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リターニア東部
第10話 魔物との遭遇
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僕はクエストを受注した後、町に入りたがらないスレイプニルを心配して馬車の置いてある木陰へと訪れていた。
ちなみに、ギルドの前で待ち合わせしていたじいちゃんはというと、ギルドの知り合いと話があるので「先に向かってくれ」とのことだ。
街中を歩いていた時は「手紙でもいいからのう、ガハハハ」とか言っていたのに。
よっぽど僕と一緒に行きたくないらしい。
その知り合いについても何も教えてくれないし、一体に何を考えているのか孫の僕でもわからない。
ただ、冒険者登録を正規ではない方法で済ませてしまうほどの凄い人ということは間違いないと思う。
冒険者ギルドの責任者とか?
それとももっと上のとか人?
でも、一介の冒険者であるじいちゃんにそんなツテなんてあるわけはない。
あるなら、もっといい旅ができていたはず……少なくとも、野宿をすることなんてないよね。
だとしても、あそこまで露骨に隠されると余計に知りたくなる。
実際、町の外に出るまでの間に、何度も町へと戻ってじいちゃんを尾行するっていうのも浮かんだくらいだ。
とはいえ、確実に尾行には気付いてしまうし、成功して問い詰めたとしても、いつものように惚けるはず。
そんな少し腹の立つじいちゃんの秘密はいつか突き止めるとして。
今は、目の前のスレイプニルだ。
「スレイプニル、元気? 暑くない?」
僕の問い掛けに反応し、いつも通り「ブルルゥ!」と鳴きユサユサと尻尾を振っている。
どうやら平気なようだ。
ここには、彼の食事となる草はたくさん生えているし、当分は大丈夫だろう。
「また来るからね!」
僕はそんな彼に水だけ与えると町の方に戻っていった。
☆☆☆
僕が草原を突っ切って町に向かって少し歩いていると、初めて町へ訪れた時に遭遇した大きな牙の生えた魔物がいた。
確か……冒険者ギルドで、名前を目にしたような……マ、マンダ……何だっけ?
うーん、思い出せない。
僕とのマンダ何とかの距離は、五十メートルほどだろうか。
取り敢えず、気付かれないようにしないと。
慎重に歩みを進める。
距離にして、大体十メートル程のところまできた。
「よしよし……」
どうやら、こちらに気付くことはなさそうだ。
よっぽど、ここに生えている草が美味しいようで、マンダ何とかは鼻音を立てながら辺り生えている草を夢中になっている。
「フゴォッ、フゴォ」
特徴的な鳴き声もそうだけど、ここまで聞こえるほどの唾液や咀嚼音を立てながら、貪り食っているくらいだ。
きっと、大丈夫だと思う。
それでも気付かれてしまったら……。
いや、それはないかな。
初めて会った時も襲う気配すらなかったし、きっと比較的大人しい魔物なのだろう。
だから、近くを通ろうとも大丈夫、大丈夫だ。
そして、さらに歩みを進めた。
☆☆☆
あっという間に手を伸ばせば届くところまできた。
「ブヒィッ、フゴォッ」
うん、やっぱり大人しい。
というよりは、鈍感……というべきかも知れない。
いくら僕が草をかき分けようとも、地面を踏み鳴らそうとも、一向にこちらに気付く気配すらないし。
そんなに美味しいんだろうか。
もし所持金がなくなったら、最悪人間である僕らでも食べることができたりするのかな。
……いや、それは止めておこう。
いくら何でも草を食べるなんて……。
恥ずかしいを通り越して惨めな感じになってしまう。
それにしても、凄い集中力だ。
目の前に居ないとはいえ、手の届く範囲に人がいるというのに……。
未だに、食べることを止めようとしない。
ずっと周囲に涎を撒き散らしながらがっついている。
「フゴォ、ブヒィッ、ブヒィッ!」
息を呑むほどの迫力だ。
ここまで夢中になっているなら、自分の体より、小さな僕に気付かないのは当然ちゃ当然だろう。
どうしよう。
クエストを受けずに、討伐するっていうのにも憧れる……。
だが、今の僕では太刀打ち出来ない。
武器だって、薬草採取用の小型のナイフを腰に一本持っているだけだ。
防具や服装に関しても、大したものじゃない。
冒険者が身に着けているような胸当てや鎧を、冒険者に成り立ての子供である僕が持っていないことは当然のことで。
服装についても、どの町にでもいる子供が着ている物と同じ。
目立たないようなくすんだ白色の布地でできた長袖の上下。
唯一違うとしたら、皮製の……何の皮で、できているのかわからない。
黒色の軽くて丈夫なブーツくらいだ。
「やっぱり無理……かな……?」
でも、せっかくこんな近くまで寄れたんだし、観察くらいはいいよね。
間近で魔物を観察できるとか滅多にないと思うし。
「……よぉし」
なるべく刺激を与えないように。
そこから、魔物の観察を始めた。
☆☆☆
――なるほど……体はスレイプニルほどではないが、僕より断然大きい。
あとは……毛皮を纏っていても、ゴツゴツしておりかなりの筋肉質って感じだろう。
「……よし、こんなところかな」
僕がそのマンダ何とかの観察を一通り終え目の前を通り過ぎようとした。
その時――。
マンダ何とかは、突如として叫び荒れ狂い猛スピードで追いかけてきた。
荒れ狂うマンダ何とか。
「ブギギイィィィィー!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁあーっ!」
叫びながら全力で走る。
だが、背中にその息がかかるのを感じる。
近い、近い、近い、間違いなく近い。
背中に、何とも言えない恐怖を感じた僕は後ろを振り返る。
すると、そこには涎を垂らし強烈な鳴き声を上げながら迫りくる大きな牙があった。
その距離およそ拳三個分。
「っはぁ、はぁ! 待って、まずい、まずいよ! どうすればいい! どうしたらいいんだろう?!」
そんな状況を町の入り口から目の当たりにしていたのであろう。
じいちゃんが砂ぼこりを巻き上げながらこちらへ向かってきた。
「うぉぉーい! 大丈夫かぁー!」
「だ、だい……じょうぶじゃなーい!」
心からの叫びを聞いたじいちゃんは「よぉぉーし! 待っておれー!」と言いながら、そのスピードをもう一段階上げる。
もの凄い速さだ。
間違いなくマンダ何とかより早い。
その証拠にすぐ後ろへ迫るマンダ何とかより、数倍大きな砂ぼこりを上げながらぐんぐん距離を縮めてくる。
良かった、これで助かった。
きっと、じいちゃんが駆けつけてこの荒れ狂うマンダ何とかを追い払ってくれる。
そう思った――。
☆☆☆
安堵したのも束の間。
僕に追いついたじいちゃんは助けることなく何故か並走していた。
「大丈夫じゃ! 安心せいっ!」
いや、じいちゃん。
言葉と行動が一致していないよ。
この世界でじいちゃんをおいて「大丈夫じゃ! 安心せいっ!」と言いながら並走する人なんていないから。
それに僕以外の誰かが見たとしても、間違いなく大丈夫じゃないし、安心もできないって。
そんなことを考えながら走っていると、ついに体力が尽き始めてきた。
足は重く感じ、心臓もドクドクドクと自分に聞こえるくらい早く脈打っている。
「はぁ……はぁ――っ!」
く、苦しい! 心臓が口からで……出そう!
限界に近づいた僕は、自分からじいちゃんに助けを求める。
「じ、じいちゃんっ! た、たすけて――!」
すると、ようやくその必死さがじいちゃんへ伝わったのか手を差し伸べてくれた。
「よぉしっ! つかまれ!」
良かった……これで助かる。
そう思い、その手を掴んだ。
ちなみに、ギルドの前で待ち合わせしていたじいちゃんはというと、ギルドの知り合いと話があるので「先に向かってくれ」とのことだ。
街中を歩いていた時は「手紙でもいいからのう、ガハハハ」とか言っていたのに。
よっぽど僕と一緒に行きたくないらしい。
その知り合いについても何も教えてくれないし、一体に何を考えているのか孫の僕でもわからない。
ただ、冒険者登録を正規ではない方法で済ませてしまうほどの凄い人ということは間違いないと思う。
冒険者ギルドの責任者とか?
それとももっと上のとか人?
でも、一介の冒険者であるじいちゃんにそんなツテなんてあるわけはない。
あるなら、もっといい旅ができていたはず……少なくとも、野宿をすることなんてないよね。
だとしても、あそこまで露骨に隠されると余計に知りたくなる。
実際、町の外に出るまでの間に、何度も町へと戻ってじいちゃんを尾行するっていうのも浮かんだくらいだ。
とはいえ、確実に尾行には気付いてしまうし、成功して問い詰めたとしても、いつものように惚けるはず。
そんな少し腹の立つじいちゃんの秘密はいつか突き止めるとして。
今は、目の前のスレイプニルだ。
「スレイプニル、元気? 暑くない?」
僕の問い掛けに反応し、いつも通り「ブルルゥ!」と鳴きユサユサと尻尾を振っている。
どうやら平気なようだ。
ここには、彼の食事となる草はたくさん生えているし、当分は大丈夫だろう。
「また来るからね!」
僕はそんな彼に水だけ与えると町の方に戻っていった。
☆☆☆
僕が草原を突っ切って町に向かって少し歩いていると、初めて町へ訪れた時に遭遇した大きな牙の生えた魔物がいた。
確か……冒険者ギルドで、名前を目にしたような……マ、マンダ……何だっけ?
うーん、思い出せない。
僕とのマンダ何とかの距離は、五十メートルほどだろうか。
取り敢えず、気付かれないようにしないと。
慎重に歩みを進める。
距離にして、大体十メートル程のところまできた。
「よしよし……」
どうやら、こちらに気付くことはなさそうだ。
よっぽど、ここに生えている草が美味しいようで、マンダ何とかは鼻音を立てながら辺り生えている草を夢中になっている。
「フゴォッ、フゴォ」
特徴的な鳴き声もそうだけど、ここまで聞こえるほどの唾液や咀嚼音を立てながら、貪り食っているくらいだ。
きっと、大丈夫だと思う。
それでも気付かれてしまったら……。
いや、それはないかな。
初めて会った時も襲う気配すらなかったし、きっと比較的大人しい魔物なのだろう。
だから、近くを通ろうとも大丈夫、大丈夫だ。
そして、さらに歩みを進めた。
☆☆☆
あっという間に手を伸ばせば届くところまできた。
「ブヒィッ、フゴォッ」
うん、やっぱり大人しい。
というよりは、鈍感……というべきかも知れない。
いくら僕が草をかき分けようとも、地面を踏み鳴らそうとも、一向にこちらに気付く気配すらないし。
そんなに美味しいんだろうか。
もし所持金がなくなったら、最悪人間である僕らでも食べることができたりするのかな。
……いや、それは止めておこう。
いくら何でも草を食べるなんて……。
恥ずかしいを通り越して惨めな感じになってしまう。
それにしても、凄い集中力だ。
目の前に居ないとはいえ、手の届く範囲に人がいるというのに……。
未だに、食べることを止めようとしない。
ずっと周囲に涎を撒き散らしながらがっついている。
「フゴォ、ブヒィッ、ブヒィッ!」
息を呑むほどの迫力だ。
ここまで夢中になっているなら、自分の体より、小さな僕に気付かないのは当然ちゃ当然だろう。
どうしよう。
クエストを受けずに、討伐するっていうのにも憧れる……。
だが、今の僕では太刀打ち出来ない。
武器だって、薬草採取用の小型のナイフを腰に一本持っているだけだ。
防具や服装に関しても、大したものじゃない。
冒険者が身に着けているような胸当てや鎧を、冒険者に成り立ての子供である僕が持っていないことは当然のことで。
服装についても、どの町にでもいる子供が着ている物と同じ。
目立たないようなくすんだ白色の布地でできた長袖の上下。
唯一違うとしたら、皮製の……何の皮で、できているのかわからない。
黒色の軽くて丈夫なブーツくらいだ。
「やっぱり無理……かな……?」
でも、せっかくこんな近くまで寄れたんだし、観察くらいはいいよね。
間近で魔物を観察できるとか滅多にないと思うし。
「……よぉし」
なるべく刺激を与えないように。
そこから、魔物の観察を始めた。
☆☆☆
――なるほど……体はスレイプニルほどではないが、僕より断然大きい。
あとは……毛皮を纏っていても、ゴツゴツしておりかなりの筋肉質って感じだろう。
「……よし、こんなところかな」
僕がそのマンダ何とかの観察を一通り終え目の前を通り過ぎようとした。
その時――。
マンダ何とかは、突如として叫び荒れ狂い猛スピードで追いかけてきた。
荒れ狂うマンダ何とか。
「ブギギイィィィィー!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁあーっ!」
叫びながら全力で走る。
だが、背中にその息がかかるのを感じる。
近い、近い、近い、間違いなく近い。
背中に、何とも言えない恐怖を感じた僕は後ろを振り返る。
すると、そこには涎を垂らし強烈な鳴き声を上げながら迫りくる大きな牙があった。
その距離およそ拳三個分。
「っはぁ、はぁ! 待って、まずい、まずいよ! どうすればいい! どうしたらいいんだろう?!」
そんな状況を町の入り口から目の当たりにしていたのであろう。
じいちゃんが砂ぼこりを巻き上げながらこちらへ向かってきた。
「うぉぉーい! 大丈夫かぁー!」
「だ、だい……じょうぶじゃなーい!」
心からの叫びを聞いたじいちゃんは「よぉぉーし! 待っておれー!」と言いながら、そのスピードをもう一段階上げる。
もの凄い速さだ。
間違いなくマンダ何とかより早い。
その証拠にすぐ後ろへ迫るマンダ何とかより、数倍大きな砂ぼこりを上げながらぐんぐん距離を縮めてくる。
良かった、これで助かった。
きっと、じいちゃんが駆けつけてこの荒れ狂うマンダ何とかを追い払ってくれる。
そう思った――。
☆☆☆
安堵したのも束の間。
僕に追いついたじいちゃんは助けることなく何故か並走していた。
「大丈夫じゃ! 安心せいっ!」
いや、じいちゃん。
言葉と行動が一致していないよ。
この世界でじいちゃんをおいて「大丈夫じゃ! 安心せいっ!」と言いながら並走する人なんていないから。
それに僕以外の誰かが見たとしても、間違いなく大丈夫じゃないし、安心もできないって。
そんなことを考えながら走っていると、ついに体力が尽き始めてきた。
足は重く感じ、心臓もドクドクドクと自分に聞こえるくらい早く脈打っている。
「はぁ……はぁ――っ!」
く、苦しい! 心臓が口からで……出そう!
限界に近づいた僕は、自分からじいちゃんに助けを求める。
「じ、じいちゃんっ! た、たすけて――!」
すると、ようやくその必死さがじいちゃんへ伝わったのか手を差し伸べてくれた。
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