1 / 17
ep1:3年後の君へ
しおりを挟む
「そんな訳ないだろっっ?!」
友人の拓海は、強く否定した。姉が居て羨ましいと友人に言われたのだ。
「あのなぁ、実の姉なんて、外では女らしく振舞っているかもしれないけど、家の中じゃあ、全然女らしくないし、俺も姉貴の事を女として見ていない。そもそも血の繋がった家族だから・・・」
「へ~、そんなもんか・・・・・・。優斗は?お前にもお姉さんいたよな?やっぱり、そんな感じか?」
「あ、ああ。俺も、姉貴は女としては、・・・見てないなぁ・・・」
僕、本橋元優斗、17歳高校2年生は、嘘を付いた。僕は姉の事をひとりの女性として見ている。いや、ここ数年で急に変わったというべきか。
僕には5歳年上の姉、紗耶香が居る。中学生の頃までは、姉の事を特別意識することは無く、ただの仲の良い姉弟として接していた。
僕が、高校に入学した頃からだろうか、姉を女性として、突然意識するようになってしまった――――。
今、僕は姉が好きだ。姉を想うと内臓の中心が焼かれるように熱くなる。僕はこの感情を恋愛を超えた『変愛』と呼ぶことにする―――。
家に帰ると、玄関に姉の靴があった。玄関を上がり、廊下を進むと、右側にある脱衣所の引き戸が閉まっている。扉の前に立ち、耳を澄ますとシャワーの音が聞こえた。どうやら姉は入浴中らしい。
僕はもう一度、足音を立てずに玄関へと戻った。父と母の靴が玄関にない事を確認する。父は、仕事先からまだ帰宅していない。母は、買い物にでも出かけたのだろう。耳を澄ますと家の中は静まり返っていて、人の気配はない。今、この家に居るのは、僕と姉の二人きりという事だ。僕の中の『変愛』が目覚める。
足音を立てず、呼吸を整えながら僕は、先程の脱衣所の引き戸の前に戻る。まだシャワーの音は続いている。僕は玄関の方を気にしながらその場にしゃがみ込み、膝立ちの形となった。左手を右腕の肘に添えながら引き戸の取っ手に静かに右手の指先を掛けた。
僕は胸の中で激しく踊る心臓を感じながら、深呼吸をひとつした後、毎秒数ミリのスピードで音を立てない様、細心の注意を払いながらゆっくりゆっくり引き戸を左へと動かした。引き戸が開かれるほどにシャワーの音が大きくなり、それに合わせ僕の鼓動も大きくなっているようだった。しばらくして、自分の体が通れるほど、戸を開ける事が出来た。すぐ右側にバスルームの開き戸がある。扉越しにシャワーを浴びる姉のぼんやりとしたシルエットが見える。僕は、思わず唾を飲み込んだ。
僕は視線を前方へ移した。洗濯機の前に置かれたプラスチック製の籠がある。中にさっきまで姉が身に着けていた脱ぎたての衣服が入っている。籠の一番上に中身が見えない様、蓋のように置かれた真っ白いブラウスが見える。僕は、腹ばいになり、脱衣所に侵入した。上半身は脱衣所に、下半身は廊下の状態だ。目の前に籠がある。さっきまで姉が着ていた白いブラウスが入っており、いつもの大好きな姉の芳醇な香りが僕の鼻をくすぐった―――。
友人の拓海は、強く否定した。姉が居て羨ましいと友人に言われたのだ。
「あのなぁ、実の姉なんて、外では女らしく振舞っているかもしれないけど、家の中じゃあ、全然女らしくないし、俺も姉貴の事を女として見ていない。そもそも血の繋がった家族だから・・・」
「へ~、そんなもんか・・・・・・。優斗は?お前にもお姉さんいたよな?やっぱり、そんな感じか?」
「あ、ああ。俺も、姉貴は女としては、・・・見てないなぁ・・・」
僕、本橋元優斗、17歳高校2年生は、嘘を付いた。僕は姉の事をひとりの女性として見ている。いや、ここ数年で急に変わったというべきか。
僕には5歳年上の姉、紗耶香が居る。中学生の頃までは、姉の事を特別意識することは無く、ただの仲の良い姉弟として接していた。
僕が、高校に入学した頃からだろうか、姉を女性として、突然意識するようになってしまった――――。
今、僕は姉が好きだ。姉を想うと内臓の中心が焼かれるように熱くなる。僕はこの感情を恋愛を超えた『変愛』と呼ぶことにする―――。
家に帰ると、玄関に姉の靴があった。玄関を上がり、廊下を進むと、右側にある脱衣所の引き戸が閉まっている。扉の前に立ち、耳を澄ますとシャワーの音が聞こえた。どうやら姉は入浴中らしい。
僕はもう一度、足音を立てずに玄関へと戻った。父と母の靴が玄関にない事を確認する。父は、仕事先からまだ帰宅していない。母は、買い物にでも出かけたのだろう。耳を澄ますと家の中は静まり返っていて、人の気配はない。今、この家に居るのは、僕と姉の二人きりという事だ。僕の中の『変愛』が目覚める。
足音を立てず、呼吸を整えながら僕は、先程の脱衣所の引き戸の前に戻る。まだシャワーの音は続いている。僕は玄関の方を気にしながらその場にしゃがみ込み、膝立ちの形となった。左手を右腕の肘に添えながら引き戸の取っ手に静かに右手の指先を掛けた。
僕は胸の中で激しく踊る心臓を感じながら、深呼吸をひとつした後、毎秒数ミリのスピードで音を立てない様、細心の注意を払いながらゆっくりゆっくり引き戸を左へと動かした。引き戸が開かれるほどにシャワーの音が大きくなり、それに合わせ僕の鼓動も大きくなっているようだった。しばらくして、自分の体が通れるほど、戸を開ける事が出来た。すぐ右側にバスルームの開き戸がある。扉越しにシャワーを浴びる姉のぼんやりとしたシルエットが見える。僕は、思わず唾を飲み込んだ。
僕は視線を前方へ移した。洗濯機の前に置かれたプラスチック製の籠がある。中にさっきまで姉が身に着けていた脱ぎたての衣服が入っている。籠の一番上に中身が見えない様、蓋のように置かれた真っ白いブラウスが見える。僕は、腹ばいになり、脱衣所に侵入した。上半身は脱衣所に、下半身は廊下の状態だ。目の前に籠がある。さっきまで姉が着ていた白いブラウスが入っており、いつもの大好きな姉の芳醇な香りが僕の鼻をくすぐった―――。
8
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)
幻田恋人
恋愛
夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。
でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。
親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。
童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。
許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…
僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる