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一章

5話 辺境の地グレーデン到着。歓迎は濃いかった!

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 道が大きくて広いし、畑と空き地の区別がない感じの野原?もいっぱいで土剥き出しの道路を走って、頑健な門を通過してだんだんと石畳で舗装された道路になって少しずつ建物が増えはじめて街っぽいとこまで入った。
 
 やっと辺境伯家に到着したー。
 
 初の長距離。初の馬車。私のためにソフトめに進んでくれてたと思うけど尻が痛い。
 
 辺境伯家からの馬車も良い方のだと思うけど結構揺れたよね。今後乗るなら何か改良したいね。


 馬車から下ろしてもらってホッとしたら玄関から煌びやかな布の弾丸が飛んできて抱き込まれた!視界がゼロだよ。
 辺境コワイトコデスカ。

「ちょっとなにこの子可愛いじゃないのぉ」
「本当にうちの子になるのか?ラッキーじゃのう。陛下もたまには良いことをするな」
 抱き込みが少し緩んで顔を出すとかなり見目麗しい接触している部分が筋肉ムッキンなマダムとこれまた大きな赤髪のガチマッチョなおじさま。

 王家からのお手紙もサーキスさまからの情報も全部届いてるみたいで私の見た目についてはなにも仰らずに無茶苦茶撫で回された。
 
「お二人ともご挨拶をされては?」
とサーキスさまが遮ってくれたのでお互いに姿勢を正して見つめ合う。

「私は前辺境伯でルドガーじゃ。前線に出ることもあるが楽隠居でのんびり過ごそうと思うとるので良かったら付き合ってくれな」
 大きいおじさまが中腰で目尻を下げて握手してくれる。優しそうで嬉しいなぁ。

「私はスノウリリィと言うのよ。お仕事は息子たちに任せちゃったから今は領地巡りが楽しみなの。一緒に行きましょうね」
 スノウリリィさまは女神さまかってくらいの美しさでこんなに気さくってすごい。
 きっとファビュラスなお姉様はこんな香りだったんだろうなってくらいいい匂いがする。はわぁ、ゴートゥヘブン!!

「歓迎してくださって嬉しいです。リーシャ・マーベルハントです。優しい家族ができて嬉しいです。グレーデン領のためにやれることが有れば精一杯頑張ります!」

 お二人ともニコニコお孫さま見てるみたいなお顔です。両側から頭を撫で回されつつ邸内に移動。

 そこで本日のメインイベントぉぉ!
 今いるこの中ではルドガーさまの次くらい筋肉が盛りっとした2m超えてるだろうなっていうナイスガイが出迎えてくれた。

 まず視線がニーナを見てから下見るの。
「君がリーシャ嬢?遠いところよく来てくれたね。君と結婚することになったジュリアス・グレーデンだ。君の暮らしが平和であるよう約束するよ」

 多分、私に微塵も興味ないだろうにちゃんと目を合わせて言ってくれた。  

 優しそうでしかもワイルドイケメンだ。王様お薦めの良い男って事できっと大丈夫。




□◇□

「ちょっとあれは反則!16歳って普通に歳離れてるけど見た目で判断したら俺と親子だろ?可愛いけど俺が襲っちゃったら俺投獄じゃないか?手を出しても良いのか?初夜とかどうするんだ!」
 魔物相手には怖い物なし戦場で怯むことも無い俺が女の子のことで震える。


 辺境の子供達が俺を見てもビビらない。でも王都とかで街にでると子供に泣かれる。
 強面なんだよな!

 陛下、無茶な王命出してきたなぁ。
 養子とか預かりじゃダメな理由はなんだ?
 でも可愛かったな。

 ちゃんと仲良くなれたら良いな。


 



 
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