197 / 662
二章
191話
しおりを挟む
朝、目が覚めたらジュリアスさまが私の髪を指で透きながら半覚醒な感じだった。
私が目を覚ましたのに気がついておでこにチュウしてからが抱き起こしてくれる。
なんか甘~い。
「おはよう」
「おはようございます」
ちょっとテレテレしつつ二人で食堂に行くとなんか賑やかしい。
「あっは!」
「ちょっと~食べ物で遊ばないのよぉ~」
「可愛いじゃん~」
みんなが見つめてる騒ぎの元はポムとティム、そしてディディエだった。
「プッキュッーン!!」
「キュキュモッキュ!!」
昨日のワタアメでね、遊んでるんだね。
なぜか頭にふわふわ乗せてダンシング!!
(アフロ!!!???!)
ピンクでポップな背景が見えちゃうよー。
「ピギャギャー!」
フリフリしている二匹に戯れつつ、頭のふわふわを突くディディエ。
「プキュー!?」
どうやら痛かったようで途端にへにゅっと倒れてたフリをするティム。
「モキュモキュ!!」
それを見てティムの周りを回って揶揄ってるようなポム。
それをまた新たな遊びと認識したディディエが追いかける。
「まぁまぁ可愛いこと♡」
朝から楽しそうでなによりだけど、そろそろ頭がベタつくよ。
「ルルゥ、これはなんだ?」
ジュリアスさまがポムの頭を指さして聞くと、
「ジュリアス、ちょっとこれやって見ると良いぞ」
お義父さまがワタアメを両手に持って出てきた。
朝ごはんの前にワタアメはどうなのか。
お義父さま、クルクルするのが楽しかったみたいで良い笑顔でお義母さまに一つ渡してる。
そっか。昨日はアスレチックに夢中になってたから。
今も裏庭から「ふんぬ!」「せいっ!!」とか聞こえてるので交代で楽しんでるようだ。
またえらいものを作ってしまったもんだ。
「プキュキュー!?」
「モキュモキューン!?」
やっぱりふわふわがしんなりしっとりで頭がねちょっとしちゃったからか自分の頭を触って凹む二匹。
「ほら~食べ物で遊ぶからよ~☆」
ルルゥが注意しつつも〈洗浄〉してあげた。優しいオカンだ。
アフロにしたいなら綿か何かで作ってみようかな?ワタワタした草あるしね。
「ちょ!!腕に巻いたァー」
「下手くそだな~」
「兄上、早く巻きすぎだよ。巻き損なってるじゃん~」
三兄弟が楽しそう。
「ほらとっとと席着いて下さ~い」
いつまでも騒いでるからルルゥが着席を促す。
スープ冷めちゃうよ。
ジュリアスさまだけ戻ってきて私を膝抱っこして食事開始。
「リーシャちゃん、あの道具、面白くて美味しくて最高よぉ」
お義母さまはカルメ焼きも喜びそう。重曹ってあるのかな?
焼きたてパンをもぐもぐしてたらセリウスさまとクラウスさまも戻ってきた。
ワタアメはメイドさんたちにあげたみたい。嬉しそうな声が聞こえる。
「リーシャちゃん、あの道具、子供喜びそうだね~」
大きなお友達たちも大喜びたったね?
「シュガルを全部の場所にいっぱい回せないわ~、確保して分配出来るまでは出せないわよぉ」
シュガルが足りなくてガッカリとか切ないもんね。
「ええ~、そっか。シュガルは一般には高いか~」
お金が掛からなくて確保しやすいもので考えないとダメだった。
何か無いかな。
「リーシャちゃん!あの庭の道具はあちこちに作っても良いのかの!?」
あちこちでうるさくなっちゃうのかー。
「大丈夫です」
筋肉が喜ぶことは良いことだ。ちょっとむさくなるけど。
「そうか!!みんな喜ぶのぅ!!」
朝食が済んでお茶を飲む時にワタアメがまた出てきたので紅茶の上にフワッと置いたら溶けたのをお義母が大喜び。
セリウスさまとクラウスさまも溶かしてはまた乗せてってくり返してるんだけど甘くなるだけです。
ちなみにポムとティムは自分達も真似してワタアメが消えて愕然とカップの中を覗いてる。
かなり悲壮な顔しちゃって。
ニックスがソッと新たなワタアメを渡すとなぜかまた紅茶に乗せて再び「ガーーーン!!」って。おばかだな。
朝ごはんのあとジュリアスさまたちを見送って、離れの作業部屋に向かった。
お祖父様のお土産に温かいのが良いかなって。
持ち運びできる電気アンカみたいなやつ。
火の魔石と簡単な魔法式で温度調整が出来るようにすれば良いだけなので。
カイロより大きいけど、軽い金属素材に魔石をセットして魔法陣を彫り込んだ。
最近は魔法陣を練り込む方が楽なんだけど、練り込むのも高度らしいから人にあげるものには使えない。
これを布団に入れたり、毛布に入れてくるんだりしておけば冷え込む夜も良いよね。
ってお泊まりするんだったら私たちも寒くない!?
これはお土産じゃなく自分達用にいっぱい持っていくやつやん!
お祖父様にもあげるけどお土産は別のにしよう。
とりあえずカイロもどきは30個くらい量産したい。
これを一気にやると怒られそうだから2階で論文書いてる教授たちに相談してみた。
「ほどほどに暖かくなる道具とな」
「それはまた面白い方向の発想です」
さっき仕上げたのを見本で見せて魔法式を説明すると簡単だからって教授たちが作るのを手伝ってくれることに。
「わしらも寒いのはごめんじゃしのぉ」
「マーベルハント領は比較的過ごしやすい地域ですが朝晩がわりと冷えるそうですよ」
おそらく同行するであろう人数分+10くらいいるはず。
一時間くらいで予定数が作れたので、お昼用お弁当を教授たちと食べる。
お昼からの仕事のためにクラウスさまが来るのを待つ。
待ってる間にお土産は懐中時計にしようかなって思い立った。
懐中時計は普通に売ってるんだけど、ちょっと何か仕込みたい。
何にしようかなー。
私が目を覚ましたのに気がついておでこにチュウしてからが抱き起こしてくれる。
なんか甘~い。
「おはよう」
「おはようございます」
ちょっとテレテレしつつ二人で食堂に行くとなんか賑やかしい。
「あっは!」
「ちょっと~食べ物で遊ばないのよぉ~」
「可愛いじゃん~」
みんなが見つめてる騒ぎの元はポムとティム、そしてディディエだった。
「プッキュッーン!!」
「キュキュモッキュ!!」
昨日のワタアメでね、遊んでるんだね。
なぜか頭にふわふわ乗せてダンシング!!
(アフロ!!!???!)
ピンクでポップな背景が見えちゃうよー。
「ピギャギャー!」
フリフリしている二匹に戯れつつ、頭のふわふわを突くディディエ。
「プキュー!?」
どうやら痛かったようで途端にへにゅっと倒れてたフリをするティム。
「モキュモキュ!!」
それを見てティムの周りを回って揶揄ってるようなポム。
それをまた新たな遊びと認識したディディエが追いかける。
「まぁまぁ可愛いこと♡」
朝から楽しそうでなによりだけど、そろそろ頭がベタつくよ。
「ルルゥ、これはなんだ?」
ジュリアスさまがポムの頭を指さして聞くと、
「ジュリアス、ちょっとこれやって見ると良いぞ」
お義父さまがワタアメを両手に持って出てきた。
朝ごはんの前にワタアメはどうなのか。
お義父さま、クルクルするのが楽しかったみたいで良い笑顔でお義母さまに一つ渡してる。
そっか。昨日はアスレチックに夢中になってたから。
今も裏庭から「ふんぬ!」「せいっ!!」とか聞こえてるので交代で楽しんでるようだ。
またえらいものを作ってしまったもんだ。
「プキュキュー!?」
「モキュモキューン!?」
やっぱりふわふわがしんなりしっとりで頭がねちょっとしちゃったからか自分の頭を触って凹む二匹。
「ほら~食べ物で遊ぶからよ~☆」
ルルゥが注意しつつも〈洗浄〉してあげた。優しいオカンだ。
アフロにしたいなら綿か何かで作ってみようかな?ワタワタした草あるしね。
「ちょ!!腕に巻いたァー」
「下手くそだな~」
「兄上、早く巻きすぎだよ。巻き損なってるじゃん~」
三兄弟が楽しそう。
「ほらとっとと席着いて下さ~い」
いつまでも騒いでるからルルゥが着席を促す。
スープ冷めちゃうよ。
ジュリアスさまだけ戻ってきて私を膝抱っこして食事開始。
「リーシャちゃん、あの道具、面白くて美味しくて最高よぉ」
お義母さまはカルメ焼きも喜びそう。重曹ってあるのかな?
焼きたてパンをもぐもぐしてたらセリウスさまとクラウスさまも戻ってきた。
ワタアメはメイドさんたちにあげたみたい。嬉しそうな声が聞こえる。
「リーシャちゃん、あの道具、子供喜びそうだね~」
大きなお友達たちも大喜びたったね?
「シュガルを全部の場所にいっぱい回せないわ~、確保して分配出来るまでは出せないわよぉ」
シュガルが足りなくてガッカリとか切ないもんね。
「ええ~、そっか。シュガルは一般には高いか~」
お金が掛からなくて確保しやすいもので考えないとダメだった。
何か無いかな。
「リーシャちゃん!あの庭の道具はあちこちに作っても良いのかの!?」
あちこちでうるさくなっちゃうのかー。
「大丈夫です」
筋肉が喜ぶことは良いことだ。ちょっとむさくなるけど。
「そうか!!みんな喜ぶのぅ!!」
朝食が済んでお茶を飲む時にワタアメがまた出てきたので紅茶の上にフワッと置いたら溶けたのをお義母が大喜び。
セリウスさまとクラウスさまも溶かしてはまた乗せてってくり返してるんだけど甘くなるだけです。
ちなみにポムとティムは自分達も真似してワタアメが消えて愕然とカップの中を覗いてる。
かなり悲壮な顔しちゃって。
ニックスがソッと新たなワタアメを渡すとなぜかまた紅茶に乗せて再び「ガーーーン!!」って。おばかだな。
朝ごはんのあとジュリアスさまたちを見送って、離れの作業部屋に向かった。
お祖父様のお土産に温かいのが良いかなって。
持ち運びできる電気アンカみたいなやつ。
火の魔石と簡単な魔法式で温度調整が出来るようにすれば良いだけなので。
カイロより大きいけど、軽い金属素材に魔石をセットして魔法陣を彫り込んだ。
最近は魔法陣を練り込む方が楽なんだけど、練り込むのも高度らしいから人にあげるものには使えない。
これを布団に入れたり、毛布に入れてくるんだりしておけば冷え込む夜も良いよね。
ってお泊まりするんだったら私たちも寒くない!?
これはお土産じゃなく自分達用にいっぱい持っていくやつやん!
お祖父様にもあげるけどお土産は別のにしよう。
とりあえずカイロもどきは30個くらい量産したい。
これを一気にやると怒られそうだから2階で論文書いてる教授たちに相談してみた。
「ほどほどに暖かくなる道具とな」
「それはまた面白い方向の発想です」
さっき仕上げたのを見本で見せて魔法式を説明すると簡単だからって教授たちが作るのを手伝ってくれることに。
「わしらも寒いのはごめんじゃしのぉ」
「マーベルハント領は比較的過ごしやすい地域ですが朝晩がわりと冷えるそうですよ」
おそらく同行するであろう人数分+10くらいいるはず。
一時間くらいで予定数が作れたので、お昼用お弁当を教授たちと食べる。
お昼からの仕事のためにクラウスさまが来るのを待つ。
待ってる間にお土産は懐中時計にしようかなって思い立った。
懐中時計は普通に売ってるんだけど、ちょっと何か仕込みたい。
何にしようかなー。
409
お気に入りに追加
1,697
あなたにおすすめの小説
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
出て行けと言って、本当に私が出ていくなんて思ってもいなかった??
新野乃花(大舟)
恋愛
ガランとセシリアは婚約関係にあったものの、ガランはセシリアに対して最初から冷遇的な態度をとり続けていた。ある日の事、ガランは自身の機嫌を損ねたからか、セシリアに対していなくなっても困らないといった言葉を発する。…それをきっかけにしてセシリアはガランの前から失踪してしまうこととなるのだが、ガランはその事をあまり気にしてはいなかった。しかし後に貴族会はセシリアの味方をすると表明、じわじわとガランの立場は苦しいものとなっていくこととなり…。
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
【魅了の令嬢】婚約者を簒奪された私。父も兄も激怒し徹底抗戦。我が家は連戦連敗。でも大逆転。王太子殿下は土下座いたしました。そして私は……。
川嶋マサヒロ
恋愛
「僕たちの婚約を破棄しよう」
愛しき婚約者は無情にも、予測していた言葉を口にした。
伯爵令嬢のバシュラール・ディアーヌは婚約破棄を宣告されてしまう。
「あの女のせいです」
兄は怒り――。
「それほどの話であったのか……」
――父は呆れた。
そして始まる貴族同士の駆け引き。
「ディアーヌの執務室だけど、引き払うように通達を出してくれ。彼女も今は、身の置き所がないだろうしね」
「我が家との取引を中止する? いつでも再開できるように、受け入れ体勢は維持するように」
「決闘か……、子供のころ以来だよ。ワクワクするなあ」
令嬢ディアーヌは、残酷な現実を覆せるのか?
石女を理由に離縁されましたが、実家に出戻って幸せになりました
お好み焼き
恋愛
ゼネラル侯爵家に嫁いで三年、私は子が出来ないことを理由に冷遇されていて、とうとう離縁されてしまいました。なのにその後、ゼネラル家に嫁として戻って来いと手紙と書類が届きました。息子は種無しだったと、だから石女として私に叩き付けた離縁状は無効だと。
その他にも色々ありましたが、今となっては心は落ち着いています。私には優しい弟がいて、頼れるお祖父様がいて、可愛い妹もいるのですから。
三年目の離縁、「白い結婚」を申し立てます! 幼な妻のたった一度の反撃
紫月 由良
恋愛
【書籍化】5月30日発行されました。イラストは天城望先生です。
【本編】十三歳で政略のために婚姻を結んだエミリアは、夫に顧みられない日々を過ごす。夫の好みは肉感的で色香漂う大人の女性。子供のエミリアはお呼びではなかった。ある日、参加した夜会で、夫が愛人に対して、妻を襲わせた上でそれを浮気とし家から追い出すと、楽しそうに言ってるのを聞いてしまう。エミリアは孤児院への慰問や教会への寄付で培った人脈を味方に、婚姻無効を申し立て、夫の非を詳らかにする。従順(見かけだけ)妻の、夫への最初で最後の反撃に出る。
使えないと言われ続けた悪役令嬢のその後
有木珠乃
恋愛
アベリア・ハイドフェルド公爵令嬢は「使えない」悪役令嬢である。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したのに、最低限の義務である、王子の婚約者にすらなれなったほどの。
だから簡単に、ヒロインは王子の婚約者の座を得る。
それを見た父、ハイドフェルド公爵は怒り心頭でアベリアを修道院へ行くように命じる。
王子の婚約者にもなれず、断罪やざまぁもされていないのに、修道院!?
けれど、そこには……。
※この作品は小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる