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【正宗視点】
しおりを挟むアヴァロン拡張計画の報告書に目を通し終わったのは深夜。日付の変わる少し前だった。厨房の明かりがまだついている。
「……ホゥ?どうした?何を…」
「おう、正宗」
シャッコシャッコと前世からの友人は何かを洗っていた。
「……小豆?」
「おう。ささげは見つからなかったから小豆で代用だ」
ささげ?あずき?
奴の手元にはザルに入れられた……米???
「俺の中のなにかが言っている。『赤飯を炊いて寿げ』と…」
何の話だ一体!?
「めでたい!めでたいんだ!!何だか知らねえがめでたい!!俺のセンサーがビンビン反応してやがる…!」
「……なるほど?」
よくわからん。
「いい加減にして寝ろよ?大きくなれないぞ?」
「ぶっ殺すぞテメエ!?好きでこんなナリしてんじゃねえぞ!?」
前世はどこの世紀末覇者だというようなゴツさだった友人は、今世は小さくて愛らしい。このくらい可愛ければまあ………ん?可愛ければ?なんだ?何を思った?
いかん。今晩はしっかりと睡眠を取らなければ脳が疲弊している。
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