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二章
347話
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建物に変わりはないようで若干時の流れで経年劣化があるかな?
新しいお屋敷を用意するとかはまだ先かな。私がお金出すとか言うのは余計なお世話だよね?
ガンモさんが大きめの客室に案内してくれた。お父さまの部屋はお兄様が執務室にしてて、お母さまと私の部屋はそのままだそう。
私の子供時代の部屋を使うと言うのはジュリアスさまのサイズ的に無理だね。
お風呂は一階に一つしかないので順番だ。
元オレイユ男爵家だったお屋敷は田舎にある中では大きめだけどグレーデン家の離れより少し大きいくらいなのだ。
案内された部屋は今回のために色々用意してくれたんだろう。ベッドは大きめでジュリアスさまが足を伸ばして寝れそう。
「リーシャの部屋は後で見たいな」
「普通の子供部屋ですよ。王都に行く時ほとんど片付けて家具くらいしか残ってないです」
お母さまの部屋のも全部隠し部屋に片付けたはず。
「リーシャの思い出に触れたい」
真顔で何言ってんだ~!普段甘い言葉とかないから動揺しちゃうよ。
窓からは草原しか見えないと思うし普通の部屋だってば。
旅装を解いて着替えを済まして応接室に集まる。
「今日は夕食くらいしか予定がないので良ければ近くを散歩がてら見てまわりますか?」
お兄様と伯父様が案内してくれるそうなのでお言葉に甘えることに。
ポムとティムはセリウスさまの頭に乗って鳥の巣にようにわしゃわしゃにしちゃった。全然気にしてないのがすごい。
ディディエはルークの頭の上で卵抱えてるし、アズライトは私の肩に乗ってる。
今日は抱っこじゃなく手を繋いで歩いてるよ!
長閑な雰囲気の中でお散歩、良い感じ。
まずはお母さまが育てていたハーブ畑。普通のハーブは残したままでお父さまの畑は全部まっさらにしちゃったんだよね。
「ここのハーブは質がよく腹薬や熱冷ましの良いのが作れるんですよ。料理にもふんだんに仕えてちょっとした贅沢気分です」
コックさんはマーベルハント家から出向の形でグレーデンのレシピも作れるそうだ。お祖父様たちの優しみ。
「あらぁ、ちょっと摘んでお茶に使わせてもらっても良いですか?」
ルルゥがいつもよりはおとなしめの口調でおねだりして快諾してもらった。
「休憩の時に淹れましょうねぇ」
こそっと私に伝えてくれる。
しばらく歩くとお父さまの畑で、すでに収穫ができるものも育ってた。
「神官さまに浄化をお願いして新たに耕してから腐葉土をたくさん撒いて土地を改良しました」
ここもだけど領地のであちこちで違法薬物の素材を育てていたそうで土地のリセットにために浄化が必要だったと説明された。
精霊の嫌う植物を育てた土地は嫌われて不毛になるんだそう。悪いの育ててる時に不毛になれば良いのにね?って思ったら他の土地を汚されないように全滅しない程度で放っていたんだろうとアズライトに教えてもらった。
育ちまくっても枯れまくっても畑を広げるだろうからってことみたい。
「この腐葉土には驚きました」
「後から思えば森の中が豊かな場所なのは人が踏み込まないような落ち葉の積もった場所に多いとわかるんですがね」
伯父様が土に触れながらほんのり笑っている。お父さまもこんなふうに畑で過ごしてたのかも。
「リーシャさまに譲っていただいた種を植えたのはこの奥です。まだ採取出来るまで育ってはないのですが良好かと」
お兄様も伯父様も生き生きと成長具合を確認してる。彼らがカイダールを引き受けてくれて良かった。
広い畑で緑と花の香りを堪能してるとセリウスさまの頭からポムとティムがポーンと飛び降りでクルクル回転してスタッと着地。
100.0!!!
って違う。
二メートルくらいの高さから無事に降りてすごい。
お願いする前に豊穣の舞が始まっちゃった。
お尻ぷりぷり。手足バタバタ。
微妙なステップで畑をぐるぐる回って行く。
「プキュンキュンプキューン」
「モキュモキュキュモキュン」
「グッギャオギャオーゥ」
ポムが大地を覆うような光を生み出してティムとディディエが風で光を拡散して行く。
相変わらず訳がわかんない魔力が放出されて行く。
そこに暖かな空気が混ざる。
卵からふわふわと魔力が飛んでいく。
君・・・貯めた魔力を使っちゃうと生まれるの遅くなったりしない?
『アレも精霊の遣いじゃからの、精霊王や神が喜ぶことに参加したいんじゃの。ほれ、我も手を貸してやろうの』
尻尾をペーいと振ってすぐミストシャワーのような霧が広がって行く。
『みんな混ざって恵の雨になろうぞ』
わー、フルコースであざます。
見る見るうちに畑が生い茂っていくよ。
「グレーデンのことは聞いてはいたが実際目の当たりにしても理解が追いつかない」
「こんなことが・・・」
うん。脳がバグるよね。意味わかんないよね。
『精霊たちが魔力に惹かれて集まってくるであろうから豊穣になろうの』
アズライトが満足気で、ポムたちがフンスと胸張り。
そっとクッキーの山を差し出せばまたクッキーを抱えて踊り始めた。
ふわふわと小さな光が集まってきたのでさらにクッキーを出しておけばフッと消えてお兄様と伯父様が固まった。
グレーデンのメンツはもう慣れたみたいだけどやっぱりびっくりしちゃうよね。
新しいお屋敷を用意するとかはまだ先かな。私がお金出すとか言うのは余計なお世話だよね?
ガンモさんが大きめの客室に案内してくれた。お父さまの部屋はお兄様が執務室にしてて、お母さまと私の部屋はそのままだそう。
私の子供時代の部屋を使うと言うのはジュリアスさまのサイズ的に無理だね。
お風呂は一階に一つしかないので順番だ。
元オレイユ男爵家だったお屋敷は田舎にある中では大きめだけどグレーデン家の離れより少し大きいくらいなのだ。
案内された部屋は今回のために色々用意してくれたんだろう。ベッドは大きめでジュリアスさまが足を伸ばして寝れそう。
「リーシャの部屋は後で見たいな」
「普通の子供部屋ですよ。王都に行く時ほとんど片付けて家具くらいしか残ってないです」
お母さまの部屋のも全部隠し部屋に片付けたはず。
「リーシャの思い出に触れたい」
真顔で何言ってんだ~!普段甘い言葉とかないから動揺しちゃうよ。
窓からは草原しか見えないと思うし普通の部屋だってば。
旅装を解いて着替えを済まして応接室に集まる。
「今日は夕食くらいしか予定がないので良ければ近くを散歩がてら見てまわりますか?」
お兄様と伯父様が案内してくれるそうなのでお言葉に甘えることに。
ポムとティムはセリウスさまの頭に乗って鳥の巣にようにわしゃわしゃにしちゃった。全然気にしてないのがすごい。
ディディエはルークの頭の上で卵抱えてるし、アズライトは私の肩に乗ってる。
今日は抱っこじゃなく手を繋いで歩いてるよ!
長閑な雰囲気の中でお散歩、良い感じ。
まずはお母さまが育てていたハーブ畑。普通のハーブは残したままでお父さまの畑は全部まっさらにしちゃったんだよね。
「ここのハーブは質がよく腹薬や熱冷ましの良いのが作れるんですよ。料理にもふんだんに仕えてちょっとした贅沢気分です」
コックさんはマーベルハント家から出向の形でグレーデンのレシピも作れるそうだ。お祖父様たちの優しみ。
「あらぁ、ちょっと摘んでお茶に使わせてもらっても良いですか?」
ルルゥがいつもよりはおとなしめの口調でおねだりして快諾してもらった。
「休憩の時に淹れましょうねぇ」
こそっと私に伝えてくれる。
しばらく歩くとお父さまの畑で、すでに収穫ができるものも育ってた。
「神官さまに浄化をお願いして新たに耕してから腐葉土をたくさん撒いて土地を改良しました」
ここもだけど領地のであちこちで違法薬物の素材を育てていたそうで土地のリセットにために浄化が必要だったと説明された。
精霊の嫌う植物を育てた土地は嫌われて不毛になるんだそう。悪いの育ててる時に不毛になれば良いのにね?って思ったら他の土地を汚されないように全滅しない程度で放っていたんだろうとアズライトに教えてもらった。
育ちまくっても枯れまくっても畑を広げるだろうからってことみたい。
「この腐葉土には驚きました」
「後から思えば森の中が豊かな場所なのは人が踏み込まないような落ち葉の積もった場所に多いとわかるんですがね」
伯父様が土に触れながらほんのり笑っている。お父さまもこんなふうに畑で過ごしてたのかも。
「リーシャさまに譲っていただいた種を植えたのはこの奥です。まだ採取出来るまで育ってはないのですが良好かと」
お兄様も伯父様も生き生きと成長具合を確認してる。彼らがカイダールを引き受けてくれて良かった。
広い畑で緑と花の香りを堪能してるとセリウスさまの頭からポムとティムがポーンと飛び降りでクルクル回転してスタッと着地。
100.0!!!
って違う。
二メートルくらいの高さから無事に降りてすごい。
お願いする前に豊穣の舞が始まっちゃった。
お尻ぷりぷり。手足バタバタ。
微妙なステップで畑をぐるぐる回って行く。
「プキュンキュンプキューン」
「モキュモキュキュモキュン」
「グッギャオギャオーゥ」
ポムが大地を覆うような光を生み出してティムとディディエが風で光を拡散して行く。
相変わらず訳がわかんない魔力が放出されて行く。
そこに暖かな空気が混ざる。
卵からふわふわと魔力が飛んでいく。
君・・・貯めた魔力を使っちゃうと生まれるの遅くなったりしない?
『アレも精霊の遣いじゃからの、精霊王や神が喜ぶことに参加したいんじゃの。ほれ、我も手を貸してやろうの』
尻尾をペーいと振ってすぐミストシャワーのような霧が広がって行く。
『みんな混ざって恵の雨になろうぞ』
わー、フルコースであざます。
見る見るうちに畑が生い茂っていくよ。
「グレーデンのことは聞いてはいたが実際目の当たりにしても理解が追いつかない」
「こんなことが・・・」
うん。脳がバグるよね。意味わかんないよね。
『精霊たちが魔力に惹かれて集まってくるであろうから豊穣になろうの』
アズライトが満足気で、ポムたちがフンスと胸張り。
そっとクッキーの山を差し出せばまたクッキーを抱えて踊り始めた。
ふわふわと小さな光が集まってきたのでさらにクッキーを出しておけばフッと消えてお兄様と伯父様が固まった。
グレーデンのメンツはもう慣れたみたいだけどやっぱりびっくりしちゃうよね。
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