528 / 608
二章
517話
しおりを挟む
朝の食事にはナギの人たちはほとんど起きてこなかった。
旅疲れが取れてないのに飲んだらそうなる。
胃に優しい食事と肝臓にいいハーブのお茶を各部屋に持って行ってもらった。
王女さまたちは、甘い豆汁が気になって仕方ない感じでバッチリ起きてきたよ。
リンさんは通常通り。侍女の鏡!!!
『『おはよう!』』
さすがお若い。お肌がプルルンだよ!可愛いなぁ。
『『夜中にも何か美味しい香りがしていた。ここの厨房はずっと料理をしておるのか?』』
騎士さんたちのお弁当の準備が大変な量なのでフル回転だと思う。
でもそこまで匂いがひろがるかなって思ったら、どうやら良い匂いが広がって、我慢できなくなったグレーデンとアッガスの騎士さんたち庭で五平餅を焼き出したらしい。
それは夜中に迷惑だ。お腹空いちゃう。
もちろんナギの人たちも起きてきて一緒に食べたらしい。
仲がグッと良くなったのだとか。
『『花摘みに起きたら匂いが良過ぎて庭に出て行ってリンに怒られてしまったよ』』
おー。
『それは申し訳ありません』
『『普段出来ない夜のおやつが出来て楽しかったよ。美味しかったしな』』
味噌と醤油の焦げる香りって良いよね。
『『さぁ。私たちに甘い豆の汁を用意してたもれよ』』
お二人は厨房に声をかけて席についた。
『どうぞ、ご賞味ください』
アッガスのコック長が何やら豪華な銀トレイに不似合いの木の茶碗をのせて持ってきた。
赤い豆を中心に黄色い豆と緑の豆を見栄えで混ぜたようだ。
餅も普通の餅と芋餅とすいとんと色々入ってる。
こんなの私も初めてだよ。
甘味は砂糖と蜂蜜を両方使ったみたいでより甘味になってる気がした。
『『豆が外か中の違い程度かと思ったがこれは面白いな』』
外か中って。
『『芋の餅もこうして食べるとは』』
ナギの穀物で作った餅は食事に分類で甘い味付けじゃないそうだ。
食べ方に制限がついちゃうと面倒だなぁ。何味にしても美味しく食べたら良いじゃん。
『『スノウリリィー、これだけ美味しいものを食べても太らぬのはコツがあるのか?』』
姉も母も太いから自分たちもいずれ太るだろうけど、ここで食べてるものをナギでも食べたらもっと太る気がするんだそう。
お義母さまの体型維持は私もかなり疑問なんだけど、グレーデンの騎士さんたちは訓練と魔力を使いまくるって言ってる。
お義母さまはどこで魔力を発散してるんだろう?
『私の場合は朝は旦那さまと走ってぇ、組み合いをしますのぉ』
ふぁ!?
思わずお義母さまを凝視しちゃった。初耳だよ。セリウスさまたちは朝食前に一汗かいてるの知ってたけど!
『リーシャちゃん、父上と真剣勝負じゃないからねー?決まった技を使って筋肉を動かしてるんだよー』
びっくりした!あのお義父さまと対等に空手みたいなことしてるとしたら、お義母さまってめっちゃ強いもん。
そっかー、夫婦円満でナイスバディの秘訣はそれかー。
真似するべきかな?
『私は王都では乗馬くらいしかしてませんでしたのよぉ?それが嫁いで来たらお肉が新鮮で美味しいものだからぁ、つい食べ過ぎちゃって少し身体が大きくなりましたのよぉ』
お義父さまがとにかくお肉を狩ってくるのはお義母さまが喜んでくれたからかな!?
『それでぇ、長男を身籠もってからはぁ、とにかくお腹が空いて食べても食べても痩せて行くものだからぁ、とにかく食べてねぇ』
隣の席にいたシャロンさまに同意を求める。
『魔力の強い子を身籠るといくら食べても足りないのです』
ほえぇ!
レオルカさまの横でマデリーさまが微妙なお顔をしてる。
『でも産んでしまっても食欲って変わらないのよねぇ』
ン!?
『一度食事量が変わるとなかなか落ちないのです』
妊娠中ケーキを六ホールとか食べてたってことか。
『妊娠してないときに同じように食べてたらやっぱり太ってしまってぇ、困ってたら旦那さまが一緒に馬でお出かけしたり走ったりしてくださったのですわぁ』
馬って魔馬ですよね。
『スノウリリィーは言うほど太ってなかったわよ』
『コルセットがギリギリになったのはやばいわよぉ』
『『やはり多少の運動は必要か』』
王女さまたちはしょんぼりしちゃった。
『あらぁ。運動がお嫌いなら魔力を放出したら大丈夫ですわぁ』
『『あまり使う場がないな』』
ナギでは高位貴族はあまり魔法を使う機会がないそうだ。宝(魔力)の持ち腐れ!!
『そうなのですね?魔力は身体に貯め込むのはあまりよろしくないので魔石に魔力し入れたりしてみたらどうでしょう』
シャロンさまが空の魔石を持って来させて、充填させてみせると、お二人は真剣にみていた。
『『私たちはまだ子供だから役目についてないだけで兄上たちは大きな魔石に魔力を入れているのはそう言うことであったか』』
おや。
『『姉上や母上たちもやれば痩せるのであればやれば良いのに』』
『殿下、王族や高位貴族の女性は太いのが良いのですよ』
痩せているリンさんに言われてもなぁってやつだよ。
『『ナギ以外の国では細い方がいいではないか。私たちは外国に嫁ぐことも考えてるから細いままでいるぞ』』
わぁ。すごい覚悟を決めてるのね。
『痩せるお茶などはありませんが脂肪を体内に溜めにくくする程度ならお茶がありますよ』
食堂にいた女性陣の視線が一斉に集まった。
この世界も女性はダイエットが気になるんだね。
旅疲れが取れてないのに飲んだらそうなる。
胃に優しい食事と肝臓にいいハーブのお茶を各部屋に持って行ってもらった。
王女さまたちは、甘い豆汁が気になって仕方ない感じでバッチリ起きてきたよ。
リンさんは通常通り。侍女の鏡!!!
『『おはよう!』』
さすがお若い。お肌がプルルンだよ!可愛いなぁ。
『『夜中にも何か美味しい香りがしていた。ここの厨房はずっと料理をしておるのか?』』
騎士さんたちのお弁当の準備が大変な量なのでフル回転だと思う。
でもそこまで匂いがひろがるかなって思ったら、どうやら良い匂いが広がって、我慢できなくなったグレーデンとアッガスの騎士さんたち庭で五平餅を焼き出したらしい。
それは夜中に迷惑だ。お腹空いちゃう。
もちろんナギの人たちも起きてきて一緒に食べたらしい。
仲がグッと良くなったのだとか。
『『花摘みに起きたら匂いが良過ぎて庭に出て行ってリンに怒られてしまったよ』』
おー。
『それは申し訳ありません』
『『普段出来ない夜のおやつが出来て楽しかったよ。美味しかったしな』』
味噌と醤油の焦げる香りって良いよね。
『『さぁ。私たちに甘い豆の汁を用意してたもれよ』』
お二人は厨房に声をかけて席についた。
『どうぞ、ご賞味ください』
アッガスのコック長が何やら豪華な銀トレイに不似合いの木の茶碗をのせて持ってきた。
赤い豆を中心に黄色い豆と緑の豆を見栄えで混ぜたようだ。
餅も普通の餅と芋餅とすいとんと色々入ってる。
こんなの私も初めてだよ。
甘味は砂糖と蜂蜜を両方使ったみたいでより甘味になってる気がした。
『『豆が外か中の違い程度かと思ったがこれは面白いな』』
外か中って。
『『芋の餅もこうして食べるとは』』
ナギの穀物で作った餅は食事に分類で甘い味付けじゃないそうだ。
食べ方に制限がついちゃうと面倒だなぁ。何味にしても美味しく食べたら良いじゃん。
『『スノウリリィー、これだけ美味しいものを食べても太らぬのはコツがあるのか?』』
姉も母も太いから自分たちもいずれ太るだろうけど、ここで食べてるものをナギでも食べたらもっと太る気がするんだそう。
お義母さまの体型維持は私もかなり疑問なんだけど、グレーデンの騎士さんたちは訓練と魔力を使いまくるって言ってる。
お義母さまはどこで魔力を発散してるんだろう?
『私の場合は朝は旦那さまと走ってぇ、組み合いをしますのぉ』
ふぁ!?
思わずお義母さまを凝視しちゃった。初耳だよ。セリウスさまたちは朝食前に一汗かいてるの知ってたけど!
『リーシャちゃん、父上と真剣勝負じゃないからねー?決まった技を使って筋肉を動かしてるんだよー』
びっくりした!あのお義父さまと対等に空手みたいなことしてるとしたら、お義母さまってめっちゃ強いもん。
そっかー、夫婦円満でナイスバディの秘訣はそれかー。
真似するべきかな?
『私は王都では乗馬くらいしかしてませんでしたのよぉ?それが嫁いで来たらお肉が新鮮で美味しいものだからぁ、つい食べ過ぎちゃって少し身体が大きくなりましたのよぉ』
お義父さまがとにかくお肉を狩ってくるのはお義母さまが喜んでくれたからかな!?
『それでぇ、長男を身籠もってからはぁ、とにかくお腹が空いて食べても食べても痩せて行くものだからぁ、とにかく食べてねぇ』
隣の席にいたシャロンさまに同意を求める。
『魔力の強い子を身籠るといくら食べても足りないのです』
ほえぇ!
レオルカさまの横でマデリーさまが微妙なお顔をしてる。
『でも産んでしまっても食欲って変わらないのよねぇ』
ン!?
『一度食事量が変わるとなかなか落ちないのです』
妊娠中ケーキを六ホールとか食べてたってことか。
『妊娠してないときに同じように食べてたらやっぱり太ってしまってぇ、困ってたら旦那さまが一緒に馬でお出かけしたり走ったりしてくださったのですわぁ』
馬って魔馬ですよね。
『スノウリリィーは言うほど太ってなかったわよ』
『コルセットがギリギリになったのはやばいわよぉ』
『『やはり多少の運動は必要か』』
王女さまたちはしょんぼりしちゃった。
『あらぁ。運動がお嫌いなら魔力を放出したら大丈夫ですわぁ』
『『あまり使う場がないな』』
ナギでは高位貴族はあまり魔法を使う機会がないそうだ。宝(魔力)の持ち腐れ!!
『そうなのですね?魔力は身体に貯め込むのはあまりよろしくないので魔石に魔力し入れたりしてみたらどうでしょう』
シャロンさまが空の魔石を持って来させて、充填させてみせると、お二人は真剣にみていた。
『『私たちはまだ子供だから役目についてないだけで兄上たちは大きな魔石に魔力を入れているのはそう言うことであったか』』
おや。
『『姉上や母上たちもやれば痩せるのであればやれば良いのに』』
『殿下、王族や高位貴族の女性は太いのが良いのですよ』
痩せているリンさんに言われてもなぁってやつだよ。
『『ナギ以外の国では細い方がいいではないか。私たちは外国に嫁ぐことも考えてるから細いままでいるぞ』』
わぁ。すごい覚悟を決めてるのね。
『痩せるお茶などはありませんが脂肪を体内に溜めにくくする程度ならお茶がありますよ』
食堂にいた女性陣の視線が一斉に集まった。
この世界も女性はダイエットが気になるんだね。
506
お気に入りに追加
1,510
あなたにおすすめの小説
転生幼女の愛され公爵令嬢
meimei
恋愛
地球日本国2005年生まれの女子高生だったはずの咲良(サクラ)は目が覚めたら3歳幼女だった。どうやら昨日転んで頭をぶつけて一気に
前世を思い出したらしい…。
愛されチートと加護、神獣
逆ハーレムと願望をすべて詰め込んだ作品に…
(*ノω・*)テヘ
なにぶん初めての素人作品なのでゆるーく読んで頂けたらありがたいです!
幼女からスタートなので逆ハーレムは先がながいです…
一応R15指定にしました(;・∀・)
注意: これは作者の妄想により書かれた
すべてフィクションのお話です!
物や人、動物、植物、全てが妄想による産物なので宜しくお願いしますm(_ _)m
また誤字脱字もゆるく流して頂けるとありがたいですm(_ _)m
エール&いいね♡ありがとうございます!!
とても嬉しく励みになります!!
投票ありがとうございました!!(*^^*)
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
【完結】「父に毒殺され母の葬儀までタイムリープしたので、親戚の集まる前で父にやり返してやった」
まほりろ
恋愛
十八歳の私は異母妹に婚約者を奪われ、父と継母に毒殺された。
気がついたら十歳まで時間が巻き戻っていて、母の葬儀の最中だった。
私に毒を飲ませた父と継母が、虫の息の私の耳元で得意げに母を毒殺した経緯を話していたことを思い出した。
母の葬儀が終われば私は屋敷に幽閉され、外部との連絡手段を失ってしまう。
父を断罪できるチャンスは今しかない。
「お父様は悪くないの!
お父様は愛する人と一緒になりたかっただけなの!
だからお父様はお母様に毒をもったの!
お願いお父様を捕まえないで!」
私は声の限りに叫んでいた。
心の奥にほんの少し芽生えた父への殺意とともに。
※他サイトにも投稿しています。
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
※「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※タイトル変更しました。
旧タイトル「父に殺されタイムリープしたので『お父様は悪くないの!お父様は愛する人と一緒になりたくてお母様の食事に毒をもっただけなの!』と叫んでみた」
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
【完結】何も知らなかった馬鹿な私でしたが、私を溺愛するお父様とお兄様が激怒し制裁してくれました!
山葵
恋愛
お茶会に出れば、噂の的になっていた。
居心地が悪い雰囲気の中、噂話が本当なのか聞いてきたコスナ伯爵夫人。
その噂話とは!?
義妹と一緒になり邪魔者扱いしてきた婚約者は…私の家出により、罰を受ける事になりました。
coco
恋愛
可愛い義妹と一緒になり、私を邪魔者扱いする婚約者。
耐えきれなくなった私は、ついに家出を決意するが…?
料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します
黒木 楓
恋愛
隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。
どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。
巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。
転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。
そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。
【完結】私を虐げた継母と義妹のために、素敵なドレスにして差し上げました
紫崎 藍華
恋愛
キャロラインは継母のバーバラと義妹のドーラから虐げられ使用人のように働かされていた。
王宮で舞踏会が開催されることになってもキャロラインにはドレスもなく参加できるはずもない。
しかも人手不足から舞踏会ではメイドとして働くことになり、ドーラはそれを嘲笑った。
そして舞踏会は始まった。
キャロラインは仕返しのチャンスを逃さない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる