【異世界大量転生3】異世界とかよくわかんないけど、とりあえず好きに生きる。

17 だよねー？

腹一杯《常盤》を食って一眠りした。

大変美味しゅうございました。やっぱり第二世代は濃くて良いね。

おかしいな、と思ったのは、あれだけ尻にたっぷり射精だされた精液が消えていた。いや、吸収されたのか。そういや俺、《桜座》と混じってからしっこもうんこもしてない。うん、汚い話だと思うんだけど、とうとう俺は人間じゃなくなったらしい。まあこの体の持ち主だった『レスト』も人間かどうか怪しい出自ではあるが。


「刹那、家畜の選別見に行く？」


俺より先に起きて身支度を整えていた涼音が訊いてきた。


「あ？あー…うん、見たい」

「うん、じゃあ着替えようか」


風呂場に姫抱っこで運ばれて、問答無用で洗われる。やだなにこのダメ人間製造機。ちんこから尻の穴まで洗われたが、第二ラウンドには突入しなかった。

白い袴を着せられて、また姫抱っこで移動。いかん。足が萎えそう。


「待って涼音。《久遠》。《久遠》連れて行く」


涼音はちょっと不満げに眉を顰めたが、ちゃんと神殿に寄ってくれた。っていうか初夜に《久遠》を持ち込まなかった俺を褒めてくれ。狩りから帰ってきて食った分全部《久遠》に注いで、変化するの待たずに涼音と寝たんだから。

神殿の《久遠》は脱皮して、ぐにゃっとした肉になっていた。

………え？これって失敗してないよね！？

フレッシュな肉。やばい触ると血が滴るよ！慌てて抱き上げて、昨晩《常盤》から食った分の魔力を注ぐ。

追加魔力を注いだ《久遠》は、肉塊に半透明の膜を纏った。これで血が流れない。ぶっちゃけ血で作るソーセージみたいだ。

汚れた服に涼音が浄化魔法をかけてくれる。


「……なあ涼音？こんな便利な魔法使えるんなら、さっき風呂で俺を丸洗いしたのはなんだったんだ？」

「え？やりたかったからに決まってるでしょ？」

「だよねー？」


そういう奴だよお前って。