【7人の魔王シリーズ 番外】ルーカス・フェリエーラは妹を愛でるのに忙しい。

ルーカス・フェリエーラと夜会騒動の顛末

糞王太子の謹慎は卒業式の朝に解けるらしく、日々は穏やかに過ぎていく。

あの夜会でお花畑王妃は謹慎。表向きは病のため…とかなってるけど、議会の決定次第では病死になるんだろう。だってあんなに大勢の間で暴露しちゃったからね？イシュケ公爵家が王位を簒奪しようとしたのか、王妃が無知だったのかと議会が盛り上がってるらしい。イシュケ公爵は王妃の責任にして終わらせようとしているけれど、王妃が謹慎という名の保護をされてるからどうにもできないらしいね。

その件くだんのお花畑王妃。何故自分が謹慎処分になっているのかよくわかっていないらしい。すでに拘束されている騎士が会いに来ないとか、食事がまずいとか騒いでるらしいけど。


「わたくしは陛下にわたくしの子供を産んで差し上げたのですよ？何が悪いのです？」


糞王太子が陛下に似てないわけだ。王太子の髪の色も瞳の色も、あの騎士と同じ色じゃないか。王妃は陛下と結婚してからずっと寝室を共にしていないらしい。陛下曰く「豚のようで気持ちが悪いと言われてずっと拒否されていた」そうだ。陛下の渡りがないことは、きちんと記録が残っている。陛下って策士というよりもはや詐欺師じゃない？いつからイシュケ公爵家を堕とすことを計画してたんだろうねえ？

謹慎中の糞王太子にはこの騒動を一切知らせないようにと触れが出されている。表向きは『ルドルフの王子としての資質を見極める』らしいけど…。うん、それって『王位継承権は剥奪されるが王族としては残してやる』か、『王家の血も入っていないし王族としての資質もないので放逐する』の2択かな？



うわ、詰んだね糞王太子。ロゼマリアを虐げた奴らは全員俺が処してやろうって思ってたけど、糞王太子だけは手を下さなくて自滅するかもなあ。