上 下
349 / 608
二章

339話

しおりを挟む
 数日かけて、すごろくや人生ゲームっぽいのを作った。グレーデンあるあるとかレイドラ神のことも混ぜ込んだりしてアランとジェイク、サラとメルでお試しして貰った。
 思ったより盛り上がってたのでこの世界でも人気になるかも。
 チェスのようなものはあるので子供用の陣取りゲームっぽいのって感じで受け入れやすいかな。
 途中でりんごを八個拾って二個落として一個食べたので減った分を戻るとか入れてみた。
 ジェイクが次々と問題を増やそうとか言い出して大変だったよ。

 あとクラウスさまとルークにお願いして一緒に基金設立の草案をまとめた。
 魔術師育成はやっぱりグレーデンで囲い込みみたいに受け取られると面倒だから基金への協力に応じて奉公働き(給与は出る)の魔導師を雇えるって感じに振り分ける。
 魔導師の待遇や先々の就職など魔導師に不利のないように取り決めたりが難しいので、カンガリー教授やリックさまに意見をもらったり協力してもらったりしないとだよ。

 基金設立時の資産を私の貯金でって思ってたけどそれもみんなで出し合わないとダメらしい。難しいね。国も関わらないと王宮魔導師団との兼ね合いもあるって。
 まぁ留学までしたらエリートの証の王宮魔導師になりたい人が普通だろうし結局は国が出す感じにするのが妥当なのかな。
 お抱え魔導師が欲しい貴族は多いらしいけどなら投資しとけって感じだよね。

 まぁ結局は私一人で息巻いてても進まないのでやっとこさ偉い人に丸投げ出来るとこまで来たってことかな。
 結局丸投げする気満々か!って自己ツッコミ。

 だってグレーデン主催とかしちゃダメって言うし。
 出せる分の資金は出して協力できる分はもちろんする。

 クラウスさまとルークと話してる時に、
「魔導師を増やすのは賛成だけど学園を途中で辞めたり留学先で逃亡したら無駄になるよねー」
って言われた。

 そこは違約事項だよね。契約はちゃんとして奉公働き出来ない時は使った金額の違約金が発生って言う。そういう心配に対してだと身元保証人がいるけどそうなるとまたハードルがあるのかー。
 有能な人には領主が身元をとかしたいけどリタイヤされたら回収できないもんね。

「その辺りはまた考えましょうか」

 ルークの目がキラリりしたからがっちり契約書の項目を固めてくれるはず。

 話し合いが済んだ後にすごろくとかやってもらったら、思いの外熱くなって、ルークの負けず嫌いが炸裂した。
 なんとなくトランプで七並べとババ抜きをしてみた。
 クラウスさまがちょっと意地悪なのが発覚。ゲームって本性が出るね・・・。
 ニーナはかなり要領が良かった。

 こうしてる時いつもどこからか混じるポムたちが出てこないのでちょっとしょんぼり。アズライトもいないしね。
 ディディエはお留守番でルルゥに付いてる。まだ魔獣相手には早いってことらしいけどポムたちは良いの?って感じだよね。
 ポムたちは謎にすごい魔法が使えるから心配ないかもだけど。

 すごろくや人生ゲームは手書きなので絵師さん協力の元で木の板に作ってサイコロやコマは木彫りで色を付けて貰った。お金は子供銀行みたいに本物をパチモノにして裏面にポムやティムを描いてもらった。何気に可愛い。
 ルークの指示でちょっとずつ問題を変えたり、ドボンが増えたりしてたよ。

 しばらくしたら、コックさんが空き時間にお酒を賭けて勝負してた。お金じゃないから良いかな?

 ボードゲームで一番強かったのはお義母さんだった。セリウスさまはトランプ。
 ジュリアスさまは素直過ぎて負けちゃう。実際の騎士団での采配はいいの!?って思ったけどゲームとは別物だよね。

 子供達に持っていく前でにいっぱい遊んで内容の調整をしてもらえたので良かった。
 
 筋肉が衰えたので一回休み。

 腹筋を鍛えたくなったのでニ回休んで腹筋百回。

 特別賞与をもらったのでニマス進む。

 鬼上司にサボりがバレたので素振りを十分。その間休み。

 妻に浮気がバレてタコ殴り。三回休み。

 町娘に告白されたので三マス進む。

 って言うマスがっちり増えてた。それは子供向きじゃないね!!

 もう少し可愛いのにしてあげて。
 
 鬼上司の絵がどう見てもルークだった。誰が描いたの。

 大人も娯楽に飢えてるのがわかったのでもうちょっと何か考えてみよう。

 海賊が飛ぶやつとかは飛んだ瞬間に海賊がはたき落とされる気がするので飛ぶ系はダメだ。

 金魚釣りとかなら良いかな?

 パワーが有り余ってる人たちが安全に遊ぶのって難しいなぁ。

 お祖父様たちは予定していた三日ではやっぱり帰って来なくて六日めに戻って来た。

 ダンジョンは元の場所の時より深くなってるようでまだ途中で戻って来たそう。

「いやぁ、出てくるのはさして強くも無かったが、森や海があって面白い」

 海ですと!?

「ほれ、リーシャちゃんが好きそうなのがあったぞい」

 お義父さまが出してくれたのはちょっとグロなんだけどどう見てもタコ!!

 紫だけど。

「海にいたのですか?」
「これは砂漠だったか」

 WHY?

「モゾモゾっと砂から出て来たぞ。なかなか面白い戦いになった」

 お祖父様が嬉しそうに教えてくれた。

 鑑定さんに聞いてみたら、タコの味ではあるらしい。海のミネラルとかないタコは美味しいのかしら?

「あとは宝箱から出て来たこれなんかはどうじゃ」

 デーンとブロックなお肉が出て来た。
 とっても霜降り!!

 どうやら和牛A5ランクだよ。この世界でこんなに綺麗な霜降りは今の所見てない。
 どっちかと言うとアメリカンなタイプのお肉、噛み応え食べ応えのあるのが美味しいとされてるからね。

 口の中で溶けちゃうのをやりたいので薄切りにしよう。

 他にも色々あったけどタコとお肉を使いたいのでルルゥと一緒に厨房に。

 ダンジョンのお話はまた後でお願いしよう。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

噂好きのローレッタ

水谷繭
恋愛
公爵令嬢リディアの婚約者は、レフィオル王国の第一王子アデルバート殿下だ。しかし、彼はリディアに冷たく、最近は小動物のように愛らしい男爵令嬢フィオナのほうばかり気にかけている。 ついには殿下とフィオナがつき合っているのではないかという噂まで耳にしたリディアは、婚約解消を申し出ることに。しかし、アデルバートは全く納得していないようで……。 ※二部以降雰囲気が変わるので、ご注意ください。少し後味悪いかもしれません(主人公はハピエンです) ※小説家になろうにも掲載しています ◆表紙画像はGirly Dropさんからお借りしました (旧題:婚約者は愛らしい男爵令嬢さんのほうがお好きなようなので、婚約解消を申し出てみました)

新人魔女は、のんびり森で暮らしたい!

田古みゆう
ファンタジー
 見習い学校を卒業して、正式に魔女になったばかりの新人魔女リッカは、就活解禁日となったその日、いくつかの求人票が貼り付けられた掲示板を睨みつけていた。 「おっ? どうした嬢ちゃん? 職探しか?」  就労斡旋所の所長ジャックスは、そんなリッカの姿を見かけ、声をかける。  新人魔女リッカの希望就職先は、森の中の工房。そこでのんびりと見習い仕事をしながら、実習に明け暮れる日々を送ることがリッカの希望だった。  しかし、そんなに都合の良い就職先を見つけることは出来るのか?  新人魔女のほのぼの(?)スローライフが始まります。 ※表紙画像及び挿絵は、フリー素材を加工使用しています。

よくある婚約破棄なので

おのまとぺ
恋愛
ディアモンテ公爵家の令嬢ララが婚約を破棄された。 その噂は風に乗ってすぐにルーベ王国中に広がった。なんといっても相手は美男子と名高いフィルガルド王子。若い二人の結婚の日を国民は今か今かと夢見ていたのだ。 言葉数の少ない公爵令嬢が友人からの慰めに対して放った一言は、社交界に小さな波紋を呼ぶ。「災難だったわね」と声を掛けたアネット嬢にララが返した言葉は短かった。 「よくある婚約破棄なので」 ・すれ違う二人をめぐる短い話 ・前編は各自の証言になります ・後編は◆→ララ、◇→フィルガルド ・全25話完結

前世で処刑された聖女、今は黒薬師と呼ばれています

矢野りと
恋愛
旧題:前世で処刑された聖女はひっそりと生きていくと決めました〜今世では黒き薬師と呼ばれています〜 ――『偽聖女を処刑しろっ!』 民衆がそう叫ぶなか、私の目の前で大切な人達の命が奪われていく。必死で神に祈ったけれど奇跡は起きなかった。……聖女ではない私は無力だった。 何がいけなかったのだろうか。ただ困っている人達を救いたい一心だっただけなのに……。 人々の歓声に包まれながら私は処刑された。 そして、私は前世の記憶を持ったまま、親の顔も知らない孤児として生まれ変わった。周囲から見れば恵まれているとは言い難いその境遇に私はほっとした。大切なものを持つことがなによりも怖かったから。 ――持たなければ、失うこともない。 だから森の奥深くでひっそりと暮らしていたのに、ある日二人の騎士が訪ねてきて……。 『黒き薬師と呼ばれている薬師はあなたでしょうか?』 基本はほのぼのですが、シリアスと切なさありのお話です。 ※この作品の設定は架空のものです。 ※一話目だけ残酷な描写がありますので苦手な方はご自衛くださいませ。 ※感想欄のネタバレ配慮はありません(._.)

【R18】お嫁さんスライム娘が、ショタお婿さんといちゃらぶ子作りする話

みやび
恋愛
タイトル通りのエロ小説です。 前話 【R18】通りかかったショタ冒険者に襲い掛かったスライム娘が、敗北して繁殖させられる話 https://www.alphapolis.co.jp/novel/902071521/384412801 ほかのエロ小説は「タイトル通りのエロ小説シリーズ」まで

兄がいるので悪役令嬢にはなりません〜苦労人外交官は鉄壁シスコンガードを突破したい〜

藤也いらいち
恋愛
無能王子の婚約者のラクシフォリア伯爵家令嬢、シャーロット。王子は典型的な無能ムーブの果てにシャーロットにあるはずのない罪を並べ立て婚約破棄を迫る。 __婚約破棄、大歓迎だ。 そこへ、視線で人手も殺せそうな眼をしながらも満面の笑顔のシャーロットの兄が王子を迎え撃った! 勝負は一瞬!王子は場外へ! シスコン兄と無自覚ブラコン妹。 そして、シャーロットに思いを寄せつつ兄に邪魔をされ続ける外交官。妹が好きすぎる侯爵令嬢や商家の才女。 周りを巻き込み、巻き込まれ、果たして、彼らは恋愛と家族愛の違いを理解することができるのか!? 短編 兄がいるので悪役令嬢にはなりません を大幅加筆と修正して連載しています カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。

領主の妻になりました

青波鳩子
恋愛
「私が君を愛することは無い」 司祭しかいない小さな教会で、夫になったばかりのクライブにフォスティーヌはそう告げられた。 =============================================== オルティス王の側室を母に持つ第三王子クライブと、バーネット侯爵家フォスティーヌは婚約していた。 挙式を半年後に控えたある日、王宮にて事件が勃発した。 クライブの異母兄である王太子ジェイラスが、国王陛下とクライブの実母である側室を暗殺。 新たに王の座に就いたジェイラスは、異母弟である第二王子マーヴィンを公金横領の疑いで捕縛、第三王子クライブにオールブライト辺境領を治める沙汰を下した。 マーヴィンの婚約者だったブリジットは共犯の疑いがあったが確たる証拠が見つからない。 ブリジットが王都にいてはマーヴィンの子飼いと接触、画策の恐れから、ジェイラスはクライブにオールブライト領でブリジットの隔離監視を命じる。 捜査中に大怪我を負い、生涯歩けなくなったブリジットをクライブは密かに想っていた。 長兄からの「ブリジットの隔離監視」を都合よく解釈したクライブは、オールブライト辺境伯の館のうち豪華な別邸でブリジットを囲った。 新王である長兄の命令に逆らえずフォスティーヌと結婚したクライブは、本邸にフォスティーヌを置き、自分はブリジットと別邸で暮らした。 フォスティーヌに「別邸には近づくことを許可しない」と告げて。 フォスティーヌは「お飾りの領主の妻」としてオールブライトで生きていく。 ブリジットの大きな嘘をクライブが知り、そこからクライブとフォスティーヌの関係性が変わり始める。 ======================================== *荒唐無稽の世界観の中、ふんわりと書いていますのでふんわりとお読みください *約10万字で最終話を含めて全29話です *他のサイトでも公開します *10月16日より、1日2話ずつ、7時と19時にアップします *誤字、脱字、衍字、誤用、素早く脳内変換してお読みいただけるとありがたいです

私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。

木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるアルティリアは、婚約者からある日突然婚約破棄を告げられた。 彼はアルティリアが上から目線だと批判して、自らの妻として相応しくないと判断したのだ。 それに対して不満を述べたアルティリアだったが、婚約者の意思は固かった。こうして彼女は、理不尽に婚約を破棄されてしまったのである。 そのことに関して、アルティリアは実の父親から責められることになった。 公にはなっていないが、彼女は妾の子であり、家での扱いも悪かったのだ。 そのような環境で父親から責められたアルティリアの我慢は限界であった。伯爵家に必要ない。そう言われたアルティリアは父親に告げた。 「私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。私はそれで構いません」 こうしてアルティリアは、新たなる人生を送ることになった。 彼女は伯爵家のしがらみから解放されて、自由な人生を送ることになったのである。 同時に彼女を虐げていた者達は、その報いを受けることになった。彼らはアルティリアだけではなく様々な人から恨みを買っており、その立場というものは盤石なものではなかったのだ。

処理中です...