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27 最後まで… *
しおりを挟む魔王サマ、どうやら俺をスカウトに来ました。養蜂とか治水改革が耳に入ったらしい。えええ…。
兄上が「どうしたい?」って訊くけど、正直よくわからない。だって俺はここで一生ニートするって決めたんだし…。
その話が出てから、エル兄はすっごく怖い顔をしてる。眉間に皺が…!家に帰って俺をぎゅーってしたまま放してくれない。
エル兄の眉間の皺にキスをする。
エル兄、もしかして俺が全部捨てて魔王領に行っちゃうって思ってるのかな?馬鹿だなあ…あの人言ったじゃん。「大事なもの全部抱えて…」って。
いっぱいキスをして、服を脱がされて気付く。
「……エル兄…お風呂入ってないよ?エ……ん…、ん……」
俺の体はエル兄にだいぶ慣れた。顔が見えてなくても、匂いとか息遣いとか。ゴツゴツした指が気持ちいい。最近はフェラされながらお尻をいじられる。ローションみたいなのでヌルヌルになったそこは、エル兄の大きな指をちゃんと咥えた。痛くないし、気持ちいい。くに、くに…って動く指が、俺が気持ちよくて痙攣しちゃうとこを何度も何度も擦る。
多分ね…そろそろ大丈夫だと思うんだよね…。
この家で最初にエッチしようとして、俺がパニックになって泣き喚いたのがトラウマなんだろうか。もう…ほんと、申し訳ない。
「…ぁ……んっ、ん……エル兄……いいよ?」
「クリス…」
「たぶん、大丈夫……入れてみて?」
エル兄も辛いだろうし、何より俺のお尻が疼いてる。前の俺がしたことは全然覚えてないけど、体が覚えてるってこういうこと?
エル兄が俺の腰のとこにクッション入れてくれる。あー、そっか。そっちのがお互い楽だよね。
「…嫌だったら言え。何度でも引っ掻いていいから」
ええ…やだよ、エル兄引っ掻くの…。大丈夫!大丈夫って言ってんじゃん!大丈夫…多分……大丈夫………
「…んっ……!」
エル兄が入ってくる。
「……っ………!」
またゾワッて胃のとこから気持ち悪いのが這い上がって来たけど、エル兄のキスで消えた。
ちゅっ、ちゅっ…って俺を宥めるみたいにキスしてくれて、ゆっくりと俺の奥に奥に入っていく。圧迫感すごい…。そっか…擦りっこした時に「でけえ…」って思ったアレが俺の中に入ってるんだ。さっきまでしゃぶってもらってた俺のちんこがエル兄の腹に当たってる。ウワア……俺、お尻に入れられて勃ってんのか。
シーツ握りしめてた手をエル兄が握る。指と指が絡まる恋人繋ぎじゃん。ロマンチストだなあ、エル兄……。
「ほら……全部入った…」
「……うん…」
ゆっくりエル兄が動き出す。
「…んっ、…あ……あっ…んあっ……エル兄……!」
甘い声。でも、あの呪いが解ける前に聞いた声と違う。ちゃんと……俺の声だ。
「クリス…クリス…!……はっ………」
気持ちいい。エル兄が俺の上でハアハア言ってる。エル兄も気持ちいい?繋がってるとこが熱いよ…。
「……っ………は…」
「……ひぅ…っ…!」
お尻に熱いのが広がる。……出された、んだ………。エル兄のお腹で擦れてた俺のアレも、ぴゅくってお腹の上を汚す。
「……あ……あ、ど…どうしよ…える、にい………」
「クリス…?」
「……気持ち、いいよぉ…」
男なのに。お尻に入れられて、精液出されてイッちゃうとか……。
「クリス…!」
ぎゅうって抱きしめられた。俺の中のエル兄のアレがまた大きくなる。
「クリス……やっと、俺のものだ…クリス……」
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