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番外編 アニメ化記念? SS

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「なんだよアース、このなんともまとまりのねえ連中は。何のために俺をここに呼び出しやがった?」

 突然アースに呼び出されたグラッドは、集合場所にやってきたと同時にそんなセリフを吐いた。無理もない、そこにはブルーカラーのツヴァイやミリーを始めとした初期組、更にフェアリークィーンや龍姫、ゼタンを始めとしたまとまりがないメンツが揃っていたからだ。

「グラッドの言葉じゃないが、何でアースは俺達を呼び出したんだ? これだけの面子を集めておいて何もないと言う事は無いだろう?」

 と、ツヴァイも口を開く。周囲に居るアースを覗いた面子もうんうんと頷く。ただ集まってくれ、と言われただけに過ぎないからだ。

「うん、主要メンバーが集まってくれたので呼び寄せた理由を話すよ……実は、自分達のワンモアでの活動の一部がアニメになった。まずは今から一話が始まるので見て欲しい」

 怪訝な表情を浮かべながらも、とあるおっさんのVRMMO活動記とタイトルがついたアニメが始まり、三〇分の間、全員が視聴した。

「懐かしいですねー、この時はこんな装備してましたね私達」「そうですね、大太刀もなかった時代でしたね。振り返ると、私達はこの世界で長く旅をしてきたんですねぇ」

 視聴を終えた後、ミリーとカザミネが感慨深くうんうんと頷いている。一方で……

「私の出番はまだ先になりそうね……」「我が姉のやらかし具合がアニメとなって流れてしまうのか……憂鬱じゃのう」「なんですって!?」

 一方でフェアリークィーンと龍姫の二人は、口喧嘩を始めてしまった。それを見てノーラとロナはレアな物を見たとばかりに眺めて楽しんでいる。何方も国のトップに属する存在であり、こんな姿を見る機会はそうそうあるものではない。

「妖精国にくる以前のアースはこんな感じだったのか。駆け出し時代は可愛いもんだなぁ」

 一方でゼタンはのんびりとしながらも、駆け出し時代のアースをみれた事が純粋に楽しかったようだ。

「これ、話の流れ的に俺は一番ダメだった時代をもろに見られることになるのかよ……苛つくぜ」

 まあ、そんな言葉がグラッドの口から出てしまうのも仕方がないだろう。この時のグラッドはかなり荒れていた事もあって、良い所は全くと言っていいほどない。

「次は一週間後か?」「そうだね、一週間後に流れる予定になってるよ。後、いくつかの動画サイトでも放送されるから、見返すのはそう難しくないと思うよ」

 レイジの言葉に、アースが今後の予定を確認しながら返事を返す。更に順次放送される動画サイトも皆に伝える。

「集まってもらった理由は以上だよ、特になければ解散するけど……そこ、いい加減喧嘩を終わりにして!」

 いまだに喧嘩を続けているフェアリークィーンと龍姫の姿は、とてもお見せできない状態となっていた。久しぶりに大喧嘩をしたためか、加減が出来なかったのかもしれない。

 こうして、アニメは始まった。
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