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レーヴァンシュタインの悲劇(終)
しおりを挟むレーヴァンシュタイン陥落。全ての後始末を任せたアレクシスがアヴァロンに帰還したのは1ヶ月後だった。
「王政を廃止して民主国家になるらしいが、そこまで面倒見きれるか阿呆が」
帰るなりルーカスをぎゅうぎゅう抱きしめながら愚痴った。今回支援してやった反王政組織は当然のように、これからもアヴァロンが支援してくれるのだと思っていたらしい。「アレクシス様とルーカス様、ロゼ様はこのままこの国に住んで頂いても良いのですよ」と何故か上から目線で言われたそうだ。
うん、ないね!俺の目的はルーカスとロゼを泣かせた奴らをぶん殴ることだけで、別に反王政組織がこれからどうしようと関係ない。はっきり言うと、国を壊すのは簡単だけどそこから立て直すのは壊す以上に舵取りが難しくて労力も数十倍だ。王政をぶち壊しながら魔王に飼ってもらうってのは本末転倒だし、アヴァロンを利用して主導権はあっち、金と人材だけ寄越せってのは虫が良すぎるよな?反王政組織はアレクシスたちがいれば馬車馬のように働いてくれて、金も出してもらえて、アヴァロンや近隣諸国に繋ぎを付けてもらえると甘い考えだったようだ。
「祖国を捨てるおつもりですか!?」と泣きながら縋られたそうだが「俺たちの祖国は滅びた」と一蹴して転移で帰ってきたらしい。まあなんだ。自分たちで頑張れ。
アレクシスの離脱と共にレーヴァンシュタインの暗部がごっそり付いてきた。こっちはアレクシスとルーカスが魔王寄りである限り裏切る可能性がないらしい。移住決定。
「ねえっさあああああん!」
そう叫んでロゼに突進して抱き上げ、そのままクルクル回って嬉しそうにしていたのは暗部副長レイジーン・カーディナル。筋金入りのシスコンブラコンだ。ロゼの胸元に顔を埋め深呼吸をしてルーカスに蹴られていた。うん…幼女の匂いを吸うのは良くないぞ?普通に通報案件だからな。ルーカスに蹴られて嬉しそうだから放っておくけど。
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