズキルーペが手放せない(老)人です(~ ̄³ ̄)~マジでミスをやらかしますが生暖かく見守って頂けると有り難いです(_ _)お気に入り登録や感想、動く栞、以前は無かった♡機能。そして有り難いことに動画の視聴。ついでに誤字脱字報告という皆様の愛(老人介護)がモチベアップの燃料です(人*´∀`)。*゜+
皆様の愛を真摯に受け止めております(_ _)←多分。
9/18 HOT女性1位獲得シマシタ。応援ありがとうございますッヽ(*゚ー゚*)ノ
落ちろと願った悪役がいなくなった後の世界で
黄金
BL
悪役ツビィロランに異世界転移した主人公は、天空白露という空に浮かぶ島で進む乙女ゲームの世界にきていた。
きて早々殺されて、目が覚めるとお助けキャラのイツズが自分の死体を埋めるのだと言っている。
これは前世で主人公の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界で、悪役が断罪されたところから始まる。
地上に逃げたツビィロランとイツズは、それから十年穏やかに過ごしていたのに……。
※やっぱり異世界転移(転生)ものは楽しいですね〜。ということで異世界ものです。
琥珀に眠る記憶
餡玉(あんたま)
BL
父親のいる京都で新たな生活を始めることになった、引っ込み思案で大人しい男子高校生・沖野珠生。しかしその学園生活は、決して穏やかなものではなかった。前世の記憶を思い出すよう迫る胡散臭い生徒会長、黒いスーツに身を包んだ日本政府の男たち。そして、胸騒ぐある男との再会……。不可思議な人物が次々と現れる中、珠生はついに、前世の夢を見始める。こんなの、信じられない。前世の自分が、人間ではなく鬼だったなんてこと……。
*拙作『異聞白鬼譚』(ただ今こちらに転載中です)の登場人物たちが、現代に転生するお話です。引くぐらい長いのでご注意ください。
第1幕『ー十六夜の邂逅ー』全108部。
第2幕『Don't leave me alone』全24部。
第3幕『ー天孫降臨の地ー』全44部。
第4幕『恋煩いと、清く正しい高校生活』全29部。
番外編『たとえばこんな、穏やかな日』全5部。
第5幕『ー夜顔の記憶、祓い人の足跡ー』全87部。
第6幕『スキルアップと親睦を深めるための研修旅行』全37部。
第7幕『ー断つべきもの、守るべきものー』全47部。
◇ムーンライトノベルズから転載中です。fujossyにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる