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60:よいお年を 再び

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「……今年一年ももうすぐ終わりですね、先輩」
「……全くだ。思い返すと、あっという間だったな」
「それにしても、今年のクリスマスのオチ、ひどくないっすか? 私の華麗なる活躍が台無しです。それに去年は少しいいカンジで終わったのに、今回はギャグで終わってしまったじゃないですか!」
「自業自得だけどな」
「ううっ……せ、先輩は今年一年、何が印象深かったですか?」
「話題を変えたな? まあ、ニュースでいえば、天皇陛下の即位だな。平成が終わり、令和になった。それと消費税増税だな。京アニの放火、煽り運転、台風の被害……数え上げたら、きりがない」
「ですね~。年末のネタは去年やりましたし、なぞかけでしめますか。それでは、年末とかけまして、新郎の謝辞ととく」
「その心は?」
「締めの挨拶は感謝の言葉で! みなさんも今年一年お世話になった人や友達に一言、伝えておきましょう! いかがっすか?」
「……けっこうまともで驚いた。いいんじゃないか?」
「いいね、いただきました! それでは私達も挨拶をしますか?」
「そうだな、まずは伊藤、風紀委員の仕事を手伝ってくれてありがとな。助かったよ」
「「……」
「伊藤?」
「いえいえ! こちらこそ! その……面と向かって言われると照れますね」
「普段言わないからな。でも、感謝はいつもしているぞ」
「先輩……」
「いや、毎日は嘘だな。日曜日とか活動をしてないし」
「せんぱ~い……空気読んで~」
「おっほん。では、次だ」
「誤魔化しましたね、全く……では」
「お気に入りやこのお話を一読いただきました読者様、ありがとうございました。それでは……」
「「よいお年を!」」
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